劇場公開日 2019年3月1日

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岬の兄妹のレビュー・感想・評価

全126件中、21~40件目を表示

3.5暴論的自論

2022年6月23日
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鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

雰囲気は韓国映画の感じしました。
ポンジュノの助監の人ですよね。

ほぼ自主制作で、当時かなり話題になりました。
「カメラを止めるな!」みたいに
役者はほぼ知らない。

結構ガツンときました。
ガツンとき過ぎて、レビューが纏まらなかった。

極論言えば、母親が無責任過ぎるが、
出てこないから何も言えない。
ただ2人で生きていかなくちゃ。

ここから暴論😅

コレを観てるとAVを想起させる。
嘗てから思っていたが、
AVに出演する女子は2通りしかいなくて、

自分の容姿を武器に
稼げる時だけ稼いでさっさと辞める、か

容姿は良いけど周りの圧力で
女優になってしまった、パターン。

前者は、飯島愛とかマスカッツとか、
AV踏み台にTV出て有名になる!
という野心が見える。

後者は、グラビア出てたけどパッとせず、
いつの間にかAVに出てた、みたいな。

AV女優って、
後者の方が圧倒的に多いと思う。
グラビアからの転身はレアだが、
巷でかわいいからキレイだから、とか、
それだけの理由でなってしまうケース。

映画のマリコは、
分かり易く発達障害であり、
「オシゴト」と言えば性的サービス。
彼女ほど障害が顕著に見られるのは少なく、
発達障害てゼロイチではないので、
AV女優とか性風俗の方は、
マリコに近い人間なのではないだろうか。

それが良いとか悪いとかじゃなく、
発達障害だろうと下肢不随だろうと、
周りが手を差し伸べる社会を作りたいですね。
変な同調圧力は要らないけど。

こーゆー人にこそ、
生活保護は必要です。

高校生たちとの絡み。
嫌な予感しかしなかったけど、
あの反撃はサイテーでサイコー‼️👍
ただ、握手はサイテー🤣

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クリストフ

3.5環境の悪さ

2022年6月17日
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生活保護を受ければいいと言ってる人がいるけど、多分教養も無く環境も悪い彼らは生活保護制度さえ知らないだろう。周りも自分の生活に必死で彼らに手を差し伸べる余裕も無いのかなと思った。
斬新な映画で面白かった。

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映画すき女子大生

4.0凄い作品を観てしまった

2022年6月6日
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鑑賞方法:VOD

演技がはちゃめちゃ凄い!
こんなに自然に障碍のある人を演じられるなんて!
「お仕事」シーンも全く嫌な感じがせず、
存在することが許される、愛される、必要とされている「幸せ」を強く表現している
(と思った)

福祉的な事を書かれている方もいらっしゃるが
そんな事に頭が回るならこんな現状ないと思うのです
お金が入っても贅沢はお持ち帰りマクドナルド
恐らく兄の方も知能的にグレーゾーン
頼れる人もいない環境で救いは「お仕事」と二人きりの「家族」という繋がりだけ

なるほどこの作品を観た後に30分の作品を観るとがっかりしちゃうかなぁ

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風花

3.0障碍なのか障害なのか

2022年6月6日
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ちょっと見て微妙ならやめようと思っていたのですが、自閉症の方の演技がとてもリアルだったので、最後まで目が離せませんでした。なんでもない時の動きや、視線や、発言などとてもよく観察されたのだと思います。

障害者年金の手続きとか、みんな教えてあげよう。

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トロイメライ

3.0じめっと

2022年4月11日
iPhoneアプリから投稿

悲しい

した印象の映画
実は僕が知らないだけで、このような家族はあるのかもしれないが、余りにも余りのじっとり粘りつく世界観が続く映画だった。
個人的には縁あって監督作品にエキストラ参加させて貰ったが、この映画を貫いた湿り気は感じなかった。

