鉄道員(ぽっぽや)のレビュー・感想・評価
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広末涼子の登場でこの映画の印象が一変した
淡々としたストーリーで、途中まではどちらかというと退屈な映画だった。
ところが最後のほうで、広末涼子の登場により、この映画の印象が一変する。
主人公はその出会いを心の奥で願っていたのだろうか。伏線としてその前に、2人の妹?が出て来た時になぜ気がつかなかったのかが不思議です。
気がつかなかったのは私だけだったのでしょうか。あえてそれまでのシーンを単調にして、気づかれないように意図していたのかもしれない。そう言えば忘れ物の人形が古すぎましたね。
彼の生き方に共感出来るか否かがこの映画の評価の分かれるところ。
日本国有鉄道と民営化
この手の邦画は、若い人の共感や感動は得られないと思う。
旧国鉄の民営化とその後の事情も模写されてはいるが。
キハの気動車を電車と言ってしまう人にはわからないこともあるか? と。
旧国鉄と高倉健さんが異様にマッチしている。
実は健さんが過去の『新幹線大爆破』にも出演していた。
ただ、当時は旧国鉄の撮影協力が得られず、作り物っぽい映画だった。
現状のJR北海道が、国の支援がないと存在しない大企業になる程危機感が強いが、それより20年くらい前のリアルさも出ていた。
定年とは何か? シニア職員とは何か? 考えさせられる映画でもあるかも。
名作には名作と言われる所以がちゃんとある。
安藤政信だけを目当てに見たがあんまり出なかった。ただ、めちゃくちゃ感動したし見てよかった。
高倉健は世代ではないため何一つ見たこと無かったが、この1作だけでも名優ということを感じた。
高倉健、安藤政信、広末涼子、志村けん、などなど豪華な出演陣に負けないストーリー性があった。
仕事第一という昔の価値観で今では受け入れられない設定でありそうだが、一昔前まではあれが当たり前だったのかなぁ
高倉健に女の子がキスするシーンとか、今だったらプチ炎上しそう。
悲しい世の中になったと感じた
【”滅びの美学”をファンタジック要素を絡めて描いた作品。 ”どこまでも、あの人はぽっぽや(鉄道員)だから・・、と亡き妻は笑顔で言った・・。】
ー映画界を長らく牽引した高倉健さんと、お笑いを牽引した志村けんさんを偲んで・・。-
■感想
・当たり前であるが、高倉健さんの圧倒的な存在感。
一途で、不器用だが、心温かき、昭和の男をこの方ほど、きちんと演じる方は、今後出てくるのであろうか。
・出演シーンは短いが、筑豊の炭鉱から仕事を求めて、北海道まで出てきた男を演じた志村けんさんの姿。
今作後、NHK朝ドラマには、出演されたが・・。
そして、今春公開予定の映画「キネマの神様」に出演される予定であったが・・。
そして、彼の子供を演じた若き、安藤政信さん。
物凄いイケメンである・・。
・高倉健演じる、佐藤乙松の機関士時代からの相棒を、小林稔侍が盤石の演技で魅せる。
・乙松の健気な妻を演じた大竹しのぶさんの姿も忘れ難い。
・生後数カ月で亡くなっってしまった、佐藤夫婦が漸く授かった雪子。
彼女が、妻を亡くした乙松の元に、”段々大きくなりながら、様子を見に”現れる、数シーン。
特に、高校生になった雪子を演じた広末涼子が、乙松のために鍋料理を振舞うシーンは、沁みる。
”俺は幸せもんだ・・”と絶句する乙松。
<降旗康男監督と、高倉健さんのゴールデンコンビが生み出した稀有な作品。
原作も素晴らしいが、今作品も素晴らしい。>
高倉健の名演が胸を打つ、ある世代への讃歌。
Huluで2回目の鑑賞。
原作は未読です。
「日曜洋画劇場特別企画」での放送(2001/01/07)を観て以来の鑑賞だったし、当時は小学一年生。観たと云ってもストーリーを理解出来ていたとは思えないので、ほぼ未見と一緒…。
それはさておき、純粋にいい映画だなと思いました。鉄道員一筋だった主人公・佐藤乙松の不器用な生き様…。その人生の最後に訪れた奇跡が、ファンタジックに描かれていました。
幼い娘が死んだ日も、妻が死んだ日も、雪の積もったホームに立ち続けた乙松。鉄道員としてがむしゃらに働いた日々に対する誇らしさと、家族を顧みなかったことへの後悔の念を抱えながら、それでも駅長としてホームに立つその姿に、演者である高倉健自身の生き様も投影されているようで、この役は高倉健にしか出来ないんじゃないかと納得させられました。
戦後間も無い頃から鉄道員として働き、今日ある日本経済の発展をもたらした世代―。日本の発展を牽引する機関車となった彼も定年間近。そして自分の鉄道員人生と同じくして、炭鉱町として賑わったのも今や昔な幌舞の町の足である、幌舞線の廃線が決定する…。会社の幹部には同僚の若い息子がいて、駅舎近くの食堂の息子も札幌で店を出すために町を出る。
老兵である自分は、ただ去り行くのみ…。本作は戦後を生きて来た“世代”の退場の物語なんだな、と…。物悲しさが漂いながらも、詩情豊かに綴られていました。
そんな乙松の元に現れた謎の少女。幼い頃に病死した娘・雪子の幽霊でした。己を責め続けていた乙松に、優しく言葉を掛ける娘…。なんて美しい親子愛なんだろうと思いました。
もしかしたらこれは、乙松のような世代の人々全員に向けられた、感謝と救済なのかもしれない…。乙松の流す男の涙につられてしまい、私の目からも滂沱の涙が溢れました。彼の魂と人生が救済されたように感じたからです…。
高倉健の名演がひたすら心に沁みました。
原作の膨らましに難があるものの…感動作!
