コンテイジョンのレビュー・感想・評価
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すごく具体的でリアルな怖さ
他の方も言っていますが、映画というよりドキュメンタリーのような感じです。でも凄く出来の良いドキュメンタリーで、感染が広がっていく模様が非常に分かりやすく映されています。
全体的に淡々とした静かな映画ですが、最後まで全く飽きる事無く見れました。個人的な評価としては同じジャンルのアウトブレイクよりもこっちの方が上ですね。
ただ映画的な感動や爽快感を求めてしまうと、ちょっと物足りない人も居るかも知れません。どういった物を期待するかで評価も変わりますね。
それと面白いのは確かなんですが、でも映画館でなくてもいいような気もします。
レンタルお勧め
お察ししますがどうぞよろしく
地味な印象でしたが、大規模感染の、起こりうるシナリオの一つとして興味深く、見応えありました。
感染は短期間に世界におよびます。ありがたいことにキーポイントに大物俳優がいるので、案外解りやすかった。最前線の人達の私人としての感情が切なかったです。我々一般人は、お察ししますがどうぞよろしく、と言うしかないですが。
専門用語は字幕追うのが少々忙しかったです。
ジャーナリスト気取りのブロガー演じるジュード・ロウ、ヤな奴ぶりがお見事でした。ああいう奴がいっぱい出てくるんでしょう。でも公的情報も、意図的に出てくるのをみんな知ってる、うーん。考える良い機会にはなりました。
マリオン・コティヤールは、アカデミー賞以降のしっとりした役しか見たことなかったけど、クールな演技もカッコいい、良かったです。
不確かな情報で恐慌に陥る社会の描写に福島の風評被害を連想しました。
本作はハリウッド製のパンデミックへの啓発映画の色彩が強いと思います。けれどもスタッフ、キャストの充実した技量が出来栄えを水準以上に押し上げていたと感じました。 何しろ監督が「エリン・ブロコビッチ」や「トラフィック」など社会派の秀作を手がけてきたスティーブン・ソダーバーグ、出演もアカデミー賞主演女優賞のケイト・ウィンスレット、グウィネス・パルトロウを筆頭にマット・デイモン、ジュード・ロウらの豪華な布陣ですからね。
ソダーバーグの手法は、ドキュメンタリーのように発生する事象を一歩退いた立ち位置から客観的に伝えようとします。ドラマ性は希薄になる分、描かれていく映像は、まるでそのただ中にいるかのように臨場感たっぷりに描かれます。
本作には欠かせない医療現場のシーンではセットや用語使いなどにソダーバーグ監督の細かいこだわりを感じました。
新型感染症SARSや鳥インフルエンザの記憶も新しい中、さらに強力な新ウイルス禍が起こったらという恐怖感をリアルに感じさせてくれます。そんなシミュレーションを映画で体験しておくほうが、パニックを未然に防ぐ一助となるのではないでしょうか。
物語は、香港から帰国した米国ミネソタの女性が自宅で風邪に似た症状が悪化し急死するところから始まります。彼女と旅先で接触のあった人々もロンドン、東京などで帰国後、次々急死します。アトランタにある疾病予防センターが調査に着手し、医師(ウィンスレット)をミネソタへ派遣します。感染拡大の中、原因はコウモリと豚のウイルスが混ざった新種ウイルスと解明されるのです。
ワクチン開発が次々と失敗する困難ななかで、やや後半は展開を急いだせいか、唐突にワクチンの開発に成功したような感じがしました。
ところで本作が凡庸なパニック映画と一線を画すのは、ウイルス以上に恐ろしい、不確かな情報で恐慌に陥る社会の描写です。
グロテスクな感染の描写は少なく、パンデミックにおびえる人々の心理を描くのに時間を割かれているのが特徴です。
その軸となるのがフリーランスのジャーナリスト・アランの存在。彼がブログ上で発信した不確かな情報により、人々はパニック状態に陥ってしまう設定が織り込まれていきます。しかもアランは、単なる「火付け人」ではありませんでした。とある薬草がウイルスが効果的という風評を勝手に流して、投資会社と組んで一攫千金を狙うというしたたかさだったのです。そのためにアメリカ疾病予防センター(CDC)と世界保健機構(WHO)が開発したワクチンに対して不信感を煽り、ワクチン接種を拒むことさえアランは呼びかけてしまうのです。いま日本でも原発事故による風評被害が深刻ですが、アランのようなネット上でカリスマ予言者と化してゆくジャーナリストや俳優の存在が、被災地の復興を映画のように妨害していると思います。なんか共通点を見る思いでした。
