パリ、テキサスのレビュー・感想・評価
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夢の終着点
今まさに眼前に広がる映像が自身の映画経験そのものに影響を及ぼすことって実はあんまりなくて、100本のうち60本くらいは可もなく不可もない平坦さをじっと耐え抜いている。後になってそれらの蓄積を眺めているうちに傾向やら感慨やらが見えてくることもあるけど、見ている最中に芯から打ちのめされるような作品は両手で数えられるくらいしかない。本作はその稀有な一本。
トラヴィスの大切な写真に映ったテキサス州パリスの砂漠、それは「限界」のメタファーだ。一度は散ってしまった家族という夢をボロボロのフォードでいくらかき集めても、彼らが最後に辿り着くのはこの不毛なる砂漠なのだ。
それでもトラヴィスは息子との生活の先に家族の再生を思い描かずにはいられない。4年前に撮ったホームビデオを観るシーンや、車道越しに息子と歩調を合わせながら帰宅するシーンが印象的だった。そういえば是枝裕和『そして父になる』にも同じようなシーンがあった。
ガラス越しに妻と4年ぶりの再会を果たすシーンは本当にすごかった。ガラスというフィルターを介しているからこそ互いに本心を吐露できた二人。一方でガラスという壁があるがゆえ永遠に交わり合うことができない二人。あまりにも悲痛な二律背反。壁を壊したところでどうにもならないことは二人とも痛いくらいよく理解している。
息子を妻に託し、ひとり夕闇に消えていくトラヴィス。彼の頬を涙が静かに伝い落ちていく。そこに西部劇的なダンディズムの気配はなく、美しい記憶に押し潰された男の、海よりも深い悲しみだけがある。
ナスターシャ・キンスキーが美しかった
ガソリンスタンドで倒れた記憶喪失の男は、弟により4年前に失踪したトラビスだと確認された。トラビスはテキサス州の町パリに所有する土地を目指していた。徐々に記憶を取り戻したトラビスは、4年ぶりに再会した幼い息子と一緒に、妻ジェーンを探しにヒューストンに向かういう話。
アメリカにはヨーロッパの街の名前や街の名にNEWを付けてる所が多く有るが、パリまで有るとは知らなかった。後でググったらテキサス州ダラスの北東に本当に有ったので行ってみたくなった。
鏡越しに話をするトラビスとジェーンの会話が切なかった。
夫婦だけじゃないだろうけど、愛しすぎると嫉妬するのは有る意味普通だけど、酒に溺れちゃいけんよね。
ジェーン役のナスターシャ・キンスキーが美しかった。
ロードムービー、家族との交流、男に何があったのか…見どころたくさん!
今作はテキサスの広大な砂漠にポツンと男がいるシーンから始まる。汚れてくたびれた姿、生気はないし、全く喋らない。
始まりとして最高。
この男には一体何があったのか?一気に引き込ませてくれた。
そんな男トラヴィスを連れて帰ろうとする弟とのロードムービー、トラヴィスの言うことを聞かない様は観ていて歯痒くなる。
こんな感じで進んでいくのかなぁと思っていたら、四年ぶりに再開した弟夫婦、実の息子との再開。
トラヴィスが正気に戻るとともに、息子との距離感が徐々に埋まっていく様子は観ていて微笑ましい。
かと思っていたら、行方不明の妻ジェーンを探しに再びテキサスに向かうロードムービーが始まる。
その後、ジェーンと間接的に出会い(ジェーンがとても綺麗で印象に残った)、遂にトラヴィスに何があったのか分かる。その後のトラヴィスの選択について、そうなるのなぁと悲しくなった。観終わった後も余韻に浸った。
ゆったりとした話だけど、ロードムービー、家族との交流、男の謎とてんこ盛りでアート作品としてもエンタメ作品としても楽しめた。
とても良い映画
『ヴィム・ヴェンダース レトロスペクティブ ROAD MOVIES/夢の涯てまでも』にて鑑賞。
大学時代、これを観た友人がみんな口を揃えて、「良かった」だの「ナスターシャ・キンスキーは最高だった」だのと宣(のたま)っていらっしゃったので、今の今までスルーして来ました(笑)
