閉鎖病棟 それぞれの朝のレビュー・感想・評価
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色々、無理があり、内容が薄い。
原作を読んでいないので、どれ程の違いがあるのかはわからない。でも、映画を観た限り、ひどかった。病院の中の設定も現実味がなく、裁判に至ってはお粗末。最後のシーンは演じなくてはならない鶴瓶が可哀想に感じた、たぶん小説ではそこに至ることをもう少し丁寧に描かれているのだろうし、文章なのでいいだろうが、映像は無理がある。あそこまで出来ていたら、普段アレじゃないだろうなど、引っ掛かって全く感動できなかった。ショッキングな場面がいくつかあり、その残虐さや事実ばかりが目を引き、全般を通しての統一感がなく後味も今一つ歯切れが悪かった。それでも、なんとか役になろう、なりきろうと頑張っていた俳優さんたちに救われている映画だった。精神病がある人になりきろうとしている俳優さんに拍手の作品でした。
地味だが多くの人に観てもらいたい良作
原作は未読。なぜかタイトルは知っていて、興味は持ちつつも読んでいなかった小説。
この映画のポイントは舞台が精神病院であること。近隣住民の偏見や、「頭がおかしい」という表現や、入院患者たちの描写がとてもリアル。実際どうなのかわからないけど、実情はこんな感じなんだろうなと思えるくらいにちゃんと作られていた。そして入院患者を演じる役者さんたちがとてもいい。地味めの実力派を揃えた感じがする。
そして、鶴瓶、綾野剛、小松菜奈の演技だ。特に小松菜奈!元々好きだということもあるが、本作の彼女はまた違う側面を見せてくれて嬉しかった。どんどんすごくなっていくな、この女優は。
さて、話の方だがこれもまたいい。前半は、精神病院に入院する人たちの紹介と小松菜奈演じる高校生が心を開いていくヒューマンな展開。後半は小松菜奈に降りかかる不幸を見せつけられる。彼女に少しでも幸せを!と思いながら観てたから、証言台で看護師の見習いしてるって聞いて泣いてしまった。色んなこと抱えて、他人のためになる仕事をめざしたんだねとか勝手に想像しながら。
でも、単純に泣ける話ということではないので、観終わったあとは色んな思いが事故渋滞してる。地味な作品だけど、少しでも多くの人に観てもらいたい。
これは褒めてはいけない映画でしょ…
本作に興味を持ったのは、ロケが行われた長野県の小諸高原病院に、つい最近まで近親者が措置入院されていたためである。措置入院では親族でも面会は許されない(「閉鎖病棟」とは何を意味している言葉なのか不明だが、恐らくそういう意味であろうと推測)ので、どんな病院なのか見たことがなく、この映画でようやく見られるということにまず期待していたのだが、現実の精神病院の姿を全く反映していない粗雑な作りに驚き呆れる結果となった。
措置入院とは何か。身体の自由は憲法で保証された人権であるが、精神の病により自傷または他傷に及ぶ恐れがあると判断される場合には、自由な行動を許しておく方が却って本人や他者の人権を損なう結果となるため、都道府県知事の権限で行われる強制入院のことである。(強制なので入院費用は全額公費だが、税金の使い途に何かとやかましい昨今においては、改善すれば早々に退院させられる)
従って、本作での描写のように、患者が簡単に飛び降り自殺を図ったり、他者に危害を加えたりできる環境であれば、人権を制限してまで入院させる意味がないので、そんなことは100%あり得ない。万が一そんなことがあれば、当然ながら病院の責任問題になる。
そもそも精神医療の基本は、脳の自然治癒力によって病が改善されるための時間を稼ぐことであるから、自害や他害を防ぐことは基本中の基本である。現実の精神病院がこの映画のようないい加減な場所だと思われると、精神医療に関わっている人たちは大変迷惑するだろう。小諸高原病院はシナリオをチェックして、このようないい加減な内容であったならば、撮影を拒否するべきだったはずだ。
もっとも、物語の始まりとなる、死刑の執行に失敗したから精神病院に丸投げ、なんていうこともある訳がない。そんなの死ぬまで絞首を繰返すに決まっているでしょうが。「これはあくまでもフィクションだから、考証がいい加減なのは許してね」とでも宣言しているつもりか?