きっとこの後香ばしいキノコ生えてるんだろうなぁ🍄

以上現場よりw

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tomokuni0714

4.5禁忌に挑んだ野心作

2022年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 底辺社会に生きる兄妹の悲惨な状況をシリアスに綴った作品。
 製作、監督、脚本、編集を務めたのは片山慎三。氏にとっては本作が長編監督デビュー作ということだ。これだけ衝撃的な内容の作品を、しかもほぼワンマン体制で作り上げてしまった所にこの監督の凄みを感じた。

 後で調べて分かったが、片山監督はここに至るまでにたくさんの助監督経験を積んできたということだ。「TOKYO!」や「母なる証明」ではポン・ジュノ監督の下で、「マイ・バック・ページ」や「苦役列車」では山下敦弘監督の下で助監督を務めている。これらの監督の名前を見れば分かるが、いわゆるエンタメ路線とは一線を画した、作家性の強い監督の下で経験を積んできたことが分かる。

 障碍者を描くということは日本映画ではある種タブー視されているようなところがある。そこに挑んだ片山監督の意気込みを自分は大いに評価したい。中には、未成年者との性交や障碍者同士の性交といった刺激的な描写も登場してくる。障碍者と言えど同じ人間なのだから、彼らにだって普通に性欲はあるし、普通に人を裏切ることだってあるはずである。本来であれば映画の中でそれを描いても間違いではないはずなのだが、どういうわけか表現自粛という謎のフィルターに阻まれて禁忌とされてきた風潮があるように思う。そこに切り込んだ本作は、かなりの野心作と言えるのではないだろうか。

 しかも、今作の配給にはイオンエンターテインメントが協力している。これまでであれば、この手のインディペンデント映画は都内のミニシアターでひっそりと上映して終わりであったが、本作は全国のイオン系のシネコンにかかったのだ。シネコンはいわゆるライト層のユーザーが利用する劇場である。そこでこうした映画がかかるというのは、それだけで実は画期的ではないかと思う。

 原一男監督の長編デビュー作「さよううならCP」は、今でこそソフト化されVODでも配信されて誰でも観れるようになったが、長年幻の作品としてされてきた。それだけ障碍者を扱った作品というのは日本映画史では隅っこのほうへ追いやられていたのである。

 尚、昨今では「37セカンズ」も単館ロードショーから口コミで評判が広まり、徐々に公開規模を増やして最終的にはシネコンでもかかるようになった。今後もこういう傾向が増えて行けばいいなと一映画ファンとして思う。

 物語はいたってシンプルである。上映時間も90分足らずとコンパクトにまとめられている。内容がヘビーなだけに、この短さはある種ありがたいとも言える。

 そして、そのヘビーさを和らげるためか、片山監督は随所でユーモアを配している。例えば、下ネタも交えて描かれる学校のシーンなどには思わず声を出して笑ってしまった。真理子と独居老人のやり取りにもクスリとさせられた。

 映像も、序盤こそ兄妹の極貧生活を反映してか、薄暗いトーンで覆われているが、真理子の売春が徐々に軌道に乗り人並みの暮らしを送れるようになってからは陽光が降り注ぐ明るいトーンに切り替わっていく。やってることはヒドイ話なのだが、画面全体がそれを和らげる効果を生んでいる。
 また、ピンクチラシを空にばらまくシーンには、新人離れした洗練された映像センスが感じられた。

 余韻を引くラストも良い。監督の問いかけのようなものが感じられ、兄妹のその後の人生が色々と想像された。

 確かに演出に粗削りな部分は見られる。例えば、真理子とヤクザの行為を良夫に見せつるシーンで、突然カメラがズーミングをする個所があるのだが、これには違和感を持った。
 ただ、そうした拙さを補って余りあるパワフルな演出と作劇は、今の日本映画界にはない勢いと新鮮さに満ち溢れており、片山慎三監督の今後の活躍が頼もしく感じられた。

 兄妹を演じたキャストの好演も見逃せない。特に、真理子を演じた和田光沙の体当たりの熱演なくして本作は語れないだろう。障碍者を健常者が演じるというのは大変難しいと思うのだが、それを堂々と演じきって見せたことで作品の説得力を生み出している。

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ありの

4.0観え方は人それぞれ。

2022年1月31日
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音楽が少ないのは内容に力が
あるからか。良い食材には
ほんの僅かの塩で充分のような。
ツッコミどころは色々ありますが
和田さんの演技が打ち消して
くれています。ファンになり
ました。

