万引き家族のレビュー・感想・評価
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賞を取る作品らしい出来
家族を描く是枝監督。
とにかく暗い…
確かにこんな生き様の方々もいるだろう。
映画で作品化して、問題提起になってる
かと言えば、それは?だ、
この真逆の裕福な、
もしくは幸せな人達が、手を差し伸べるか?
この社会問題を政治が解決してるのか?
偽善者ぶった数々のレビューが本当腹立たしい。
分かったようなレビュー。
完全に対岸の火事じゃないか。
しかし受賞作品となり、肯定的なコメント
しないと、
「あなたは分かってない」
「理解能力低い」
と炎上するのだろう。
映画は自分の好き嫌いで楽しめばいいのだ。
しかしチョイ役に、これでもかと名優が
出演している事に関心しきり。
これで是枝作品を観ることはもうない。
みてよかった
パターン化されたお芝居かな、また、と敬遠してました。でも見てよかった。出てくる地名も季節の過ごし方も格好も台詞も、子どもの頃から見たこと聞いたことあるようなものだった。でも、その時はまるで見えなくて、わからなかった現実を映画が見せてくれた。
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池脇千鶴さんを確認するために、飛ばしつつ再度鑑賞。そっかー、刑事さん役だったのか。最後の取調室での二人のやりとりはとても頭に残ってた:
「子ども産めなくて辛かったのはわかるけど」「あなたのこと、ママって呼んでたの?お母さんって呼んでたの?」。声とセリフだけで表情みえないけれど、きついなー、きついこと言って聞いてくるなー、と思った。それが、かの有名な、安藤サクラのあの涙、あの泣き方を引き出したんだろうか。
自分の子を愛さない親、貧困に陥っている子どもと若い人の有り様は、どんどんひどくなっている気がする。一方で、誰の子どもでも愛する大人たちは必ずいる。(2021.2.3.)
演技がとにかく凄い
ここまで演技が重要な作品は他にないのではないだろうか。
この現実に対する風刺に対して演技がショボいと途端に破綻しかねないくらい不安定な作品にとんでもない素晴らしい演技があるからこそ素晴らしい作品になってると思う。
リリー・フランキーさん、安藤サクラさん、樹木希林さん。その他キャスト全員。
本当に素晴らしい演技だった。
内容が内容だけに面白いかどうかという尺度でしか物事をはかれない人には評価しにくいと思う。
自分は非常に考えさせられる内容だったし、心に何か突き刺された気分になった。
予想より説教臭くなかった
樹木希林に教訓を垂れさせるのは是枝氏の得意技だが、今回は抑えていた気がした
ただ説明用の台詞はもっと減らせるかな
観客は想像したい訳で
安藤サクラと子役2人が素晴らしかった
リリーフランキーは脇役の方が良い
全体的に、確かにカンヌ受けもするだろうなという絵作りに、賞を獲るぞというあざとさは感じる
しかしラストの展開は上手かった
考えさせられる映画・・
話題になった映画を1年足らずで地上波で見た。リリー・フランキーと安藤サクラの演技が上手かった。この映画を見て感じたことは「人の生き方に答えはない」ということ。何が幸せで、何が不幸かを誰も答えを知らないということ。ただし犯罪はいけない。この映画を見て、自分で答えを出して欲しいと是枝監督もメッセージを込めた筈だ。
人の心は、割り切れない。
「理」と「情」の矛盾を突いてくるような作品。
よく家族とは何か?みたいな話になるけど、
家族かどうかよりも、幸せかどうかじゃね?という視点を与えてくれた。
現代社会で見過ごされている「見えない人々」。
言い方を変えれば社会的弱者ってことになるんだろうけど
独居老人、ワーキングプア、児童虐待などなど
社会問題をひとつに詰め込んだような重さ。
駄菓子屋のおっちゃんが見せた優しさと厳しさは一人の少年を救ったけど、
警察の「正しさ」は一人の少女を不幸にしたかもしれない。
問題提起しっぱなしで終わっちゃうから、
観る人を選ぶだろうし、モヤモヤも残る。
でも、そのモヤモヤについていろいろと考えさせられる、良い作品でした。
う、ううううーん。。。
なにがいいか悪いか、とか
日本社会の問題を浮き彫り?、とか
万引きシーンの善し悪しとか
この家族?が意図するテーマ、とか
まあ諸々の賛否両論のとこはこの際おいとくとしまして、個人的に感じたのは、、(以下、ややネタバレ)
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リリーフランキーとアンドーサクラの前科の設定が要らなかった、そんなわけのわからない出自なんか入れちゃうから、別のヘンに特殊な視点ができちゃった気がして、このシーンだけでこの家族が、一般的・普遍的・どんな人にもこうなる可能性がある、などの切実感のようなものがふっとんでしまって、もうホント残念でしょうがない。
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日本の映画は素晴らしい
人って、家族って、生きるって何なんでしょう。
観ながら、そんなことをずっと思ってました。
そして、樹木希林さんも安藤サクラさんもリリーフランキーさんも松岡茉優さんも気迫のこもった素晴らしい演技でした。子役たちも素晴らしかった。
日本を代表する映画の一つだと思います。
天使たち
疑似家族だから
血はつながっていないけれど、どうしてお互いこんなに優しく強く、心も命も与えることができるの?
