ひとつの歌

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ひとつの歌

解説

黒沢清や青山真治、熊切和嘉らの下で助監督の経験を積んできた新鋭・杉田協士監督の長編デビュー作。東京郊外の駅で起きた人身事故の現場に偶然居合わせた剛は、自分が撮っていた写真に事故で命を落とした女性・妙子が写っていることに気づく。やがて妙子に桐子という娘がいることを知った剛は、事故直前の穏やかな表情をした妙子の写真の存在を告げようと、桐子の前に姿を現すが、なかなか写真の存在を告げることができない。剛と桐子は次第にひかれ合っていくが……。2011年・第24回東京国際映画祭の日本映画ある視点部門に出品された。

2011年製作/100分/日本
配給:boid
劇場公開日:2012年10月13日

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(C)2012「ひとつの歌」製作委員会

映画レビュー

2.5ダメ映画の顔をした秀作。

2024年4月15日
PCから投稿

遠慮がちなショット、深く精密に考えてない構成、踏み込まない言い切らないほわんと素敵なシーン。日本のダメなインディペンデント映画と多くの条件を共有しながら、これに関してはそれがさほど腹立たしくない。この監督は、本当に不思議な才能だと思う。

遠慮がちな作りは徹底していて、なにしろ登場人物は劇中ほとんど表情をしっかり見せず、後ろを向いたショットばかり並んでいる(ヒロインなんか開始1時間経つまで顔がよく見えない)。

下高井戸シネマの上映後Q&Aで「あのシーンやこのシーンが心地よい」と言った観客がいたけれど、うん、たしかに心地よい場面はいくつもあるのです。それはきちんと評価されるべき資質。

でもさ、この監督は、結局これまでの4作品ぜんぶこの調子なんですよね。そういうなんか素敵なCMみたいな映像ばかり撮っていて、少しは自分の外に出てみようとは思わないんだろうか。

ここまでふんわりぽよんな構造だと国外での注目は望み薄。日本にとどまってそういう溜息みたいなマイナー映画をほそぼそ作れればいいんだというのも、それはそれで一貫しているとは思うけども。

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milou

4.5美しいカット

2012年10月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 日常生活でつい見過ごしている美しさを丹念にじっくり切り取っているような映画だった。一つ一つのカットが素晴らしいので美術館に行った時のような気分で見た。特に誕生日の場面は音楽もよくて素晴らしい場面だった。
 歌人の枡野浩一さんが一言も話さないのに存在感を発揮していた。

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吉泉知彦
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