雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのレビュー・感想・評価
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儚くも美しいギレンホールの演技
妻を失ったのに悲しむことのできない主人公デイヴィスをジェイク・ギレンホールが好演。
少しずつ心が壊れていき、修復していく様を儚くも美しく表現していました。
中でも、妻の亡霊により彼女が常に自分の近くにいたこと、彼女に対して無関心であったことを痛感し苦悶する姿は表現力の高さを感じさせます。
自分の心を破壊・修復する過程でデイヴィスの見せる自分に正直な生き方は、ギレンホールの弾けっぷりもあってか痛々しくありながら羨ましさを感じてしまう魅力がありました。
本来なら星3つの内容だったのですが、ギレンホールが持ち前の演技力を発揮していたため星3.5にしました。
いろんなもの壊したくなる
いろいろ考えちゃうけど、
欲望のままに
壊したり、分解したり、
やってみるのもいいのかも。
その先に何があるのかは
分からないけど、
ときに自分に正直にならないと
自分が壊れちゃう。
ジェイクかっこいい、
街中で踊り狂ってみたくなった!
この邦題は?
原題と邦題との差はなに?
これでは作者の意図が伝わらないだろうと・・・・
なかなか興味深い映画だったのだろうが、環境が悪かった!!
普通、指定席で席名が記してある肘掛はその席の人のものだろう!!
その肘掛にペットボトルを置き、10分後とに臭いのあるジュースを飲む太った隣のおじさんが気持ち悪く不快で、不快で、腹が立ち・・・
もったいない時間を過ごしました。
ちゃんと笑ってちゃんと泣こう
表面的にはごまかせるもんだから、割りとみんな上辺だけで生きている
着飾ったものをぶっ壊してぶっ壊して中身が見えてきたら、それがたとえ共感を得にくかったりマイノリティなものであっても満足
気持ちに正直に生きるのは怖くもあるけど、悲しみも喜びも、もっと受け入れやすいものになるのかも
素直な自分、心からの笑顔を忘れずに生きていこうと思う
破壊&再生
内容は非常にいい映画なんですが、一つ言わせてもらうと。。
題名はその映画の名刺みたいなもの。観る前にまず確認するのは題名なので、この題名は重要だと思う。そして見終わった時、余韻に浸るよりも先に思ったことが
「あ、邦題つけたやつ映画ちゃんと観てないな(もしくは理解してない)」
原題のDemolitionは、取り壊しや破壊、打破といった意味だ。
そして映画の中身は、恋愛映画ではない。
上記の「恋愛映画ではない」とは、私の映画を観た解釈によるものです。
観た後に一通りレビューを読んだのですが、やはり感じ方が人それぞれのようただ、やはり邦題はなーんにもわかっちゃいないことだけは言わせて欲しい。
今回の邦題、グッジョブだと思う。
雨の日に会えなくて、晴れの日にも会えていないんでしょ?
なんかおしゃれ、って言ってほしいような邦題に、こりゃまたつまんない邦題をつけやがったか?と懐疑的だった。
最後の最後に、この言葉が書かれた付箋がサンバイザーの裏から出てくる。バイザーを開いてはじめて気が付くように、生前の妻が仕込んだものだ。言葉の内容はなぞなぞ、答えはサンバイザー。冷蔵庫の水漏れとかに付箋を使っていたので、ここでの付箋の登場に違和感はない。
しかしこの付箋を見つけたデイビスは、それまで妻の死に鈍感であった(と思い込んでいたが実は相当に参っていたが)感情を、雪崩のように崩してしまう。そりゃそうだ、サンバイザーは、まるで妻のことなのだから。
気持ちを入れ替えて、妻の残した資産の使い方を考えるデイビス。それは、かつての思い出を守るような結論。幻想的にも思えるメリーゴーランドのシーンに涙。
だけど、「永い言い訳」に遠く及ばない。
カレンの息子とのふれあいはいいが、銃を撃たすのはどうか、と思う。
カレン自身、クスリに手を染めているのも同情できない。
自販機管理会社へのクレームがきっかけ、はいいが、何通もの手紙には違和感。それを読んでストーキングするのも違和感。
なにより、「まず分解してみる」ていうのはわかるにしても、家をそこまで壊すのはどうよ?
