望みのレビュー・感想・評価
全321件中、81~100件目を表示
悪い点がほとんど見つからない
家族4人の役者さん、みんな良かった。
職務と警察のコンプライアンスに忠実なために、冷徹に見える女性刑事も良かった。
たぶん、所沢市(映画では戸沢市)と思われる住宅街のあの建築と街の捉え方が良かった。
主題歌も良かった。
果たして真相は?というサスペンス要素の盛り上げ方も良かった。
父親と母親の〝望み〟の対峙、妹の追い込まれたうえでの正直な真情吐露も良かった。
尺も良かった。
最後はしっかり泣けました。
多くの方がご指摘されている泣き所⁉︎……堤お父さんが顧客を連れて子ども部屋を案内してしまうシーン。
アメリカ映画などでは、仕事の地位や家族についての自慢を押し付けがましく(よく言えば無邪気に)披露してくる濃いめの男がよく出てきますが、堤さんだと割りと自然体で見れました。モフモフのナレーターでの印象が意外なところで効いてるのだと思います。ペットの犬とか猫が突然入ってきても、仕方ないなぁで済んでしまいますからね。
映画作りの勉強を始めた人にとっては、構成や展開についてのお手本となるのではないかと思えるほどバランスの良い映画でした。
(付け足し)
興味本位のマスコミの方、あそこまでしつこいのなら、張り込みついでに、罵詈雑言スプレーの犯人を捉まえて、
義憤ですか?
加害者家族に言いたいことは?
何を根拠にここまでできるのですか?
とか聞いたらいいのに。
オタクらがそう思わせる報道をするからですけど、ほかに何か?
世間は勝手に憶測をし始めるんです
映画「望み」(堤幸彦監督)から。
息子の同級生が殺害され、息子が事件に関与している可能性が高い。
行方不明となっているのは3人、そのうち逃走中の少年は2人。
ということは、残りの1人は殺されている可能性もある。
自分の息子が犯人(加害者)なのか被害者なのかわからない中、
犯人であっても息子に生きていてほしいと「望む」のか、
被害者であっても息子の無実を信じたいと「望む」のか。
究極の選択とも言える「望み」かもしれない。
でも私が注目したのは、憶測で誹謗中傷する世間の動き。
マスコミをはじめ、今まで親しかった人たちまで・・。
警察に対して、わかっていることを公表するように求めたが、
捜査に支障が出るから・・と口をつぐむ。
両親は苛立って、警察に再度、こうお願いする。
「捜査で分かった事が表に出ないと」と前置きをして、
「世間は勝手に憶測をし始めるんです」
警察の人も、同じ環境に置かれないときっとわからない。
世間の誹謗中傷の凄さ、嫌らしさ・・を。
象徴的なのは、犯人じゃないわかった時の掌の返し方。
息子を犯人と決めつけ罵った人達が、彼のお通夜で謝る。
「すまなかった」「すまなかった先生、この通りだ許してくれ」
物語だから、このまま終わったけれど、私なら許さない。
私はこのシーンが一番嫌いだった。
憶測だけで判断し行動すると、こんな辛い目に遭うことを
もっと強調して欲しかったなぁ。
同じくらいの子供がいますが
とにかく観ている途中から
辛くなりました。
どっちの結果でも
キツいのがわかりましたから。
父親と母親の考え方が違うのは
自分の家庭でもそうなると思いながら
観ていました。
母親が子供を想う気持ちは
父親とちょっと違って特別なものが
あると思います。
石田ゆり子が最後に
私達家族はあの子に救われたんです
ってセリフが
色んな意味で印象的でした。
子を想う気持ち。親を想う気持ち。
ある程度裕福な家庭にて、サッカー部で挫折した長男がある友人殺人事件に巻き込まれ行方不明。
帰って来ない長男は加害者?それとも?の話。
子供がいる家族持ちの親なら、誰もが考えるだろう。「将来ウチの子は良い人生を歩んでくれるのだろうか?」。この世の中、不安要素は沢山ある。
そんな不安要素に事件のミステリー要素を加えて、淡々と子供の安否を考えさせられる映画になっていた。
展開的に比重(長男の安否を心配する家族か?それとも事件の真相か?)が難しくなる所だが、そこも上手く調整して物語は進んでいく。
まぁ、我が強い老人は1人いるが、、、。
タイトルの「望み」に2つの意味があるのにも興味深かった。
