カッコーの巣の上でのレビュー・感想・評価
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衝撃。
マクマーフィの破天荒なキャラクターのおかげで非常に
見やすかった。内容は濃厚だが、分かりやすい。
社会に馴染めないマクマーフィが仲間の希望の光となり、
元のカッコーの巣ではなかった
娯楽を強引に取り込み、婦長と対立しながら
仲間との絆を作り上げる。
病人にも分け隔てなく接するマクマーフィは現実社会では
アウトな人物でも、病院内では不思議と共感してしまう。
病院側との対立でマクマーフィの人間らしい足掻きから
だろうか。現実にこういう人がいれば、避けてしまう。
なのに映画になると共感してしまうのは不思議だ。
中盤〜終盤にかけてが素晴らしい。
カメラワークも全体像よりも表情を中心に撮る場面が
何箇所かあり、迫力のある映像に惹き込まれずには
いられない。散々楽しんだ朝、ビリーが自殺に追い込まれた
時にマクマーフィが逃げなかったのは仲間意識だろうか。
更に婦長の殺害未遂は彼の責任感からなのか。
序盤からチーフがよく映るので何かあると思っていたら
まさかクライマックスの主役を持っていくとは。
マクマーフィはロボトミー手術で人格を失った後の
チーフからマクマーフィへ愛ある殺害は衝撃だった。
チーフだけが脱出に成功したのは何とも皮肉だ。
最後に1つ、婦長の髪型どうなってるんだ笑
病院の中も外も、何も変わらない
常々、健常者はこの世にいない、みんな何か病気を抱えて生きている、そう思っていました。病院の中の人達は健常者と差異は無く、病院の外の人達も病んだ顔をして歩いている。何処の世界でも変わらず、支配する者、好んで支配をされる者がいて、秩序に膝を屈して、意志を捨てて苦痛に耐える人生を好むか。あるいは――自由とは、決して得難い物では無く、勇気を持って踏み出さなければ、痛みを恐れず突き進まなければ、得られない物――。
正直、如何にこの映画を捉えるか難しかったのですが、こんな所でしょうか。何か苦い物を感じて、お薦めしにくいところもありますが、とても良い映画だったと思います。
病院が病いを癒すのではなくむしろ病人を作り出していくところに恐怖を...
病院が病いを癒すのではなくむしろ病人を作り出していくところに恐怖を覚えた。難しい題材だがユーモラスに感じる場面が多く救われた。結末はつらかったがチーフの存在が一筋の光となった。やるせないものの静かな感動が波打つ、心に刻まれる作品だった。
すごい映画
なんとも面白さは感じなかった。
人権は重要で、尊重すべきだと感じた。
上に立つ人間は謙虚でなければならない。
最後にロボトミー手術で人格が変わるのはすごい。
これは、本当に、すごい映画だと思った。
スカッとしたりモヤっとしたり
重いテーマながらもコメディタッチで、見ていて楽しい気分になった。ただ、最後はモヤっと感が残る。もっとハッピーなのが良かったけど、それではここまで評価される映画になってないだろうな〜
大好き
大好きな映画です。東京来て、これを名画座で見てから、真面目な映画(社会派映画)も観られるようになった。自分にとってのひとつの成功体験です。
DVDも買った数少ない映画。(愛する「スターウォーズ」すら持っていないのに)いつかちゃんとレビューします。
2019/11/21追記
masami さんに、「監督はチェコスロバキア(当時)出身だからか自由への渇望が感じられる」と教えてもらい、心底そうだなと思ったので、忘れないようにここに書いておきます。