所詮、金持ちだから、そんな無駄金を使えるんだろうし、いつまでも凹んでいられるんだろう。貧乏人には、もう目の前に日々の生活が迫ってきていて、そんな感傷には浸っていらんないよな、って結局冷めたのが正直な感想。
愛の反対は無関心
心が無いのは害虫に心臓を食べられたせい?
あの場面には笑った。
よく生きてるもんだ(笑)
が、ジェイク・ギレンホールはこんな役がハマってるね。
ナオミ・ワッツもいい味出してたし、子役も良い。
今までの自分の人生を何もかも破壊して新たな道を進み始めた彼の表情がとても良かった。
雨の日も晴れた日も会えない?
雨の日は会えない、晴れた日は君を想う?じゃあ、いつ会えるんですか?と突っ込みを入れながら客席に座りました。
エリートの金融マンが交通事故で妻を失うものの、全く悲しさを感じないという不思議。そこから自分を取り戻し、亡くなった妻の愛を知るまでの再生の物語です。自分や妻の両親、自動販売機の苦情受付係のシングルマザーとの交流などによって立ち直っていきます。
途中で派手な破壊行動にでるなどもありましたが、収まるところに収まった感じでした。
印象に残る作品
見た直後の感想は「良い映画だと思うんだけどいまいち良くわからない、でもわかりたい、どちらかというと好みのタイプの作品」と、すっきり感のないもやもやした感じが漂っていました。そのためゆっくり振り返り徐々に紐解かなければならない。
印象的な逆再生シーンやメリーゴーランド、破壊、車のサンバイザー、冷蔵庫のメモなど端々に散りばめられたポイントとなるシーンがたくさんあります。これらのサインを見逃さず、じっくり考えるとこの映画の深みが明らかになってきます。とにかく考えれば考えるほど象徴的なシーンが多く、本当に深いストーリーになっていることに驚かされました。
コミュニケーションロスから破壊と再生への道筋と、主人公の思考(答えが出るまで)の長さをもって、それぞれのエピソードを描きつつ、その過程での周囲の関わりをも合わせ巧妙に綴られてゆきます。これらは作品全体の始めと終わりにも当てはまり、清々しいエンディングへと導いてくれます。
「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」は最後になって意味がわかり、その言葉の深さに唸るので、これを題名に持ってきたのは凄いなと。ただ、原題はDemolition(破壊)なので、題名からは作品のイメージがうまく伝わらないのが残念。
ジェイク・ギレンホールは今回もちょっと影を持つ役柄で、それは自然にハマり安定の演技。少年役の子も良い演技していました。義父役のクリス・クーパーは「遠い空の向こうに」でもギレンホールと親子役を演じていたので、懐かしい組み合わせと思いながら見ていました。
タイトル
タイトルとジェイクに惹かれて観ました。正直な感想は、悪くはない。付箋の下りはとても良かったと思うし、愛していなかったと言う感情との向き合い方は面白かった。しかし、入り込むにはあと一歩足りなかった気がします。
恋愛映画じゃない
妻の喪失をキッカケに心身のバランスを崩した主人公が、分解と破壊、同じくパートナーへの無関心や社会的承認に苦しむ母子との関わりを通して、妻への愛や他者との関わりに気付くまでの物語。
ポイントとなるのは主人公の自己の再生。
破壊するのは周囲の物品ではなく、独我論("solipsism")的パースペクティブに基づいた世界観や、それを形成する自我・自己認識。
ひび割れた"見ざる・聞かざる"のJakeの劇場ポスターは、Davidの世界観の崩壊の序曲であり、"隠喩"。
ラストの少年たちと駆け出すシーンは、かけっこが好きだった少年時代の"隠喩"であり、両親からの承認を求めていた少年時代宜しく、他者との関わりの中で生き始めた象徴。
キーワードは"grooming"(身繕い)と"regards"(愛情、関心、思いやり、眼差し; attention, care)。
妻の回想シーンから分かるように、Davidの中には、妻の思いやりが経験的記憶として刻み込まれ、無意識に"愛された記憶"として残されてゆく。
妻の死から、投げかけられる愛情("regards")は失われ、代わりに他者とDavidの隙間は彼の"好奇心"で埋められてゆく。
それは初め純粋な好奇心からの"分解"として発露し、義父への怒りを交えながら"破壊、解体"に転化してゆく。
それは、「国を守りたい」などの幼稚な自我の現れだった。
だが、その幼稚な自我を無軌道な行動によって表面化し、無意識下の自己を"自分自身にやって見せ"ることによって、Davidは、自分の中のJuliaの存在に気付くことができた。
中絶した事実からも分かるように、他者からの気遣いに飢えながらも、妻は最後までDavidからの気遣いが投げ返されることを待ち続けていた。
それを中断した衝突事故は悲劇的。
結局、全遍を通して、観客もギレンホールも、妻の死から立ち直るまでの間、冒頭5分の車内に閉じ込められていたのだと思う。
夫の無関心を咎めるような妻の眼差しは、愛情の裏返しであり、見るたびとても切ない。