友人を殺した加害者であって欲しくない。
どんな結果になろうとも生きて帰って来て欲しい。
最後にある人物の一言が、、、心揺らぐ。
「心の優しいお子さん程、両親に迷惑を掛けまいとする。しっかりとしたお子さん程、自分だけで解決しようとする」。
胸にグッと刺さる悲しいドラマです。😭
それぞれの『望み』が痛く、苦しい。
『息子が生きているならそれでいい』と想う母。
『息子は絶対に殺していない』と信じる父。
兄を想う気持ちと未来が霞む恐怖に苛まれる妹。
どの立場に立っても地獄。
それでもそれぞれが何かを望んだ。
親と子の間にあるリアルな気持ちの交差と
家族という立場でどう考えるのか正解なのか、
こちらも深く考えさせられました。
現代の日本で起こりうるメディアや社会からの罵声や圧迫が、酷い可哀想だと思いながらも、ニュースやネットを見ただけの自分であったら、おなじようにおもてるだろうかと、人間の誰かを想う気持ちの裏返しの醜さを感じた。
映画として見ている私達だからこそ、その事に気付かされる。
ここからネタバレ、、、
加害者かもしれないと悟った時の妹の想いが爆発した瞬間に、胸が締め付けられた。「どうしてお兄ちゃんの犠牲にならなきゃいけないの?」きっと自分もそう思ってしまうのだろうと感じた。
母親のシーンで印象的だったのは、息子かもしれない高校生が捕まったと聞き、弁当を作ろうとする部分。
「あの子の好きなものを食べさせたい」
これだけのセリフでいくつもの想いが乗せられている。
殺してなんかいないと信じた父親。小刀を見つけたあの時、なんと苦しかっただろう。「息子はやっていない」とメディアの前で泣く姿は、序盤で事件の事を受け入れられない父親とは全く違う、二重の地獄だったはず。
岡田健史くんは、シーンが他の人と比べ少ないのに、
存在感があり震えた。
皆さんの演技が素晴らしかった。
自分に子供ができた時、また見たいです。
つらい
息子が犯人か被害者か
父母 そして息子の妹の
葛藤が延々と描かれる
私も母なので つらくて 苦しくて
このような事態に陥った時
なすすべもない
その父母 妹を演じた
堤真一
石田ゆりこ
清原果耶が
良かった
岡田健史のファンで観にいったのですが
つらくて 苦しくて 涙がとまらない作品でした
何もしなければ何もできない大人になる
登場人物の感情の機微が丁寧に描かれていて、とてもよかった。小説の映画化だが、展開が早いということもなく2時間に綺麗に収まっていたように思う。
悪人が(少年以外は)出てこない作品で、各個人の望みや願いによって、"責めるべき人"が変わってくることで、非常に考えさせられた。ひたすらに息子の生存を願う母、心優しい息子であることを祈る父、平穏な暮らしを望む娘。この3人のどうしようもない感情が交錯し、さほど大きな動きがないストーリーだがかなり引き込まれた。
また、被害者遺族(倉橋くん関係者)や、マスコミなどのいわゆる野次馬との関係がかなり重要だと思った。自分が願うものや信じると都合の良いものを信じることで、事実とは異なる対象を攻撃してしまう。昨今のSNSの広がりやマスコミの報道など、憶測で起こる誹謗中傷などについて考えさせられるものだった。特に竜雷太さん演じる高山さんの謝罪シーンが非常に印象的だった。そして、事実がわかるまで、噂や憶測に呑まれ勝手な言動を起こすことは絶対にあってはならないと強く思った。
石田ゆり子さん演じる母の覚悟を決めた鋭い目つきや、堤真一さん演じる家族を愛する父の強く優しい目つきに感情移入し、何度か涙も溢れた。
一点気になるとすれば、少々演出がわざとらしく、「ここは印象的なシーンです」と言われたような気分になったことくらい。笑
石田ゆり子さんが良かった
人の汚いところを沢山観た悲しい作品であった。
石田ゆり子さんの、息子が加害者であって欲しいと願う母親という難しい役所の好演が印象的であった。死んでしまうくらいなら加害者になってくれた方がいいという究極の選択に、無事をお願う母親としての気持ちの強さに胸が熱くなった。
どちらを望むか
サスペンスというより、ヒューマンドラマって感じ。
印象的なセリフが所々にあった!
