ジュディ 虹の彼方にのレビュー・感想・評価
全205件中、1~20件目を表示
The Woes of Stardom
Judy is last year's Respect. The story of Judy Garland, who's elegance was employed by an industry eager to the feed the entertainment needs of many, eventually leading to her drunken downfall. A sad tale of a female star in the same vein as the Amy Winehouse documentary. More dramatic and sad than what we would like to think of the real actress. I'd personally have liked to seen more optimism.
同情ではなく、ある種の憧れが
ジュディ・ガーランドの晩年を、まるで、魂を絞り出すように演じるレネー・ゼルウィガーのオスカー演技は当然、見応え充分。しかし、断片的ではあるが、ジュディの子役時代もそれ以上に見ものである。幼くして才能を見出され、MGMミュージカルのスターとして脚光を浴びる陰で、会社から睡眠薬と興奮剤を交互に与えられ、まるで歌って踊るAIのように扱われたジュディ。やはり会社の都合で本当の誕生日よりも早く宣伝用のバースデイ・パーティがセットアップされ、同じく人気子役だったミッキー・ルーニーとの楽しいデートまでが、PRに使われてしまうジュディ。すべては、彼女を徹底的に管理し、洗脳しようとするMGMの首脳、ルイス・B・メイヤーの"子役飼育手段"だったのだ。しかし、舞台袖でルーニーに手を引かれながらも、客席からの拍手喝采に本能的に惹きつけられてしまうジュディは、たとえどんなに辛くても、人々をハッピーにするスターという職業に生きがいを見出してしまった、神から選ばれし人。そこに、同情ではなく、ある種の憧れを感じてしまうのは、筆者だけではないはずだ。
レネイの人生に重なる要素も。子役ダーシ・ショウにも注目!
「オズの魔法使」の世界的ヒットで、十代にしてトップスターになったジュディ・ガーランド。だが後年は薬物・アルコール依存で生活が荒れ仕事を干され、借金苦で子供を元夫に預ける羽目に。そんな彼女が再起をかけて臨んだロンドン公演の日々を中心に、回想シーンを適宜挿入する構成になっている。
「ブリジット・ジョーンズの日記」や「シカゴ」で全盛を誇ったレネイ・ゼルウィガー。だが40代になると役が限られて評価が下がり、6年間の活動休止中には顔の激変も報じられ(美容整形が疑われた)、“終わった人”の烙印を押されかけた。そんな彼女が見事なカムバックを果たしたのだから、ジュディとレネイの人生と重ねて鑑賞した人も多いはずだ(「レスラー」のミッキー・ロークもそうだった)。
若い頃のジュディを演じた新人ダーシ・ショウは、子役時代のジェニファー・コネリーにも似て、無垢な美しさと大きな瞳が印象的。今後の活躍が楽しみだ。
信じられる人、助けてくれる人は...
頼れる・信じられる人は私生活、近しい人におらず、むしろ遠い関係性のバックバンドや、観客、最後のマネージャーだった。この対比が強く伝わってきた。
コロナ直前の2020年のアカデミー主演女優賞受賞後、コロナ禍を経てやっと観ることができた。
観ようと思えばいつでも観られたのだが、自分の中で2020-2024年の時間が繋がり、ここからもう一度生きて行こうと感じられた。
レニーの凄さ!!!
内容はジュディ本人の事はまったく知らなかったのでピンときませんでしたが…。
あんなに可愛かったブリジットが、こんな小さなくたびれ婆さんになっちまって…って思いきやレニーの演技力!!!
もぉケーキ食べてる時なんか、あんなに小さくなっちゃってて!すごいですね〜レニー!!!
