万引き家族のレビュー・感想・評価
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つながりを求めた者達の果て
スクリーンで見れずにいた本作をアマゾンプライムビデオで鑑賞。これはスクリーンで観ておくべきだったと今更ながら後悔した。
古びた平屋で鍋をつつく家族の団欒。
血の繋がらない家族。
そこで交わされる言葉。
何気ない仕草。
これらの描写がなんとリアルな事か!
全く知らない他所の家に紛れたかのような、匂いさえ感じるほどの臨場感に驚かされる。
そのぼろ家で紡がれる群像劇の、なんと人間臭いこと。
なまじドキュメンタリータッチの作りなだけに、とても俳優が"演じた"キャラクターには見えない。
故に感情移入せずにはいられない。
貧困。
年金。
DV。
セックス。
核家族問題。
この国が抱えるあらゆる"闇"の要素がこの家に凝縮されていた。
エンタメとしてきっちり面白さが担保されたドラマながら、ベースにあるのは現実の社会問題。
これらが両立しているのは是枝監督の手腕ならではだろう。
あのどうしょうもなかったクライマックスを見てしまうと、それまで過ごした疑似家族の時間がいかに尊いものかが分かる。
社会的には正しくなかったとしても…
血縁者の家族でなかっとしても…
万引き家族には、昭和の大家族を思わせる温もりがあった。
それがたまらなく愛おしいのだ。
絆とは... 正しさとは....
見ていて本当にキツイの一言に尽きる
社会の負の部分を本作ではまじまじと見せつけられる。
しかしそれ故考えさせられることが多い
本編では貧困、偽装、虐待,,,,そんな事情を抱えた人たちが
家族のようにぼろ小屋に寄り添って過ごしています。
しかし、とあることがきっかけで最後家族は、収まるべきとこに収まっていきます。
社会的に見ればそれが正解なのですがそれが果たして100点なのか...本作ではそんな正しさについて投げかけています。
絆とは... 正しさとは.... 安藤サクラ さんの言葉を借りるなら...なんだろうね...
こういう問題だけをぶん投げてこちらに考えさせる映画は好きですねぇ。
答えをこちらに委ねる感じが。
見る人によってはとにかく刺さるそんな作品
政治家はこれ観てもっと考えてほしい
貧困や未就学児童問題、虐待や年金不正受給など現代の日本の問題をテーマに、
足りない生活費を万引きで補い暮らしている家族の姿が描かれている映画です。
■出演者全員の演技力が素晴らしい!
飛び抜けて安藤サクラさんが素晴らしかったです!
後半の泣きの演技は海外から絶賛されているのも納得です。
リリーフランキーさんは抜擢でしたね。あの人の身体つきとか顔の雰囲気が
失礼ながら・・もう「そのもの」って感じでww
■貧困層の部屋がリアル
お風呂の汚さ加減とか服がヨレヨレでシミとか付いてて
結構底辺な暮らしっぷり。 ゴミ屋敷一歩手前みたいな(;´∀`)
作られた家にしては手が込んでてリアリティがあり作品に入り込めました。
■家族とは?・・と考えさせられる
この家族は血の繋がりが無いけれど、優しさと絆がありました。
しかしそれはあやふやで壊れやすい家族であったとも思います。
その証拠に、息子が捕まって逃げようとしたり・・
おばあちゃんが夫の愛人の息子夫婦から金を貰ってたことを知り
警察に全部白状する亜紀。
おばあちゃんは貰ったお金は手を付けてなかったけどね・・。
亜紀の為に貯めてたのかは不明ですけど・・。
■海辺の初枝おばあちゃんの声なき声
ここが一番好きなシーンです。
最初「ゎぁー。凄いシミ」で笑っちゃったんですけどww
その後に声なき声で「ありがとうございました」って。
擬似家族ではありましたが、その家族たちには深く感謝しているようでした。
これは樹木希林さんのアドリブだそうですが、すごく印象的。
■声なき声と言えば・・・
祥太がバスで帰る時に追いかける治を見て・・
声なき声で「父ちゃん」と言うシーン。
本人に言ったら、どれだけ喜ぶか・・
だけど自分がこれから進む道を考えて敢えて言わなかったのかな
そんな風に思うと泣けてきます。
■ラストは複雑
バラバラになった疑似家族。
祥太にとっては学校に行けるようになったが
凛ちゃんは、またあの虐待夫婦に戻ることになった。。。
ラストシーンで凛ちゃんが何かに気づいて外を見る。
何かは分かりませんけど、希望であって欲しいと願いたいです。
児童相談所の方が来た・・・とか。
もしかしたら出所した信代かも知れない。
邦画はあまり好きではないのですが、この作品は真に迫る中身の濃い作品で
素晴らしいと思いました。
貧困を扱った海外の映画が賞をとること多いし、見る機会も多いけど、こ...
貧困を扱った海外の映画が賞をとること多いし、見る機会も多いけど、これはその日本版てことか。本国の立場からだと、全然見方が変わってくるな。泣いてる場合じゃないもんね。
皆が
血の繋がりの無い集まりだったんだ。
でも、全然本当の家族同士よりもある部分では家族のように感じた。
最後それぞれの場所に戻され、バラバラになってしまったが、社会的には一件落着とされているが、実際は違うというのが今の社会の矛盾を表しているのか。
そして父になる??