で、今回良い機会だったので、やっと観ました…笑(DVDではなく劇場で観たかったのです)
たぶん、みなさん、主人公トラヴィスとナスターシャ・キンスキー演じるジェーンがマジック・ミラー越しに会話するあの"名場面"に感動したんでしょうなぁ、と容易に想像出来ました(笑)…本日、僕の周りでも数人が鼻をすすってはりましたわ…笑
で…
ん〜、そんなに共感出来るシーンでしたかねぇ(笑)
マジック・ミラー越しでもあれだけ喋り倒したら、「話している相手が誰なのか?」にいい加減気付くだろう…という考えが頭の中で気になり出して、正直素直には感動出来ませんでしたわ(笑)
それに、お互いの"我が儘"な事情というか痴話喧嘩?で別れた2人が、後悔の後に再会したからといって…だからどうした?(笑)
今は育ての親の元で幸せに暮らしていたハンター君が、そんな生みの親の事情で振り回されて、なんだか不憫だなぁと思いました。
…まあ、感性や感覚、受け取り方の違いなのかも知れません…人それぞれですから(笑)
*むしろ、ウルッと来たのは、トラヴィス家族3人がまだ幸せだった頃の様子を収めた8mmフィルムを、弟夫婦と一緒に久しぶりに見る場面でした。今やもう取り戻せない"人生最良の時"が永遠にパッケージされている映像は、なんだか懐かしい以上にただ虚しく、それこそ過去に対する後悔の念が湧き起こって来て、その取り返しのつかなさの大きさを想像すると、まるで自分のことかのように悲しくなってしまいました。この場面はなかなか秀逸だなと思いました…そして、この時ばかりは、ライ・クーダーのギターもなかなか良かったです(笑)
好き嫌いハッキリ別れるね
若干ミステリアスありの、若干ドラマありですが小津君信奉者らしく、あまり抑揚のない話を抑揚なく淡々と綴るので、この独特の感覚にはまる人には麻薬ですが、受け付けない人には全くかったるい映画でしょうね。
最初はグダグダ、最後は心が張り裂けそう
最初は、広大な砂漠のロードムービーだったが、最後は胸が張り裂ける思い。
こんな展開の映画見たことない。
ナスターシャキンスキーが、見せてくれる。
子役も良い。
公開された当時の自分は、この感動を分からなかっただろう。
この歳になって、わかる映画。こんな感じになると思わなかった。
【パリ、テキサスで】
ヴィム・ヴェンダース作品で劇場で初めて見たのは、この「パリ、テキサス」だった。
なんて美しい映像作品なのだろうかと思った。
今でも本当に大好きな作品だ。
今回のBunkamuraル・シネマで、ヴィム・ヴェンダース・レトロスペクティブとして10作品が上映されることになって本当に嬉しい。
この「パリ、テキサス」は、ヴィム・ヴェンダースの真骨頂ともいえるロードムービーの一つとされているが、その構成が、何とも言えず印象的だ。
ある意味、カノンのような感じ......というか、物語は二重構造になっている。
そして、能動的ではなくて、受動的な視点が重要に思える。
トラヴィスは、弟に見つけてもらった。
息子に会わせてもらった。
打ち解けてもらえた。
そして、ジェーンの仕送り。
だから、
ジェーンも見つけられるべきだ。
これは、自分が見つけなくてはならないという能動的な衝動とは異なるような気がする。
息子に会わせられるべきだ。
打ち解けてもらうべきだ。
最後の、ガラス越しの、トラヴィスとジェーンの会話は、4年前だったら、感情表現もままならず、平行線で交わることもなかっただろう。
たった、一枚のガラスを挟んで、想いを語り合う二人。
長い時間が必要だった。
だが、理解は深まった。
実は、僕たちの大切な人との関係も、ずけずけと入り込むより、ちょっとだけ距離を取る方がいい関係でいられることは多い気がする。そんな風にも感じる。
見つけられたジェーン。
息子に会わせられたジェーン。
息子に抱擁されたジェーン。
