劇場公開日 2014年5月30日

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「嗚呼!薔薇色の珍道中!!」薔薇色のブー子 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5嗚呼!薔薇色の珍道中!!

2022年8月28日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

単純

その昔、矢口史靖監督&西田尚美主演で『ひみつの花園』という、お金大好きヒロインが様々なトラブルや不幸に見舞われるコメディ作品があった。
本作のヒロインも様々なトラブルや不幸に見舞われる点では似通っている。
が、矢口監督ほどの才や西田尚美ほどのコメディエンヌセンスは無かった。
だって、福田と指原だもん…。

ブーブー文句ばかり言ってる幸子。あだ名は“ブー子”。
少女漫画のような出会いに憧れるも、現実世界との落差に幻滅。大学にも行かなくなり、引きこもりに…。
ネットで漫画好きの趣味が合ったジョニー・デップに似てるという“スパロウさん”と知り合い、会う事に。
自分を変えようと意気込む幸子だが、約束の22時を前に珍トラブルが続出…。

ネットで自分の事を“松たか子似”と称している幸子。
“松たか子”と“ジョニー・デップ”の共演だったら、それはそれはスゲー作品だったろうが、
そんな超大作でもないし、そんな超A級レベルの作品でもないのは端から承知。
だって、福田と指原だもん…。

柄にもなく早朝ジョギングした為に素人落とし穴ドッキリに掛かったのを皮切りに、
オシャレしようとショッピングに行ったデパートで“10億回来店者”、記念の米俵、
ヒーローショーに参加させられたり、
不味いラーメンでお腹壊したり、
美容室で爆裂ヘアになったり、
バスジャックに遭ったり、ビル籠城の人質身代わりになったり、
自殺男と心中されそうになったり、
車にハネられたと思ったら謝礼で大金貰ったり、
ヤクザの組長になって抗争に巻き込まれたり、
迷子の母親探しをしたり…。
ラッキーとアンラッキーが次から次へと。
行く先々で商社をクビになって複数のバイトを掛け持ちの義父とも遭遇。
そんなこんなで22時を過ぎてしまい…。
“スパロウさん”は待っていてくれるか…?
幸子の自分の人生を変える一日の結末は…?

笑いはどれもユル~いものばかり。シュールさは狙ったものの、弾けるような笑いはいまいち。
こういう主人公の場合、話も予測不可能な面白さが必須だが、そちらの方も今一つ。伏線的なキャラや展開を張っているものの、鮮やかさは全く無く、何かただズルズル展開していく感じ。
AKBディスりや“組長服”の某映画パロディもネタ程度。
“スパロウさん”の正体も途中で察しが付いた。
最後は無理矢理な親子愛や人生は変えられる!前向きに!…な安直ハッピーエンドで、全くメッセージ性も響かず、何だか他人事。
これを1800円も払って劇場で観たら金を福田に恵んでやったものだったろう。家で暇潰し程度だったらからまだ見れた。

指原も映画で主演女優!…というより、バラエティーかコントのノリ。お世辞にも演技力は…。
かと言って、別に指原は嫌いじゃない。ナチュラルさは好感。
前々から思ってたけど、指原って不思議だよね。
可愛くも見える。ブちゅにも見える。
本作でも、オシャレした姿やセーラー服は可愛い。御御足はご立派。ボロボロ姿や爆裂ヘアはブちゅ。
不思議だよね~。まあそれが、さっしーの魅力なんだろうけど。

近大