子役の代償
小さい頃から子役で活躍した女性の半生。
好きな物も食べられず
好きな所にも行けず
好き勝手に生きられないかった若い頃。
年と取って反動で好きにしているのだが、
結局私生活が不完全。
若くして亡くなってしまい、
成功して幸せだったのだろうか…。
落ちぶれていく姿
レネーゼルウィガー扮するジュディガーランドは、子供の頃素晴らしい声を持っているから声を活かして普通の生活をするなと言われた。しかし、晩年はホテル代を滞納し追い出される始末だった。さらにチケット完売していたジュディガーランドショーではベストを尽くしたものの今夜きりかもと言った。
何かボロボロだね。こんな顛末だったら劇場へ観に行かなくて良かったよ。落ちぶれていく姿はみたいものではないからね。評価が高い作品だが、観ていても感動する場面はひとつも無かったな。
本人が取れず演じたレニーがオスカー。何と皮肉な…
「オズの魔法使い」を見た時から何故か悲しい予感しかないジュディガーランドの人生だったが、晩年を描いた本作を観てやはりと納得。だが単に身を持ち崩したというより母とエンターティナーとの間でもがき苦しんだことがより悲哀を感じさせた。金儲けの道具として酷い扱いを受けた少女時代、でも共演の男の子にデートに連れ出されそうになった時、客席から聞こえる声援に目を輝かせ戻っていく。私生活を台無しにしてもこの快感には抗えないのだろうか。
レニー・ゼルヴィガー、こんなに痩せてて目が大きかったっけ?役者というのは変幻自在じゃ…
ジュディ役がブリジットジョーンズの
女優さんと知り、びっくり。歳月人を待たず…
だいぶ、お年を召されたが、演技力はさすが。
幼少期の不遇が、周りも自分ま信じきれない、、という人格を作ってしまった、と感じた。
さすがはアカデミー主演女優賞受賞演技
本作はレネー・ゼルウィガーの演技に尽きる。
レネー・ゼルウィガーというと、恥ずかしながらいまだに「ふたりの男とひとりの女」や「ブリジット・ジョーンズの日記」のイメージが強かっただけに、本作の熱演に正直びっくり。以前から演技のうまい女優と感じていたが、しばらく出演作を観なかった間に、すっかり大女優になっていた。
また、ジュディ・ガーランドのことはあまり知らなかったが、本作により興味が湧いたので、出演作等早速チェックしてみようと思う。
大スターだったジュディ・ガーランドの最後のステージ
監督ルパート・グールド監督による2019年製作のイギリス映画。
原題:Judy、配給:ギャガ。
最後、観客に罵声を浴びせクビになったロンドン公演に飛び入っての見事なレニー・ゼルウィガー演ずるジュディ・ガーランドによる熱唱。更に謳うOver The Rainbow、感極まり途中で歌え無くなってしまった時、交流があった男性大ファン(同性愛者)が歌い出すことで始まる観客による合唱は、やはり胸を打ち、感動した。そのファンと自宅まで行き、一晩に渡り心の交流をしたエピソードが良く効いていて、上手い脚本とも思った。
ジュディ・ガーランドの歌う準備のいい加減さ、酒と薬まみれ、プロフェッショナルとしての精神に欠ける点は、容赦なく描かれていて感心させられた。また、5番目の夫に対する態度も酷く、うまく夫婦関係が築けないスターの身勝手さと哀れなところも、冷徹に示されていた。ただ夫役のフィン・ウィットロック(ラ・ラ・ランドでは、振られるボーイフレンド役)が若くて魅力的な男すぎて、二人が結婚することに説得力を感じなかったところは、計算外なところか。
ジュディの世話係役ジェシー・バックリーが、彼女を暖かく見守りとても良い味を出していた。最近の主演映画で歌も歌ってるらしく、大注目。
母親も含めて大人達が、歌が上手な少女スターをお金のなる木として搾り取る様子も丁寧に描かれていた。この辺りの構図は、米国でも日本でも同じかと、ある種の感慨を覚えた。そして、ジュディという人はエンタテインメント界でずるくしたたかにもなれず、無垢の精神をずっと持ち続けたままだったのかなと理解した。
製作デビッド・リビングストーン、製作総指揮キャメロン・マクラッケン、ローズ・ガーネット、アンドレア・スカルソ、ミッキー・リデル、ピート・シレイモン、ローレンス・マイヤーズ、リー・ディーン、アーロン・レベン、チャールズ・ダイアモンド、エリス・グッドマン、ヒラリー・ウィリアムズ。
原作ピーター・キルター、脚本トム・エッジ。
撮影オーレ・ブラット・バークランド、美術ケイブ・クイン、衣装ジャイニー・テマイム、
編集メラニー・アン・オリバー、音楽ガブリエル・ヤーレ。
出演は、レニー・ゼルウィガー(ジュディ・ガーランド)、ジェシー・バックリー(ロザリン・ワイルダー、ナショナル・シアター・ライブ「ロミオとジュリエット」等)、フィン・ウィットロック(ミッキー・ディーンズ、ラ・ラ・ランド等)、ルーファス・シーウェル(シド・ラフト)、マイケル・ガンボン(バーナード・デルフォント)。
「オズの魔法使い」のジュディ・ガーランドの伝記映画。
名声とは哀しいものですね。
名声は人を幸せにはしない・・・そんな映画でした。
ジュディは17歳で「オズの魔法使い」の主役を演じ、懐かしい名曲「虹の彼方へ」を歌うスターでした。
しかし撮影所からはダイエット命令が出ていて、バースディ・ケーキも食べさせて貰えない。ハンバーガー禁止令まで出てたんですよ!!