NHKBS放送を録画して、
ロードショー以来の再観賞。
結末を知った上での再観賞だったため、
冒頭の多連結車両SLから
1両だけのディーゼル車の走行への
変遷シーンだけでも、
過ぎた時代への感傷と共に、
乙松の運命ともオーバーラップして
冒頭から涙腺が緩み、
またその後の展開でも、少女のカラクリを
知っていた故に、涙腺が更に緩んだ。
列車のような機械は時代変化の中で
換えていかざるを得ないが、
生身の人間は簡単にはいかない。
乙松の生き様は変化に対応出来ない愚直
なようで、しかし、ある意味、
時代の変化にも媚びない絶対的価値観での
実直な生き方でもあるのだろう。
そして、娘との奇跡のシーン、
現実的に考えれば、ホームで倒れた乙松の
雪の中で死を待つまでの
夢や幻影と考えるのが自然だろうが、
私は神様による乙松への実体的プレゼント
と思いたい。
一般的にリアリティを欠いた奇跡の描写は、
荒唐無稽にも成りかねず、
下手をすると作品世界から視聴者の気分
を遠ざけてしまうものだが、
ここでは乙松に成長して行く娘を見させる
ことが彼への最後のはなむけとして、
そして、それが彼に最期が訪れるからとの
予感を観客に与えることで納得させている
のだと思える分、この非現実的な描写
を受け入れることが出来た。
この映画は「駅 STATION」と並ぶ、
降旗監督の大好きな作品だが、
必要無さそうな吉岡秀隆役の登場、また、
志村けんと安藤政信親子のエピソードの
本筋との希薄性、
そして、ラストでの小林稔侍のアップ描写
などには感動を薄められてしまった。
高倉健と大竹しのぶは
言わずもがなの名演技だし、
せっかく小林稔侍も良い味を出していたのに
最後に彼を使い過ぎた感じに思える。
ラストはサラッと乙松の帽子にかぶり直す
シーンで切って欲しかった。
短編の原作を無理に膨らませ過ぎた脚本
ではあったと思うが、しかし、
撮影技術やメインキャストの演技力
に支えられたと思える感動作だった。
開始40分で見るのを辞めた。 0歳児の一人娘を亡くし、 妻(大竹しのぶ)を病気で亡くし、 なんて理不尽な話だと思った。 映画大好きで、途中でギブアップすることなんて めったにないが、 これはもう
NHK,BSプレミアムで映画「鉄道員(ぽっぽや)」を見ようとした。
劇場公開日:2020年11月6日
1999年製作/112分/日本
配給:東映
日本初公開:1999年6月5日
高倉健
小林稔侍
大竹しのぶ
広末涼子
奈良岡朋子
田中好子
安藤政信
志村けん
吉岡秀隆
平田満
きたろう
本田博太郎
木下ほうか
田中要次
石橋蓮司
開始40分で見るのを辞めた。
0歳児の一人娘を亡くし、
妻(大竹しのぶ)を病気で亡くし、
なんて理不尽な話だと思った。
映画大好きで、途中でギブアップすることなんて
めったにないが、
これはもう見たくないと思った。
浅田次郎原作の映画は「壬生義士伝」も見たが、
終盤は悲惨だった。
満足度は5点満点で0点です。
高倉健はハマり役
後半を除いてだいたい想像通りの映画でした。
後半は「えっ!?ぽっぽやってこんなファンタジーな映画だったんだ」という感じですかね。
ストーリーとしてはあまり濃い内容ではありません。全体的に起伏が少なくて淡々と進行します。
高倉健の渋い演技が光る良い映画だと思います。雰囲気を楽しむ映画ですかね。
【「なーんも」】
ありがとうとお礼を言われても、
「なーんも」
ごめんなさいと謝られても、
「なーんも」
心配されても、
「なーんも」
この短い言葉に、さまざまな意味や、気持ちや、感情を込めて生きてきたのだ。
そして、去る…逝く時も、悲しむ人に
「なーんも」と、
さよならの代わりに、きっと、言っているのだ。
…やっぱりいい映画です
4Kで放送されていて久しぶりに観ました。
映像の美しさもさることながら、豪華な俳優陣の皆さんの演技に、久しぶりに泣きました。
本当にいい映画です。
終点
20数年前の映画。
こんな話だったのかと、少し驚く。
物語は廃線が決まっている終着駅の駅長の話。
回顧録とでも言えばいいのだろうか?