祖母の「覚悟を決めて、、」
母親の「息子に救われた、、」
マスコミやSNSには辟易するが、
ズシリと重い、いい映画だった。
我が子信じるなら望みは1つしかない
アマプラで視聴。
ごく普通の家族がある事件をきっかけにマスコミやSNSによる誹謗中傷・デマ拡散などの現代社会の問題を、演技派キャストにより実話のように表現した物語。
「我が子は加害者か?被害者か?」と言うテーマの1つは、私にとっては一択しかない。だから父親側にかなり感情移入しました。堤真一さんが等身大の一人の苦悩する父親を好演していてとても素晴らしかった。
ただ、最後予想し得ないどんでん返しを期待しすぎてしまっていたので、綺麗な終幕過ぎて少し勿体ない。
後味が悪くなかったのは主題歌の森山直太朗さんの歌が大変心地良かったからかもしれません。
それぞれの望み
自分の息子が人殺しかもしれない。
そんな家族の話です。
生きていて欲しい、でも生きていたら
それは息子が犯人ということ。
犯人じゃなくてほしい、でも犯人じゃなかったら
息子は死んでいるということ。
どちらを望んでも、犯人か、死んでいるかという
違う辛さがある中で、葛藤する家族をみていました。
ただしくんは、すごく良い息子さんだったんですね。
死んだ後知る、息子の想いや、周りから見られていた
息子の姿や、いろいろなことがバーってきます。
信じてあげられなかった時間と
信じ切ってから動く時間。
人の感情がたくさん見れる作品でした。
見てよかったです。
ただしくん、死んでしまって本当にかなしいです。
リハビリのサポートする仕事がしたいと願っていた。
お父さんにかけられた言葉を恨むのではなく
プラスに捉えていたこととか、知って余計かなしいです。
水風呂みたいな映画
3月21日
Amazonプライム特典で視聴。
前情報が1mm(堤真一が出てる!しか知らない)の状態で見たため、ドキドキしながら楽しめた。
感想を一言で述べれば、水風呂。
普通、温泉施設に行く時は温泉に入る。
サウナがあったり、水風呂があったりするが、温泉が1番の目的って人が多いと思う。
温泉の好みの温度や、内湯が良いか露天風呂が良いかは人それぞれだったとしても、やっぱりぬるま湯以上が一般的だ。
けれども、水風呂好きな人は水風呂好き。
じーっと入ってると冷たい水の中にいるはずなのに、身体がじわじわと暖かく感じる。
その感覚がたまらないって人もいる。
まさに水風呂って感じの映画。
いつも自分がぬるま湯に浸かってるのがよく分かる(もちろん比喩的な意味で)。
ストーリーは救いのない二者択一
自分の息子/兄は被害者なのか?加害者なのか?
その内実も極端で、
被害者だとすれば死んでいて
加害者だとすれば人殺し。
比較すれば前者を望む父
うちの息子は人殺しなんかじゃない。
比較するまでもなく後者を望む母
うちの息子は死んでなんかいない。生きててくれればそれでいい。
夫婦の異なる「望み」。
果たしてそこに「望み」はあるのか。
多分、セリフには「望み」って使われてなかったと思う。そこもオシャレポイントか。
この話の肝は二者択一。
どちらに転んでも望みなんかない。
さらに、映画とかフィクションにありがちなオルタナティブもない。
オルタナティブというのは、簡単に言えば第3の選択肢のこと。
たとえば、被害者でも加害者でもなく、犯人を追いかけてるんだ!とか。
普通にしてたらそういう発想も家族には出てくると思うんだけど。
〇映像が巧い
怪しい雰囲気
日付が出てくるのとか何かしらの事件感を彷彿とさせていた。
上手くいっていない家族像は、これまでもあった。
例えば、家族ゲームとか(懐!)、流星ワゴンとか(懐2!)
