アルキメデスの大戦のレビュー・感想・評価
全525件中、241~260件目を表示
哲学を持つ人間の凄み
オープニングの大和撃沈の映像も迫力あったはあったのですが、そんなCG以上に、田中泯が演じる平山の迫力が忘れられない映画となりました。
主人公の櫂少佐には哲学があります。それは、数字は嘘をつかないという信念と、日本を戦争に向かわせてはならないという正義でした。この哲学に沿って奮闘する櫂に、田中も大里も協力するようになっていき、観ている私も自然に心を乗せて応援していました。
ですから、偽装を見破られて開き直る平山造船中将には憎たらしさを感じていました。ですが、最後に平山の見据える未来を知った時、、、この重さに何も言えなくなってしまいました。哲学を持って行動する人間の凄みですね。
予期せぬクライマックスがあった
昭和8年、帝国海軍では巨大戦艦建造派と航空母艦建造派の二つの派閥が争っていた。軍隊を否定する天才数学者の櫂直(菅田将暉)であったが、偶然知り合った空母派の山本五十六(舘ひろし)に加担することとなった。巨大戦艦を造ることが戦争の引き金になる、阻止せねばならないと……
菅田の天才数学者ぶりが板に付いていて、彼をサポートする柄本佑との掛け合いも実に楽しい。エンターテイメントとして成立しており、数学に疎い私でも十分楽しめた。
そしてクライマックスは思わぬところに。戦艦大和を設計した造船中将平山忠道(田中泯)の言葉の説得力が凄い、凄過ぎる。反戦派でありながら何故に日本のシンボルとなる大和を造るのか、造らなくてはならないのか……
それは強烈なインパクトだった。
何の呪いか
色々ツッコミどころは有るにしても、エンターテイメントとして楽しめた。戦争を題材にした映画でこんな切り口が!とドキドキした。
櫂のキャラクターが菅田将暉に合ってて違和感無く物語に入り込めた。
冒頭のシーンが恐ろしくリアルで涙。乗組員は哀し過ぎる。皆死にたくなかっただろうに。最後と繋がってまた涙。でも待て、櫂に泣く資格あるんかい?平山中将と同じ学者気質で共感するのは理解できるが。
その中将が発すると「依り代」という言葉も、まるで滅びの呪いが効いてるような気がしてくる。また彼のセリフ「国民が許さない」は、煽動されると疑いもせず乗っかってしまう空気読み過ぎ今も変わらない気質の日本人が許さなかったんだよな、とゾッとした。もう呪いは沢山だ。
平山造船中将に気持ちを持っていかれた
熱狂する民衆は、理性で抑えることができない。第二次世界大戦前夜だけではなく、現在進行系で世界各地でそのことが実証されている。だからこそ、見ている自分も平山中将の言葉に抗うことができなかった。
予告のヤマト撃沈がクライマックスと思いきや…
題名そのままなお話だった。戦争の事実は変わらないけれど、そっか、こんな考えもあるんだなー、と。だから戦争がなくならないのか、とも実感。
菅田将暉はじめみなうまい。ぐいぐいひきこまれました。
ふつうでした
よくある戦争映画のストーリーでした。
日本軍の上層部の暴走により敗けるというありきたりなストーリーです。
この戦争はアメリカが仕向けた戦争であるとか
真珠湾が攻められる事はアメリカは盗聴で知っていて主力は避難していたとか、今まで中々描かれなかった部分の描写があると期待して観に行ったのでストーリー的には残念でした。
原作は読んだことがないのですがCMを見て大作映画な印象を受けていましたが、観終わったあと、こんなもんか…という感じがしました。もう少し追加のストーリーがあっても良かったのではと思いました。
一番印象に残ったのは冒頭の大和が撃沈するシーン。日本も戦争の足音が近づいていると思うので、戦争になったらリアルにこんな感じなんだなと思ってしまいました。
サスペンスの解決編のような面白さ
度重なるどんでん返しに驚かされる作品。
誰もが不可能だと思う難題に挑み、追い詰められていく主人公にハラハラする。
主人公が使う「数学」がとても鮮やかだ。
ラストシーンで解釈が大きく変わり、内容を考えさせられる。
スリリング
ネットで評判良かったので観てきました。実話かと思ってたらそうでは無いみたいで軽く観始めましたがいきなり戦艦の沈没するシーンが圧巻。
ほとんど情報のない造船計画の阻止をどうやってするのか見ものでしたが、コミュカルでスリリングな展開で低予算の裏を解明していくのが面白い。
そしてその低予算の造船計画の裏話、敵を欺くならまずは味方からというのも面白かった。
この監督『海賊と呼ばれた男』の監督なので見応えありました。
良く出来た映画でした。
終盤の駆け引きが面白い!!