結局アランはインサイダー取引が露見して逮捕されるのですが、彼を信奉しているネットのシンパの募金活動であっという間に保釈されてしまいます。
娑婆に戻って、取材対象の一般市民に政府を信用するなと呼びかけるアランの存在が不気味でした。そんな汚れ役をロウが好演しています。
ネット社会ならではの新たな風評パニックに踏み込んだ点で、本作は新たな問題提起を銀幕で起こした点を評価してと思います。
新ウイルスの発生原因として社会、経済のグローバル化を暗示するラストシーン。冒頭は感染2日目から謎解きが始まり、ラストで感染初日の原因がどこからはじまったのかネタバレに繋がる構成は、より強く衝撃を感じました。僅かな偶然の連鎖から大感染が始まるという点で、公衆衛生の必要性が、見る者の心にしっかりと刻まれることでしょう。
但し社会派クールな描写というルックの割には、ウィルスが開発される過程や、疾病予防センタのエリス・チーヴァー博士が自分用のウィルスをオフィスの清掃スタッフの子供に分けてあげるシーンなど、結構グッとくるヒューマンなシークエンスも織り込まれていてよかったです。
感染が汗腺を刺激する。
友人がどうしても観たい!というので早めに付き合いで観たら、
あ~こっちの方が凄かったな(汗)と手に汗握ったリアルな作品。
テーマは「感染」なんだけど、未知のウィルスの感染と、人間が
飛ばす(デマを含めた)情報感染の恐ろしさと顛末を描いている。
ま~さすがにソダーバーグだけあって、とても冷徹な映像で^^;
淡々と倒れていく人々を映し出し、あっという間に感染を広げる。
もう、とにかく未知のウィルスなので感染源が分からない。
なんか見え隠れする会社名…ファイル…に目を奪われるのだが、
これがどういう位置づけになるのかは最後まで覚えておくといい。
まずはグウィネスが倒れる…。二日後に死亡。すぐに開頭される。
なんて生々しい!(怖)だけど本当にこうするんだろうなと考える。
夫のマットは何が何だか分からない。そのうち今度は息子が発症。
なのに自分だけ発症しない。もしや?自分に抗体があるのでは?
ナースに進言するも無下に扱われる。おそらく誰もがこういった
状況下ではパニックになる。そこをあてこんだ?カリスマブロガーの
ロウは根拠のないデマを飛ばし始める。一斉に火がつきパニック、
各地で暴動、略奪、買い占め、と都市の機能が破壊されていく…。
一方でウィルスの感染源を突き止めようと尽力するWHO、CDCの
調査だが、調査員が感染したりする中でワクチンの開発も進まない。
見えないウィルス源と先行に対する不安で真っ暗な状態になるが…
こういった未知のウィルスに対するワクチンの開発には、おそらく
このくらいはかかるのだろう…といったところもリアルだった。
例え開発されたとして、それがすぐに大量に出回るわけではないし、
実証試験が何度も為されたものではない。
開発した博士が、死にゆく(間に合わなかった)父親に経過を告げる
シーンには涙が出た。発症しなかったケージの中のマウスにも。。
人類がこういった不幸に見舞われるには何か原因があるんだろうか。
今作では架空のウィルスだが、実際にこういうケースが何年か毎に
家畜や人類を襲ってくる。流行病では済まない殺傷力の強さに慄き、
いま、周辺にいる、どの、誰の、息が咳がくしゃみが唾液が…なんて
疑い始めたらもう外へも出られなくなる。見えない恐怖が蔓延する。
物語はまず(感染)2日目から始まる。
ラストになって1日目が映し出される…。これが、まぁなんというか。。
(当たり前だが)え、こんなことで?と思えてしまうところがまた怖い。
静かに淡々と(咳払いさえできない)観るしかない緊張度満点の作品。
(ねぇマットの身体、もっと調べようよー!あ、変な意味じゃなくて^^;)
編集の妙
トラフィック以来の傑作群像劇!
