SUPER 8 スーパーエイトのレビュー・感想・評価
全146件中、121~140件目を表示
場面ごとに異なる楽しさ
「スタンド・バイ・ミー」(←これはスピルバーグじゃないけど)的な少年たちの設定と、「グーニーズ」のような冒険、謎の生物との邂逅は「E.T.」「未知との遭遇」。列車事故や後半の市街地でのド派手な展開は「宇宙戦争」ばり。
とはいえ、スピルバーグへのオマージュうんぬんは知らなくても楽しめる。
友情、初恋、親子の絆、SF、サスペンス、パニック…いろいろな要素がつまっていて、見ているシーンごとに印象が異なってくる面白い作品でした。
個人的には「LOST」ファンなので、見えそうで見えない、はっきりしたようでしない絶妙のぼかし具合がいかにもJJらしくて楽しかった。
あとはエル・ファニングが良かった。年齢よりも少し大人びた、あんな女の子がそばにいたら、そりゃ男子は恋しちゃうだろうなぁ…。そんな淡い思い出なんかも思い出させてくれる、大人向けエンターテインメントでした。
うそでしょ。。
たぶん今までみてきた中で一番、、つまらなかったです。
こんなに見終わった後の爽快感・満足感の無い映画もイマドキあるものか、と。
散々ぼかして、引っ張った彼の正体。何となく想像はつくもののの、嫌でも高まる「彼を見たい」感。
そして遂に登場した彼。やっぱりねーって「あなた、別の映画にも出てたでしょ?そうだよね?見たことあるよ?その目、その口」と思わず突っ込み・・。
途中張られた伏線も解消されぬまま。
ってあまりにインパクト無さ過ぎて家に帰って気づいた僕。
そういやどうして犬たちは行方不明に?
そんな直ぐに帰れるのにどうして今まで帰ってなかったの?
列車が脱線したから適当に壊して人喰ってばいば^い的な、あっそう。みたいな。
製作側の知名度、宣伝文句に完全にだまされました。人喰った時点でこの作品終わりです。えーやっぱり喰っちゃうんだー。へえー。
でも主人公は喰わないよねー。やっぱり。そしてたった一言で許し合えるんだー。やっぱり。
これから見にいこうとしているあなた!悪いことは言わないから他のにしたら?時間とお金を無駄にしますよ!
不完全燃焼。。
見終わった後、『スタンド・バイ・ミー』『E.T』『未知との遭遇』などがミックスされた感じの映画だなっていう印象は受けました。
ミックスと色んなジャンルを盛り込もうとしすぎた事によって感動と興奮が上手く伝わらってこず中途半端だったような気がします。
とにかく爆音などの効果音が無駄に大きかった映画でした。
彼らとともに、心が躍る体験を。
話題の作品だったので、公開を楽しみにしていました。
朝一番の鑑賞で少し眠かったんですけど、
冒頭の事故シーンからグイグイ引き込まれて、眠気なんて吹っ飛んでましたね。
この映画の舞台は、1979年のアメリカ。
片田舎の小さな町で、映画祭に出品するため8mm映画制作に熱中する子供達が
ひと夏に体験する、エキサイティングでミステリアスな物語です。
巷ではETとか、スタンドバイミー的な…とか、スピルバーグへのオマージュ。
なんて言われ、思わず意識して観てしまいそうですが、
細かいことは考えず、作品の中の"彼ら"と共に冒険を楽しむつもりで観た方が、
より楽しめる気がします。
そうしてこの作品に接してみると、
とても懐かしい感覚が目覚めてきました。
子供の頃に感じていた独特のワクワク感や、ドキドキ感なんですけど、
大人になってから感じるそれとは全く別のもので、
気づいてみて、初めてその違いを体感できました。
あ~こんな楽しい感覚あったよなと、なんだか嬉しくなりましたね。
時代設定や彼らの年代、8mmカメラや映画制作といったエピソードも、