睡眠時間も十分に貰えず、眠気覚ましに薬物(飲み薬)を与えられ、そして不眠を訴えるとまたまた枕元に睡眠薬を置かれるのです。
(近作の「エルヴィス」でも同様のことが描かれているそうです)
そうしてジュディは薬物常習者になるのですから、ハリウッド・スター残酷物語ですね。
この映画は少女期の回想シーンも度々出てきますが、1968年47歳のジュディが、ハリウッドの仕事にあぶれて、イギリスのロンドンで5週間行った公演のステージシーンが中心に撮影されています。
演じるレニー・ゼルウィガーは1954年の「スター誕生」主演当時のご本人に瓜二つです。
髪型(黒髪のショート)や肩をすくめたり、くちをとがらす仕草までそっくりです。
おまけに歌唱シーンは全曲レニー・ゼルウィガーが歌っています。
歌唱力そして孤独をコートのようにまとった入魂の演技は、アカデミー賞主演女優賞に相応しい見事な出来栄えでした。
子供思いの優しいジュディが、子供のそばに住めない姿も哀れでした。
それにしても少女スター時代のハリウッドの精神的虐待とも思える仕打ち。
ダイエットの空腹に耐えた辛い記憶。
休みも満足にもらえず働き詰め少女時代。
その記憶は生涯に渡ってジュディを苦しめた。
薬漬けにされたこと・・・そしてお酒に逃げて溺れた。
ジュディ・ガーランドは、古きハリウッドの、スター酷使システムの犠牲者でした。
神様が惜しみなく与えてくれたのは、大衆を魅了するその歌声力と圧倒的なカリスマ性だけでした。
オーバーザレインボーの歌詞・・・
《鳥たちは虹を超えて飛ぶ、ああ、なぜ私にはできないの?》
その言葉が哀しいです。
でもラストのラストで、ジュディの大ファンのゲイ・カップルとの交流・・・彼らの自宅で夜中のスクランブルエッグを食べたり、ラストステージで、歌えなくなったジュディを、歌いつなぐシーンは涙なしでは見られませんでした。
それがせめてもの慰めでした。
「オズの魔法使い」で有名なジュディ・ガーランドの晩年。 子役時代か...
「オズの魔法使い」で有名なジュディ・ガーランドの晩年。
子役時代から薬を与えられ、心と身体のバランスがうまくいかないままの晩年の苦しみ。
ラストの1曲が良かったです。
孤独なスーパースター
ジュディ・ガーランド。表舞台から離れ、子供達と一緒に過ごし、良い母親になり、いい家庭を持つ。そんなごく平凡な願望を実現しようと、エンターテイメントの世界で、もがき苦しみ、その環境から抜け出したくても抜け出せれない彼女の切なく切羽詰まる晩年の人生を、非常に上手く描いた作品だと思いました。全体を通しては単調なんだけど、ジュディの希望が少しずつ崩れていく最後にはボロボロになっていく彼女の心境が激しく伝わってくるような感じがしました。
そんなジュディ・ガーランドを演じ切るレニー・セルヴガー。素晴らし過ぎるパフォーマンスの一言。「ブリジットジョーンズの日記」でしか彼女を知らなかった私。あの時の愛くるしい、かわいい彼女を一欠片も感じさせない演技。もう....言葉にできません。演技派女優の異様なカリスマ性をビリビリ感じました。今までの彼女の作品も観たいし、もちろんこれかの彼女も大注目です。
愛するより愛されろ
これ本当に切ない。
レネー・ゼルウィガーが、本当にチャーミングにこなしていて、本人そのものに見えて、切なさがたまらなかった。
才能のある人を商品の様にしか扱わない人達は同じ星の人だとは思えない振る舞いをする。本当に恐ろしい。
ただ、幸せになりたいのに、本人も自分を苦しめるその世界から引退はできない矛盾が破滅を産む悲しさ。
愛と栄光って幸せと苦しみが同時にやってくるから怖い。
知らぬが花
アメリカの国民的スター、ジュディ・ガーランドさんが47歳で亡くなる晩年のロンドン公演のステージにフォーカスをあてています。舞台「End of the Rainbow」の映画版。
大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインがセクハラを暴露されMe Tooムーブメントが起こり話題になったが、本作のジュディを見出したMGMのアーサー・フリードの悪名も高い、女優に枕営業を迫るばかりか子役にも手を出すロリコンだったとか。