人権なんて、掲げられた大きな正義の前では、有って無いものだ
この作品の根本にあるのは、
「命ある全ての人の人権」だと感じた。
刑務所の強制労働から逃れる為、猫を被り、精神病棟へ移ってきたモクスリー。なんの罪を犯したのか、はたまた何かの精神病なのかは、作中では明らかにならない。主役の彼から伝わるのは、教師に反抗するヤンチャ学生のような、ずる賢く、ただ仲間想いで、人間味溢れる、憎めない人キャラクターだ。私もその一挙手一投足に見入ることになった。
前情報なく観ていた私は、「あぁ…これは心温まる、厚生ハッピーストーリーなのかー」なんて思ってた。
この映画はラストスパートの衝撃が強すぎる…
映画ってすごいよな…伝え手の妙により、こんなにも衝撃が、見ている人の脳への、考え方への、固定概念への衝撃が強い…
日頃、私たちが精神病患者に抱いている嫌悪感…それは精神病院目線であり、
1人の人として分け隔てなく接する、本当の平等な人権は…モクスリー目線にあると思う。
婦長の大変さに同情する場面もあり、
モクスリーの疑念の表情に共感する場面もあった。
十人十色、全てを受け入れるのは簡単では無い、
それでも皆、命ある人なんだ。だから大変で難しい。
ロボトミー手術が盛んに行われていた時代があったこと…
それを現代ならばおかしいと皆が言えること…
提唱することで、人類全体が、愛する人の一人一人が幸せになれるよう
この作品の根本にあるのは、
命ある全ての人の人権についてだと感じた。
マックの意志はチーフに継がれた。
ラチェットの厳しさはごく普通。有能な看護師という言葉にも納得のもの。ところがマクマーフィの脱走に同行した患者たちの楽しそうな表情を見ると、そうも思えなくなってしまう。ワールドシリーズを観ると言ってたけど、結局は自由が欲しかっただけ。外の世界を謳歌したほうが患者の治療にも役立つように思えてしまう。まぁ、元来、精神病院なんて患者の更生を促すよりも閉じ込めておくことが主となるんだから、こんな病院はどこにでもあると思う。
脱走が原因で、マックを刑務所に送り返すよりも病院に縛り付けることを主張することになったラチェット。舞台は精神病院であるが、普通の監獄モノのような展開となる。
カナダに逃げるためお別れパーティをこっそりと・・・と計画は吃音のビリー(ブラッド・ドゥーリフ)の童貞お別れパーティみたいな雰囲気となり、酒の飲み過ぎのためか全員寝込んでしまった。ビリーが母親だけには言わないでくれてと懇願するもののラチェットの厳しさのため、彼はそのまま自殺・・・なんと悲しい結果。
精神病院の実情が浮き彫りにされると同時に、自由を求める姿が胸を熱くさせるものの、自発的に入院している患者もいることがすんなり受け入れられない点。それでもチーフが重い水道を壊して脱走を図るエンディングはすがすがしいし、ヨットの上での楽しい思い出が患者たちのマックに対する想いを盛り上げてくれた。
クリストファー・ロイドもいいなぁ~
個人と体制との対立をシンボライズしているんだろうけど、も一つピンと...
個人と体制との対立をシンボライズしているんだろうけど、も一つピンと来ない。婦長さんも自分の仕事をしているだけで、そんなに悪人には見えなかったし。
人間の尊厳とは…
30年くらい前の僕は、SFX絡みの洋画ばかり観ていたオタク寄りの少年であった。
そんな中本作に出会い、その人間の尊厳をえぐった内容に衝撃を受け、以降は人間ドラマは勿論、ジャンル問わず話題作は片っ端から観まくる、僕を真の"映画好き"にさせてくれた作品です!