まるで質のいいドキュメンタリーを見ているかのようなリアリティ。
各国で撮影をし、そこここでスターが出てきて見るものを飽きさせない。
確かに重い題材を扱っているにも関わらず、最後まで緊張感が続き、
その重さは映画が終わってからじわじわと来る。
派手さは無いので映画館で見る人は少ないと思うが、
あの緊張感は映画館でしか味わえないと思う。
映画を見ている間、自分の咳払いが怖くなった。
実際に起こりそうで怖い。
ラストで「あー、おおー、そうかー」と感嘆。演出が巧いなー、と。
この映画、豪華キャストのアンサンブルで、どっちかっていうと内容よりそっちで期待されて観に行かれた方も多いと思うんですけど、“そっち”を敢えて前面に押し出してないのに好感持てましたし、何より各国で巻き起こるパニック、人間模様のコンパクトな捉え方、日常に侵食する行き場のない非日常の恐怖を本当巧いこと一本に纏めてるな、という。
流石、安心と信頼のソダーバーグ。饒舌。
んで、それは良いんですが、世界各地に主要キャラが散らばってるので、一体誰が主人公なの!?ていうのがあって(別にそこ重要じゃないんですけど)。
強いていえば、不条理に嫁と子供喪失で実害被りまくりの可哀想な夫マット・デイモンが主人公になるんでしょうか。若しくは疾病予防管理センター博士で三流フリーライター(ジュード・ロウ)に悪評を撒き散らされるローレンス・フィッシュバーン?
まあ『誰もが当事者であって、誰もが主人公』てことなんでしょうけど。
でも、この映画の真の主役はグウィネス・パルトロウだと自分は思う訳ですね。
冒頭から「おや?」という、ちょっとした“違和感”を提示する某演出と共に登場するグウィネスさん。
その後もフェードアウトすると思いきや、ちょいちょい顔を出すグウィネスさん。
そしてラストで見事に“違和感”の答えを導き出すグウィネスさん。
いやー、グウィネスさん!素晴らしい。
自分、ソダーバーグの映画って、何か演出に洒落っ気を感じて何時も鼻に付くんですけど、今回は素直にラストまで楽しめました。
暴動なんかの描写も実際に起こりそうだったし。そのリアルさに言い知れぬ恐怖を感じましたし。
お見事でした。
冷静だからこそ現実的
ソダーバーグらしい淡々とした演出が逆に現実味があって怖い。
個人的にあまり淡々とした映画は好きじゃないんですが、これはそれゆえに面白かった。
オールスターキャストも、だからといってムダに見せ場を作ろうとかいうこともなく、いい意味で優遇されているわけじゃない。
ウィルスの致死性が100%とかだとウソっぽいけど、感染しても無事な人もいればそうでない人もいるというのが本当っぽい。
マット・デイモンが演じる父親はたまたま感染しない人だったけれど、どこかの検問で「オレは感染しないんだ」といっても通してもらえないところとか、リアリティありましたね。おそらくそうだろうと。彼は特別扱いされない、ただの一市民にすぎないのだから。
街中がプチパニックになって、スーパーの棚から商品がなくなったり…というのも現実味がある。緊急時にああなることは、日本人でも3・11で経験したばかり。
ハデな映画だと、あそこからさらに暴動が起こって街中が大パニック!とかいう展開になりそうだけど、そこまではいかない。
なにかジワジワとした怖さ。。
それにしても、潔癖症の人がみるにはつらい映画ですね。
自分はそうではないけど、映画を見た直後は、ドアノブとか触るとき、ちょっと意識してしまいました…。
他者と関わらずして、感染は絶ちきれない
突如謎のウィルスが蔓延し、日常生活はもろく崩れ去る。買い占め、車の長い列、情報の錯綜…は、3月の震災を思い出さずにはいられなかった。時期が時期なら、公開も危ぶまれたかもしれない。ある程度冷静に観ることが可能な時期に出会えて幸運だった。