「楽しかったし、お釣りがくるよ」と留置場で笑う安藤サクラ。
哀しみが済い上げられて、自己犠牲と共助の祈りだけが自然に充満している。
この日陰の一軒家は、あるいは天国とはこういうものなのかも知れないなーと、思った。
もう何を書いてもレビューにならない。書いては消しの繰り返し。
「観て下さい」というしかない。
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【万引きの思い出】
数十年ぶりに立ち寄ったその街。
ある“宿題”を片付けるためです。
子供の時のカブトムシの万引きを謝ってお金を払おうと思ったら
そのお店が、なくなっていた。
呆然としたのを覚えている。
半ズボンのポケットの中で、ギーギー云いながらカブトムシは僕の足を、僕の胸を、もがいて、苦みあがいて、あのギザギザの脚で引っ掻き続ける。
償いのチャンスは、永遠に失われました。
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DVDは、二度目は字幕を出して観ると脚本・構成・編集の力がまた更に迫ってくる。囁き声も聞こえるし、口ごもった言いかけの呟きもわかる。
― この機能は劇場派には味わえないDVDならではの特典。
完成度の高さからみて、いじくって作っていない事が判る。監督の頭の中で完成していた物をそのままフィルムに焼き付けている。
皆が現実の社会を意識化するためにこの映画を直視しする必要がある
柴田治と祥太の関係が『The Glass Castle』(ガラスの城の子どもたち)を思い出させた。万引きを正当化して祥太にさせているが、その反面、祥太の気持ち、(妹への嫉妬、性の目覚めなど)の相談相手になってあげられる。子供の成長の過程である精神面を満足させてあげられる。この家族と言われる場は祥太にとって家族といえる場所なんだ。
『にげた』という事実でこの夫婦は本当の親ではないと思うかもしれないが、
いやあ、古今東西、『逃げる』という行動にでる親はいくらでもいると思いなおした。子供を殺す親もいるんだからね。
でも、治は最後のシーンで本当に逃げたんだよと祥太の質問に事実で答え、翔太に謝り(私だったら、祥太と顔を合わして謝るが、、)、『おじさんにもどる。』といった。このシーンで二人の信頼感が増したと思う。
駄菓子屋のおじさん(この人の存在は祥太にとっても社会にとっても必要だと思う。)の一言『妹にはさせるなよ。』で祥太は目覚めた。祥太もわざと捕まったんだよ(かわいい妹に自分と同じことをさせたくないから)と。架空と法律的には思われる家族として生活をしていた現実は終了したが、治は祥太の心の中では『お父さん』と呼べるものに変わっていった。
なにが祥太にとってよかったのか?生みの親に戻っていくのがいいのか?答えはないが、祥太が成長してわかるかも。
社会のシステムや倫理の崩壊、中小企業の操業死活問題、不倫の結末、略奪、貧困からくる教育格差、貧困(葬儀、火葬場の費用がだせないなど)年金の不正利用、DV、柴田のぶえを担当した警官の差別意識、海外留学という(現実を認め変えることに努力しない)見栄などなどの問題。これらは現実にいくらでもあるがここにを集約させている。監督は日本政府は財政をどう使うかに目を覚まして欲しいと訴えているのかもしれない。
登場人物たちが一つの屋根の下で生活をシェアしている。社会にうまく馴染めない人々のあつまりだったり、行き場がなかったりする人が試行錯誤しながら社会組織の抜け道を模索しながら生きている。そして、この状態が社会から死角になってしまっているのが恐ろしい。そして、結果的に事件として扱うマスコミや施設などにも問題がある。
それに、カンヌで賞を取ったのは結構だが、これは我々、一人一人がなにか変えていかなければならないと人々に訴えている映画かもしれない。それは思いやりだったり、声かけだったりする。こんなシンプルなことでも、人の悩んでいる心を変えることができるから。
泥棒にも三分の理
「泥棒にも三分の理」という諺がありますが、この映画はいわばその「三分の理」に焦点を当てた作品です。
主人公たちの行動は、法や行政の見地から見れば完全に悪だが、経緯を見ると人情としては理解できるという感じです。
そこから派生して、ではこれを悪とする法や行政等仕組みは真に人を幸福にしているのか、という問いに繋がりこの映画は終わります。
テーマは割合ありきたりですが、描写が徹底して作り込まれていて役者の演技も自然なのでグングン引き込まれます。
この手の作品は主人公たちアウトローサイドを美化しがちですが、この映画では一切なく、とことんリアリティーが追求されています。
しかしそのせいか、ラストまであまりにも現実的になってしまい個人的には観なければよかったと思いました。
映画全体を通して暗く重い雰囲気ですので最後くらいは(実際には多少不自然でも)スッキリ明るくまとめて欲しかったです。
作品としての完成度はかなり高いと思います。しかし観終わったとき必ず陰鬱な気分になってしまうでしょう。
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