個人的な体験と重なる部分が多くて、感慨深いものが。
それもそのはず、J.J.エイブラムス監督って、僕と年代近いんですね。
国は違えど、同じ時代を生きた者に共通の感覚ってのがあるのかな。
そういう意味では、
この年代に近い方や、子供の頃、映画制作に憧れていたなんて方が観られると、
より一層魅力が増してくる映画のように思えます。
エル・ファニングは、一見の価値あり。
スティーヴン・スピルバーグとJ・J・エイブラムスの組み合わせの作品。『クローバーフィールド/HAKAISHA』の関連作品という噂もあり、それは直ぐ様J・J・エイブラムスに否定されたものの、暴れている“何か”は、最後の最後まで姿を表さないという演出は、『クローバーフィールド/HAKAISHA』に合い通じるものがあります。
時代設定は1979年。ウォークマンが、まだ出始めだったりという事からも、その時代設定は確認することが出来ます。だから、今ならケータイを使う所が、CB無線だったりするんですね。
俳優陣でピカイチなのは、やっぱりエル・ファニングですよねぇ。他の“男の子達”が、まだまだ演技を勉強しているという感じなのに対し、彼女は『演じていることを演じている』と言うのがスゴイです。まだ13歳なんですが、将来恐るべしです。他の俳優たちは、大人も含め、ぶっちゃけそれなり(失礼)。
全般的には、評価が難しいです。一応、謎は全て溶けているんですが、若干釈然としない気持ちが残るのは、何故でしょうか?
タイトルが、何故『SUPER8』なのかは、タイトルエンドで明かされます。タイトルエンドもお見逃しなく。
久しぶりにワクワク
テレビやネットでの特集を見て、公開日をこんなに楽しみにした映画は久しぶりでした。
期待した分、満たされなかった方もいる様ですが、私は好きな作品でした。
映画の色が、昔観ていた80年代の懐かしい映画作品を思い起こさせます。
スピルバーグへのオマージュという事で、所々それを感じながら、でも後半は特にエイブラムスらしいなぁと思う所があって、よくここまで融合できたなぁと思いました。
エンドロールに流れる映像は、本編中では伝えきれなかった、エイブラムスのスピルバーグへの思いが溢れ出した結果なのかな、と個人的には思いました。
あれこれ勝手に想像していた内容とは違った部分もありましたが、久しぶりにこんなに映画を楽しみにさせてくれた作品に出会えて良かったです。
懐かしい気持ちになりたい人、スピルバーグ、JJエイブラムス作品で興奮した事のある人には、是非オススメです!
たまらんなあ~、この感じ!
ひさしぶりじゃないですか、こんな感じの映画。
雰囲気、映画の色合い、キャラ設定、音楽。なんか昔見た面白い映画ってこんなんだったよなぁ~、としみじみと思い出しましたし、ひとつひとつの細かい演出にエイブラムスの「わかるでしょ?この感じ!?」みたいなメッセージが伝わってくるようでした。
でもエイブラムスはそれだけでは終わらず、しっかり自分の色も入れ込んでます(それも自然に)。
年末のミッションインポッシブルも楽しみです!
ひさびさにドキドキ&ワクワクした映画!
本作、設定からしてもうやられました!
無口な主人公、太っちょなリーダー、歯の矯正君、、、「スタンドバイミー」や「グーニーズ」を見て育った私は、この子供達の設定だけでニヤリです。
他にも主人公が乗っているBMXや、ヒロインが主人公の部屋に窓から侵入、などなど、これらのシーンが、なんかたまりませんでした。
多分この感じは、10~20代前半の方々には伝わりづらく、本作の感想もまた違ってくるかもしれませんね、、、
映画がエンタメの中心だった時代を生きてきた、30~50代には評価される作品かと思います!