安直ながら、やっぱり比べたくなってしまうのは「感染列島」。また、他のディザスタームービーと比較しても、家族愛や恋愛讃歌に逃げず、冷静に事態を追う視点を貫いている点は出色と感じた。
様々な立ち位置のキャラクターが登場する中、市民代表マット・デイモンが抱える矛盾は特に忘れ難い。彼は、物語を突き動かすことなく、否応なしに感染の渦に巻き込まれ、ただただ逃げ惑う。そんな「その他大勢」の生々しいドラマが、さりげなく随所に盛り込まれている。感染を恐れる彼は、娘の交際相手へ過剰な危機感をむき出しにし、指一本触れさせまいとする。その一方で、食糧の奪われた見ず知らずの女性には、救いの手をさしのべる。それには、ワクチン開発に力を持つ研究所長(ローレンス・フィッシュバーン)の「個人的な」行動以上に、はっとさせられた。危機的状況では、何が善で何が悪かなど容易に判断を下せないし、ゆらがぬ信念なども存在しない。むしろ、一瞬のひらめきや直感が、大きく物事を動かすのではないだろうか。
そして、感染そのものにも、矛盾があることを映画は指摘する。感染を絶つには、感染経路となる他者との関わりを微細に至るまで絶ち切らねばならない。一方で、感染から逃れ、ウィルスを克服するには、他者への多様な関心、たくさんの人の膨大な労力と苦悩が不可欠なのだ。感染経路の調査、治療、ワクチンの開発、市民生活の維持…。どれも独力ではなし得ない。そんな中、野心家のフリーライター(ジュード・ロウ)がブログで独自に情報を発信し、事態が急速に混乱していくさまは空恐ろしい。そして、孤高を気取る彼もまた、大衆にすり寄り、情報を操ることで、結局は「事態に踊らされている」一人である、という無自覚な矛盾をはらんでいる。
映画中の出来事は、日常から決して遠いものではない。私たちは日々自分の顔に触れ、様々なドアノブに触り、たくさんの他者とすれ違う。観終えてから時間が経つほどに、じわじわと効いてくる作品だ。
人の怖さ
未知のウィルスが蔓延する恐怖を描いた映画。
”アウトブレイク”をイメージしていたが、
まったく違う映画だった。
人が世界中を飛び回る現代に
ウィルスがどのように蔓延していくか、
そして治療薬がない状態で人々がどういうパニックを起こすかを
シュミレーションした映画になっている。
近年、インフルエンザ、SARSと未知のウィルスが蔓延したことがあったが、
もっと致死率が高いウィルスが蔓延した場合、
人々は冷静に行動できるか・・・
日本人は震災時にもある程度、
冷静に秩序ある行動がとれたと思っているが、
※ニュースの内容だけなので実際はわからないが。
アメリカなどではこの映画のように、
民衆が暴徒となり無秩序状態になるのだろう。
群れをなすと、何かのきっかけで暴徒化する。
これは人間の性なのか。
なんか悲しくなる映画だった。
近い将来パンデミックが起きたら
謎のウィルスの発生。
罹患。
パンデミック。
有名俳優さんをたくさん配し、それぞれが重要な役をきっちり演じてくれている。
それぞれは良いのだけれど、一つの作品になると、良さが分散されたように思った。
マット・デイモンを、もっと中心に置く方が良かったのでは。
それと、パンデミックの話にしては、少し淡々と描きすぎたのでは。
ウィルスと共に蔓延するのは、恐怖。
そんな人々の心に起こる恐怖心理をうまく操り、根拠もない情報を流すインターネット。
それこそが、本当の恐怖かもしれない。
悪いヤツは、どこにでもいるのね。
間違った情報に惑わされないようにしなくちゃ!
それに、手洗い励行。
マット・ディモンがもったいない!
