ジャンゴ 繋がれざる者のレビュー・感想・評価
全159件中、81~100件目を表示
黒人と白人
黒人と白人に分けるのはよくないけど、分けて書かせてもらいます。
南北戦争前だからまだまだ黒人差別というか奴隷制度はあったわけだ。その中で生きるジャンゴたち。今では想像も出来ないくらいのことをされたんだと思う。
この映画のいいところは、まず黒人と白人がきっちり別れてるけど、どちらかが善人で悪人かは言いづらいところがあるところ。白人でもいい人はいた。黒人でも悪い人はいる。
黒人の中で白人に従って忠誠を誓ってしまったものはどんなに肌が黒くても当時の白人のような心を持っている。
結局のところ悪人が文字通り悪いのだ。
R15+みたいだけど、R18+でもいいんじゃないの?ってくらいグロいシーンはあるし、見ていて辛くなるシーンがたくさんある。もう一度見たいとはしばらくは思わないかな。
でも凄くいい作品だし、拍手を送りたい。
P.S.ディカプリオは本当に最初のシーンではあれ?って思ったけど途中から完璧に演じていた。
タランティーノとレオ様のチャレンジに卒倒しかける。
「私が言おうとしてるのは、この映画が私の先祖に対して失礼だということだ。これは私の意見で、誰かを代表しているわけではない。アメリカの奴隷制はセルジオ・レオーネのマカロニ・ウエスタンではない。ホロコーストだ。私の先祖は奴隷だ。アフリカから盗まれた。彼らに敬意を払う」by スパイク・リー
久々に、タランティーノ作品ですんごく、すんごく、すんごく面白いと思いました。
そしてジャンゴの戦いが、黒人差別をなくすでも、奴隷解放でもなく、ただ愛する奥さんの為であるということが、一番痺れるポイントでした。
本作は人種差別を描く為に、奴隷と極悪白人農場主って設定にした訳ではないんでしょう。ただ虐げられた者が、復讐の為に極悪人バンバン撃ち殺す為に、こんな設定なのではないかとさえ思えます。
その為、史実と違う描写もあり、その点をスパイキーは許せないのだと思います。ですが、1980年代後半~1990年代にハリウッドで作られた、史実に則って(?)はいるが、「DMD」とか「MB」等の、なんちゃってな人種差別映画より断然良いと思います。
そりゃ、タランティーノなので、奴隷の背中を鞭で叩くであったり、血しぶき、肉片が飛び散る銃撃戦であったり、奴隷を犬に喰わせるであったり、灼熱地獄といって、逃亡した奴隷を、なんか鉄製のお墓みたいなところに入れて炎天下放置するとか、(無駄に)残虐なシーンはあります。
けれどそれを補う会話の面白さや、役者達の演技の魅力があります。本作2時間45分。全く、飽きさせません。
特に、ディカプリオ。「ギルバート・グレイプ」から11年、改めて惚れ直しました。ディカプリオ演じる、何故かフランスかぶれで、異常なシスコンの農場主:ムッシュ・キャンディは、「ゲス野郎」です。黒人同士をどちらかが死ぬまで戦わせる「マンディンゴ」を行っている、奴隷達の独裁者。
あの登場シーン。振り返ってニヤリと笑い、鼻から煙草の煙を出す顔!やばい……、一瞬で極悪人だと思わせる。あまりに素敵過ぎて、卒倒しかけました。
印象的なシーンがあります。
目の前に、ずっとキャンディ家に仕えいた黒人奴隷の頭蓋骨を置いて、 キャンディが言います。 なんで黒人達は、白人を殺さないんだ?と。
「この(頭蓋骨の)男は50年間キャンディ家に仕え、ポーチに座る親父の髭を週3日剃っていた」
50年間もカミソリを親父の首に当ててるんだから、簡単に殺せただろう? と。何故殺して、逃げないんだ?そこで、奴隷達の隷属性について語ります。この部分、なかなか白人監督作品ではお目にかかれない、切り口だと思います。チャレンジャー、タランティーノ。
シュルツがジャンゴの奥さんを買い受けます。するとキャンディが、シュルツに握手を迫る。シュルツの脳裏には、犬に食われた奴隷の姿が蘇り、握手できません。そして怒りにまかせて、仕込み拳銃でキャンディを撃ち殺します。
「ジャンゴ、すまない」
振り返って、ジャンゴに謝った瞬間に撃たれて即死です。制御できない自分の怒りに負けてしまったことを、謝罪した訳なんですが。その去り方が、また格好良すぎる。
そして、ここからが本作の興味深いところですよ。極悪人キャンディが死んだ後、本当の悪人が分かります。この農園の影の支配者。奴隷頭:スティーブン(サミュエル・L・ジャクソン)です。スティーブンは黒人でありながら、白人に擦り寄り奴隷達を支配し、またキャンディですらコントロールしている。ここ、奴隷達が全て無垢で弱かった訳ではなく、悪が存在したということもちゃんと描いている。白人監督では、チャレンジだと思います。
また、初老のスティーブンを演じる、サミュエル・L・ジャクソンが凄い。巧い。南部にいるおじいさんって、あんな感じで喋りますよ。懐かしくなります。
但し、諸々気を遣ったのか、キャンディ(白人)を殺すのはシュルツ(白人)だし、ステーブン(黒人)を殺すのはジャンゴ(黒人)となっております。
本作は勿論、「続・荒野の用心棒(全然、続編じゃないよね?)』 へのオマージュでもあります。「続・荒野の用心棒」でジャンゴ役を演じたフランコ・ネロが、ある役で登場しています。その台詞が、また洒落てるんです。あ、言いませんよ!どうぞ、ご自身でご確認を(笑)
PS タランティーノ&ドン・ジョンソンも出てるよ。あと、2PACとJB2人の亡くなってからのコラボが、終盤の銃撃戦で流れます。かっけー!