リリーフランキー主演ということもあり、どうしても『そして父になる』とのシンクロニシティを感じてしまう。
“血のつながり”によって結ばれた家族
“共に過ごした思い出(絆)”によって結ばれた家族
どちらの方が心の幸せを感じれるか?は、作品を見れば明らか。
元の生活に戻った彼らは、本当に幸せなんだろうか??
子役のゆりちゃんは、『冬の小鳥』のキム・セロンを彷彿とさせる。役柄も表情も、どことなく似ている気がする。
一人一人は素晴らしい。景色もいい。以上。
安藤サクラの泣く芝居がどうのという話を聞いていたのでどこのシーンだと思ってたら…確かに。あれは真に迫ってた。芝居と言えば、芝居と言うか、リリー・フランキーもそのまんま、芝居してるとは思えない、今までで一番の出来じゃない?あと家の中のリアルさは何を参考にしたんだろう。
現代の日本の社会問題と家族という枠組みについて深く考えさせられた。...
現代の日本の社会問題と家族という枠組みについて深く考えさせられた。
なんでも結末を期待してしまう自分はまだまだ映画レベルが低いんだろう。でも、やっぱ最後すっきりと終わる映画がいいな。
いろいろ考える、刺さる映画。
今更ながらDVDで見た。
テーマがテーマなだけに全体的に暗い。
雰囲気が「そして父になる」と似ているように感じたが、こちらのほうがよりどっぷりとした深さを感じた。
セクシーなシーンがあるので子供やファミリーで見るのにはあまり向かないと思う。
全員、演技がすごいです。
リリーフランキーさんの「こんな人いそう感」すごい。もう「その人」そのものだ。安東サクラさん、演技に引き込まれる。その度に魅力が増して行く。子役の子もすごい。ちょっとした表情が無言なのにわだかまりを感じさせる。
最後の方の安東サクラさんの答えるシーンはずしっと刺さるものがあった。とても芯の強い人、の役なんだけど、初めて人に見せていなかった一面を感じた。
勝手に保護してしまったのはいけないことだ。ただ、彼らには事情があったのだ。徐々に明かされていく秘密もサスペンス感があってドキドキする。謎解きが好きな人も楽しめると思う。
見終わった後のやりきれない複雑な思い、ボーゼン感がすごい。
個人的にはいろんな方向から刺さる映画でした。
思った以上に面白かった
この監督の映画は当たり外れがあるが
この映画は面白かった。
映画はやはり面白い方が良い。
目を惹くシーンが連続してストーリーが少しずつ補完されていく。
とても映画的で、愛すべき作品だと感じた。
役者は全て魅力的で登場人物
全てが愛に溢れていて良い心地で観れる。
現実はこうじゃないって言うのは
映画の評価に繋がらない。
これは多くの人の心を打つために作られた
ファンタジー作品だと思う。
家の前に溢れるコジキだらけの街で底辺として
育った私でも、流石に現実と比べて
これはリアルじゃないって
批判する気にもならない程、作品の完成度は高い。
俳優陣が凄すぎる。 父ちゃん母ちゃんもばあちゃんもおねえちゃんも子...
俳優陣が凄すぎる。
父ちゃん母ちゃんもばあちゃんもおねえちゃんも子供たちも。それぞれが素晴らしい。
血の繋がりなんかなくても本当に家族だったんだなと、思わせるシーンが満載。
知らない子を保護しちゃったり、万引きしたりは犯罪なだけど、でも家族の団欒シーンはなんだかほっこりしてしまう。
何が正しいのかいろいろ考えさせられる映画。
ズシリ
是枝監督の熱心なファンという訳ではないけれどスルーはできないこのタイトル。軽い気持ちでは見れないと先延ばしにしてたがようやくデマンドで。
擬似家族、曖昧な繋がり、それでも狭い部屋に片寄せあうように生きる人達。
家族とはなんだろうか?監督はいつもそれを問うてくる。
リリーフランキー、安藤サクラ、そして樹木希林。演技を感じさせないような演技。実際にそこに住んで居るような。そして二人の子供の存在感が素晴らしい。
実際に貧困状態にある者にとっては決して絵空事ではない切実さを突きつけてくる映画でもある。これから先の日本が避けて通れない問題であるのだ。
そんなことを考えた映画でした。
万引き家族
是枝監督は社会を浮き彫りにしている 家族全員が社会に殺されているような切なさを感じる
その中でもどうにか生きようとしている姿は今の日本そのまま
独居老人
児童虐待、労働者問題、家族は助け合わなきゃいけないのにそれができていない
あの小さな女の子だけは救われて欲しいけど、それもかなわない
万引き家族、の題名より、声に出して呼んで、の方が好きだけど
苦しい人生の中で小さな明かりを見つけたのに
その明かりが消されてしまうのは悲しい
初枝が海で最後に何を呟いていたのかな?
わずかな幸せを願っているのに神様は叶えてくれないのか
幸せな気持ちにもなれた場面もあるけど
切ないよね
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