「オズの魔法使い」の主役は当時の名子役シャーリー・テンプルの予定だったがテンプルがフリードの淫行に応じなかったのでジュディに回ったと後にテンプルが自伝で暴露している。劇中でも13歳のジュディの胸を撫でるシーンがあったがセクハラのほのめかしだろう。
ダイエット薬と称してアンフェタミンを飲ませていたと言うから驚きだ。そんな世界に子役時代から身を置けば体も心もボロボロになっても不思議ではないでしょう。
撮影をすっぽかすのは日常茶飯事、度重なる自殺未遂などで仕事を失い晩年はNYやロンドンでジャズを歌って凌いでいた。
ロンドンで同性愛者のファンと親しくなるシーンが印象的、ボードビリアンだった父がホモセクシャルだったこともありLGBTへの理解は深く、同性愛解放運動の象徴のレインボーフラッグはジュディにちなんでいると言う。
レニー・ゼルウィガーさん48歳が46歳のジュディを吹き替えなしで演じています、アカデミー賞も納得の熱演でしたが、根が悲しい話なので胸が痛みます。世の中には知らぬが花ということも多いので、「虹の彼方に」のドロシーのファンにはあまりお勧めはできません。
虹の彼方に…この邦題は許せる
レネー・ゼルウィガーの演技素晴らしかった。この年のアカデミー主演女優賞獲得で納得した。
テレビや映画など近代娯楽の初期と呼ぶのか、ジュディご本人、波瀾万丈な人生だったんですね。
繰り返されるスターの生き辛さ
《お知らせ》
「星のナターシャ」です。
うっかり、自分のアカウントにログインできない状態にしていまいました。(バカ)
前のアカウントの削除や取り消しもできないので、
これからは「星のナターシャnova」
以前の投稿をポチポチ転記しますのでよろしくお願いいたします。
==============
一人の大スターの晩年の数日間のステージの様子を
実話と脚色を織り交ぜて綴られた本作。
実生活ではアル中でボロボロの舞台裏から
毎夜毎夜どんな思いで舞台に立っていたか〜
舞台に立つことの恐ろしさや苦しさ
、
それでも一度喝采を浴びた者の性(さが)と言うのか
観客が喜んでくれる姿に自分の存在意義を見出して
さらなる
勇気を貰ってまた舞台に立つ。
エンターテインメントという夢の裏側で
どんなに酷い、セクハラ、パワハラ、
マインドコントロールが行われてきたのか
あまりあからさまには描かれていないけれど
それによって人生が狂ってしまった
一人の女性の最後の輝きの姿に
自然と泣けてきてしまいました。
さすがにアカデミー主演女優賞!!
ワンカットで魅せる歌声が素晴らしい!
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
ジュディー・ガーランドがどれほどのスターであったか
私も含めて多分、今の50代以下の人には解りにくいので
アカデミー主演女優賞を取らなければ
埋もれてしまったかもしれない作品。
私は「午前10時の映画祭」で「オズの魔法使い」や
「ザッツ・エンターテインメント」を観てるので
大スターのジュディー・ガーランドを記憶していて、
あの晴れやかな笑顔を作るために
どんな思いをしていたのか?
この映画の中でも、厳しい食事制限や
疲れて動けないのに無理やり当時の覚せい剤を飲まされて
働かされ、その副作用で眠れなくなると
睡眠薬を飲まされるという酷いシーンがあります。
あまりの生活に耐えかねてたまに反抗的な態度をとると
当時のプロデューサーに、セクハラまがいの
マインドコントーロールで服従させられる〜
そうして心身ともにボロボロに壊されたジュディーを
ハリウッドは「役立たず」として使い捨ててしまった。
ライムスター宇多丸さんが自身の映画批評の中で
主演のレニー・ゼルウィガーの演技が素晴らしいのは
言うまでもないけれど
、アカデミー会員の中には
主演女優賞を贈った気持ちの片隅に
当時のジュディー・ガーランドへの
ハリウッドの仕打ちの贖罪の思いもあったかも〜〜?
と言っておられました。
なんか解るわ〜〜。
「ボヘミアン・ラブソディー」や
「ロケットマン」のレビューでも書きましたが
スターになるのも大変だけど
スターで生きて行くのはもっと辛い〜
私ら平凡な者たちに
大きな楽しみと希望を与えてくれる全てのスターたちへ
限りない感謝と愛を贈ります。
@お勧めの鑑賞方法は?
こんな時節ですが、できれば音響の良い映画館で是非!!
全205件中、1~20件目を表示