全くハートフルな気持ちに成れなかった
私は、以下の前評判から、30年前に見たE.T.のように、「見終わってハートフルな気持ちになれる」と思い、今レイトショーで見て帰ってきた。
「『E.T.』以来、もっとも心温まるSF映画だ」
「『E.T.』+『スタンド・バイ・ミー』×100倍!」
「『E.T.』を彷彿させる、家族で見たい最高のアクションアドベンチャー」
見てきた結果、全くハートフルな気持ちに成れなかった。
前期のの前評判の評論家は、私とは全く違う歓声を持っているのだろう。
E.T.は、確か、人を食わなかったと思う。
以上。
スピルバ-グらしい映画でした
子供と宇宙人と、いつものテ-マですね。この手の映画を撮らせたら、右に出る者がいないスピルバ-グの影響をモロに受けた、エイヴラムス自身の映画少年の頃も良く描かれていました。不良少女のアリスが良いです。ダコタの妹なんですね。どうりで似ていると思った。
オマージュ以外に何があるのか
軍が輸送する謎の物体
偶然居合わせた子供たち
甘酸っぱい恋
友情
家族の絆
秘密を隠そうとする軍人たち
自転車で走る主人公
で散々引っ張って結局予想通りの謎の物体。
作る側は思いを込めてお金を山のようにかけて
作ったと思いますが、これを1800円払わされて
観させられる側はたまりません。
どうせいつまでも隠す必要のない謎にもかかわらず
薄暗い映像も多くわかりづらい。
爆発のシーンだけやたらに音が大きく非常に耳障り。
爆発の中、カメラの目の前に突然大きな破片が
飛んでくるいつものシーンが2回くらいあって
本当にうんざりしました。
残念だけどDVDで観るのも時間と金の無駄だと思いますね。
さあ!!!!冒険に出掛けよう!!!!
結構、評価が割れてるみたいですねぇ。
うーん、何だろう。
「往年の」「スピルバーグの」「彷彿とさせる」の常套句を使わなくとも、充分、どの世代にも受け入れられる作品だと思うんですけど。
別に予習で『ET』も『スタンド・バイ・ミー』も観る必要はないし、ニュートラルで面白がってくれればいいんじゃないかなぁ、と。
「全ての映画ファンに捧ぐ」じゃ引いちゃう人も居ると思うんですよ。
だから意見が真っ二つに分かれちゃうというか。「そうでもなくね?」て気持ちにもなっちゃうというか。
普通に面白いし、普通に楽しめばいいと思うんですよね。
ド派手なクラッシュに胸躍らせればいいし。
エイブラムスのお家芸“見えそうで見えない”の多用も、なかなかスパイス効いてるし。
この、未曾有の“非日常”に巻き込まれる快感に、溺れればいいと思うんです。
つか…まあ、というのは、建前でw
自分はですね、この手の少年冒険モノには憧憬の想いがあって、余計に楽しめたってだけかもしれないです。
本当のところ。ハイ。
いやあ、だってガキの時分って、こんな仲間欲しくなかったですか?(もしくは居ませんでしたか?)
こんな冒険してみたい!と思いませんでしたか?
こんな少年探偵(?)団を結成したくなかったですか?
僕とあの娘と太っちょと博士とノッポとビビりと勉三さんとパパと軍隊と、そして…不穏に蠢く影。
役者は揃ってるじゃないですか!
舞台は整ってるじゃないですか!
あとはどうする?決まってるじゃないですか!
冒険でしょう!
冒険しましょうよ!
夏はこれからですよ!
映画ファンなら好きなはず!
JJ、めちゃくちゃスピルバーグにオマージュささげてましたね~。
「E.T.」、「グーニーズ」、「未知との遭遇」とか・・・いわゆる映画全盛期を支えたスピルバーグ作品の良さがてんこ盛りの、いいとこ取りでした。
また、随所に垣間見えた「LOST」や「クローバーフィールド」のJJらしさも、うまく融合されており、「よくぞここまでうまくまとめた!」って感じです。
好みもあるかと思いますが、いわゆる「名作スピルバーグ映画」を見てきた往年の映画ファンの人達(自分もそうですが)は好きだと思います。
スピルバーグ世代にはオススメ!
この作品、予告編や特集などを公開前にチェックしてましたが、おもしろそうなにおいがぷんぷんしてましたから・・・ってことで、自分には珍しく、公開初日に見に行きました。
感想はというと、個人的にはかなり好きです。スピルバーグの映画で育ってきた私にとっては、所々、「あれ?このシーンってあの映画のあの場面に似てる?」とか、「このキャラってあの映画のアイツに似てるなぁ」など、随所に懐かしさがこみ上げてくる要素が満載でした。
展開もいい意味で期待を裏切られたというか、自分的には大満足でした!