最高の俳優が出演した最低なシナリオの映画だった。
トレーラが迫力があり、俳優が良いからあのボーン・アイデンティーのような興奮を期待していたのに残念。最後の伝染経路の披露もお粗末。
潔癖症の方にはオススメしない
『たった1回の接触から始まった』は、たった1発の銃弾から始まった「バベル」(2006)によく似ている。
現代社会に於いて、ひとつの出来事は一地域の中で収まらない。地球の裏側にまで影響を及ぼす可能性がある。この点が「バベル」と同じだ。
感染率の高い未知のウイルスはあっという間に世界に広がる。交通網の数だけ広がる。目に見えず、致死率30%という恐怖が猛威をふるう。
どこぞの製薬会社からウイルスが洩れたとか、化学兵器が誤作動したとか、そういう話ではない。
もっと現実的で、今にも起こりうる自然の脅威を描いている。したがって、ウイルスの正体はすぐには分からない。感染源を探索する医師さえ倒れていく。
街では暴動が起き、少しでも効力があると噂される物を奪い合う。人々の恐怖を煽り、それさえも食い物にする輩も出現する。
たしかに、この映画のキャッチコピーにあるように『【恐怖】は、ウイルスより早く感染する』まさにその通りだ。その点では、よく描けている。
ただ、この作品を作るのに、ここまで主役級のスターが必要だろうか?
ミッチ・エムホフの役はマット・デイモンでなければいけなかったのだろうか? マリオン・コティヤールの怪しげな魅力はどこに生かされていたのだろう?
そう考えると、ブラッド・ピットやケイト・ブランシェットをはじめ世界中の役者を集めたあの映画、やっぱり「バベル」に似ている。
役に合ってたのは、疾病予防管理センター(CDC)のエリス・チーヴァー博士を演じたローレンス・フィッシュバーンと、フリー・ジャーナリストのアラン・クラムウィディを演じたジュード・ロウのふたりだけだ。
最後に感染経路が再現される。
この作品、潔癖症に方にはおススメしない。
ウイルスを侮ってはいけない
究極の状況でみなさんはどんな行動をとりますかという物語。
パニックになる人ならない人はいるが、大なり小なり利己的になる。
愛する人、守らなければならない人がいればなおさらだ。
ウイルスに感染しても発症しない人がいる。遺伝的特性か、抗体を持っているのか、基礎的健康体か。
あれだけウイルスが蔓延し、死が身近になれば死も受け入れやすいのではないだろうか。ウイルスに感染したら見苦しいあがきをする前に速効死んでいきたい。まあ、死にたくないから、帰宅したら手洗いとうがいは長年継続している。
ソダーバーグって一度引退宣言したんじゃなかった。今後数本創ったらまた引退という報道がある。周りがほっとかないんだろうから、休養にしとけば。
細菌より物語や俳優をバラまきまくっている映画
未知の殺人ウイルスが世界中に蔓延する細菌パニックは、これまでにも『アウトブレイク』『感染列島』『28日後…』etc.散々やり尽くしたネタであり、イマイチ新鮮味が無い。
『トラフィック』『オーシャンズ3部作』の奇才スティーブン・ソダーバーグが豪華なキャスト陣率いて緊迫する修羅場を表現しているが、濃厚な割に淡白な味だった。
世界各地から高級食材取り寄せて、いざ究極のラーメン作ろうとしたのに、スガキヤラーメンみたいになっちゃったね…て感じ。
勿体無い
最初の発病者のグウィネス・パルトロウやWHO調査員のケイト・ウィンスレットetc.けっこう呆気なく病死させてバンバン見捨てていく残酷なテンポはブレがない。
が故に、全体的に駆け足で進みいつの間にか感染が爆発し、いつの間にか収束している印象。
発症→感染→爆発→暴動→新薬→開発→成功→投与→収束という一連の過程を切り張りして煮込み、ポンッと器に盛られ、一丁お待ちッてテーブルにポンってなもんだ。
ネットの風評拡大やテロ疑惑etc.今時のネタをトッピングしているけど、盛り上がりは浅く、世界観をあざとくしていて逆効果。
スープに世界規模のスケール感ある充実度は乏しい。
新薬発見とネットでデマかすフリー記者のジュード・ロウ、
病死した妻から感染を免れた旦那のマット・ディモン、
批判の矢面に立たされ、アメリカ政府の生け贄となるWHO幹部のローレンス・フィッシュバーン、
ウイルス震源地の香港で調査中、組織に拉致される医療スタッフのマリオン・コティヤールetc.