これらのファンタジー家族ドラマとは違くて
オルタナティブがない。
「もしこうだったら」「時間が戻せれば」
そういうタラレバじゃなくてあくまで現実的。
個人的には、こういう映画の構成好きなんだよなー。
逆の理由でLALALAND好きじゃなかったね
(音楽はサイコーでいまだにアラーム音だけど。)
内蔵が鉛になったような気持ち悪さが残る。
これはストーリーもあるけど、映像の巧さに支えられていたと思う。
〇豪華俳優陣がすごい
1人1人の感情の機微がよく現れていたと思う。それぞれに焦点をあてた考察も面白いんだろうけど、ここでは特に印象に残ったポイントを挙げておく。
堤真一がうまい
特に泣き崩れるところのタイミングと表情がうますぎて!こちらにまで悲しみが伝わってきた
石田ゆり子がかわいい。
いつまでかわいいんだ。このオバサン。
タダシくんが死んじゃって最悪な気持ちのところでメガネの石田ゆり子がめちゃくちゃ可愛くて癒された
〇疑問点
ちょっとよく分からなかったのが、堤真一が息子の刃物とリハビリの本を息子の部屋から見つけて、息子の無罪を確信するシーン。
いや、もっと早く息子の部屋確認しない??
疑いというよりも、心配で息子の部屋いろいろ見ると思うんだけど…。
あと、もう1つ疑問。
テーマは何だったんだろう?
家族?マスコミ?コミュニケーションの難しさ?
どれとも取れるし、どれとも取れない。
よく言えば、様々なテーマが二者択一という設定で一貫して描かれていた。
悪くいえば、二者択一という設定だけで通してた。
〇総評
映像と俳優陣のおかげで結構よく出来た映画になっていて、ストーリーもわかりやすいので☆3.65くらい。堤真一と石田ゆり子が好きなので☆4。
けど、見た方が良いか、見ない方がよいかという二者択一であれば
見ない方が良い。
普通の人はハッピーな話を見た方が良い。
水風呂好きな方(もちろん比喩的な意味)には良いかも。
そうじゃなくて、温泉に入りたい人は、この時間にトイストーリーを見た方が良い。
想像以上に衝撃的で感動的で悲しすぎる展開
先日「ファーストラヴ」を観に行って、堤監督のサスペンス映画には毎度驚かされますが、今作もかなり衝撃の物語展開で、期待以上の作品でした。家族が一つの事件によって追い込まれ、平穏な日々を失っていく。この映画はそんな家族の崩壊がとても強く出ているように感じました。
ある日突然息子がいなくなり、その日に事件が起きる。その時からずっとハラハラしながら観ていました。息子はどこへ行ってしまったのか。何をしているのだろうか。事件とどう関わっているのか。被害者なのか殺人の犯人なのか。考えれば考えるほど浮かんでくる疑問に悩まされる家族。息子は誰も殺していないと信じたい父親。たとえ犯人だろうと息子に生きていてほしい母親。両親は同じことを考えているようで、全く違うことを考えていることが浮き彫りになっています。今やネットでいくらでも情報が舞い込んでくる時代。息子が犯人だと勝手な憶測をネット上でされている家族がどれほど追い込まれていくか。この家族の立場になってみると、かなり恐ろしいです。観ているだけで辛くて涙が出そうでした。誰もが「殺人犯の家族も殺人犯」と思い込んでいる世の中なので、当然両親や妹まで世間やマスコミや被害者に遺族からも突き放され、誹謗を受けます。事件の裏側は明かそうとしない警察も、その中に加わっているようなものなのかもしれません。痛ましすぎて鑑賞中に感じた胸の中の緊張感、焦り、そして悲しみはとても言葉では表せません。
堤真一と石田ゆり子というベテラン俳優2人に、清原果耶と、出番は少なかったけど暗くて心に深い悩みを抱えた高校生を演じた岡田健史という才能ある新人が家族役を演じています。清原さんは兄を思う優しい妹役で、涙ながらに必死な演技力がとても良かったです。岡田くんも、家を出て行ったあとは恐らく誰よりも出番の少ない役でしたが、悩んでいることは誰にも話さない、でも心優しい高校生でした。この2人の演技力は素晴らしいものだと思います。よくよく見れば、清原さんは「僕は明日、昨日の君とデートする」にも出ていましたね。「僕明日」を初めて観た当時はあまり意識していませんでしたが、もう一度観たらよくわかりますね。岡田くんは「新解釈 三国志」に出演していて今が旬の若手俳優ですね。今後もこの2人の映画には期待したいと思います。
望む中身が思う人によって異なる
母は息子が犯罪者であっても無事を望み、父は息子の死を覚悟して家族や仕事を守ることを望み、お互いがそれぞれに家を守りたかった。息子が被害者として亡くなったが、家族に迷惑をかけないことを息子は望んだ。
全321件中、81~100件目を表示