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hasaki

3.5重くのしかかり突き刺さる映画

2022年1月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

1時間半ずっとしかめっ面で食いしばりながら観ていた。苦しすぎる…居た堪れない…
そのギャップで花火のシーンがとても温かく印象的だった。

社会問題を提げリアリティのある脚本と演出。主演の兄妹ふたりの悲壮感漂う演技が素晴らしい。

ラストは深い。

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もの語りたがり屋

4.5私たちは他人にどこまで優しくなれるか

2021年11月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

2021年11月14日

知り合いから勧められて鑑賞。
あらすじを読んで、『誰も知らない』や『万引き家族』、『マザー』とテイストが似ている作品だと思いました。

以下、作品の感想です。

◆和田光沙の名演、迫真の演技
和田光沙さんは本作で初めて知りましたが、自閉症のある真理子役を完璧にこなしていました。本当に自閉症の方を起用したのかと思うほどにリアルでした。
濡れ場シーンも違和感がなく、観ている側も引き込まれてしまいました。

◆良夫が憎めない
良夫は自閉症の妹・真理子に売春をさせて、生活費を稼ぐという、鬼畜・外道の極みな性格です。
しかし、彼自身にも罪悪感があり、真理子が妊娠したときには、真理子が慕っていた客に夫になってくれないかと、必死に訴えるシーンが印象的でした。
どんなに外道なことをしても、やっぱり家族・妹を捨てることはできない優しい心が個人的に刺さりました。
真理子が、良夫に叩かれているにも関わらず、売春してもらった1万円を「家に入れる」と言うセリフは、健気すぎて辛かったです。

◆福祉サービスの存在を知らない
兄妹はなんで生活保護などを受けないのか、映画の設定が非現実的だというレビューがちらほら見受けられました。
私の知り合いに市役所で生活保護の業務に就いている方がいますが、生活保護を知らない層は一定数存在しているそうです。また、知っていても、「生活保護の世話になるなんて恥ずかしい」という思いから、福祉のサービスを受けずに、自滅していく層も存在しています。
豊かになった日本でも、最底辺層は福祉サービスまで辿り着けないのです。
自分とは無縁の世界だと決め込んで、そこに目を向けようとしない、見たくない、綺麗なものだけを見ていたいという我々一般人に、現実を突きつけてくるような感覚でした。

◆真理子の最後の表情は?
正直、ラストの真理子の表情の意味は分かりませんでした。
ただ、携帯の着信音に振り返った様子から、真理子は「お仕事」の合図を感じたのではないでしょうか。それを察した良夫の表情も印象的でした。

◆明日から自分は他人に優しくなれるだろうか
日本は世界の中では豊かな国ですが、今だに最低限の生活を保障してくれる福祉サービスにすら辿り着けない国民層がいます。また、犯罪を犯し、刑務所で罪を償った者が頑張って社会復帰をしようとするも、「国民感情」が彼らを社会から追い出す現実もあります。両者は生きたくても生きられない底辺という意味では同じ存在です。

私たちは、そのような人たちにどこまで優しくなれるだろうか。手を差し延べてあげられるでしょうか。

それを問われているような映画でした。

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ちん

5.0主演女優の和田光沙さんが凄い!!

2021年8月15日
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内容が衝撃的過ぎて倒れそうでした。

日本の何処かに良夫と真理子のような境遇の兄妹が存在しているかもしれないと思うと涙が止まりませんでした。

良夫は足も悪いし障害を持つ真理子を抱えているのだから、ちゃんとした手続きをすれば生活保護を貰えるだろうし、真理子は障害者なのだから手続きさえすれば国からのサポートもしてもらえるだろうに…

警察官の友達は良夫と真理子の状況を見て市役所に相談するとかしてあげないんですね。

それが引っ掛かりました。

それより真理子を演じた和田光沙さんの演技が凄すぎて感動しました。

途中でDVD止めて配役を確認しましたもん。

本当に障害者を使っているのかと思いましたよ。

素晴らしい女優さんだと思います。

調べたら2020年の日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞は「新聞記者」のシム・ウンギョンさんが受賞してますが、この映画を見たからには私の中では2020年の最優秀主演女優賞は和田光沙さんです。