妻からの愛情に気付く出来事が、全くの他者だった"ドライバー"によってもたらされるのもユニーク。
自分と妻との関係、あるいは浮気相手の存在に悩むDavidにとって、事故を起こしたドライバーはそれまでの関係性の輪の外側にあって、全くの他者だった。
妻の死を思い、再び自己認識の世界にこもるDavidにとって全くの"surprise"であり、外に向いた関心を契機に、タイトルのメッセージに、ようやく妻の言動の意味、妻からの愛に気付く。
レビューのタイトルにある通り、これはただの恋愛映画ではございません。
誰しもパートナーや友人、周囲の気遣いに気が付かず、後で思い悩むことがあると思います。
これらをすべて飲み込んでエンディングを迎えた時に得られる"赦し"の感覚がたまりません。
"I wait, and I wait, to make a new start.
A new beginning, but it feels like the end."
"I'm trying to see the bright side, ....The more I look up, the more I feel below."
情感たっぷりのintroと共に歌い出されるHalf Moon Runの"Warmest Regards"。
この歌詞の最後でも分かりますが、この物語の中における"赦し"は、与えられるものではなく自分の中に"気付く"ものになっています。
タイトルの"Warmest Regards"、親しい人への手紙の結びによく使われる言葉ですが、何気なく使われるこの言葉の意味が、この映画以降、全く異なる意味合いを帯びてゆきます。
ここで言う"regards"とは、形式的な言葉一つ一つに加えて、そこに載せられる"注意(attention)"、"配慮や気遣い(care)"のこと。
Davidが内なる好奇心に気付き始めた際のの"Probably I saw it, but not paying attention." や、義父との関係を再構築する際の"There was love between me and Julia, but I did not take care of it." のattentionとcareは、 この「他者に向けられる意識」のことを指します。
何気なくされる挨拶や仕草、一つ一つは形式ですが、相手への特段のattentionがあれば、その行為に意味が生まれるし、受け取る相手がそれを汲み取れば、そこに異なる関係性が生まれます。
観客にもDavidと同じく他者理解を追体験させようとしているのか、人物の動機づけの説明や心的描写のシーンがほとんどありません。
それを一々登場人物に説明させずに、"手紙"というまとまった機会に落とし込めたり、さり気なく独り言のように呟かせたりと、とても上品な映画だと思いました。その代わり、観る側にとても強いる映画になっています。
セリフや表現による分かりやすい主人公の動機付けに乏しく、Davidの動機が分かる独白や手紙のシーンは、キーとなる重要なポイントのみに限られています。
それ以外は、Davidの無意識も含めた心境の変化を隠喩的に散りばめたシーンの連続で、動機づけや隠喩、各シーンの意味合いは前後関係から観客自身が探らねばなりません。
("影絵"のシーンなど、両義的な表現もあり、観客同士の対話を促す側面もあります。)
視聴する際、一定のポイントといくつかのキーワードを設けると一通りの解釈を得ることができます。
観るたび元気付けられる映画です。
人に優しくする、というより、"この人は何をしようとしてるのかな"、と他者への関心がよみがえる映画。
現実の"私"の関係性は変わり続けるから、いつ見ても新しい。
この映画を観る時間帯によっても面白さが変わるかもしれません。
普通の社会人なら、週末日曜の夕方最後の時間帯に映画なんて観に行かないと思うんですよ。
翌朝の出勤前に、何を想い、この映画を見に来たのかな、とか。(来週この時間帯に行ってみようかな……。)
少なくとも二回目以降、私にとって、この映画を観る時の劇場は特別な空間でした。
正直に生きてるわけじゃない
期待していたのに、全然感情移入できずわりとずっと傍観してるかんじだった…
妻を亡くして心のバランスが知らず知らずの内にに崩れていくのは分かるんだけど、その振り切れ方が結構すごかった。
ちょっと去年末の、ワイルド 私の中の獣 を思い出した。
m&mの会社に手紙を綴って自分語りをするのは面白かった。
登場人物みんなどこかおかしかった。
ビジュアルの美しい人ばっかりだったから飽きずに観ていられたけど。
大麻を常用するシングルマザーのカレン、彼氏はなんか怖いし主人公を尾行したり家に入り浸らせたり冷静に考えると嫌だわ
息子のクリスはその危うさ故かすごく綺麗だったけど、防弾チョッキ着てるからってそんな簡単に人を撃たないでくれ〜 ってヒヤヒヤした。
最後もよくわからない。
なんかスッキリ終わったような雰囲気醸し出してるけど、あのビルの崩壊はなんなの?