冒頭で、受動的と書いたのは、自ら掴み取るとかではなく、きっと皆に幸せが降ってくるように思えたからだ。
この「パリ、テキサス」を観て、映画は想像を膨らませて観ることが出来るのだと思った。
僕はいつか、この三人はまた出会うと思う。
パリ、テキサスで。
これは、僕の希望の物語だ。
※ ジェーン役のナスターシャ・キンスキーは本当にきれいだと思った。そして、ジェーンが、僕の持っていたウォークマン初号機を持っていることが、ちょっとした優越感にもなった。僕の大切な作品の一つだ。
観ないと一生の損
サム・シェパードの脚本、ヴェンダースの演出、ロビー・ミューラーのカメラ、ライ・クーダーの音楽、全てが最高水準のところで一つに溶けあっています。演技陣も素晴らしいです。高校生の頃観て凄く感動したんですが、35年経った今でもまだ見飽きません。
心から良い映画
映画
『パリ、テキサス』
の感想をブログに上げました。
監督:ヴィム・ヴェンダース
制作年:1984年
制作国:フランス、西ドイツ、イギリス
カンヌ国際映画祭 パルム・ドール(最高賞)
【あらすじ】
テキサス州の砂漠で倒れた言葉をしゃべらない男。
迎えに来た弟と徐々に会話を始めるものの、妻と息子と不通になってから4年間の記憶や、行方不明になった原因は判らないまま。
やがて弟夫婦と暮らす息子と再会し、徐々に父子の関係を取り戻していくが。。。
【感想】
心から良い映画でした。
心地良い家族の再構築の流れと並行して、徐々に明らかになる男の謎。
ラストに向けて夫婦の思いが明かされていく、切なく悲しい映画でした。
心の通い合いを優しく描きながら、観客との距離感をしっかりと持った脚本も素晴らしい作品です。
ブログの方では、ネタバレありで個人感想の詳細とネット上での評判等を纏めています。
興味を持って頂けたら、プロフィールから見て頂けると嬉しいです。
子役が可愛すぎる
多分、私のレビューで子供が可愛いとタイトルに書いたのは初めてかもしれない。「ホームアローン」とか子供が主役あるいは準主役の映画なら不思議では無いかもしれないが、この映画で子供の可愛さをタイトルにするのは私ぐらいだろう。ただ、この映画を見ればこのことに納得していただけると思う。そのことがわかると、この映画の2人の行動が理解できないのである。つまりこの映画自体を理解できないのである。
最後、なぜ主人公は妻と子供と一緒にならなかったのか甚だ疑問である。それに、ホテルの部屋で妻が子供と会えて感動的な抱擁シーンで終わるが、考えてみれば、妻のほうは子供が弟夫婦に育てられているのを知っているし、住所も知っているので会おうと思えばいつでも会えるはずだったのではないか。それとも風俗店での鏡越しでの夫との会話で、自分の過ちに気づいたということだったのだろうか?
あと、そもそも主人公と妻があんな可愛い子供を置き去りにして出て行った理由がわからない。8ミリビデオでは幸福の絶頂のように仲が良かったではないか。
ナスターシャ・キンスキーの美しさだけが非常に印象に残る映画であった。ただ、それだけでも見る価値はある。あと、あの子供も。
<その他>
あの子役はハンター・カーソンと言って、カレン・ブラックの息子だということがネットで分かった
映像は雰囲気抜群、内容は当時の悪しきもの
映像は素晴らしい、80年代初頭の古き良きアメリカ臭がプンプン。雰囲気も抜群。音楽もよい。あと、ファッションもよい。何気に店で買って、以後履いてるリーバイスはシルエット的に501のヴィンテージ物か?足の長い外人の着こなし。素晴らしい。
そして、内容は
子供がいなければまあ、男のロマン的な内容でよいが、これだけ子供を振り回して最後はまた、らという、
こういうのがかっこよい、みたいな風潮があったとしたら子供が可愛そうだわ。
本作でいえば、ヒューストンでこれから母子はどうやって生きていくのか?絶対グレるよね。などと、賛同はできない。
しかし映像は素晴らしい。
初めて観たのは30年も前かもしれません。 8ミリビデオのシーンとマ...
