劇場公開日 2019年7月26日

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アルキメデスの大戦のレビュー・感想・評価

全523件中、1~20件目を表示

3.5日本人の性のようなもの

2019年8月26日
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鑑賞方法:映画館

戦艦大和の建造をめぐる数学者の戦いという、原作の発想がまず素晴らしい。太平洋戦争には、非合理的な判断が数多くあり、先の大戦で最も欠けていた要素が、この作品の主人公の持つ合理的思考だろうからだ。戦艦大和はたしかに当時世界最大の戦艦だったが、全く戦果を挙げられないまま轟沈した。海軍の運用が適切であれば、もっと戦えたという意見もあるのだが、しかし、実力を出せずに散ったその姿は前後の日本人に判官びいきの感情とともに、無駄の象徴ではなく愛すべき対象として残ってしまった。
「この戦艦を作ってはいけない」と合理的な思考で判断をくだす主人公は、しかし、数学者として大和の設計を美しいと感じてしまう。数学者の業と日本人の判官びいきの心象がなんだか重なって見えるのだ。業や情緒を優先してしまうその有様はまさに日本人的だ。東京オリンピックのいざこざを見ていると、日本人は同じ失敗を繰り返していることは一目瞭然。なぜその失敗から逃れることができないのか。それは日本人の心象に深く根付いたもので、我々が日本人である限り逃れることはできないのかもしれない。

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杉本穂高

2.0コスパ、タイパの話し

2024年3月17日
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鑑賞方法:映画館

漫画原作を観てから、山崎作品で初めて良かった、原作が長編、続いているのを無理やり短縮して詰め込まず大和建造のみに。原作のアイデア、そもそも先の大戦の戦備計画が正しかったのか?近い将来、衝突の可能性がある仮想敵国アメリカに性能、量産効率、低価格であるか、適切であったか、検証を試みる、面白い、これは現代の企業経営と同じで非効率で高くついた代償は300万人以上の犠牲者、700万人の引き揚げ困難者、空爆により日本全土が焦土となり、庶民は住む家すらなく、のみや蝨の大量発生、食べ物もなく国民のほとんどがホームレスのよう、日本は世界最貧国に、不適切な無能な経営者にも程がある。

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多様性男女平等自由主義、5名作4良作3いい作品なので他は2以下です。

3.5ヤマトしゅっぱーつ

2024年2月29日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2024年2月29日
映画 #アルキメデスの大戦 (2019年)鑑賞

巨大戦艦“大和”の建造計画の是非を巡り、海軍内部が二分する中、数学によって計画を阻止しようと奔走する天才数学者の奮闘

#田中泯 が語ることは何でも重みがあるし、最近ハマっている #浜辺美波 はかわいい

そして、#戦艦大和 は記憶に残る

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とし

4.5大和の佇まいが絶対的な美しい存在でなくてはならぬ

2024年2月24日
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大和が絶対的な美しいさをたたえた存在で在らねばならなかったその意味する、真の理由を知ることとなる主人公。

数式や尺度の持つ美しさに魅了されて、それまでその世界の中でのみの人生を歩んできた、これまで政治や世界情勢には無頓着で数式の天才であった主人公。

それが全く偶然の、数奇な運命に翻弄され、入り込んでしまった畑違いの世界で最後に辿り着くこととなる、これから日本人を待ち構え、その身に起こる残酷で非常な真実を突き付けられる。

天才肌の変わり者の主人公、サスペンスや陰謀に挑む感や、軍内の勢力争いや階級社会の軋轢、軍と軍需産業の癒着など盛りだくさんで、ラストもどんでん返し的なオチ
等。
予告の印象と山崎監督だからという事で抱いていた「大戦もの」では無かった。

