劇場公開日 2019年7月5日

「基本、南條範夫も山口貴由も平成ライダーも好きなボンクラのための映画」GOZEN 純恋の剣 にわかさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0基本、南條範夫も山口貴由も平成ライダーも好きなボンクラのための映画

2019年7月12日
iPhoneアプリから投稿

GOZENというタイトルに騙されるが、
対象を明確にしておくなら、
時代劇好きや残酷物好きが相手ではなく、
邦画を観るとき予告で流れる
少女マンガ原作のアイドル映画を観る層や、
2.5次元舞台のファンなどに向けられらたお話。
それにしては観客は後者と、
きっとライダー好きのおっさんたちばかりだった。

そう、この映画はライダー俳優たちによる
ラブロマンスもの。
たまたま舞台が時代物だっただけで。

天才物理学者と現さんの試合を見守る
監察医と主任、そして音やんとか
シチュエーションだけで面白すぎる。
仕切るのは西都の首相で
そしてその黒幕がロックシード売り。
もうなんか最期は岩に挟まれてペチャンコに
なる未来しか見えないが、さにあらず。

90分あまりのほとんどが惚れた腫れたで進んでいく。
シグルイもその原作の駿河城御前試合も
各剣士のバックボーンをさんざん描いたうえで
残り時間の1割を使って試合を描くものだから、
その意味では配分は合っているのだが、
天才物理学者以外はほとんど背景が描かれず、
御前試合物として成立していない。
というか4組8人いて、
ほとんど何者だかもわからないのは
舞台で全容が明かされるのだろうか。

ともあれライダータイムと思って観れば
予定調和な中にも盛り上がりなどありつつ
面白く観終われた。
ただ一点、主任が大活躍するところだけは
声が出そうになり、
「これは南條も若様もライダーも好きな
オレのための映画だ」と思っていたけれど、
そうじゃなかったことを思い知らされた。

このメンツでいいから
靖子にゃんを招聘して
素直に駿河城御前試合とか
映画化すればいいのになあ。

二度寝