ダンボのレビュー・感想・評価
全181件中、161~180件目を表示
ティム・バートンが描く、”普通じゃない”社会的マイノリティの象徴
1941年製作のディズニー古典アニメの名作「ダンボ」の実写化である。
「美女と野獣」(2017)や「マレフィセント」(2014)、「シンデレラ」(2015)、「プーと大人になった僕」(2018)などなど、ディズニー古典アニメの実写化が止まらない。
実写化プロジェクトがこれほどまでに進む理由には、まず映画文化の成熟(他の古典芸能と同じくネタ切れ)があることは否めない。
もうひとつの背景には、3D CGIの技術的進歩がある。多くの人が「ジャングル・ブック」(2016)の動物たちの自然な再現性や、「美女と野獣」の"野獣"やオオカミの描写力といった"実写みたいなアニメーション(CG)"に驚いたはずだ。
かつてウォルト・ディズニーが「メリー・ポピンズ」(1964)で仕掛けた、"実写とアニメーションの合成"は、高次元で"夢がかなった"わけである。
生身の俳優と共演するCG描画された動物は、本作でもキーテクノロジーとなっている。アニマトロニクスと3D CGIがなければ、"ダンボ"は描けない。
しかしたとえ最新の技術があったとしても、サーカスの象が空を飛ぶだけの児童向けアニメに、実写リメイクとしての厚みを持たせることはできない。
そこは、ティム・バートン監督の個性的な世界観が必須なのである。バートンの「アリス・イン・ワンダーランド」(2010)のメガヒットがこのディズニー実写化プロジェクトの皮切りとなったのは間違いない。
本作ではバートン作品に共通の"普通じゃない人々"が活躍する。
サーカス団のファミリーは、社会の枠組みから疎外された"普通じゃない人々"の代表である。オリジナル・ダンボでは、総じて人間=悪者だった。
対して、耳が異常に大きく、ブサイクな子象のダンボや、サーカスの動物たちは擬人化された弱者であり、社会的マイノリティの象徴となっている。
オリジナルではコウノトリが母親ジャンボのもとに子象を届けたが、本作ではちゃんと産まれる。またサーカス団員のネズミ、"ティモシー"がダンボをスターにしようと手助けするが、それを曲馬乗りのホルトの子供たちに置き換えている。
実はカラスたちの虚言だった、"空を飛べる魔法の羽=自分を力を信じること"、の部分が"単なる羽根"になってしまった。
ストーリーに"普通じゃない人々"を絡めたことで、自分を信じる勇気の部分が少し薄らいでしまっているが、そこはリメイク脚本で表現したかったリアリティとのトレードオフだろう。
驚くべきアレンジは、ダンボに人を乗っけてしまうという発想! これこそ、ザッツ・エンターテイメントである。
主題歌はオリジナルの「ダンボ」と同じ「Baby Mine」。「白雪姫と七人の小人」の「いつか王子様が」や「ハイ・ホー」も手掛けたフランク・チャーチル作曲の名曲である。日本語吹替版で、竹内まりやが歌っているのが嬉しい。オールディーズっぽい曲調で、あえて指名したのではないかと思うほど、しっくりハマっている。
ちなみにパンフレットは800円の割に結構しっかりと作り込まれているが、スクリーンサイズ表記で"シネスコ"とあるのが残念。これは"ビスタ"の誤り。実際に試写を見ていない編集者のよくある(上書き)ミス。画竜点睛を欠くとはこのこと。
そして今年は実写版「アラジン」(6月7日)、実写版「ライオン・キング」(8月9日)と続くわけだが、ロブ・マーシャル監督による実写版「リトル・マーメイド」も準備中だ。少しせわしない気がする。楽しみがオーバーフローしそう。
(2019/3/29/ユナイテッドシネマ豊洲/ビスタ/字幕:石田泰子)
バートン・ワールド
78年前のアニメの実写化。大人から子供まで誰もが楽しめる、バートン・ワールド全開で、ディズニーとタッグを組んだファンタジー作品。
舞台となったひと昔前のセピア色した時代とファンタジーを結びつけた、世界観を描かせたら、ティム・バートンはホントに上手いですよね。思った以上に、壮大な映像でした。
後半の舞台となったドリーム・ランドの設定は、バートン監督らしい遊び心がいっぱい詰まっていて、ワクワク感が伝わる遊園地でした。
ダンボの表情がとにかく愛らしく、可愛い目の動きだけで、喜怒哀楽も伝わってきます。大きな耳で一生懸命に羽ばたく姿もホントに健気。
そんなダンボを引き立てているのが、豪華俳優陣。コリン・ファレルは、「ファンタビ」に続いてファンタジー路線を切り拓いてきましたね。それに元祖「バットマン」のマイケル・キートン、「ツインズ」でシュワちゃんと双子役だったダニー・デビートは懐かしかった。
豪華俳優陣の共演!!
