クラメルカガリのレビュー・感想・評価
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黒澤明&宮崎駿リスペクトの『クラユカバ』スピンオフ。冴えわたる成田良悟のプロット力!
ひとりプロのライター(=成田良悟)が挟まるだけで、これだけ見違えるくらいに面白くなるのか、とある意味、感心した。
『クラユカバ』に引き続いて鑑賞。
あらゆる意味合いで丸きり物足りなかった『クラユカバ』と比して、格段に面白く仕上がっているし、ストーリーテリングが巧みになっているし、それぞれのキャラクターが立っている。
こんなに長編第一作と第二作で差があっていいものか、というくらい「エンタメ」として短期間で長足の進歩を遂げている。
で、理由を考えてみるとやはり、原作が監督本人ではなく、「作家・成田良悟による同作のスピンオフ小説を原案に手がけた」という部分がキモになってくるのだろう。
(その割に、本人のWikiには「シナリオ原案」となっているが、小説版はどういう形態で世に出ているのだろう? もしかして入場者特典とか? なんにせよパンフが売り切れていたので細かいことは全部当て推量である。)
成田良悟といえば、『バッカーノ!』『デュラララ!!』で知られる練達のラノベ作家。
当時、小説も読んだし、アニメも面白かった。
わちゃわちゃしたホモソーシャルな群像劇に、うまくどんでん返しを仕込んで来る人だったと記憶する。
やはり、物語づくりのプロが土台をちゃんと作ると、デコレーションケーキの出来もまるで変わってくる。
「似たような世界観で描いているようでも、シナリオ(プロット)のプロが携わるのと携わらないのでは、ここまで差がついてしまうんだ」という好例として、僕にとって『クラユカバ』と『クラメルカガリ』の二本は非常に興味深い事例となった。
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勝因の一つとしては、60分の中篇にふさわしい、簡潔でわかりやすいプロットが挙げられるだろう。
本作の基本構造は、黒澤明の『用心棒』から頂いている。
すなわち、宿場町で縄張り争いをしている古参のヤクザと新興のヤクザがいて、そこに裏で暗躍している別勢力がいて、さらに八州巡り(官憲)が絡んで来る。
この古式ゆかしい王道のプロットに、『クラユカバ』よりもはっきりと「宮崎駿愛」を打ち出すような形で、少年と少女の地下坑道での冒険(少女のほうが出来がいい)、歩きまわる破壊兵器(博士にとっては仲間であり子供でもある)など、わかりやすい『天空の城ラピュタ』からの影響が加味されている。そもそも「炭鉱の町」という設定自体が、われわれは今回『ラピュタ』に敬意を払って本作を作っていますよ、という種明かしのようなものだ。
要するに、たかだか60分の物語では、いろいろと新しいことや込み入ったことを仕掛けている時間などないのだ。
ただでさえ塚原重義ワールドは、設定過多で情報量が多い。
世界観に観客を馴染ませるだけでも、結構な手順と労力がかかる。
そこに、難解なプロットや説明の必要なキャラクターまで投入すると、映画が飽和して消化不良を起こしてしまう……ちょうど『クラユカバ』のように。
そこに、なるべく「食べやすく素材を処理してくれている」のが、成田良悟の手腕だ。
いかにもありがちな少年少女を主人公にして、地下で犯罪行為に加担している組織(『カリオストロの城』の贋金づくりのようなものだ)を登場させ、すべてを差配して事態を収拾できる「伊勢屋」のようなキャラを中心に置き、ジョーカーとしてポンコツと化したマッド・サイエンティストを配して、とにかく「なるべくわかりやすい構図を成立させている」。
これがそこそこうまくいっているから、すっと最初から話に入っていきやすいし、『クラユカバ』で多用されたような説明キャラによる解説もたいして要らないし、ずっとヒロイン・カガリの視点で物語が進行するから、多視点の群像劇に付き合うストレスも少ない。
やはり、長年エンターテインメント小説のメイン・ストリームにいた作家は、人の作った設定であっても、話の勘どころをつかむのがうまい。つくづく今回はそう思わされた。
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以下、よしなしごとを。
●世界観としては明らかに『クラユカバ』と『クラメルカガリ』は通底しているのだが、「帝都」から離れて田舎の炭鉱町を舞台にしたことで、大正浪漫的な『サクラ大戦』臭が薄れて、もともと漂わせていた「ジブリ」臭がひときわ高まったと言えるのかも。
●「箱庭」の自動生成されたようなごちゃごちゃとした外観は、美術として本当に素晴らしい。このへんもとても宮崎駿っぽいよねえ。
●終盤に登場する「虫ロボ」の発想自体には、やっぱり宮崎駿演出の『ルパン三世 PART2』 第155話「さらば愛しきルパンよ」が元ネタとしてあるんだろうね。善意の博士とか、技術の軍事利用とか、犯罪組織による強奪とか。
まあ、虫型ロボットというのは、軍事利用としては実際にいろいろ試作されているみたいだけど。そういやゾイドのあとに、カブトボーグとかも結構流行ったっけ。
●地下迷宮をうろうろして、トロッコやらウォータースライダーやらが出て来るあたり、おじさん世代にはどうしても『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』や『グーニーズ』を彷彿させるところがある。
●主人公の仕事を「地図屋」(いわゆるダンジョンにおけるマッピング職人)と設定することで、この物語の本当の主人公が実はカガリではなくて、生き物のように変化し続けるという「箱庭」と呼ばれる炭鉱町そのものなのだ、ということを暗に示すというのは、うまいやり口だと思う。
●塚原監督は『クラユカバ』でもそうだったが、劇場公開用のオリジナル作品の割には、プロの声優を使うことにためらいがないんだな。とてもいいことだ。
主題歌にオーイシマサヨシってのも、いかにもアニソンっ!!って感じがして大変好感が持てる。
出演陣はみなさんお上手なんで、取り立ててなんにもいうことはないんですが……やべえ、俺ずっと伊勢屋って、キャラに対する先入観で鳥海浩輔だとばっかり思い込んでいたぜ(笑)。
●ちなみに非声優の出演者として異彩を放っているのが、朽縄博士役の寺田農だけど……これだって間違いなく『ラピュタ』リスペクトの配役だよね!?