死刑の理由になった事件だって、あんな殺されても文句を言えないようなことをした相手を殺したところで、死刑になる訳がない。精々懲役10年位のもので、初犯で素行も良い人物となれば執行猶予がつくかもしれない。
例えば「万引き家族」に登場する柴田家のような家族が実在する訳はないが、柴田家を構成する個々の要素は全て実際の事件に基づいているため、柴田家の実在感には説得力があり、「家族の名に値するのは、すべてが嘘で塗り固められた柴田家と、血縁だけで愛情はない世間の家族と、どちらなのか」という視座の転換を観客に要求することに成功している。これが優れた社会派映画である。
一方で、この映画の主題は、病んでいるのは精神病院の中にいる人なのか、それとも外にいる人なのか、という視座の転換を観客に要求するところであると思うが、「そもそもこんなことは起こり得ない」が事実である以上、この映画は主題を成立できていない。
フィクションとしては面白かったし、役者の演技は良かったから☆0.5とはしないが、仮にも社会派ドラマを目指していたであろう映画がこれでは、映画を作った意味がない。
平山秀幸監督って、こんな雑な映画を撮る監督でしたか?「ザ・中学教師」の方がずっと良かったよ。
考えさせられる
この映画を見るにあたって、私が危惧したのは、
①殺人を正当化してはいないか、
②鶴瓶さんの個性が強すぎて、秀丸が鶴瓶さんにしか見えないのではないか、ということです。
しかし①については、やむを得なかったという描き方ではなく、秀丸は罪を犯した、やった事は間違っている、では自分ならどうする?何が出来るのか、という内容になっていると思います。
②について。「アルキメデスの大戦」では鶴瓶さんのキャラが出てしまっていると思いましたが、今回は、秀丸に見えました。鶴瓶さんの演技力+演出なのでしょう。
この映画についての受け取り方は様々でしょうが、私は、優しくなれることは強くなること、と思いました。
それにしても綾野剛さんの演技の幅の広いことと言ったら!
「亜人」の時とは声まで違います。
小松菜奈さんは、最初に見た時は目が怖いという印象でしたが(演技のせいかも)、「坂道のアポロン」を観てあら!?違った、と変わり、今は印象的な目を含めて、とても魅力的な女優だと思っています。
俳優さん達の演技は最高なのに中身が。
うーん。閉鎖病棟の話のリアリティーが酷過ぎる。他の方のコメントにもある通り、話の部分で納得いかない部分がかなりありすぎ。あんな管理のあまい閉鎖病棟なんて聞いたことない。薬物中毒者で放火までして危害を加える患者を病院だからといって普通に自由に野放しさせる?もし、この映画を見て閉鎖病棟はそういうことがあると思われるのは、患者さんにとっても凄い弊害だと思う。
小松さん綾野さんそして鶴瓶さんの演技は素晴らしいだけに、とても残念でした。
何だかなー?
この閉鎖病棟って、どういう意味の閉鎖?
街の人も言ってたけど、閉鎖病棟にいる人が何故ひょこひょこ外に出られるの?
重度と軽度、また男女が一緒にいる閉鎖病棟ってあるのかな?
病院内で殺された人なんか、確かに人道的にはおかしいけど、精神的には正常なんじゃないかな。
もし、その人道的におかしい部分つまり攻撃的な所が異常だから入ってるのなら、他の人と一緒にしちゃいけないでしょ。ましてや18歳の可愛い女の子と一緒にしちゃまずいの分かるでしょ。
内容の面白さとか感動とかより、そういう大前提が最後まで納得いかないまま終わったって感じです。
出だしからインパクト強めのシーンが満載
そして鶴瓶さんの演技に引き込まれ、それに追従するように小松菜奈さんの演技にも引き込まれた印象。
綾野剛さんとなかなか良かったです。
強烈なシーンが満載なんだけどストーリーよりも役者の皆さんの演技に釘付け(笑)
院内の患者さん達の細かい演技も良かったです。
圧巻は後半の裁判のシーン。
小松菜奈さんが演技が圧巻!
ラストの鶴瓶さんのシーンに救われた気がします。
最近観たロシアの戦車映画同様。本作も観賞後にビールが飲みたくなります。
公園で缶ビールをグビグビとね( ´∀`)
テーマが興味深いけど説明が足りない
舞台が精神科というのが珍しくて観ました。内容は暗くて暴力的な印象です。俳優さん達の演技は素晴らしかったと思います。(特に悪役の俳優さん)
物語の終わりも救いがあったので、ほっとしました。
精神科病院の入院患者への世間の目や、隔離された環境での入院生活、精神症状のしんどさ等、普段知ることのない世界を有名俳優が演じることで一般の人が関心を寄せるきっかけになる映画だと思います。
ただ、映画なので突っ込みどころがたくさんですね。病院のずさんな管理や公判に看護師が患者と行ったり…
テロップで良いから精神科の入院システムなど精神医療の説明が少しあると背景の理解がしやすいのではないでしょうか。
閉鎖病棟 それぞれの朝
1日にマチネの終わりにと閉鎖病棟観ました
劇場で予告観た時から観たい映画だと思ってたので
観て本当にいい作品でした 本当にどうにもならない事もある 色々考えさせられました 鶴瓶さん名演技でした。
感動!だけど実際とのギャップが…
ずっと気になっていた作品で、やっと本日見に行くことができました。