コリン・ファレル
マイケル・キートン
ダニー・デビート
エヴァ・グリーン
この名優4人が ティム・バートンの魔法にかかる。
ファミリームービーには違いないが
豪華俳優陣の共演が半端なく面白い。
CGが当たり前じゃない昭和にこれを観たら
「ダンボ ってマジいるぜ!」ってなるクオリティ!
わかりやすさは格別です!
子供も大人も楽しめる快作…だけど
さすがディズニー、面白かった
子供だけじゃなく大人も楽しめる快作だった
だけど…
私が子供の頃に愛したダンボではなかった
アニメダンボは
コウノトリがママの所にダンボを運んできたり
ティモシー(ネズミ)とダンボの友情だったり
動物からの視点だった
でも映画ダンボは
ティモシーの役目は人間の子供が務めており
ティモシーはほぼ出てこない(泣)
あくまで人間様の視点から見た子象の話だった
面白かったんだけど動物達がしゃべりまくる
夢に溢れたディズニー映画がみたかった
そしてなぜかディズニーは敵を作りたがる
悪役も改心し皆が幸せになるハッピーエンドでも
よかったのではなかろうか
しかしながら最後のドリームランド崩壊は
最近のディズニーに対する自虐もしくは誡めのようで
ちょっと痛快な気分でした笑
可愛らしいが…
子供の頃にディズニーアニメのダンボが大好きだった。
アニメのダンボはサイケデリックな色彩がふんだんに使われててピンクの像がどんどん出てきてダンボは可愛いんだけどとてもシュールで子供心になんだか怖くて夢に出てきそうな雰囲気だった。
あのダンボがティム・バートン監督が実写化と聞いてあれをベースにすればどんだけティム・バートンワールドの映画になるのかと期待してしまう。
映画を見た感想からいうとアニメ版の方がシュールでおどろおどろしいと感じた。
今作は誰が見てもダンボの可愛らしさにうっとりとなる映画と言えます。
ティム・バートンの毒気が抜かれてしまったのか。
ディズニー映画だから仕方ないのかな。
実写化すればいいという昨今の風潮がマイナーなダンボを復活させたが実写化する意味がちょっとわからない。
古いアニメにはあのダンボの良さがあった。
全てのディズニーアニメをこのままだと実写化して復活させるんだろうと想像がついてしまう。
20th FOXもディズニー傘下になってしまいディズニーの一人勝ちって感じだがこれで良いのか?
ダンボの可愛らしさを感じながらもふとこれからの映画を憂いてしまった。
不安が的中!上手く乗れなかった。
『ダンボ』吹き替え版
*声の主演*
西島秀俊
*感想*
実は字幕版で見たかったんですが、時間的に都合が合わず、仕方ないので、吹き替え版で観ました。
ディズニーの「ダンボ」は知ってますが、あまり詳しくありません。
監督がティム・バートンで、今までの作品を何本か見たことありますが、正直イマイチなものばかりで、不安はありましたが、やはり的中してしまいました…(^^; ハッキリ言って微妙でした。
前半がね…腹立たしかったな~ダンボの扱いが酷くて、サーカス団長もムカついた。最初はダンボのことをボロクソ言い放ってたくせに、ちょっと人気が上がると褒めやがって…カウボーイ野郎も実に腹立たしい。動物をなんだと思ってるんだ。
とにかく前半~中盤はずっっと気持ち良いものではありませんでした。ですが、皆さんの言うとおり、ダンボの可愛さには認めます。愛くるしい目、大きな耳、歩き方が可愛かった。それだけが癒されたかな?
後半のストーリー展開は、ややゴリ押し気味でしたが、スッキリしました。
マイケル・キートンのキャラクターがクセが強くて、悪役としては悪くなかった。声優さんは井上さんかな?
エヴァ・グリーンが終始セクシーだし、声優の沢城さんも実にセクシーな声でした。
コリン・ファレルの声を演じた西島秀俊さんもそんなに悪くなかったです。
ダンボもダンボで、母親と離れ離れになって悲しい思いをしながら、勇気を振り絞って空を飛ぶように努力する部分にちょっとだけ感動しました。
総じて、微妙でした。ティム・バートンの世界観は嫌いじゃないんですけど、ん~…中身がイマイチなんですよね…全体的に乗れませんでした。。
ダンボが可愛すぎて尊い
ダンボの実写はかなり個人的にはいいと思いました!