いい意味で、期待を裏切られた。
特に、菅田将暉が食傷気味なのと舘ひろしが苦手な事で、劇場鑑賞には至らなかった作品となっていたので。

観終わって、(残念ながら?)やっぱり菅田将暉は流石だと思わざるを得なかった(笑)。
柄本佑はやっぱり良かったし。

これまた流石、山崎貴監督だと、劇場で観ておけば良かったと思った。

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アンディ・ロビンソン

4.5うねりのある脚本と、田中泯さん

2024年2月24日
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プロモーションは館さんと菅田さんでされていた記憶がある本作。ただ、主役は申し訳ないが、田中泯さんただ一人だった。
國村さん、橋爪さん、館さん、柄本さん、菅田さん、鶴瓶さんと、集めに集めた名優揃いの中で、舞踏家田中さんが全てだったと思う。
脚本の段階でこの役を誰にお願いするかは、練りに練られたと思うし、いろんな意見があっただろうに、そこにあの存在感を持ってこれた凄みを、脚本のうねりと共に目の当たりにするしかなく、申し訳ないが全ての俳優陣や演出が、田中さんのためのフリに見えてしまうほどだった。あの菅田さんですら、フリに感じる凄みだった。
とにかく、原作の素晴らしさが元にあるのはもちろんだけど、いつ戦艦の名前を出すか、どう見せるか、考えるの楽しかっただろうなぁー!!!と思える作品だった。プロットだけでへ地味な内容と言われてしまう危惧を、覆せる!!!と全員が思いながら制作したんじゃないかと思う、あっぱれだった。
これが、ゴジラマイナスワンの製作に繋がると想像して、いいものを見たと、心から思った。
山崎貴さんはVFXだけでなく、ちゃんと脚本も演出もすごいのだと、ベタな作品でない本作で改めて感じれてよかった。

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Shihommatsu

3.0驕り

2024年2月12日
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大戦艦をつくるとそれが日本人にとっての驕りになり、国全体の弱体化に繋がる

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いぶき

4.0日本の平和を目指して帝国海軍と、数学の力で闘いを挑むというのはとても良かったのだが、その後の展開が今一つと思えてしまった

2024年1月20日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

単純

知的

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Kazu Ann

3.0いかにも漫画原作という感じ

2024年1月19日
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楽しい

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iron

4.0賛否分かれる気がする。

2024年1月4日
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鑑賞方法:VOD

ゴジラ-1.0が良かったので、アルキメデスの対戦も視聴。全く前知識なく、監督が同じってだけで見始めた。
戦艦大和が出てくるので実話ベースかと思いきや、明らかに違和感のある演技や思想をもつ軍人さん。
全くデータも示さず、これからは航空母艦の時代だ!いや戦艦だ!と言い合う馬鹿丸出しの会議のおかけでフィクションなんだな。とわかる展開。

しかも、相手の案を廃案にするためにとる必殺の作戦が相手案の予算案がおかしい事を証明すること。

航空母艦より軍艦が安いワケがない!ってみんな賛同してるんだから、それだけで充分なのでは???と思わざるおえない。など突っ込みどころ満載で、合わない人にはとことん合わないだろう作品だと思う。

オープニングで大和が沈む様を観ながら、日本みたいな小国がこんなデカい戦艦作ったら「自分たち凄い」って勘違いして戦争するよなぁ…。
って思って見始めたこともあって、ラストの展開はなるほど!と思った。

そういう意味ではしっかりした作品作りがされていたと思う。

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さる

4.5ゴジラ-1.0の山崎貴監督作との事で、鑑賞 映画は、監督のものやな...

2024年1月4日
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鑑賞方法:VOD

ゴジラ-1.0の山崎貴監督作との事で、鑑賞
映画は、監督のものやな
つくづく感じたわ

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あきちゃん

3.0実は奥が深い映画…なのか?

2023年12月16日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

知的

主人子の天才数学者を菅田将暉がいつもの演技で演じる。
中盤以降は天才描写がイマイチだったので、数式が空中に描かれる天才ムーブを多用するとかしてもっと「只者じゃない」感を出してほしかった。
最後は「試合には負けたが勝負には勝った」みたいなスッキリしないオチだった。
例によってVFXは良い出来で特に冒頭の戦艦大和の戦闘シーンは素晴らしいがストーリー上無くてもいいような?