いやー、本作のジャック・ニコルソンのような、廻りに影響を与えられるパワフルな人間になりたものだ…(もう立派なおっさんだけど)
自由への招待
精神異常を装い刑務所の強制労働から精神病院へ逃げ出すことに成功したランドルPマクマーフィー。
院内の絶対的な権力の持ち主であるラチェッド婦長に人間らしさを奪われてしまった患者たちを目の前にし、反体制的な行動で仲間たちを奮い立たせんと戦ったマクマーフィーを描いた作品。
なかなか手を出せなかった一本。
名作の呼び声の高い作品だがどういった内容がわからずいざ鑑賞。
1969年の「イージーライダー」で注目されたジャックニコルソンがその6年後の今作で初のアカデミー賞を受賞したことでも有名のよう。
ラチェッド婦長の強権の下、規則に凝り固められた院内においてグループセラピーなど止めてワールドシリーズを観るべきだと主張したり、バスを強奪して魚を釣りに行くなどの過激な行動を繰り返すマクマーフィーは側から見ると序盤はただの問題児的存在だが、ビリーやチェズウィックさらには聾唖のチーフとの交流を通していく中で常に患者たちの中心にいる、なくてはならない存在のようになっていく。
脱獄の希望を諦めずに持ち続ける、その自由気ままな生き方に少しずつ変わり始める患者たち。
そんな彼らとの別れを惜しみつつ、送別会といわんばかりに始めた脱走決行前夜の深夜のクリスマスパーティーwithマクマーフィーの女友達。
翌朝まで泥酔して寝てしまうという笑えるポカの先に起きた笑えない悲劇の数々と変わり果てた姿になってしまったマクマーフィーに心動かされた1人の男が起こした行動に確かに胸と目頭が熱くなった。
解説ありきの感動になってしまったのは不本意だが、不気味な人物を演じる印象が強かったジャックニコルソンが不器用ながらも大きな器の男を演じる様に感動した。
名作。。
抵抗する権利と男性が追いかけるすべてに提出しない権利
映画は精神の生き残りに向けて目覚しい賛美歌を形作り、逆境が何であれ、いつも自分自身を保存しなければならないと考える自由を再確認します。私たちがシステムによって挫折したとしても、私たちは自由に考え、自分自身を維持してください。偉大な監督の非常に大きな映画。それは、元の非典型的な存在を激しい慣習に沈ませようとしている機関の試みについての悲劇です。
主人公にはあまり共感できなかった
見る前は病院側が恐怖政治を執り行っているものなのかと思いきや、別にそうでもない気がした。
マクマーフィはわがまま放題で何かしらの拘束処置が必要だと自分でも思った。
ただ、ショック療法やロボトミーという手段は頂けないが。
結局、どういう精神病院がベストなのか?
生涯忘れられない作品
昔の映画館は入れ替え制なんて無かった。当時、この映画とDeer Hunterは劇場で3、4回見た。一日で。10時間くらいスクリーンを眺めてた事になるんだが、その習慣は今も、あまり変わってない。
バスケットの肩車シーン。ビリーが自ら命を絶とうとするシーン。マクマフィーの廃人化した姿。チーフが窒息死させる場面。局面局面に感動したり衝撃受けたりしたが、それだけだった。
ロボトミー手術の非人間性。独裁的管理社会の恐怖。死の概念と自由の概念。当時は、幼稚なオツムで色んな事を考えたりもしたが、どうしても未だにわからない事がある。
「ただのゲス野郎でしかないマクマフィーへ共感してしまう理由」
マクマフィーは、自由を手に入れるため、義務を果たさず、ウソをつき続け、周囲を巻きこんだあげく、自らの失敗により最後はロボトミー手術を施されて廃人となる。彼の影響でカッコーの巣の上には、少しだけ変化が現れるが、やはりこの人には共感できる要素は、ゼロだ。
チーフがマクマフィーの顔に枕を押しつけた理由は、彼の父親の逸話が伏線となっている。酒におぼれて小さくダメになってしまった父親を始末したのは、チーフ自身だったのではないかと、ここでハッとしてしまう。
この作品を不朽の名作と呼ぶのか、と問われると躊躇するが、この映画は一生忘れられない。映画としての価値は正しく理解していなかったけど、こんなに考えたことなど、なかったから。
中学生の心を揺さぶった映画
友人に誘われて、初めて家族以外で見た映画だと思う。
中学1年生の自分にはとても難しい内容なのに、心が揺さぶられた思い出がある。
それは主人公の周りを巻き込んで行くダイナミックなキャラクター、自らの最後に自分の感情を吐露して、壁を破って旅立って行くチーフの姿に、これからの自分をダブらせたからだと思う。
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