デート不向き、会話に詰まる。
お刺身、ステーキ、ハンバーグ、酢豚・・・
別々に出れば自分のペースで食べられるからまだいいのでしょうが、
美味しいからって全部いっぺんに混ぜて出すと、正体不明の味になります。
これをどう宣伝するのか、配給会社は悩んだでしょうね。
レンタルでれば、この手の思わせぶり作品は必ず数は出ますからそれで良しということなのでしょう。
妙にうまいのは、最後まで飽きはしないということでしょうか。
でもそれも劇場ならでは。
私の場合これを家で見るとちょっとした用事ごとに止め止めでなんとか最後までたどり着ければというところでしょう。
ラストに向け尻すぼみに終わる、がっかり感強し!!
JJらしく、大風呂敷広げたら・・・な映画です。
導入部の、列車事故のシーンが一番の見せ場かな??
親子愛を絡めたものの、中途半端で
期待感が強い分、厳しい評価になってしまうかも
心あたたまらへん。
「未知との遭遇」「E.T.」というより,
「ジュラシックパーク」&「トレマーズ」+「グーニーズ」&「クローバーフィールド」
深みと魅力に欠ける平凡なドラマが退屈。
あっさりしすぎて冒険色が薄い。
心あたたまる交流も無い。
子供たちの活躍が中途半端。
ラストのペンダントの行方は劇的で感動を誘うものの,
それまで乗り切れていなかったぶん響くものが弱くて残念。
見どころは,
凄まじい列車事故と,
雰囲気があって目が離せないエル・ファニングの存在感に,
主役少年の繊細な悲しみ表現。
8ミリフイルムが良い
映画「グーニーズ」みたいな少年達が 「ET」みたいな出会いをして、「スタンバイミー」みたいに成長する映画だ、、、と宣伝されたら、観ずにいられないだろう。行って観てきたが、残念ながら 「グーニーズ」の興奮、「ET」の感動、「スタンバイミー」の共感を期待していると、そのどれにも裏切られる。強いて言えばトム クルーズの「宇宙戦争」が好きな人には 見る価値があるかもしれない。
題名の「スーパーエイト」は、スーパー8ミリのカメラのこと。
1979年、夏、オハイオ州の小さな街。
ジョーは 母親を交通事故で亡くす。兄弟なない。父親は町の警察官だ。多忙を極める父親を見てきた街の人々は 一人残されたジョーを心配する。ジョーは母親が死ぬまで身に着けていた 息子を抱く自分の写真の入ったペンダントをいつもポケットに忍ばせている。
夏休み。ジョーと4人の仲間は 8ミリカメラで映画を作っている。太っちょのチャールス、カーレイ、マーテイン、プレストンだ。伊達男の私立探偵が ある事件を追っているうちに 犯人がゾンビであることを突き止めるという恐怖映画だ。探偵の愛人役に、アリスに頼んで出演してもらうことになった。ジョーもチャールスもアリスのことが とても好きだ。
撮影場所は駅舎。
アリスを含む6人は、深夜 家を抜け出して駅で映画撮影を始める。そこを列車が通過する。 すると、列車の進む方向から トラックがやってきて列車に衝突し、列車はことごとく脱線して燃え上がる。少年達は命からがら 逃げ回るが、駅に置き忘れてきたカメラのフイルムは 回り続ける。6人の子供たちは列車に衝突したトラックと それに乗った男を見つける。それは、半死状態の学校の生物の先生、ドクターウッドワードだった。驚くことに、先生はまだ生きていて、ジョーたちに「今見た事を誰にも言ってはならない。軍が来て お前達を見つけたら殺すだろう。早く逃げろ。」と言って銃でジョーたちを脅かす。6人は恐怖に駆られて現場から遁走する。そうしている間にも 何百という軍人を乗せたトラックが どこからともなく集結していて、周辺が封鎖された。
ジョーたちは翌日 顔をあわせても あったことについて口を閉じていた。街は軍人達であふれている。彼らは事故の処理で忙しい。街の警察官のジョーの父親は、軍に協力を申し出るが 相手は断り そっけない。
この日を境に、街中の犬が居なくなり、車のバッテリーは盗まれ、電線が断ち切られ、停電ばかりするようになった。不思議なことばかり起きて、一人、また一人と、住民が消えて居なくなる。