日本では、このような素晴らしい作品が日の目を見ないので悔しいです。

そして日本が本当に生活に困っている弱者に優しい国になることを願います。

片山慎三監督の今後の作品にも注目していきたいと思います。

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チアゴまておチロ

1.0最初の数分で冷めました

2021年4月12日
スマートフォンから投稿

え?生活保護は?障害者支援は?
二人だけで家に籠もってるのならまだ分かりますが警察の友人いるでしょ?なんで誰も行政を勧めてあげないの?昭和初期の日本なら理解もできるが現代だよね、これ。

韓国映画ばりの現実感を期待しましたが、最初からリアリティに欠けた設定で興ざめしました。この状況ならさすがになにかしらの手当ては受けられると思いますよ。

たまに貧困ゆえの悲しいニュースなどありますしお話として観ればおもしろいと思うので星はつけました。
でもなぁ~海外で観られてこれがザ・日本だと思われたら迷惑だわ。。

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あんちゃん

5.0とりあえず、自殺だけはしないで、生き抜きたい‼️

2021年3月23日
PCから投稿

ストーリーだとか、展開だとか、演技だとか、どうでも良くなる映画です、いい意味で。
死にたくて、苦しんでいる人は、観た方がいい、とりあえず、生きたいと思うから。
かなり演技力が凄すぎて、底知れない恐ろしさがあります、知らない俳優たちですが、それが、プラスになる、恐ろしさ。
ストーリー自体は月並みですが、演技が凄いので、鑑賞も極限に近くなります、吐きたくなります、いい意味で、名作です。
映画ファンなら、必ず観るべきです、価値観が変わるでしょう。
一度死にたくなり、どうしても死なないで生き抜きたい‼️そう、思わせるような映画です。

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アサシン5

4.0二人の生き方は正解なのか…この問いに悩み苦しむ1本

2021年3月21日
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鑑賞方法:映画館

ここまで感情の整理がつかない映画は初めて。

捉えるのが難しい一方、描き方に芯を感じるので見ごたえがある。右足に障害を抱えた兄と、自閉症の妹が苦しみながら光を求める姿は苦しく胸が痛い。自閉症の妹に欠けた理性を利用するしかない事への辛さに、生きていくための足掻きが重なる痛みが刺さる。

彼らなりの答えと周りの人間の移ろう心模様。「人間らしさ」が露骨になるとき、生きることの儚さをつくづくと感じる。

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たいよーさん。

汚い

2021年2月24日
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汚いにつきる

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わんわん

4.0ブラックだよ!

2021年2月10日
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鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

怖い

うーん
まず唸りますけど
障害年金や生活保護はどうしたん?
ほんで、風俗やなく売春って
しかも無許可ですよ。
犯罪です。
いまでは風俗店もちゃんと営業しており
少し知的の女性も働くことができます。
お店が管理してくれるので取り分は少なくはなるでしょうが危険な目にはあいにくいでしょう。

そうこの映画の1番の問題点は
支援を受けることさえしらない無知
その一言に尽きます。
だから妹の性でお金に変えようとしますがそれもあのやり方はいけない。

ただ、救いは妹が幼い頃に自慰行為をしていた事からもわかるように性に積極的といいますか、好き者なんですよ
それが不孝ではないと
妹がHな事がダメなタイプならもっと悲劇です。
性的虐待になります。

実際には、こんな感じで本当に支援が必要な人には支援が行き渡らなくて、グレーゾーンからブラックか?ってな詐欺まがいで、丈夫な体に利口な頭脳をずる賢く使える輩たちには簡単に申請が通る世の中なんでしょうね。

そんな事を思いながら結局最後まで観ました。

重い映画なのですが、なんとなくコメディタッチな部分もあり
笑うのは不謹慎か?と思いつつ、クスッとします。
その不謹慎か?と思ってしまう自分が差別か区別を生んでいるのかも。