原作未読ですが、とても楽しめた。
特に終盤のどちらの案を採用するかの駆け引きが面白かった。
菅田将暉演じる主人公が大和の見積もり間違いを指摘するのだが、それで終わりではなく、見た目騙しの大和を造船することによる意味をしっかりと考えている相手方の設計者が良かった。
大和が沈むことにより、日本は負けを認めることができる。このために大和は造船しなければならない。
果たしてこれは史実なのか、フィクションなのか、、
最後の櫂少佐と平山中将のやり取り、シビレました!
やっぱり日本人としては、日本を守るために命懸けで戦った人の話というのは、見ているだけで胸が熱くなりますね。
前半部分の戦争をさせないために戦艦を作らせんとするための奔走する櫂少佐と田中少尉のストーリーもよかったけど、何より最後の平山中将と櫂少佐のやり取りはシビれました。戦争をしないために戦艦を造らせない考えと、戦争は避けられないものとして日本滅ぼさないために日本の象徴として沈没させる戦艦を造る考え。もちろん、乗組員のことなど思うと単純な話しではないけど、どちらも日本の将来を慮った2つの正義の激論は心に刺さる。一歩先を見た天才と、そのさらに先を見ていた軍人と。いや、素晴らしい!
菅田将暉さんと柄本佑さんの俳優としての技術の高さに敬服です。特に菅田さんは、あの訳のわからない数式をスラスラ書く演技はスゴい。(数式があってる前提ですけど 笑)あと、田中さんの存在感もよかったです。逆に言うと、それ以外のベテラン含めて他の人たちの良さがあまり伝わってこなかったかな。
日本人として、もう一度この戦争のことを知らないといけないなと思いました。
軍部と財閥は癒着していた
菅田将暉の演技は数学を習得して臨んだのでリアル。
天才だけど、自分で出来ることだけをして、真摯に取り組む姿勢には、共感できるし、他人が協力するのも納得。実人生に生かせそうです。
政府と財閥の癒着は、明治新政府から現代までの悪しき慣習です。
リアル過ぎてトラウマになる
戦争映画はあまり得意ではないのですが、菅田くんが出ているので観てきました。
同じ席の横列にいた70~80代位のご婦人が開始五分で大泣きでした。
ちなみに半で途中退場されていました。
すでに答えがあるものに対して、どう話を練って持っていくのか興味がありました。
なんと言うか……それは言ってはいけないでしょう?!という気持ち満載でした。
役者が本当に素晴らしい!
脇を固める役者が素晴らしい上に、数学の面白さと大和の美しさが凝縮された映画
会議での役者の掛け合いが最高に面白かった!
浮気がバレた暴露からの
お前女房に土下座したのか→したよ!何が悪い!
真剣な映画だけどちょっとした笑いも絶妙で、また役者がみんな上手い
フィクションだけど、この映画は戦時背景でありながらなかなか今までにない斬新な視点の物語だった
戦争映画は悲しくてみられない、怖くてみられないひとにはおすすめ
ただし、最初は悲しくて辛い戦闘場面なので要注意
フィクションなのか?
戦艦大和の建造をめぐる話がここまで壮大なものとは予想出来なかった。軍部の中でのアプローチ戦がとても面白い!主人公が天才的なだけでなく、努力家で心の優しい真っ直ぐな人間だった事もとても好感が持てる。当時の日本人は『日本人の誇りのために戦うしかない』って当時の人は考えてたようで、ラストはとても悲しくなった。このままだと現代でも戦争が始まってしまうのか?そんな危機的な気持ちにさせられた。
それにしても、どこまでがフィクションなのか!この作品の全てが本当にありそうに見えてしょうがない。
総評
山崎監督の作品では『永遠のゼロ』に次いで好きな作品になった。
全525件中、241~260件目を表示