一癖も二癖もある逸材揃いなのにどれもダシは薄く、味の決め手に欠ける。
故に勿体無いの一言に尽きるのだ。
まあ、麺はノビてないから喰えるけど、DVDでお代わりなんざぁ煮玉子サービスでも御免かな。
こういう心理的なパニックものの後味の悪さに慣れて“免疫”が付いてしまった自分に気付くと、無性に気だるくなる。
野暮な免疫だね…
観賞中、息が詰まり、咳をしたくても、作品が作品だけに一つもできず、息苦しくて仕方ない一時であった。
無性に葛根湯が飲みたくなった帰り道にて、短歌を一首
『隔離せど 闇(病み)に飛び火し 熱の列 地球(ほし)は咳き込む 御触令(おふれ)に悔ゐ(杭)て』
by全竜
リアル感ある
現在、起こりそうな可能性があるリアル感のあるストーリーになっており、見ていて恐怖感がひしひし伝わってきた。あとは、家族愛、仕事でのパートナーの愛、恋人同士の愛が、とても素晴らしく描かれていて感動しました。それにこの豪華キャストで、見応え十分でした。
少々もったいない、豪華俳優の競演!!
ソダーバーグ監督らしい味付けで押しつけがましくなく
身近な恐怖を魅せてくれます。
尺も長くなく
なので人によっては物足りなく感ずるかもです。
しかも脇をかためるのもメインキャスト↑↑な配役
とっても贅沢!!
なので見せ場も分散してしまう感あり。
この物語は(今のところ)フィクションです。
スティーブン・ソダーバーグ監督最新作。アカデミー賞受賞者の豪華共演で描く、
パンデミック(伝染病の世界的流行)をテーマとしたサスペンス映画……
などとはもう呼べないです。こりゃ最早、一種のシミュレーションの域に達している。
アメリカのとある一家庭の主婦を皮切りに、
感染が始まり、人が死に、隔離が始まり、人が死に、パニックが拡がり、人が死ぬ。
目の前で淡々と、ただ淡々と事態が進行していく。
そして、次々に提示される数字たち。
人が物に触れる回数(1日2〜3000回)、致死率20%、ウィルス再生産率、都市人口、感染者数と死亡者数……
数字ってのは恐ろしい。数字は躊躇というものを知らない。情け容赦も無い。
冷徹に事実だけが提示されてゆく。
悲しい話、こんな混乱の中じゃ、他人の事を構う余裕がなくなるのが本当なんだろう。
皆、自分や自分の大事な人間を守ろうと必死になるあまり、他人をないがしろにする。
そうやってパニックが拡大してゆく。
それこそ伝染病以上に恐ろしい部分だ。
にしても、ジュード・ロウ演じるジャーナリスト気取りのブロガーが腹立つ!
一般市民の代表みたいなツラして、実はこいつ自身がカネの事しか思考に無い下劣。
どっかの国の政治家や、リーマンショックでひっそり儲けてた連中と同類だ。
いや、腹の内を見せずに支持を集めている分、コイツの方がタチが悪い。
結局パニックを増幅させる事しかやってないくせに
罪にも問われないし病気にもかからないし……キィー、ムカつくッ!!
アイツの頭にアイツのPCを叩き付けて粉々にしてやりたい! 頭もPCも!
(アレ、なんか物凄く怖い事言ってる?)