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悠々同盟

4.0うおぉ

2021年2月10日
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軽くトラウマ

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ぴゅるり

4.0現実つら。しんど。

2021年1月22日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

ずっと気になっててアマプラでやっと視聴。
貧乏な兄妹のお話。たまらん。生きるちゃ大変っていうのをこれでもかとばかりに知らしめてくる。

純粋な妹を騙して体を売らせて得るお金。クソなことなんて分かってる。じゃあどうすりゃいい?お前には分からねぇよな!だけど、、胸が苦しい、、

ずっとヒリヒリしてました。妹の真っ直ぐな瞳がしんどかったです。

ストーリーはもちろん音楽が良かった。

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にしこ

4.0人は強く弱く、美しく醜い。

2021年1月21日
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力作。支持。
比類無き過酷もスコンと抜けの良い人間賛歌に見えるのはポンジュノ山下敦弘後継の証しか。
社会が駄目だと人垣の後ろから撮らず、それでも生きる人は強く弱く美しく醜いと真っ正面から撮る。
本邦初かディカプリオとムンソリに迫る和田光沙の激演。
そしてハンバーガー。

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きねまっきい

3.5ラストどうしたか?

2021年1月17日
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気になる。クズさ加減は否めないが何処かにリアルにあり得ちゃいそうなところも。
演技も良かったと思いますが、話に共感は出来ないところがマイナスなんだろうな。。。障害のある当事者から観たらどう感じてしまうのだろうか。。。

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asgy213

4.0戦時下ではない「火垂るの墓」

2021年1月16日
PCから投稿

見逃していた作品で、ネット配信で見つけやっと鑑賞出来ました。噂に違わぬインパクトのある作品でしたね。
鑑賞後イ・チャンドン監督の「オアシス」などを思い出したが、鑑賞中は「火垂るの墓」の方を強く思い出していた。
しかし「火垂るの墓」は戦争が引き起こした悲劇ということで、観客はその悲劇を戦争のせいにして観ていたが、本作は現在社会であるだけにこの悲惨さを戦争のせいにすることは出来ないし、今現実にある問題として考えなければならないように観客に仕向けていた。

こういう作品のレビューを読んでいると必ずと言っていいほど「何故、この主人公達は社会保障を受けていないのか?」とか「登場人物達はバカばかりなのか?」といった内容の書き込みがあるが、恐らくこの作品はそういう書き込みをする顔の見えない人達を糾弾する意味合いも込めて作られている様にも感じられ「そういうお前は、俺達を助けてくれるのか!!」と刃を向け、まさに今のSNS社会的風潮である、無責任、無関心、無自覚による客観性の欠如に対する怒りの様なものが作品から迸っていました。
当然今の社会なら社会保障はあるでしょうが、これに似たようなケースのニュースが現実的に起きているのも事実であり、それが起こる根本的な原因は何かという部分を観客はもっと考えなければならないのですよ。

誰だって一度は役所などに行って不親切・不手際な対応での不愉快な思いをしたことがあるでしょう。こういうのを一般的には“お役所仕事”という風に呼ばれていますが、一般的に“お役所仕事”というのは、声の大きい人(力を押し出せる人)と声の小さな人とでは優先順位がどちらが高くなるかは明らかでしょう。
本来この物語の様なケースの人達を具体的に援助できるのはそういうお役所の人達なのですが、近隣・縁者・友人等々の助けがない場合は決して其処までには届かないというのが現状であり、我々一般庶民である隣人達は、極力この様な人種との関りを避けたいというのが本音であって、無責任に「そこまで堕ちる前にもっと頭を使え」などと上から馬鹿にするのが現実社会であり、そこにこそ問題の深刻さがあるのでしょう。
この作品の凄いのは、その最下層の悲惨さに於いても(間違っているかも知れないが)生きる力も愛情もあることを示し、人間の持つ強さやしぶとさまで感じられるという点にあり、綺麗ごとと無責任が表裏一体の現在社会に対して「偉そうに言うな!!」こういう目を背けたくなるような悲惨さ・惨めさの中にある自分達の生き様を直視しろ!!」と叫んでいる様に思えた作品でした。

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シューテツ