ジョーとチャックは 現像した8ミリカメラのフイルムを観ていて、そこに横転した列車から何か、異様な生き物が出てくるシーンを目撃して、衝撃を受ける。
軍は 次々と転覆した列車事故の跡に、火を放ち 何かの証拠を消すかのようだ。ついに住民は 避難するように命令され 人々は着の身着のままバスに乗せられる。
アリスが父親の目の前で 何物かに連れ去られた。その何物かを目撃したアリスの父親の言葉に ジョーは誰がアリスを誘拐したのか 確信して 彼女を助け出す決意をする。ジョーと4人の仲間は学校に忍び入り 列車転覆事故の原因になったドクターウッドワードの研究室を調べる。そし列車から逃げ出した正体が、、、
という お話。
監督:JJエイブラムス
製作:ステーブン スピルバーグ
キャスト
ジョー :ジョエル コートニー
ジョーの父:カイル チャンドラー
アリス :エル ファニング
アリスの父:ロン エルダート
チャールス:ライリー グリフィス
カーレイ :ライアン リー
1979年オハイオ州で実際にあったコンレール社の貨物列車脱線事故で、このときの事故処理が 秘密裏に行われ、処理に200万ドル以上の空前の費用が投入された。スリーマイル島原子力事故に、時期的にも近いし、列車で何が運ばれていたのか 人々には知らされなかった。またネバダ州のエリア51が閉鎖され、人々の立ち入りが禁じられたが その理由が全く明らかにされていない。など数々のクエスチョンマークが この映画制作の切っ掛けになったようだ。
ステーブン スピルバーグを尊敬していて とても思い入れのある監督JJエイブラムスが監督した映画だが、気色の悪さで 彼のB級作品「アルマゲドン」を思い出してしまった。エイリアンも「宇宙戦争」、「トランスフォーマー」や、「ロードオブザリング」などでおなじみの姿で、「やあやあ、またお会いしましたね。」という感じ。
印象に残った場面も無くはない。
ジョーが、犬が居なくなったので 犬の写真を貼った紙を街の掲示板に貼り付けに行く。初めカメラがジョーの犬をフォーカスしている。フォーカスが解かれ、画面が序序に大きくなり、ジョーが犬を失くしたのが自分だけではないと気がついて 後ずさりすると掲示板いっぱいに 様々な犬の写真が 何百と掲示板にひしめいている。カメラのレンズが拡大するに従って ジョーの恐怖感が増大するシーンだ。カメラワークがうまい。
最後のエンデイングの音楽とともに映る 子供たちが製作した8ミリ映画が秀逸だ。
これが とても愉快でよくできている。映画そのものよりも、こっちの方が良い。
「グーニーズ」は1985年作品。リチャード ドナー監督。女の子一人を含む6人の子供たちが 仲間のマイキーの家が 銀行の借金で立ち退きになる為 それを阻止するために海賊の隠した財宝を探しに洞窟探検するお話。喘息で吸入器が離せないマイキー、メキシコ人のマウス、虚言癖のある太っちょチャンク、中国系で発明家のデータ マイキーの兄とその恋人アンデイー、、どの子も目の前に居る実際の子供のように鮮やかに描かれていて楽しい。
「ET」は 1982年作品。 地球に探索にきて 一人置き去りにされてしまったエイリアンとエリオット少年とその仲間の 心の交流の物語。
「スタンバイミー」は 1986年 ステーブン キング監督。12歳の少年4人が 死体探しの冒険の旅に出るお話。
コーデイには優秀な兄がいて、家庭に自分の居場所がない。その兄が事故で死んでしまったとき、親は「お前が死ねばよかったのに。」と言われて傷つく。4人とも 心に傷を持っていて けなげに現実に向き合っている。それぞれが実に生き生きしていて、忘れられない名作だ。
「グーニーズ」と「ET」と「スタンバイミー」をあわせたような 本当に心がふるえるような 子供たちの映画があったら、素敵だ。
それぞれのエピソードが打ち消し合って、感動も恐怖も弱めてしまうことになったのではないかと思います。