ブロガーに薬の宣伝をするよう依頼した連中やら、
「クリスマス商戦が……」とか言ってた連中やら、
どんな悲惨な状況でも金儲けしか思考に無い連中は絶えないのね……嗚呼。
最後に明かされる感染源。
あんなありふれた経路で感染が始まるとは……防ぎようが無い。
人混みに入る事が、雑多な物に触れる事が、呼吸する事が怖くなる。
普段から潔癖症の人がこの映画を観たりしたらノイローゼになりそう……。
そういう方々は、劇場で咳が聞こえただけで逃げ出したくなったかも知れないね。
とりあえず僕らは出来る事をやるしかない!
マスク・手袋・手洗い・うがいを忘れずに!
保健の先生みたいなコメントでレビュー終わり!
<2011/11/12鑑賞>
緊迫感のある、リアルな作品です。
高確率で人を死に至らしめる未知のウイルスのパンデミックを描いた映画。マット・デイモン、マリオン・コティヤール、ローレンス・フィッシュバーン、ケイト・ウィンスレット、グウィネス・パルトローなど、錚々たる俳優が出演しています。
近年、SARSや新型インフルエンザが発生し、強ち架空の話とも言い難いストーリーになっています。特に、航空機により全地球的規模で人的交流が流動化している現在、遠く離れた所で発生した疾病であったとしても、あっという間に全地球的規模に広がるというのは、まさにSARSや新型インフルエンザです。
マット・デイモンが出ていますが、彼が主人公という訳ではないのがミソと言って良いんでしょうね。確かに、この新ウイルスのパンデミックに付いて、重要な役どころを演じているわけではありますが、身分は一般市民(笑)です。
高致死の未知のウイルスによるパンデミックが発生し、そのウイルスに対するワクチンが開発されるまでの、ウイルスハンターたちの活躍を描いた・・・と言うと物語的には格好良いかも知れませんが、所謂ドラマ的盛り上がりの要素は余り有りません。むしろ、為す術無く感染が広がっていき、パニック・暴動が発生するという、容易に想像できそうな出来事が淡々と描かれていると言ったほうが良いと思います。
一部には、ホラー映画と言う評も有るようですが、私はそうは思いませんでした。むしろパニック映画ですね。ただ、『アウトブレイク』『アルマゲドン』など、数あるパニック映画では、ハッピーエンディングになることが多いですが、これは、そういう様な典型的ハッピーエンディングでは無いですね。一応、ワクチンも開発され、新ウイルス対策の目処は立つんですが、スッキリとハッピーと言う雰囲気の終わりでは有りません。
内容的には、日本映画の『感染列島』に近いですかね。ただ、こちらの作品の場合は、ブロガー(ジュード・ロウ)と言う事態を引っ掻き回す人物が居たりして、よりリアリティがあり、より緊迫感を感じますね。ブログやソーシャルメディアは、今や無視して進むことはできないですからね。ブログやソーシャルメディアが闇に包まれた出来事の真相を明らかにすると言う場合もありますが、必ずしもそれは常に言えることではない訳で、この作品では、ブログやソーシャルメディアの負の側面を描いていると言って良いと思います。
中々、怖い映画です。ただ、CDCやWHOのウイルスハンターの活躍が垣間見れると言う所は、非常に興味深い所ではあります。
緊迫感が弱い。
流れるようなテンポで
終息に向かうまでの様子を真実味とともに展開。
交通機関の発達により世界の距離が狭まった結果,
パンデミック(爆発的感染)の危険度が上がっている現実を目撃。
シミュレーションとして興味深くて面白かった。
しかし,それだけ。
ドラマパートが淡白な描写で徹底されていて,
緊迫感が薄まっていて見応えには欠けた。
手洗い励行せなアカンなぁ,くらいしか感想が湧いてこない。
新たな始まりは今日かもしれない
新型ウィルスが突如猛威をふるい
パニックが世界中に広がる…
キーパーソンたちの葛藤がしっかり描かれているから
とてもリアリティがあった。
次の新型ウィルスが発生した場合のシュミレーションのようで、
豚インフルが流行したときに起こりえたアナザーストーリーのようにも見れた。
「トラフィック」のソダーバーグらしい話の進め方。
最後に希望とすっきり感あって救われた。
全221件中、201~220件目を表示