アスのレビュー・感想・評価
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無意識の領域を可視化するという高度なテクニックに熱狂
自分とそっくりな訪問者が、我が身に襲いかかってくる。そんな「ドッペルゲンガー」をモチーフにした物語は数多くあるが、ジョーダン・ピール監督のこの強烈な一手が世界中を震撼させている理由はひとえに、これまで視界にすら入っていなかった世界をエンタテインメントの文法で可視化したことにある。
SNSの浸透などで、人と人とが容易につながりあえる一方、都合のいいことだけを見て、それ以外には蓋をする時代となった。隣人がどのような顔をしてるかなど気にもとめない。経済格差、移民問題、政治をめぐる分断。アメリカの問題は、今や世界共通の課題となりつつある。
「無意識の闇を可視化する」という意味において本作は、ミヒャエル・ハネケ監督の「ファニー・ゲーム」や「隠された記憶」とも重なる。かつては先進的だった語り口を、今やピールがエンタテインメントの領域でよりわかりやすく炸裂させていることに、高まる興奮が抑えられない。
ホラー映画をアップデートする秀作
近年の映画で言えばデヴィッド・ロバート・ミッチェル監督の「イット・フォローズ」を鑑賞したときに似た、新時代のホラーに出会っているというワクワク感が持続する、巧みに構成・演出された秀作だ。例えば自分そっくりの他者・ドッペルゲンガーや、つなぎ服を着たヴィランなど、恐怖の諸要素はある意味使い古されたものが多いのだが、入念に作り込んだ設定と、笑いを絶妙に織り込んだバイオレンス描写、変幻自在でありながら不思議と統一感のあるBGMなどによって、ホラーというジャンルをアップデートすることに成功している。
監督デビュー作「ゲット・アウト」で高評価を得たジョーダン・ピール、2作目も期待に応えた。ただ、前作に比べると非現実な設定が恐怖の核心に関連することと、終盤でそうした核心部分の情報が観客への講釈よろしく一気に開陳されるあたりが、ちょっともったいない。ラストは大好き。
クローンの逆襲
自分たちと同じ姿をした赤い服の人たちに襲われる。一家は勝つ。
婦人はクローンで子どもの時に入れ替わっている。
クローンは政府の実験で作られ、魂が繋がっているため同じ行動をとる。
細かい点がよく分からない
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少女時代の主人公は、家族で遊園地に行った際にはぐれて変な建物に入った。
そこで姿形が自分と全く同じ少女と出会い、戻った少女は口をきけなくなる。
PTSDと診断されたが、やがて成長して結婚し、一男一女の母となる。
で休暇に夫の強い希望で、その遊園地に家族でやって来た。
別荘での夜、自分達と全く同じ姿形の赤い服を着た4人がやって来る。
主人公以外の分身は知能が低いが、主人公の分身だけは片言の言葉を話せた。
しかし何が目的かよく分からないまま、命の危険を感じた4人はスキを見て逃亡。
近くの親戚の別荘に行くのだが、親戚は彼らに全員殺されてた。
主人公らは彼らを殺すが、何百何千もの赤服が殺人しまくってるのをTVで知る。
やがて主人公の息子がさらわれる。主人公は一人、例の遊園地の建物へ。
そこで自分の分身を発見、殺して息子を取り返す。
実は赤い服の集団はかつて人間が作り出したクローンだった。
肉体の複製は可能だが、魂は作れないため全個体で共通にしかできなかった。
で無責任にも施設はそのまま地下に放置、彼らは何代かに渡って生き延びて来た。
少女時代に例の遊園地から帰って来た主人公は偽物の方だった。
だから赤服のボス的な、唯一しゃべってたのは本物の人間の方だったのだ。
結局偽主人公は本物を殺し、引き続き本物として人間界で生きることとなる。
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どんでん返し的なオチの意味は何となく分かったが、一部よう分からん。
何で全個体で同じ精神のはずなのに、偽主人公は普通の人間みたくなれてんの?
あと本物の主人公は他の赤服同様、なかなか死なん人間離れした強さやったが、
普通の人間なんやったらそれはおかしいんちゃうの?
