妖怪大戦争(1968)

劇場公開日:

解説

「妖怪百物語」の吉田哲郎が脚本を執筆し、同じく特撮ものを得意とする黒田義之が監督した妖怪シリーズ第二作。撮影は「二匹の用心棒」を担当した今井ひろし。

1968年製作/79分/日本
原題:Spook Warfare
配給:大映
劇場公開日:1968年12月14日

ストーリー

一七五一年の夏のある日天下泰平の伊豆半島に、突然雷鳴がとどろき、黒い塊がすさまじい勢いで下りて来た。それは、バビロニアの遺跡から現われた鬼面獣身に翼をもつ妖怪・吸血鬼ダイモンの襲来だった。エネルギー源を人間の生血にもとめるダイモンは浜辺で釣をしている代官磯部兵庫の血を吸って、兵庫に乗り移り、この地をわがものにしようとしたのだった。兵庫の娘千絵や、代官所の役人真山新八郎らは、神棚や仏壇を薙刀で微塵にする兵庫の変貌に驚いた。すっかり代官になりすました妖怪ダイモンを最初に発見したのは、代官所の他に棲みつく河童だった。河童は外国の妖怪に挑戦したものの、ダイモンの魔力は絶大で、その敵ではなかった。河童は、命からがら妖怪仲間の棲む古寺に駈込みダイモンの恐しさを説明したが、その奇怪な話を誰も信用しなかった。ダイモンは代官所の用人や腰元の血を吸い魂を奮っていった。新八郎は、これらを魔性のものの仕業と確信し、修験者大日坊に悪魔退散の祈祷を頼んだ。だが、ダイモンの魔力によって黒焦げの死体にされる始末だった。新八郎は、残された破魔の弓と守り札を握りしめ復讐を誓った。一方、ろくろ首や油すましらの妖怪たちは、茂市兄妹が血を求める妖怪代官から逃れ、助けを求めて来たことからはじめてダイモンを知った。妖怪仲間の知恵者青坊主は、それがバビロニアの吸血ダイモンであることを説明し、妖怪たちは秘策を練って代官所に連れ去られた女や子供の救出に乗りだした。新八郎も単身で挑戦したが、ダイモンの構える魔笏には、かなわなかった。だが窮地に追い込まれた新八郎が放った破魔の弓は、ダイモンの目に命中した。傷ついたダイモンは、一層凶暴さを増した。そしてダイモンの魔手が、次々と妖怪たちにのびてきた。やがて、仲間の危機を救うべく、日本中の妖怪が呼び集められ、吸皿妖怪ダイモンとの間に決戦の火ぶたが切って落された。妖怪たちは空からも海からもそして陸からも秘術の限りを尽して攻撃し、ついにダイモンを、撃滅したのだった。

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映画レビュー

5.0結構声が

2022年6月22日
iPhoneアプリから投稿

可愛いんだよね、見た目と違って

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共感した! 0件)
ミスター

3.0日本妖怪対外国妖怪

2022年6月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

楽しい

単純

大映の“妖怪シリーズ”第2弾。1968年の作品。

前作『妖怪百物語』とは関連ナシ。あれはあれ、これはこれ。
もしくは、同じ世界観で別場所で起きた“妖怪別物語”。
三池崇史監督による2005年の『妖怪大戦争』及び2021年の『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は本作が下敷きになっている。

墓荒らしに荒らされる古代バビロニアの遺跡。4000年の眠りから大妖怪“ダイモン”が復活。
日本に飛来し、伊豆半島のとある藩の善良な代官に乗り移り、生き血を求めて人間を襲う。
このままじゃアカン! 日本妖怪の名折れや! 日本妖怪の底力見せたるで!
…と言わんばかりにダイモンに立ち向かっていくが…
こりゃあきまへん。海外さんの妖怪、強過ぎまっせ…。

前作は悪人どもを怖がらせ懲らしめる、まだホラー要素のある作風だったが、好評を博し妖怪たちが人気になったので、古今東西今回は妖怪たちの大活躍。
よりスケールアップを! よりワールドワイドに!…を狙ったかは定かではないが、
日本の妖怪対外国の妖怪で、前作よりもストレートにエンターテイメント性を強化。
巨悪に妖怪たちが立ち向かう、クライマックスは日本各地から妖怪たちが大集合&大合戦…なるほど確かに、三池版の原点。

登場妖怪は、からかさ、ろくろ首、油すましら前作とほぼ同じ面子。
主役格の妖怪として、河童。江戸っ子風ひょうきんな性格。
そんな愛嬌があってユーモラスで愛着沸く日本妖怪とは対して描かれるダイモン。
ダイモン。つまり、デーモン=悪魔。
顔は邪鬼、身体は獣の強烈ビジュアル。怖い上に、生き血を吸い、人間の身体を乗っ取る。
ドラゴンの形をした杖から技を駆使し、分身、巨大化まで!
海外の大妖怪に、日本の妖怪軍団もたじたじ…。負けるな、日本妖怪!
尚、何故長い眠りから目覚めたバビロニアの妖怪が日本の一地域に飛来して人間を襲うのか?…というのは、何故怪獣は日本にだけ現れるのか?…と同じく疑問を持つ事自体が野暮な暗黙の了解である。

妖怪たちは前作同様、特殊メイクや着ぐるみやマペット操演。
チープさ…いや、素朴さを漂わせつつ、特撮技術は前作より向上。
特に序盤の嵐を伴ったダイモンの船襲撃、クライマックスの巨大化ダイモンは特撮の醍醐味充分。

妖怪たちが活躍し、勧善懲悪な話で、エンターテイメント性が増したという事は、子供向けになったという事でもある。
ダイモンの強面以外全く怖さの欠片も無く、怖い妖怪が見たい人には“コレジャナイ”だろうが、本作はあくまでユニークな妖怪推し。
人間に悪戯したり、困らせたり、怖がらせたりするが、時には外敵と闘う。
ひょっとしたら妖怪は、日本の“護り神”なのかもしれない。

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近大

3.0日本の妖怪の底力✴

2021年8月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 4件)
アキ爺

3.5アナログ感ある方が妖怪感あるな。

2021年7月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

なんでもかんでもCG にしない方がよい感じな時もあるな。光とか撮影角度のマジックかしらん。子供時代にこの妖怪たちに夢中になりました。カッパにからかさ小僧などなど、どの妖怪も魅力あり。ラストの妖怪大行進、何人か同じ役者さんの重ね撮りらしい…へー、って思った。

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peanuts
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