と、初見で感想を書いた後に山崎監督のインタビュー記事を読んだら、冒頭に大和を持ってきたのは「戦艦を作らせないための物語なのに完成してるじゃん?主人公負けるの?」と観客を戸惑わせるための作りだった(意訳)とか…んなもん分かるか!
そもそも、戦艦を作らない架空戦記的な作品だと思ってたし…。
あと、戦艦を作らせないための行動結果(成果)が、逆に反戦思想から製造に反対していた主人公の考えを変えてしまうという本末転倒というかアンビバレンツな結末も分かりづらい。

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ジョン・ドゥ

4.0全く別の角度から捉えた戦争映画

2023年12月10日
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本作は戦争映画ではあるのですが主人公は戦いません
机の上で戦います
非常に素晴らしい映画でした。

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みる

2.0沈める目的での“不沈艦”との視点は目新しかったが…

2023年12月7日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

4年前にどこまで評判になっていたのか、
存在すら全く知らないでいた作品だったが、
新造艦を巡る戦艦派と空母派の争いの物語性
に惹かれて鑑賞した。

しかし、全体にマンガチックで
何らのリアリティの無さに戸惑いを感じつつ
の鑑賞となった。
・主人公が米国留学を破棄して
 山本らの依頼に応じることも、
・何の資料も無い中で建造費算出せよとの
 空母派の命令の設定も、
・時間の無い中、メジャーで戦艦の寸法を
 割り出そうとする行為も、
・過去の軍艦建造費が主人公の数式の通りに
 ピッタリと一致することも、
・暴かれた戦艦建造費のカラクリも
 敵を欺くためとのこじつけのような理屈が
 上層部の支持を一旦は取り付けられる
 会議の質も、
等々、
原作の設定なのかも知れないが、
底浅く安易でウケ狙いばかりの印象で、
それこそ全てがマンガチックに
感じてしまった。

ラストシーンでの、
大和は日本人の意識を目覚めさせるために
沈める目的での“不沈艦”との視点は
目新しかったが、
そんな造船中将の戦艦製造意図が
原作者の創作に過ぎないとしても、
吉田満著の「戦艦大和ノ最期」での
大和と運命を共にした海軍将校の言葉
「…日本は進歩ということを軽んじ過ぎた。
…敗れて目覚める、…技術の発展を軽んじた
…日本の新生にさきがけて散る。
まさに本望じゃないか」
との思索と比較して、
一見似ているようではあるが、
大和乗組員に対しては
裏切りそのものでもあるし、
組織のリーダーとしては
卑屈な精神の発露に過ぎず、
とても大和乗組員が残した
「戦艦大和ノ最期」が伝える
本当に祖国を愛する崇高な想い
と一緒に出来るものでは無かった。

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KENZO一級建築士事務所

5.0ゴジラ見た後、見たくなる。冒頭からのシーンが見せ場。菅田くん、柄本...

2023年11月24日
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ゴジラ見た後、見たくなる。冒頭からのシーンが見せ場。菅田くん、柄本さん、みなみちゃん、鶴瓶がいい。田中も。ラストシーンに向かう大和模型の前のシーンは震える。数学、素晴らしい。

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えみり

4.0「数学で戦争を止める」の真の意味

2023年11月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

知的

難しい

「数学で戦争を止める」と聞いてどう考えるでしょうか。数式を立ててそれを解き、導かれた答えから戦争が起きないようにするために何をすべきかを考える。そういうことではありません。とある戦艦を巡って、数学を用いて、戦艦に隠された真実を暴き、戦争が起きないようにする。壮大な話で、数学がとんでもなくできなかった自分からしたら数学の話は理解が追いつきませんが、主人公の熱い情熱と様々な思惑が渦巻く人間ドラマも描かれていて、戦時中のストーリーとして新しい形を生み出した作品でした。

戦時中の日本が舞台ということで、観る前はもっとド迫力の戦争映画なのかと思ってましたが、そういう映画ではないです。といっても、拍子抜けしたわけではありません。ところどころ難しい数学の話が出てきたけれど、そればかりではなく、戦争が起きようとしている中で様々な人間模様を巧みに混ぜていて、とにかく真っすぐな芯を持った主人公の櫂直の情熱、さらには彼を取り巻く軍人たちにも心を打たれました。櫂は天才数学者ですが、天才の要素は数学だけにあるわけではありません。目の前の壁を打ち破るためにはどうすればいいかを導き出す天才でもあります。彼の度胸といい粘り強さといい、他の人より頭が2つも3つも抜けているような人です。そんな櫂と敵対する軍は悪者として描かれているように見えるけど、絶対的にそうとは言えません。彼らには彼らなりの使命があり、国そのものを守らなくてはいけない。それは間違ったことではありません。そのやり方に櫂は憤慨しているのです。様々な立場だからこそ持ち合わせる信念や正義がぶつかり合う熱い人間ドラマがありました。