ってか赤服達が結局何をしに来たんかもよう分からんし、
主人公らを殺さんのに、その親戚やその他大勢の一般人は即殺す。何故?
まあホラーじみた感じはなくてゾンビ映画みたいな感じかな。
思わず笑ってしまうシーンもあったりして、後味は決して悪くない。
怖かったが、オチにリアリティが感じられない(アメリカ人だと違うのかも?)。
自分達にそっくりの家族に襲われたシーンは怖かった。しょっちゅうホラー映画を観ているが小当たりだけに関しての怖さは相当のレベルだと思った。途中からコミカルになり、SFっぽくなり、最後は訳が分からなくなって終わったかに見えたらオチがあった。オチには敬意を表したいが、リアリティが感じられない(アメリカ人だと違うのかも?)。学生時代"ウィーアーザワールド"を聴いて胡散臭いと思ったのはよく覚えているが、ハンズ・アクロス・アメリカ・キャンペーンと言うのは知らなかった。主人公の息子の名前がジェイソン(分身の死に方は正に13日の金曜日)というのには気がついたが、他にも色々製作者が意図的に挿入した暗示があるのだろう。
痒いところ
初監督作品「ゲット・アウト」(17)の衝撃があまりにも強かったので、2作目の本作は正直、そうでもないという印象でした。が、何とも奇妙な不気味な感覚はありました。例えれば、痒いところに手が届くか、届かないかみたいなスリルがありました(笑)。ドッペルゲンガーというようですが、自分と同じ幻覚をみるのは、ちょっと怖いですね。自分には実際に見えているようでも、周囲には幻覚扱いされて二重に苦しむという展開はよくあります。ガラス張りで雨戸のない家って怖いなぁと思いました(汗;)。
タイトルなし
オープニングの娘ほったらかしでモグラ叩きに夢中の父親にイライラ、そんな父親に娘を任せてトイレに行ってしまう母親にイライラ、そして勝手にフラフラ歩き出して遠くまで行ってしまう娘にもイライラ。こんな感じのイライラが最後まで繰り返される作品。
ホラーではあるが怖さ控えめでコメディ色が強いのかなと思ったが自分にはストレスでしかなかった。
主人公家族には全く魅力が無く辛気臭いばかり。ずっと足を引きずるだけの親父を始め誰も好きになれない。登場シーンは少ないが全滅してしまった友達家族の方が興味をひくレベル。
入れ替わりのパターンは絶対にやってくると思っていたが最後の最後にオチとして使われた程度。また入れ替え前の彼女を知る両親が話に絡んでこないと効果の薄い設定なんじゃないかと思った。
"わたしたち"の謎
予告やタイトルからも、ドッペルゲンガーである"わたしたち"が登場するのはすでに分かっており、その正体ばかりが気になってしまう映画なんですが、その謎を暴こうと冒頭から最後までずっと、ヒントを探し続ながら鑑賞しました。すべてのシーンが何か意図があるように思えてしょうがないのです。
一家と自分のトッペルゲンガーとの闘いが非常に面白く描かれてます。少し笑えるシーンもありますが、そこはホラー、きっちりグロめシーンもありで見どころ十分でした。しかし自分の姿の人間を自ら殺すって、どんな気持ちになるんでしょうかね?
知りたくて知りたくてうずうずしていた、謎が後半で一気にネタバレになります。が、これはすぐに理解するのは難しかったです。結構理由が、こじつけ感が否めない気がしており、その点は少し残念に思いましたが…。
そして、ラストのラストで持ってきました衝撃の一撃!いや~驚きました!う~~と唸りを上げたくなりました。と、同時に一気に色々つながっていった気がします。。。
かなり不気味
ゲットアウトさながらの不気味な演出と音楽は、不気味さをさらに助長していました。
ストーリー展開は、終盤までそっくりさんに襲われ、逃げるというもののため退屈したのが残念。
ラストは、どんでん返しがありますが、なぜ主人公以外があのような行動を取ったのかがよくわかりませんでした。
ゲットアウト以上のインパクトは残せなかったという感想です。
スリラーの部分だけでも面白いのにそこにアメリカ社会問題を盛り込んで...
