劇場公開日 2009年11月28日

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ニュームーン トワイライト・サーガ : インタビュー

2009年11月25日更新

キャサリン・ハードウィック監督に代わって第2作のメガホンを取るのは、「ライラの冒険/黄金の羅針盤」「アバウト・ア・ボーイ」のクリス・ワイツ監督。全米のティーンを熱狂させた大ヒットシリーズの続編を手がけた監督に話を聞いた。(取材・文:編集部)

クリス・ワイツ監督インタビュー
「この作品がなぜセクシーかというと、セックスシーンがないからなんだ」

すでに全米では大ヒットスタートを飾った「ニュームーン」
すでに全米では大ヒットスタートを飾った「ニュームーン」

――1作目が爆発的ヒットを記録しただけに、2作目のメガホンを取るに当たってプレッシャーを感じることはありませんでしたか?

「プレッシャーはなかった」と 笑顔で話すクリス・ワイツ監督
「プレッシャーはなかった」と 笑顔で話すクリス・ワイツ監督

「そう思われがちだけど、全然プレッシャーはなかったよ。僕の感覚がおかしいのかもしれないけど、1作目があまりにも成功した映画なら、2作目はどんな作品になっても必ず見に来てくれると思って、むしろ自由な気持ちでやらせてもらったよ」

――原作がある作品を撮る場合、原作に忠実に描くか、オリジナル要素を取り入れて新しい作品を作るかだと思いますが、この映画はどちらですか?

「原作に忠実になるよう心がけたよ。なぜなら、僕は映画のファンより小説の読者に責任があると感じたからだ。それと同時に、原作者ステファニー・メイヤーに対しても大きな責任があった。原作者が心血を注いで作り上げた作品を僕が勝手に変えてはいけないと思ったんだ。とはいえ、小説の中にすべてが書き表されていたわけではなかったので、小説にない部分で映像に必要なシーンがあった場合は、僕なりに考えて取り入れた部分はあったよ。でも、そういう場合でもステファニーと綿密にコンタクトを取って、彼女の承諾を得てから取り入れるようにしたんだ。

幸いなことにスタジオもその点をよく理解してくれて、原作に忠実に作ることができたんだ。残念ながら『ライラの冒険/黄金の羅針盤』ときは、スタジオは『ハリー・ポッター』のようなストーリー以外は求めていなかった。でも元々賛否両論あった原作だし、僕はそういう部分も忠実に再現したかったけど、結局途中で断念せざるを得なくなってしまったからね」

――原作者とのやりとりはどうやって進めたのですか?

細かいセリフも原作者ステファニー・メイヤーと 確認を取り合いながら決めていった
細かいセリフも原作者ステファニー・メイヤーと 確認を取り合いながら決めていった

「そもそも僕が今回監督を務めることになった大きな理由の1つは、彼女が僕を推薦してくれたからなんだ。彼女には原作者として監督を選ぶ権利があり、僕の『アバウト・ア・ボーイ』を気に入ってくれたのと、いろいろ話をするうちに僕になら任せてもいいと認めてもらえたという経緯がある。彼女はセットにも何度か来てくれたし、2日に1度はメールで『このキャラクターがこういうセリフを言ってもおかしくない?』など細かいところまで話し合ったよ。とにかく彼女に確認した方がいいと思ったらすぐに連絡するようにしたよ。なかには1度は却下されたアイディアでも、あきらめずに説得して最終的にOKをもらったシーンもあったよ」

――今回は男女の3角関係が描かれていますが、ティーンの恋愛をよりドラマチックに描くコツはなんでしょうか?

「幸運なことに僕が何か手を加えるまでもなく元々ドラマチックなストーリーだし、3人の俳優たちの存在だけでも十分セックスアピールになったと思う。この作品がなぜこんなにセクシーかというと、セックスシーンがないからなんだ。好きなのに相手に伝えられなかったり、すごく抑制された感情が描かれているので、それがかえってテンションを高めているのだと思う。そして誰と誰が結ばれるのか最後まで予測できず、微妙なバランスを保ちながらストーリーが進んでいくのも効果的な演出だね」

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インタビュー3 ~クリス・ワイツ監督に聞く「トワイライト」シリーズ大ヒットの理由(2)
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