軍人役には、あの有名な山本五十六役の舘ひろしを始め、國村隼、橋爪功、田中泯といったベテラン、大御所俳優が勢ぞろいです。もちろん主演の菅田将暉や柄本佑、浜辺美波など今を時めく俳優たちの演技も光っています。劇中で櫂が導きだした数式、とんでもなく複雑なんですが、わかる人いるんですかね...笑

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ニンフィア好き

4.0ドラマ ガリレオの世界

2023年8月15日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

こういう視点で戦艦大和に繋がるという設定が新しく実に興味深かった!数式でストーリーを展開していくというのも、戦艦大和には敗戦まで予測されていた運命を託されていたというのも、後者は私が知らないだけの話なのかもしれないが、とても感動だった。菅田将暉がハマり役だった。

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Sheeta

4.0タイトルなし

2023年1月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

原作は未読。日本が戦争の道へと進まない為に戦艦大和の建造を阻止しようとする人達の物語。結果はオープニングや現実の歴史が伝える通り阻止失敗に終わる事は分かっていたが、そこをどのように描いてくるのかが気になった。
終盤、登場人物達の思惑が判かっていく事で正義と思える対象が二転三転としていくのが面白い。あまり話に絡んでこなかった大和の設計者が最も達観しており物語を締めくくってきた事には驚かされる。
全体的に丁寧な展開で話は進んでいたが社長令嬢が大阪まで突然やってきたのは雑すぎる。正直なところ驚きや感動よりも御都合展開、違和感の方が圧倒的に強く、せめて大阪に向かう決意を匂わせるシーンだけでも挟んでほしいところ。
笑福亭鶴瓶さんが意外と演技上手だなと思ったが専門用語を含む台詞になると急に読んでる感が出て観ていてニヤついてしまった。
オープニングの戦闘シーンは良くできているが人の演技は少し気になった。特に対空火器を指揮している人は微妙。少ないコマ数で同じ動きを繰り返す昔のアニメを観ているようだった。沈没シーンは映画「タイタニック」を御手本にしている事が丸わかりだが、その分良くできている。
作中やエンドクレジットで頻繁に使われる短いフレーズを延々と繰り返すだけの音楽が兎に角嫌だった。

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ソルトン

4.0数学で《戦艦大和》の建造を阻止しようとした男

2023年1月5日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

数有る戦争映画の中でも、フィクション映画。
《戦艦大和の建造を止めようとした男》が、
主人公の映画です。
着眼点が鋭いです。
そして映画冒頭では、当時の国家予算の26%=15兆4000億円(今のお金に換算)を
掛けて日本が建造した《戦艦大和》が、アメリカ軍の空からの爆弾投下を受けて、
真っ黒は煙を上げて炎上して、船員は逃げ惑うシーンからはじまるのです。

《戦艦大和が爆撃で沈没す》

これは史実で多くの人が知る事実です。

そして遡ること12年前。

山本五十六海軍少将は、戦艦大和の建造に反対の立場でした。
5年後、10年後には、航空母艦(空母)から、飛行機を発射する航空戦が中心になる・・・
そう考えていました。
しかし海軍の主流は、戦艦大和の建造が既定路線。
そこで山本五十六は考えます。
「大和」の総建造予算が980億円。
この額には、嘘があり実際にはもっと多いのではないか?
それを証明したら、建造を阻む事が出来るかもしれない。
そこで目を付けられたのが、帝国大学の
若き天才数学者と呼ばれる櫂直(かいただし)でした。
櫂直は架空の人物です。
この映画はたられば=フィクション映画です。
もしも戦艦大和が建造されなかったら?
真珠湾攻撃がなされずに開戦しなかったら?
(事実、真珠湾攻撃は戦艦大和完成2ヶ月後・・・なのです)
歴史は大きく変わり、日本の未来はどうなっていたのでしょう?
(と、ここまでは行きません)

しかしご存知の通り、日本は開戦して泥沼の戦いをし、
敗戦して国民は310万人(内訳は軍人・軍属が230万人、民間人が80万人)
を失ってしまったのです。

この映画では、建造費を半額以下に見積もったことが、櫂の計算で
証明されるのです。
これで建造は中止か?
と思ったけれど、設計に携わった平山中将(田中泯)の大演説により、
建造のゴーサインは出されて、万事休す!!!
よって日本国は戦争への道へ一直線に進んでしまうのです。