スリラーの部分だけでも面白いのにそこにアメリカ社会問題を盛り込んでいる
表裏一体、左右対称的なアイテムや表現が多いのが特徴的だった。ハサミとか
ノープより面白いよ
ジョーダン・ピール監督好きだったけど、たまたま観る機会がなかったので、アマプラで観る。
正直、最新作のノープより面白いです。
ドッペルゲンガーなのか、どうなのか?不安を煽る不気味な演出は怖い。最後は理屈で説明できる感じにしてるけど、どっちがリアルかしら?と思わせる。ホラーお約束の後味悪いラストも、実はちゃんとした伏線回収だったり。
社会の分断を描いた刺激的作品
前作「ゲットアウト」同様、この作品でもピール監督の不気味さの演出が巧み。前作よりも、より謎解き要素が多い感じで、自分の中で謎な点がいくつか残っている。こういうある意味後味の悪さがこの監督の作品の醍醐味でもあり、あれはどういう意味があったんだろう?あれは何のメタファーか?など観終わった後に本当に色々考えさせられるから、観て「はい終わり!」というわけにはいかない。だからこの監督の作品は好き。プロットに多少穴があったり、辻褄が合わなかったりなど脚本に完璧を求めるならそういう指摘も当てはまるかもしれないが、強いメッセージと観客に想像力を働かせて考える機会を与えてくれる、いい作品だと思う。
表情の演技に驚愕。
NOPE を鑑賞して、旧作を観たくなった。
GET OUT に続き、こちらも鑑賞。
GET OUT はシンプルでじわじわくる感じだったが、こちらは色々散りばめられていて、
より2回目の鑑賞が面白い感じでした。
とにかく表情の演技が凄い。GET OUT のメイドさんもそうだったが、
ジョーダン ピール作品にでる方々は、とにかく、印象深い演技をされる。
バレエの描写について、よく分からなかったところがあったが、未公開シーンの中で
『本来、あの演目は二人で踊るものであった』ことの説明があり、納得しました。
表も裏も賞賛を受けたわけだが、才能有りの彼女は、世界観を変えるほどの演技だったわけですね。
眼に見えない貧富の格差が確実に存在すること。
人の光と影は表裏一体であること。
自分を守る。家族を守るためなら、人は影になりうること。
色々なことをスリラーの中に組み込んでいるのが、ピールさんの凄いところ。
観れば観るほど、色々、感じるところがある。新たに見えてくる。
次回作も、きっと複数回、観ちゃうんだろうな、私たちは。
凄いけど謎も多きスリラー
ピール監督作品第2弾。
これもなんと大胆な脚本でしょうか。
突如現れた“もう一人の自分”に翻弄されるショッキングスリラー。
一人二役を演じた出演者の皆さんに拍手を贈りたい👏
そしてとんでもない終わり方に唖然…
(; ゚д゚) ェ…? チョッ…マ…
色々なホラー映画の「怖さ」が詰まっている感じで、監督の他の2作品に比べると少し過激な内容となっています。
それでいて謎も多いのでミステリー映画としても見る事ができます(まぁ今回も私は謎が残りまくりでしたが…💧)
なかなか解釈が難しい部分があるので、逆に深く考えないで単純なスリラーとしてみた方が楽しめるのかも!?😂
監督のものすごい熱量を感じる、サスペンスホラーの傑作!!
