ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 : 映画評論・批評

2005年3月1日更新

2005年3月19日より日劇1ほか全国東宝洋画系にてロードショー

ブリジット・ジョーンズの存在意義を再認識?

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人間とは、幸せになったら幸せになったで、新たな悩みを抱え込まずにいられない生き物。人気シリーズ第2弾は、そんなトホホな真理を浮かび上がらせているあたりが、見事なのだが! しかし、哀しいことに、映画そのものもトホホな仕上がり。

なぜか? 前作では、不器用だけど一生懸命頑張ってる姿が共感を誘っていたブリジットが、マーク・ダーシーという理想の恋人を得たにもかかわらず、女としても社会人としても、まったく成長していないからだ。勝手な思いこみで1人舞い上がったかと思えば、ちょっと失敗すると、思いっきりヘコむ。そのおバカぶりは、「こんな女をマーク・ダーシーは好きにならない!」と、イラつかせずにいられないのだ。そう、女って、幸せを手にした同性には冷たいのよ。というか、不相応な恋人とつきあっている女は許せないの。

でも、そんなふうに嫉妬させるのも、マーク・ダーシーだけはあいかわらず素晴らしいから。ブリジットみたいにダメダメな女でも、こんな素敵な男性に愛されるのなら、私だってマーク・ダーシーみたいな男に出会えるかも! そんな夢を抱かせてしまうのが、ブリジット・ジョーンズの存在意義か?

杉谷伸子

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