フィクションでも《歴史を変える》ことの困難を感じます。

巻尺で全て測らなくては気の済まない変人・櫂直を菅田将暉が
リアルを感じさせつつコミカルな演技で、チャーミングです。
櫂に思いを寄せて、櫂が建造費の実際を計算する手助けする尾崎鏡子(浜辺美波)
明るさと健気さで、この映画に花を添えます。
櫂の秘書的役割で徐々に櫂を尊敬する田中(柄本佑)の好演とサポートも
見逃せません。
そして山本五十六役の舘ひろし。
真珠湾攻撃を主導したとされる重要人物。
舘ひろしだと策略家には見えない(良い人オーラが強くて、笑)

特殊な仮説から切り込んだ戦争映画の外伝。
とても興味深かったです。
「永遠の0」はさすがに観てまして、
その後、
「男たちの大和/YAMATG」を観て、
その時「大和」の乗組員がどんな目に遭ったかをツブサに見つめ、
「ミッドウェイ」を観た後で、知りたかったので、
日米合作映画「トラ・トラ・トラ!」を観ました。
その後、塚本晋也監督の「野火」も観て、
第二次世界大戦の開戦から、敗戦までを駆け足で追ったわけです。
今考えると、
日本の第二次世界大戦を象徴するもの。
人間では山本五十六であり、兵器ではゼロ戦と戦艦大和、
だと思います。
当時の軍隊の能力と知力と全霊を掛けた「戦艦大和」
それが兵隊たちを地獄の修羅場へ誘い、
やがて滅びのシンボルと化す
「戦艦大和」

あの時代、あの戦争とは、何だったのだろう?
それをこの映画は私たち日本人に問いかけています。

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琥珀糖

5.0田中泯の怪演技

2022年10月19日
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鑑賞方法:DVD/BD

菅田将暉扮する元帝大学生櫂は、そのずば抜けた数学知識から海軍少佐に取り立てられ、戦争への道を絶つため軍艦製造案を潰すために軍艦見積額の疑惑を解明せよとの命題を受けた。櫂は見事に目的を果たすのだが、その裏には恐ろしいほどの海軍の思惑があった。
数学が日本を救うかもしれないと言う櫂の目標達成のための菅田将暉の演技は思わず引き込まれるほどの熱量があった。しかし、如何にして戦艦大和が造られ、何を目的としていたのかを櫂に語る田中泯扮する平山の物静かに語りながらその裏の考えの恐ろしさをおもんばかると、田中泯の怪演技が全てを越えてこの映画の肝になっている素晴らしい作品だった。

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重

4.0数学に限らずやれることをやる姿勢から可能性は生ませる

2022年9月7日
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物語の主旨は日露戦争後の日本、勝利の感触からより巨大な戦艦を造船する側とこれからは空母でないと戦争に勝利できない側の予算決定案の対立。主人公は数学好きな学生で、ある誤解から学校を去ることに。留学を決めた出航の数日前にやけになり舞妓さん集め楽しむも別部屋の軍人から舞妓さん引き抜きに関し口論となる。口論時数学好きを伝えたことを覚えられ、今作主旨である戦艦造船の予想より安すぎる予算について調査を依頼される。最初は全く否定していたが、上官からの今後の戦争勃発の火種となる重要性を説明されこれに承認。そこから戦艦造船にかかる本当に予算を調べていくのだが、当然造船に関し設計図も見たこともなく、資料を手に入れたくても軍人規定なるもので持ち込み不可。まずは身近な戦艦の情報を巻尺で測れるとこ全て測るなどしおおよそのイメージを出す。そこから次に人件費や造船にかかる鉄の費用など調べるも、周囲の造船会社は軍人の息がかかっており、今のネット社会とは違い情報ひとつ得るにも多大な労力を強いられるそんな苦労を感じ取れました。どんどん理不尽にも予算決議会議は迫るもなんとか的確な金額の割り出しに成功するが……
菅田将暉さんの演技が今作が一番好きかもしれません。見ていてなんて理不尽なと何回も思いましたね!それでもめげない、言い換えれば自分の価値を下げないそんな主人公の姿勢がとても光る映画でした。

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シネマスター