SF大作にありがちなアメリカ軍を中心とした描写でなく、あくまで8ミリ映画を製作する少年たちを軸にストーリーが進んでいきます。その点では、『リトル・ランボーズ 』に似ている作品でした。
エイブラムス監督自身の映画少年だった頃の思い出。そして、その頃に抱いたスピルバーグ監督への尊敬の念がオマージュとなって、噂通り随所に溢れている作品でした。
SFとしての仕掛けは面白く、スピルバーグが多用してきたモンスターの正体を小出しに露出して恐怖感を煽っていく展開のため、飽きるところはありません。しかし『E.T.』と比べて、感動するほどでもなかったのです。
スピルバーグの過去の作品を織り込むのはいいのですが、スリラーやパニックものから、ヒューマンなものまで一つの作品に詰め込みすぎたので、恐怖体験を味わうアトラクションムービーなのか、うたい文句通りの感動作なのか、いくらスピルバーグ由来のネタでも、それを全部取り込んだら、それぞれのエピソードが打ち消し合って、感動も恐怖も弱めてしまうことになったのではないかと思います。
肝心の8ミリで映画を撮り始めたという、映画人のルーツを描くという点でも、『リトル・ランボーズ』の方が感動的なんですね。それは、主人公がどうして映画にはまっていったのかが、きちんと描かれて、観客の共感を得られるからです。本作では、主人公のジョーも事故で母親を失った淋しさと、8ミリ映画に打ち込んでいくところが描かれていないのです。
凶暴な宇宙人によるパニックを伏線に描きつつ、あくまでメインは少年たちの友情と恋に置くとしたら、もっと監督自身のエモーショナルな少年時代の映画に対する思い入れをピュアにぶつけても良かったのではないかと思います。
ところで、伏線に当たる貨物列車から逃亡した凶暴な宇宙人については、ジョーズや怪獣を思わせるような、正体不明の存在が人間をさらっていくという、現代ではお決まりの描写を経て、正体が明らかとなっていきます。「スピルバーグ」にこだわったために、昔見たような展開となってしまいました。ちょっと変わった趣向があってもいいのではないかと思います。
但しこの宇宙人が凶暴になるのには、訳ありだったという事情が隠されているところが本作最大の秘密なんですね。それを少年たちが突き詰めて、宇宙人の「事情」に同情するところが『E.T.』みたいなシーンに繋がっていきます。
本作最大の感動シーンが不発に終わったのは、宇宙人の「事情」が詳しく描かれていないことです。どんな虐待を受けて、悔しい日々を過ごしていたのか。その孤独な心情と母親を事故で失ったジョーの気持ちをうまくシンクロさせていたら、もっと泣けてくる名シーンが誕生したのではないでしょうか。
それと、ラストにはちらりと、母親が勤務した工場での事故が、実はアリスの父親が仕組んだ人災ではと思わせる台詞が語られます。これをもっとはっきり打ち出して、母親を殺した犯人の娘を好きになってしまった主人公の葛藤を描いても良かったのでは?
そうするとジョーの父親とアリスの父親の双方が、二人の交際を否定して遠ざけようとしたのも、すんなりと納得できます。まして、ジョーの父親は保安官代理で人を疑う仕事をしているので、本来ならもっとアリスの父親対して、執拗に疑いをかけるシーンがあっても可笑しくはなかったでしょう。そこをきちんと押さえておいて、工場の事故すら吹っ飛ばす大事件に、二人が巻き込まれ助け合うなかで、いつしか疑いを水に流し和解し合ういう流れが感動を呼び起こすことができたと思います。
最後に、アリス役のエル・ファニングの演技力は、少年たちの撮影していた8ミリ作品中で遺憾なく発揮されてはいました。ただ本編の方で、もう少し彼女の演技力を活かすシーンがあっても良かったのではないでしょうか。いささか宝の持ち腐れに見えました。
ところで、少年たちの撮影した作品はエンドロールで、披露されるので、席を立たないで最後までご覧ください。ゾンビ映画なのに、なかなか笑える傑作に仕上がっていましたよ。
全146件中、121~140件目を表示