ノックは無用

劇場公開日:

解説

「地球の静止する日」のジュリアン・ブロウスティンが製作するサスペンス・ドラマ1952年作品。婦人雑誌『グッド・ハウスキーピング』に連載されたシャーロット・アームストロングの小説『運命のいたずら』から「地上より永遠に」のダニエル・タラダッシュが脚色、英国出身のロイ・ベイカー(「暁の出航」)が監督した。撮影は「砂漠の鼠」のルシエン・バラード、音楽は「拾った女」のライオネル・ニューマンが担当する。主演は「拾った女」のリチャード・ウィドマーク、「アスファルト・ジャングル」のマリリン・モンロウ、「ゴールデン・コンドルの秘宝」のアン・バンクロフトで、以下「三つの恋の物語」のドナ・コーコラン、ジーン・キャグニー、エライシャ・クックJr.らが助演する。

1952年製作/アメリカ
原題:Don't Bother to Knock
配給:20世紀フォックス極東
劇場公開日:1954年4月28日

ストーリー

マンハッタンのあるホテルのエレヴェータア・ボーイ、エディ(エライシャ・クックJr.)の処へ、姪のネル(マリリン・モンロウ)が頼って来た。彼女はパイロットの婚約者を飛行機事故で失ってから精神に異常を来した娘だ。ホテルに泊っている若いパイロット、ジェッド(リチャード・ウィドマーク)は同じホテルの酒場の歌手リン(アン・バンクロフト)と恋仲だったが、最近別れ話が持ちあがっていた。ホテルで新聞記者会議の晩餐会が開かれそれに出席するためジョーンズ夫妻が7歳の女の子バニイを連れてやって来た。エディはバニイの子守にネルを世話した。ネルはジョーンズ夫妻が会に出たあとバニイを寐かしつけ、夫人のドレスと宝石を身につけてひとりで踊りはじめた。そこへエディがあらわれ、彼女を叱りつけていった。彼と入れかわりに窓からネルの媚態を見て惹かれたジェッドが訪れた。ネルは彼が飛行士だと知ると急に頭の調子が狂い、彼を死んだ婚約者だと思い込んで接吻した。そのときラジオからリンの歌声が流れてきた。ジェッドはリンのところへ行こうとしたが、ネルは懸命にひきとめた。そこへエディが入って来た。ネルはジェッドをバス・ルームにかくしたが、エディはネルの落ち着かない様子を見て男がかくれていることを悟った。ネルはエディの頭を灰皿で打って昏倒させた。ジェッドがエディを介抱している間に、バニイがむずがりはじめた。ネルはバニイに猿ぐつわをはめ、手足をしばりあげた。エディが回復すると、ジェッドはリンの許へ飛んで行き、ネルとのいきさつを正直にうちあけた。リンは彼への愛情をよみがえらせた。一方ネルはジェッドがいないのに気づいてヒステリイを起こした。そこへジョーンズ夫人が戻って来てバニイの姿を見ておどろき、ネルにつかみかかったが、丁度駈けつけたジェッドが2人を仲裁し、バニイの縛をといてやった。エディはネルが精神異常者であることを皆に説明した。ネルはこっそり安全剃刀の刃をとり、自殺を計ろうとしたが、ジェッドが危く阻止した。ネルは警官に連れ去られていった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0モンロー君 なかなかやる

2022年1月7日
PCから投稿

舞台劇らしく、限定した空間で事件が起きます。
途中で妙な展開になって、どこかで見落としたのかと思ったら、ちゃんと最後に辻褄が合ってました。混乱した原因はモンロー君の名演技です。かなり難しい役を見事に演じています。

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越後屋

4.0マリリン・モンローの別の一面

2021年7月1日
iPhoneアプリから投稿
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ジョニーデブ

3.0もんろー

2021年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 バーの歌手はアン・バンクロフト。パイロットである主人公ウィドマークの恋人役で別れ話を切り出す。歌はJAZZYで温かい雰囲気でとても上手い。

 別れ話でむしゃくしゃしていたウィドマークは部屋の向かいに見えるマリリン・モンローに電話をかけ、さっそくベビーシッターしてるモンローを誘う。死んだ恋人が彼と同じくパイロットだったために精神異常をきたし、キスしまくる・・・うらやまちぃ。子供も起きてくるし、世話した叔父さんも部屋に入ってきたり大騒ぎとなってしまう。

 ワンシチュエーションながら面白い展開。モンローの甘ったるい声が最初はなまめかしく感じられるものの、次第にそれが鬱陶しく思えてくる・・・

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kossy

4.0マリリン・モンローの本当の実力は本作を観なければわからない

2019年7月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

強烈な印象が残った
マリリン・モンローは登場シーンだけで目を惹き付ける問答無用の魅力を持っている
その彼女が悲惨な女性を見事な演技力をもって表現してする
迫力のある怖さと哀れさが十二分に伝わってくる
手首の傷の見せ方の演出も優れており、終盤の真っ暗なバニーの部屋に入ってくるその恐ろしさは総毛立つほどのものであった
脚本も巧みで別れ話の男女と哀れな女性の二本の糸のお話を絡み合わせて最終的にまた二本にしてみせる

マリリン・モンローの映画だからと侮ってはいけない
彼女の本当の実力は本作を観なければわからない

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あき240
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