葛城事件のレビュー・感想・評価
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結婚して息子が2人授かってマイホーム建てて昭和のステレオタイプの家...
結婚して息子が2人授かってマイホーム建てて昭和のステレオタイプの家族像のままに全部手に入れて、人生のスタートラインに立つことができたお父さんは、この先もずっとレールを踏み外さないで生きたかったんだろうか?
それとも見栄?
子供には大学に行かせてホワイトカラーのサラリーマンになってほしかった。
嫁にはいつも家にいて自分の帰りを待っていてほしかった。
心からそれが幸せと思ったのかはわからない。
だけど家族はお父さんの所有物ではない。
家族それぞれの人生を選ぶ権利も無視し、理想をつきつけられ、暴力でねじ伏せても心が離れていくだけ。
犯罪を食い止めることができる唯一の手段である愛を子供に教えることができなかった親の罪はとても大きい。
自分の理想のままに家族をしばりつけた結果、一番大事な愛を失ったのだと思う。
とてもよい映画です。
テーマが重い&見応えのある作品。 普通の家庭に見えるが、崩壊してい...
テーマが重い&見応えのある作品。
普通の家庭に見えるが、崩壊している。
父親:昭和のような厳格、理不尽、わがまま、人のせいにする、DV、自分のいうことは絶対で、力づくで家族を自分のイエスマンにしようとする。
母親:大して好きでもないけど結婚し、2人の息子を甘やかして育て、自身は料理をせずにコンビニ弁当や店屋物で生きている。夫に服従し、精神を病む。
長男:一番まとも。リストラされたことを家族に言えず、のちに自殺。
次男:引きこもり&ニートで父親の暴力の対象。のちに無差別殺人。
殺人事件が起こり、死刑を反対して獄中結婚しようとする変わり者の女性と父親の平行線な交流と殺人に至るまでの崩壊具合が交互に描かれる。
食事のシーンはしばしば幸せの象徴として描かれるが、最後の晩餐がDV避難先のコンビニ弁当だったのか、と思うとせつなくなる。
まったくハッピーエンドではない、ずーんとした思いになるが、こういう作品も嫌いではない。
ホラー映画より怖い
最高に最低な映画でした(笑)
三浦友和の演技がスゴイ!威圧感がハンパない。ラストシーンでの一人芝居は息が詰まるくらいに凄まじい!
父親が1番見下していた次男が、結局は1番父親に似た人間になっている。アイロニー含めて面白いし、感慨深いものがある。
こんなの、全然エンターテイメントじゃないよ〜(スゴく褒めてます)
追記。
三浦友和が田中麗奈に「息子(次男)はオッパイ好きだろう」と言うシーン。その後に「オッパイなんて言ってる間は子供だ。オンナは尻だよ、尻!」と説くが、実はそんな事を議論する事自体が、ガキの現れでもあり、父親のキャラクターを上手く描いている。無駄のない演出。素晴らしい!
くっら~…(^o^;)
とにかくもう重い映画…。三浦友和がなんて嫌な父親を演じているのでしょう!!最高ですね!!