「ゲット・アウト」に続きジョーダン・ピール監督がドッペルゲンガーを題材にした監督2作目
前作同様、何とも不気味で気持ちの悪い脳裏に焼き付く映像と緊張感漂うBGMでどっと疲れましたが、これも面白かった
「ゲット・アウト」よりもこっちの方が好みです
ルピタ・ニョンゴさんが主人公ファミリーのママ・アデレードを力強く演じてますが、もう一方の2役目、地下から地上に現れたテザード(クローン)・レッドのしゃがれ声の怪演に終始 圧倒されます
最後に明らかになる、アデレードとレッドが少女時代にビーチのミラーハウスで入れ替わっていたという事実、それに気づいてしまった?息子・・・なんとも衝撃的なエンディング、またもや予測不能でみごとでした
"エレミア書11章11節"のサインを持って立つ男は本作の根底にある"対照性"を示唆し、自分とそっくりなクローンの存在、11時11分、地上の世界と地下の世界、双子の姉妹、ビーチの簡易トイレから出てくるジェイソンを挟んで両側に立つトイレの構図など、全編に渡り、シンメトリーが表現されています
政府が無責任に行ったクローン実験の犠牲者として生まれたテザード達、この対照性は富と貧困も象徴しており、タイトルの「Us」はアメリカ合衆国の意味も含んでいるとのこと
ピール監督が現代アメリカに対して伝えたいメッセージが明確な作品コンセプトになっており、とても興味深いです
今回も映像・音楽そしてストーリー共にジョーダン・ピール監督の卓越した才能が爆発した、ものすごい熱量を持った作品として完成されていました、すごかったです
最後に、今でも不明な点
ジェイソンのテザードは何故 顔に大火傷を負っていたのか? どんな意味があるのか今だに不明です
影の存在
ところどころにブラックユーモアみたいなものがあり、映画全体の暗さをコミカルにしている。
影とまじりあったことで、影が街に襲来する話。影とは何なのか。それに対しての説明はなく、ただ昔から影がいた、という設定。
というか、この町にしか影はいないのかな…?
他の影はさっさと同じ姿の者を殺すのに、主人公たちだけは中々、殺されない謎。
不思議。復讐したいんじゃなかったのか…。
それにしても、最後のシーンはなかなか愉快だった。
やっぱりホラー(ミステリー?)はこうじゃないとね(笑)。
そんな馬鹿なが最も当てはまる
赤い衣服に身を包んだ目的が謎の集団が襲い来るという、ジェイソン・ブラムが好みそうなネタで攻めてきた本作、まさに新世代のホラーに相応しい作品だと思う。 奇をてらった作品の中でも本作のレベルは桁違いだ。本作で描かれる人権を無視した異常な実態に驚かされるや否や、それに巻き込まれた人物による更なる衝撃。「そんな馬鹿な・・・」思わずそんな言葉がこぼれてしまった。
序盤は「赤い服の人」第1号の存在や主人公の生い立ちを含めてかなり王道なホラー的展開からスタートする。ここでも主人公夫婦の友人として登場するリッチな白人一家にやや嫌味的な事を言われ、もはや白人の心には常に巣食う様にも思える白人至上主義を感じ、迎えた夜。家にやってきたヤツらの登場から物語が激しく動く。
殺害シーン等があるためR-15+指定だが、コメディアンの顔も持つジョーダン・ピール監督のこだわりで、どこか喜劇を見ている様なテンポとノリで進んでいく。恐れおののく様なシーンでも怖くしすぎないところが返って怖い位だ。ヤツらの行動にどこまで自由が効くのかはイマイチ分からない所だったが、特性を生かした撃退方法などの観客の感情を高ぶらせる様な上手い演出の数々で2時間ノンストップの面白さを味わうことが出来る。 皆で手を取り合うシーンが挿入された冒頭のテレビコマーシャルから伏線が貼られており、それらも分かりやすく描かれている為、理屈っぽくなることも少なく、純粋に楽しむことが出来る作品たろう。
今度は格差社会への警鐘
やはりジョーダンピールの作品はエンタメを超えたメッセージ性が卓越している
映し出される映像全てに意味がある作り込みが、どのカットでも見て取れて引き込まれる
全てのセリフ、着ている服や持っている物からしても細部へのこだわりが伝えたい気持ちの熱として伝わってくる
見終わった後でもアレはどういう意味なんだろうとか、あのシーンはどこに繋がるとか、会話と考察が弾む数少ない天才監督作品
すごい映画、だけど
全体的に不気味な雰囲気😨
何か秘密があるなという雰囲気がプンプンするが、B級ホラーのような時間が続く😨😨
最後【すげえええええ】🐇🐇🐇🐇
最後はすごいので絶対に見るべきですが、メッセージつめこみすぎてるせいで、映画としての面白味に欠けるのが残念。アクションやギミックにもう少しこってほしかった。ハサミはねえだろ🥲
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