ストーリーは良く、感動できるものでしたが、実際の精神科病院とのギャップが大きく感じました。
閉鎖病棟だったらまず病棟の外に出られないし、一人での外出許可なんてまず出ないし、物品をあんなに自由に個人で持っていられるのもありえないなぁと…事件とかが全部スタッフ側の落ち度で起きてるのに、看護師とかの意識低すぎない…?って感じ笑
原作本自体が古いものなので、昔はこんな感じだったのかなぁとか想像しながら見させていただきました
演技は鶴瓶さんはさすがって感じで、綾野剛さん、小松菜奈さんもとても演技力があって、作品に引き込まれました。ストーリーとか演技とかの面ではとても良かったので、見て正解だったなと思いました。
支え合いの中で生きていく
人それぞれ、様々な事情を抱えてる
「その優しさをあなたは咎めますか。」
予告で言われているこの咎めるという言葉。なにを意味するのか。
決して正しいことをした訳ではない。だがそれを許す人、救われた人がたくさんいる。
優しさ、怒りの余りに人を殺めた
たとえ犯罪であったとしても彼女や勇気を貰った人のために生きて欲しい。
悲しい思いをした彼女自身の心の叫びなのか。
僕はこう感じた。
外見、自分と違うことからの偏見など、今の私たちが何を思い、どのように感じ取り寄り添っていくべきなのか。
深く考えさせられた。
キツい。
若い頃、仕事で大失敗し、会社に大損失を負わせてしまいました
会社の規模から今思えば、それほどの損失ではなかったのだろうけれど、若い自分は「死をもって償うしかない」くらい思い詰めておりました
異変を察した支店長が精神科に一緒に行ってくれ「閉鎖病棟」ではなかったけれど、本作に登場する方々と約1か月過ごしました
身体のどこもケガや内臓の病気もしてないのに入院しながら制限時間内で屋外でテニスとかしてる自分ら
「退院しても大丈夫ですね」と言われた時は嬉しかった
でもね、アパートへ帰った途端、不安と恐怖感ですぐ病院へ電話したんです
「今すぐ病院へ帰りたい」
「お薬を飲んで静かに過ごしてください」と女性の事務的な言葉で入院を拒まれ、カッターナイフを持って朝まで過ごしました
あれほど怖い思いをした夜はありません
あの夜、よく死ななかったな
鶴瓶さんと小松さんが演じた人物像は現実とはかけ離れ過ぎていて想像も理解もできません
でもね、境遇は違えども精神科に入院した身としては「チュウさん」の気持ちは分かるのですよ
熱計ったら風邪だったみたいに簡単なら
精神病の映画なので差別的にならないかとか余計なことを考えながら鑑賞。
私も仕事が忙しくストレス溜まって薬を飲んだことがあるので他人事ではない。37度以上は風邪。とハッキリした診断基準が無いので、このままストレスが溜まったらどうなってしまうか、心配ていました。今は、良い意味休み休みゆっくり仕事をして、ストレスとの付き合い方を学んだのでよかった。
言いたいことは、心の病気は風邪みたいたもので、誰だってかかる事があるということ。特に真面目な人、優しい人、自分が強いと思っている人ほど追い込まれる。
映画の話に戻すと、私が住んでいる地域にも精神科が専門の病院がありますので、病院の外の人の気持ちも分かる。また、不安になる患者の気持ちも分かる。
この映画では、病院の中の外の人の方がよっぽど酷い。自分は病気にかからないとでも思っているのだろうけど、「頭がおかしい人」とか言えてしまう方が恐ろしい。
ストーリーはある程度ストレートな話で、予想を裏切るような内容ではななかったけど、小松菜奈が初めて喋るシーンと、鶴瓶が喋らなくなるシーンにウルっと来ました。
綾野剛は、楽園と続けて優しい青年の役でちょっとリンクしてしまった。発作のシーンはさすが。
鶴瓶は個人的に大好きで、ほぼ全てのバラエティ番組を見ますが、役者としはあまり好きではなかった。標準語喋るだけで違和感。ただ、この映画では関西弁。こっちの方がいい。しゃべらない演技はとても良かった。
小松菜奈ももともと好きな女優さん。相変わらず可愛い。ただ、この役は女優としても大きな一歩。暗い、辛い役ですが、叫ぶシーンが良かった。
117分では足りないのだろう。
※まだこの映画を観てない人は読まないで下さい。
題材、役者さん、設定、たぶん全て完璧だと思います。
材料は完璧。
ただ料理を盛る器が小さ過ぎたかと。
原作を読んで無いのですが、原作ではここをもっと深くしといてくれと願いたくなる。まるで、原作の宣伝のような映画とでもいうのでしょうか。
感情移入が追い付かず、泣くに泣けないなぁ。と思っていたらもうエンドロール。といった感じ。
全く理解出来ない副題を付けるくらいなら、2部作にすれば良かったのにと思いました。
しかしながら鶴瓶さん、小松菜奈さん、役者さんの演技は素晴らしかったです。
タイトルは少し違くない?閉鎖のイメージないです。
観賞しました。 170分近くを、いわゆる精神科を中心に描きながら、この開放感は何かって考えた時、ヒューマンな琴線に訴える優れた内容だからとしかいえない!
淡々とした描写の中に、弱者への思いが溢れています。
鶴瓶師匠見事。綾野くん、小松さんも素晴らしいです。
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