別居中、父親を抜いた3人で最後の晩餐を語り合うシーン。唯一ホワッとしたシーン。
あれがあったからこそまた三浦友和が現れての緊迫感。
どこかで流れを変えられなかったのか、家族の誰かが勇気を持てなかったのか、三浦友和もわかっていたはず。わかっていて見ないふりしていた。
どこの家族が陥ってもおかしくないからこそ怖い。
唯一謎なのは田中麗奈の存在。どうして獄中結婚まで思い立ったのか知りたかった。
葛城事件
自分の理想と現実のギャップに苛立ち家族を抑圧していく父親を三浦友和が鬼気迫る演技で好演してます。
ただちょっとした掛け違いでこんなふうな家族になってしまう家族もあるかと思う。
現実を見つめ対面し解決して行くことが重要と感じた。
イヤな映画だけど、いい映画
よく見ると家族の在り方は昔から変わっていないのに…
どこかで歯車が合わなくなったのか、それとも元々の溝がより深くなったのか
よく耳にする「家庭環境が悪い」はどう考えても逃げだと思っていた
見終わってもやっぱり逃げであることに変わりないけど
なるほど、それってこういうことかと
目の当たりにした光景が、団塊Jr.としてはあまりに日常すぎて辛く
感情や理想の押し付けで徐々に大きくなるひずみを抱えたままつっ走る、あの、昔よく見た感じ
立ち位置的に、長男の感情が痛いほど分かってしまって無事精神崩壊
こんな家族ありゆる
死刑反対、好奇心にて次男と獄中結婚した宗教じみた女役に田中麗奈。何も出来ない女だが、この話の中心である家族のインタビュアー的役割を果たす。
やっぱり三浦友和、あんたは悪人になりきれねぇ俳優だ。無理がある。
役的に俺人生頑張ってるんだ、家族養ってきたんだ感がハンパない。が、普段の良い人が拭いきれてない。
世の中に不満を漏らし連続雑人事件を起こし、死刑判決を受けた次男役の若葉竜也は役柄良かった。こういう親のすねかじり自己中息子いるからね。
何も言えず、逃げてばかりの母親役に南果歩。
父親に逆らえず、闇を抱えている家族持ちの長男に新井浩文。
見た感想は、この様な犯罪が絡んだ(色々詰め込められた)家族映画を出されると次似たような映画は作りづらいと思う。
ある人は関係ない、絶対不幸にはならない、この様な家族の所に関わらない方がいいと思うだろう。
しかし、これはあなたの家族や身近でもなりゆる可能性がある話。
また、誰にでもこういう人生になりゆる可能性がある話の映画だと思う。
誰もが肝に銘じておかなければならない。
この様な家族の結末を。
こんなありふれた世界だからこそ。
救いようがない
交錯する想いの中、破綻し、もはや遮ることが困難なまでに悪臭を放つ家族像を淡々と語る。その語り方はフォックスキャッチャーを想起してしまった。辛い麻婆豆腐、吸い殻、カナブンなど、象徴的なシーンを用いてその重く暗い闇を描く。無駄なシーンがなく、どれもが何らかの違和感や意外性を感じさせるこの家族の間違いが仕込まれている。1つ1つはたわいのないことなだけに、この危機が別世界での話ではなく、身近にありえることとして認識させられてしまい怖い。
三浦友和はじめ、役者陣が何も好演。監督の力量に感服する一本である。
他人事とは思えない
予告を観ていて、重い話なんだと思っていましたが、予想をはるかに超えるほど重い話でした。
観終わって一番思ったことが、うちの家族に似ているような気がしました。
あそこまで、壊れていない気がしますが、みんな自分のことしかしていない。
そう思ったら、葛城家よりはましなのかな。
見栄ばかり張る父親
父親に逆らえない母親
父親に期待されている兄
自分の殻に閉じこもっている弟
みんなそれぞれ、壊れています。しかし、すごい役だなと思います。
家族の崩壊が観れましたが、悲しいとは思いませんでした。自分が似たような環境にいるかもしれませんが。
じわり、じわりと。
「その夜の侍」で失望した監督だけに、やや斜に構えながら鑑賞したのだが、逃げ場をどんどん塞がれていくように締め付けられた。じわりじわりと、真綿で締め付けられるとはこういう感覚か。
くるぶしまで海水に浸った洞窟で迷い、だんだん水嵩が増してくるような、このままいけばどうなるのかおよそ想像がつきながらも、逃げ道が見つからない感覚だった。
奇妙に置かれた掃除機のコードを手にした瞬間、あ、ミカンの木!ととっさに気付くのだが、結果は予想を外してくるあたりは見事だ。
まさに「俺がいったい何をした?」といわんばかりに、予想と結果、本音ときれいごと、正論と暴言の区別がつかなくなってきたところで締めくくるとは手際がいい。甘く見すぎていた自分に後悔した。
印象の項目にどれか3つチェックしようと思うだけど、どれとも違う。薄気味悪さってないかな?、悲しいじゃなくて哀しいってないのかな?
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