また、人は最初は難しいことを乗り越えるためにはきっかけが必要不可欠でもいずれきっかけがなくても乗り越えることができるということを学べる映画でした!
自分に自信がない人や殻を作りやすい方にもいい作品になるのではないかと思います!
原作ののダンボを見てない方でも絶対楽しめると思うので是非見てください!
ティム・バートン要素は薄め
普通に楽しめました。話はかなり雑ですが(オリジナル版の記憶がほぼ無いけど、かなり違う印象)ダンボがめちゃくちゃ可愛いし、昔のアメリカのサーカスの雰囲気良い感じで。ほっこり心温まる家族愛のお話しで、THEディズニー映画という感じ。
敵がバカすぎてオイオイとも思いましたが、まぁ細かい所全部目を瞑れるくらいダンボが可愛いので別にいいです。
ただ、ティム・バートン要素が非常に薄い!良くも悪くも王道なので、可愛いのに不気味とか、笑える不謹慎さとか、そうゆう隠し味を求めていたので、ちょっと物足りなかったかな・・・。
だけど家族みんなで楽しめるディズニー作品なのは間違いないです!
良い映画ではある
私がだいぶ期待して観に行ったせいか
今まで観てきたティム・バートンの映画ほど
すごい!面白い!ってならなかった。
また、ダンボの原作からだいぶ変わってました。
ダンボは悲しくもあり不気味なアニメーションでした。
それをティム・バートンが監督として作るにはピッタリだと思っていたので期待していたのですが、思っていたのとは違いました。
全然悪くない映画だと思うし感動できて良い映画ですが、
素晴らしいとまではならない映画かなと思います。
ストーリーの展開も全部読めてしまいます。
ダンボはすごく可愛いので
癒される映画としてはとても良いと思います。
期待以上でした。
ダンボの表情とか、トコトコ歩く姿とかすごくかわいい。コレットの目力、すごい。ストーリーの展開も私は結構好き。オープニングを始め、あちらこちらでバートン映画だな〜と思わせてくれました。
流石、ティム・バートン
ディズニーアニメの実写化ということで、またVFXだよりの映画になるのではないかという悪い予感があったが、しかしティム・バートンは違っていた、見事な感動作に仕上げた。それと当時資本主義の権化であったウォルト・ディズニー批判とも取れる演出で、よくディズニーが許したなという感じだ。やはりアニメの実写化も監督次第ということが良くわかった、後に控えているライオン・キングがちょっと心配、こちらは明らかにジャングル大帝の盗作なのだから手塚プロからのクレームは入らないのか。
人を動かすことは大変だなぁ
お金のことしが考えない人がどうなってしまうのかをファンタジーとして描いたある意味の教訓映画のように感じた
「形だけの威張っているリーダーには誰もついてこない」これが一番響いた
とはいえ、
ダンボはめちゃくちゃかわいいです!!
もっと愛を感じたかった
ティム・バートン色も
ディズニーの元では
だいぶ薄まっているか。
でもアリスもディズニーだ…
ダンボの愛らしい青い目に
見つめられているだけで
優しい心持ちが育まれるものの
それだけでは押し通せないかと。
ダニー・デビートが
予想通りのはまり役。
可愛らしさ爆発
さすがクリーチャー映画に関しては世界屈指の監督、ティム・バートン。
登場のあたりのダンボがちゃんと(?)醜く、可愛くありません。
予告編だと、「うわっ!気持ち悪い」と敬遠する人、全く期待しない人が多いんじゃないかと不安になるレベルでしたし。
ところがあら不思議。
物語が進むにつれ、どんどんダンボが可愛く見えてくるのです。
見馴れていくのもあるけど、微妙なデザインの変更やら、目の輝き、涙の量、目尻や仕草の芝居で、とっつきやすく変えていっていたように思います。
最後には、たまらん!めっちゃ愛らしい!と180度印象が変わってたからすごい。
現代のモラルに合わせているためなのか、アニメ原作のように赤ちゃん象が酔っ払いません。
しかしながら、ピンクの象が出てくるあたり、ちゃんと旧作リスペクトしてるのも、好感度が高いです。
物語のほうですが、アニメ原作では動物がおしゃべりしたり、ネズミのティモシーが導いたりしますが、これは実写映画なんで、飛ぶ以外にあまり物語の嘘が入れられません。
ティモシーを飼っている、姉弟とその父親が導き手であり、人間側の主人公(真の主人公はダンボ)。
原作では空飛んで、儲かって母親を買い戻して幸せになりました、チャンチャンだったと思ったけど、そのあたりが本作では折り返し地点。
その「先」があり、見応えがありました。
ファミリーにおすすめ。
全181件中、161~180件目を表示