まあメリーゴーランド復活させて良かったね で終わられても困るけども。
とにかく釈然としなかった。
けど意外にも笑いどころが多かった。
ファック使いすぎのくだりは本当好きだし、デイヴィッドの濃い顔の表情芸も楽しめた。
振り切れた彼と通常運転の周りとのズレたやり取りもなんか面白かった。
演技もかなり良かったし。
仕事で疲れきった夜に観たのが悪かったのか、いちいち現実でこんなことしたら! って考えて上手く映画に入りきれなかったのかも。
私自身色々抑えすぎてストレス溜まってるからデイヴィッドのようにワーーッてなりたいんだけどね…
今の私には心を温めて全身包んでくれるような映画が必要です…
破壊
良かった。当たり前の存在を失った時の主人公の喪失感…無の感情への苛立ち、戸惑い、葛藤。破壊という行動が心の解放へのきっかけかな…。自分はどうするだろう…と考えながら感情移入。原題と邦題では捉え方が違う感じがするが、私的には邦題のが好きだな。
結末がなんだか残念
ジェイク・ギレンホールとナオミ・ワッツは魅力的だったけれど、落ちの付け方があまりにも残念な印象。無理やり折り合いをつけたように感じた。
とりあえず、邦題は酷すぎると個人的には思う。
全体的に、それほど酷くはないし、むしろかなり面白さを感じたけれど、内容を放置して終わりたいのかキッチリけりをつけて終わりたいのか、よく分からない。何度も言うけれど、終わり方が非常に不満。あたかもスッキリ終わったようで、見ているこっちは全くスッキリしない。決してスッキリさせてほしいわけではないけれど、結末一つですべてが安易に見えてしまって、途中深読みして見ていたことが徒労だったかなと思うところもある。
ギレンホール、ナオミ・ワッツに興味がある人、もしくは、映画好きで超暇もしくは珍しく見たいものが無いという人、そういった人だけが見て楽しめばいい作品。
まあまあだった
奥さんが死んだのに泣けず、最後に奥さんを思って号泣でもするのかと思ったら、改めてやっぱり好きでなかったというような自分本位ぶりを確認するようなお話で、文学的ではあるものの全然感動もできず、がっかりする結論であった。
シングルマザーの連れ子と銃で遊んで撃たれる場面は面白かった。
映画館を出てから気がついた
あまりにも奇跡がさりげなくて、映画館を出て10分後に「おおおおお!!!」と思いました。物理的にはものすごく破壊する/されるけど、心は決して壊れなかったんだ。
突然の死との向かい合い方
自分の一部になってる人の突然の死に直面した時どうするのが普通なのか。
すぐにそれについて感情が追い付き、悲しみ、落ち込む。周りから見て分かりやすい行動をする人も居る。
すぐには理解出来ず、感情が追い付かず行動に変化が無く、周りから理解されない人も居る。
ジェイク・ギレンホールの演技には、入り込んでしまった。
でもカレンが好きになれなかった。
ただ、あの手紙は妻に宛てたものでその返事があの付箋だと思うととても良い。
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