初めて観たのは30年も前かもしれません。
8ミリビデオのシーンとマジックミラーで話すシーンがとても心に残ってました。
再びみて
それ以外にもシーンの美しさに圧倒されます。
愛に狂った男の悲しい話
覗き部屋の巧みとパリ、テキサス
傑作。前半は主人公と弟との長いドライブ、後半は息子とのドライ
ブ、その道中のやりとりや日本ではいられない荒れ地を通る高速道
路も見ごたえがあるが、固唾をのむのは何といっても、深く愛しあ
い傷付け、4年間音信不通で別れていた男女の再会の場面を覗き
部屋に設定したアイディアの迫力だ。
女は相手の男のすがたが見えず、自分の姿しか映らないマジック
ミラーの「鏡」を見続ける。男には女が見えるが相手には自分が見
えていないことを知っていて通話機を通じてしか話せない。もちろ
んたがいに触れあうことは全くできない。男女関係についての実に
巧みな設定だ。覗き部屋の場面で女が一人で画面いっぱいに延々と
映し出される。これはナスターシャ・キンスキーの「濃い顔」じゃ
ないともたないだろう。
ヴェンダースは、この場面をはじめ、八ミリに映し出された団
欒のシーン、息子を学校に迎えに来た真っ新なスーツ姿のトラヴィ
スと息子が道路を挟んで下校するシーンなど巧みな映像で我々の
目を魅了する。だが、ただ写真とトラヴィスの思い出話にしか出て
こないパリ、テキサスがなぜ題名なのか?それは自分を失ったトラ
ヴィスが自分を取りもどすためのかけがえのない唯一の場所だから。
彼はその場所で誕生し、その場所での再生を目指す。
ナスターシャ・キンスキー見たさに
雑誌で映画特集が組まれるたび必ずといっていいほど紹介される『パリ、テキサス。』 コロナウィルスで自粛期間中に鑑賞しました。
冒頭から、カンカン照りの真昼間のテキサスを汗もかかずにスタスタ歩く主人公、4年近く声を発していないわりには、しゃがれ声にもならずに突然ペラペラ話し出す、一銭も持たずに水だけで旅を続ける・・・いったいどうなってるの?と突っ込みたくなるのはさておき、80年代の映画の色褪せたようなカラー映像の美しさには納得です。
テキサスのハイウェイ沿いの荒涼とした風景、ガソリンスタンドや安モーテル、はては怪しげな覗き部屋など、本来なら殺風景といってよいものが、一枚の絵や写真のように美しく切り取られていました。
BGMはほとんどなく、たまにギターを掻き鳴らす音が聞こえてくるだけ、尺は2時間以上あって、眠気との闘いになったところもあります。
終盤にようやく登場するナスターシャ・キンスキーがとにかくかわいい。ブロンドのボブヘア、赤くてぽってりとした唇、赤や黒のふわふわしたニット、除き部屋の青いカーテンや赤い電話機などど相まってポストカードにしたくなるような画でした。
主人公が4年もの放浪の旅に出た理由は、彼女を愛しすぎていたからということになるでしょうが、彼女を愛するあまり、あらぬ嫉妬や妄想をするようになり、彼女を責め立て、結局は失ってしまう・・・というくだりは、彼女のように美しくはない私ですが、経験したことがあり、思い出してぞっとしたのでした。もしこの映画のように若くして妊娠していたら、自由を奪われた、束縛から逃れたいと私も思ったかもしれません。
彼女と子どもを引き合わせて自分は去る、というラストですが、これもちょっと理解しかねます。男のロマンなのでしょうか。子どもを育てるのにはお金が必要なのですが・・・、経済的支援も資金繰りもしないまま、また旅立ってしまいました。
【一人の女を愛しすぎて”心が裂けた”男の、再生と贖罪の放浪の旅。】
ーこの作品は、何度観ても、鑑賞後の余韻が長く残る・・。ー
1.作品の随所の映像の”赤”の使い方が実に巧みで、脳内に各シーン毎の印象として刻み込まれるためなのか・・
・冒頭、テキサスの平原を歩くトラヴィスが被っている野球帽の汗でくすんだ”赤”であったり、