僕的にはイマイチ。
評判が良く期待して観たが正直、いまいち。
《悪かった点》
奴隷が痩せ細っていない(リアリティーに欠ける)
ジャンゴがなんでそんなにガンマンの才能があるの?
なんでジャンゴが選ばれたの?
奥さん役、美人過ぎ(リアリティーに欠ける)
ストーリーが余りにトントン拍子に進み過ぎ。
クリント イーストウッド監督の《許されざる者》?
みたいな黒人が虐げられて、復讐するというストーリーを勝手ながら想像していたので殊更そう思った。
まぁこれに関しては、、タランティーノだからと言うのはありますけど。
今まで、観た映画では、最も黒人寄りの姿勢の映画(むしろフラットな見方か?)だと思いました。
人種間問題とか、製作に当たっては色々あったでしょう。
あと、今時の映画らしく、銃撃戦はリアル。
と云うか撃たれた感じがそうなのかも。
この辺りは過去の西部劇映画にはない要素かな。
チョット、エグい描写だね。
タランティーノ本人が好きそう。
タラちゃんワールド全開!
これまたタランティーノ監督の"好き"が全開する作品でしたね!
劇中に流れる曲や、テロップの字体、色彩など、ビジュアルに関しては完全に70年代。そこに現代風の、ある意味"合わない"描写が随所に入るところが良いです!
さて本作は、とある黒人奴隷ジャンゴと賞金稼ぎのドイツ人がタッグを組んで仕事をするという、タランティーノ監督作品にしては、丁寧で分かり易い内容で一安心。2人にはそれぞれ目的があり、順に解決していきます。が!ラストには「あぁ…タラちゃん。」と思わず笑ってしまいました。ジャンルは変わっても、やっぱりタランティーノなのです。そこが良い!これまで扱ってきた重いテーマを痛快に吹っ飛ばしてしまう大胆さ(決して悪い意味ではない)、そこが醍醐味ですね。
新旧折衷。新しいタイプの西部劇で、個人的にはとても楽しめました!
ところで、サミュエル.L.ジャクソンのキャラが完全に『パルプ・フィクション』だったのですが…はい(笑)
タランティーノ万歳
きっと万人受けする映画ですが、まんまとその中のひとりになってしまいました。何度でも観たい!!
歯医者役のクリストフ・ワルツにはまった方、これの前のイングロリアスバスターズは観ないことをオススメしますww
めたんこかっこいい!!
ジャンゴ!ジャンゴ!ジャンゴ!
めっちゃかっこいい!
タランティーノの映画の好きなとこはまさにこれ!かっこいい!
面白い!
見たあとに、あー面白かった!って素直に思える。
素晴らしい。
惚れてまう。
サイコー!です。
奴隷復讐エンターテインメント
前作イングロリアス・バスターズに引き続き黒人奴隷を題材にした復讐エンターテインメント
まずやはりクリストフ・ヴァルツの素晴らしさが大爆発している 彼のすること全てに好感が持てる最高のナイスガイっぷり
あとはサミュエル・L・ジャクソンの姑息な大悪党とディカプリオの演じる最低最悪な差別主義者の悪党二人組もよかった
物語も溜飲を下げるとはまさにこのこととも言えるぐらいスッキリとした終わり方で見た人みんなが爽快な気分で見終われると思う
ブラックパワー!
未だに南では人種差別があるアメリカ
なのにここまでこのタッチで描ける
自由性は流石アメリカ流石タランティーノ!
日本じゃ絶対無理な感じ。。。
残酷で嫌だという人たちの気持ちは分かるけど
何かとベールに包んで見やすくすればただのエンターテイメントでしかなくなる
イングロリアスバスターズもそうだけど現実にこの地球で起こっていた出来事な訳であって見やすくベールに包む必要はないと思う
そのような方々はR指定されて無い物をを見たらいい
自分はアメリカンアフリカンの女性から
めちゃくちゃオススメされて観たもんだから
尚、のめり込んで観てしまった
漢気と銃と血、そして爆破…最高でした。
非常に良かった。
監督に通底する観点と思われる「復讐代行」。
本作でも健在であり憎むべき敵は明快でありキチンと決着を付けてくれます。
その決着に溜飲が下がり興奮します。
残虐的な表現もありますが痛みを伝える、突き抜けて笑いを伝えるものであり「意味のある」表現だと。
単なる御涙頂戴じゃない点も良かったです。
役者陣も豪華。
主人公であるジャンゴ&シュルツが恰好良いのは当然として。
レオナルド・ディカプリオの汚れ役の熱演は必見です。
彼のキャラ無くして本作は成立しないと言っても過言ではありません。
また意識していないと分からないサミュエル・L・ジャクソン。
そして個人的に大好きなドン・ジョンソンが出ていて嬉しかったです。
その他細かい好きな部分を挙げていったらキリが無い。
弾けない下手糞なハープが繰り返されるシーンも地味に好きでした。
165分と長編の部類に入る本作。
全く飽きずに観れます。
オススメです。
あれれ?
あれれ? いつもの感じが出てなくない? タランティーノ監督?
『イングロリアス』があまりにも緊張感の連続画面だったので、どうしてもそれと比べちゃうんですけど、ちょっと緊張感が足りなかった気がするなぁ。なんでだろう?
タランティーノ作品を観終わった時にいつも感じていた、あの満足感がちょっと減じていましたね。うーん、私の中では、今までのタランティーノ作品の中で、一番、乗れなかったかも… 残念…
ただ、今回は、ディカプリオがなかなか悪さ滲み出してる感じで良かったというのが収穫でしたね。悪い方が似合うのかなとも思いますね。
全159件中、81~100件目を表示