ノスタルジックに物語は進む。
もう今の若者達はこの話に共感などしないのだろうなと思う。働き方改革や終身雇用制度が崩壊した今の日本に、乙松の居場所はない。
自らの仕事に人生すら捧げる生き様を、彼らは「馬鹿」と蔑むのだろうか?
雪深い山の人口200人程の駅の駅長。
映し出される仕事の内容は、たわいもない物ばかりだ。電車を迎えて送り出す。
まぁ、つまらない。やりがいなどどこに見出せというのだろうか?
だけど、乙松の背中は丸まりはしない。
自らを卑下する事もなく、虚勢を張る事も威張る事もない。自然体で…とてもとても大きく見える。
定年を控えた乙松は言う、親父の言葉を信じていると。
戦争に負けた日本をデゴイチがキハが牽引し、前に進むんだと、だから俺は鉄道員になったんだ、と。
昔の人はどんな形であれ国を背負ってたのかなと思う。だからあんなに強いのかなと。
今とは人間の強度が違うように思う。
乙松は再三に渡り言う「後悔はしてない」と。
嘘なんだと思う。
泣き言を言えないのだと思う。
自分と自分の仕事を後押ししてくれてた妻の面目が立たないのだと思う。娘を送ってやれなかった事へ申し開きが立たないのだと思う。
彼が寂れた駅の駅長に執着するのは懺悔でもあったのだろうと思う。
そんな複雑な哀愁を健さんは見事に演じて見せた。
本当に素晴らしいと思う。
電車を見送る目の奥でだけ芝居をしてたように感じる。健さんは佐藤乙松の何に感銘を受けたのだろうか。
佐藤乙松を介して何を語りたかったのだろうか?
一役者が仕事として作品に臨む以外の何かがあったように思えてならなかった。
広末さんも素晴らしく…ナイスなキャスティングだと思う。彼女が天使に見えるのはどおいう事なのだろうか?監督はどんなマジックを使ったのだろう…。
そんな彼女の料理を食べる健さんに泣かされる。
「うめぇなぁ」
特別美味い料理でもないんだと思う。
でも、やっぱり乙松には、乙松の人生には格別な料理だったのだろうと泣けてくる。
そして、全く受身にならない大竹さん。
お見事でした。
日本特有の気高き精神性を、この映画に見たように思う。
その気高き精神は、今はきっと廃れているのだと思う。だからこそこの映画を尊いと思えてしまうのだろう。
雪国と高倉健
北海道のローカル終着駅の駅長は、鉄道の仕事一筋。定年を迎えると同時に廃線も決まる。
若いときから一緒にやってきた同僚との会話と、死別した妻と娘の回想が織りなす。そんなある日、娘の蘇りと会う。その後、独りその駅で亡くなる。死を描くことで生の惜別を感じる。
高倉健、小林稔侍の重しの効いた演技、当時ブレイクした10代の広末涼子は爽やか。
志村けんも酔っぱらい役で出ていてシリアスな役柄なんだけどなんだかコミカル。
浅田次郎原作の古き良き昭和。
高倉健が演じる、無骨で不器用な鉄道員。時代が変わっても変われないまま不器用に生きる。先立たれた妻と夭逝した娘を心の中に思いながら…。久し振りに原作を読み返していたら、志村けんさんの訃報に接して…志村さん、シネマの神様が初主演の予定でしたが、これが最初で最後の映画出演に。まだ幼い息子を残して炭鉱事故で亡くなる坑夫役。名演でした。ご冥福をお祈り致します。
老人向け冗長人情ホラーコメディ
え?死んだ?魂吸いとられた?は?
謎
不器用無骨キャラがダラダラ喋りすぎだし、話の展開がない。なんか変な美学押し付けようとしてない?メッセージ性がない話。未来もない。思考の余地もない。
永遠同じサイクルで、なんとか繋いで最後お涙頂戴親子再開ホラー。でも長すぎて視聴者も飽きているので全く泣けません.......むしろ怖い展開。
高倉健さんも毎回同じ顔するし、台詞の間が空きすぎてなんか尺の無駄感?
和尚の電話で衝撃の事実。ここまできたら引っ張るだけ引っ張って健さんが
「え、結局幽霊じゃないんかい!?」
とかいきなり絶叫し出してコメディになる方がむしろカオスでおもろいかも笑笑
なんでこんな評価高いのか分からない。若者には分からない良さなんですかね....
日本人が失ったもの
鉄道、職場の連帯、仲間への思いやり、組合、健やかな子供達。今作に映されているものの全てが効率化という名の下に日本から消えてしまった今、日本人が失ったものはとてつもなく大きかったのだと辛くなりました。
全60件中、21~40件目を表示