・ウォルトがトラヴィスを自らの家に2日掛けて、車で連れて行く途中、休憩するモーテルの周囲の看板の電飾の”赤”であったり、
・トラヴィスとハンターが”妻、母”の車ではないか?と追跡するシボレーの
”赤”であったり、
・トラヴィスが”覗き部屋”で鏡越しに向き合った女性(ナスターシャ・キンスキー)が着ていたセーターの”赤”であったり、
・”妻、母”を探す、トラヴィスとハンターのシャツが”赤”であったり・・
2.トラヴィスの表情の変化が微妙且つ絶妙に表現されるためなのか・・
・冒頭から暫く、トラヴィスは“黙りんぼう”と医者から言われるほど、何も言葉を発しない。表情も無機質である。
・ウォルトがトラヴィスに対し一方的に喋るうちに、トラヴィスが徐々に話し出す”テキサスのパリ”に土地を買った理由。
”僕の人生はあそこで始まった・・”
ーウォルトが兄、トラヴィスをさり気無く思い遣る気持ちが、乾いてしまった彼の心を徐々に潤していく。-
3.ウォルトの家で”身勝手にも勝手に家を出た”トラヴィスが4年振りに会った息子、ハンターと少しづつ会話を始め、学校の迎えに何度か行き、漸く一緒に二人で並んで坂道を歩いて帰って来るシーンなのか・・
ートラヴィスは徐々に服装にも気を配るようになり、表情も少しずつ豊かになって来る。-
4.妻、ジェーンの居所がウォルトの妻アンの言葉により、朧げに分かったトラヴィスがハンターに”旅に出る・・”と言った後のハンターの口から出た”僕もママに・・・”と言うシーンのためなのか・・
ーハンターが自分の幼き姿と”両親”の幸せそうな8ミリビデオを見る表情と、アンの”息子がいなくなってしまう・・”という哀しみ、心配する切ない表情の対比・・。-
5.追跡した赤いシボレーが停まっている場所の脇で働く女性の”職場”に行き、女性と鏡越しに話すシーン。
そして、ホテルに残したハンターに”メッセージ”を残して、再び女性に会いに行くシーンのためなのか・・
■”女性”に対し、トラヴィスが”二人の男女は愛し合っていた・・” ”トレーラーで暮らしていた・・”と話を始め、
”電気を消せば、俺が見えるのか・・”
”女性”は、鏡に身体を寄せ、”ハンターのいるホテルへ行くわ・・”
<ライ・クーダーが奏でる、”旅愁を誘うスライド・ギター”の音色も心に沁み入るロードムービーの傑作である。>
<1990年代 映画館で鑑賞。その後、幾度か様々な媒体で鑑賞>
ダメなことが判って良かった
荒涼とした砂漠と
何か訳ありで肝心なことを何も話さない
むさいジジイのアップが続く中、
全体の三分の一を我慢して観ていると
DVDパッケージの
若い頃のナスターシャ・キンスキーの
超鮮やかな登場でやっと何とか持ち直す作品。
若い女の子と良い仲になりたい!
なんて思ってる中年以上のジジイには
いい薬かもしれないですね。
ダメ男が大丈夫な人はぜひ!
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
名作として、1984年だから36年も前に
カンヌでパルムドールも受賞してる。
けど、時代が求めるものが
あまりにも変わってしまっているので
今、この映画を観て、感動できる人は
どの位いるのでしょうか?
こんなにダメな男とダメな女の
互いの愚かな話なんぞ、クソつまんね〜
同じ監督の「ベルリン・天使の詩」は
同じような淡々とした作風ながら
観ていて最後は希望的に終われるのに
なんだよ、この映画のダメ男のたわごとは!!
こんな風にしか生きられない人もいるよね〜
ってことなんだろうけど、
私が映画に求めるものがそもそも全く違うので
逆に理解なんかしたくない!
名作名作と言われていても、
合わないものは合わないと
ちゃんと決着つけられただけ
観て良かったかもしれません。
@お勧めの鑑賞方法は?
配信で十分ですがうっかりすると寝てしまいます。
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