寺田農氏は、これが最後の作品となったようです。心からの哀悼の意を捧げます。
朽縄(くちなわ)ってのは「蛇」のことだけど、蛙の●●を博士が作ってることと関係あるのかな?
●最後に。やはり60分の二本立てが各2000円ってのは、さすがにあまりにあんまりだと思う……。いやまあ、お布施だと思って払いましたけどね。
●なるべく頭でっかちにならない形での、塚原監督の次回作にぜひ期待したい。
ありがちなキャラたちとお話。つまり、おおげさ。
スジは、松田優作の何十年も前のテレビドラマ「探偵物語」とかでも見たような、いわゆる無国籍モノ。
そもそもハデに爆発させれば、それでイイのか?そんなことは断じて無い。理由なき大ドンパチには興ざめる。
もう "加持くん" みたいな、クールなワケ知りキャラは結構だ。ハナにつく。
それら凡庸なドラマ要素に比して(まぁ、ブレードランナーのノリに過ぎないんだけど)背景画面が面白すぎる。じゃなきゃホシは1つだった。
箱庭の中の群像劇
脚本:成田良悟と聞いて、期待したとおりに小気味よい群像劇だった
尺の短さに合わせてか、物語としては全体的にコンパクトに、それこそ箱庭の中に収めたようなスケール感
キャラクターひとりひとりに対する描写は少なめだけれど、“見えないところに、それぞれの抱えるものがあるんだな”と匂わせるには十分な示唆はされている
作中に繰り返し登場するクラガリや自然空洞・ムシクイが示すように、地中に埋もれ隠され、全容が見えないこと、を楽しめるか否かで評価が分かれそうだ
鉄錆や煤煙で霞むような時代感と言うべきか、和製スチームパンクと言うべきか、大正ロマンとも一線を画した独特のレトロ感に溢れた世界観は、画面をどのタイミングで切り取っても満足度が高い絵になっているし、楽曲もその空気感を高めるのに一役買っている
その密度と一体感もあって、一時間という短い時間でありながら物足りなさは感じなかった
地下坑道や夜のシーンが多めで、各キャラクターに示唆された背景もそれなりに重たいものがあったのに、雰囲気に陰鬱をほとんど感じなかったのは不思議な感覚
好き嫌いはある程度分かれそうなところはある
けれど自分は文句なしに好きと言える作品だった
尺の短さを感じさせない逸品
予告編で観た世界観に惹かれて鑑賞。
本作は『クラユカバ』のスピンオフ作品らしいので
『クラユカバ』を先に観たかったのだが、上映時間の都合で本作を先に観ることに。
上映時間61分で通常料金取るのは正直どうかと思うが、
内容は60分とは思えないくらい密度が高く、結果的には満足度は高かった。
世界観はもとよりキャラクターも魅力的で、アクションもてんこ盛り、
元ネタの『クラユカバ』を観てなくても十分に楽しめたです。
昭和レトロ×別世界観
まずタイトルの字体が可愛い。昭和レトロ感があって、最初のナレーションで世界観に引き込まれる。
登場人物については、カガリののんびり話すところが可愛い。いじめ役や嫌われ役が多い佐倉綾音が、ふんわりしているがどこか意識がある性格をちゃんと表現していていいなと思った。
また、どこかみたことのある男性2名が登場したと思ったら成田さんだった。そりゃ似てる。
その世界観が好きだ
話は反れるが、ウォンカシリーズの旧作は好きだけど、新作はピンと来なかった。
ティム・バートンの世界観に浸れる時間が好きだ。
凝った話は脚本家に任せれば良いし、絵だって優秀なアニメーターがいる。
世界観を創るのは換えが効かないのだから、このまま突き詰めて貰えればなと思う。
「自分だけの地図を描けば淀んでしまう」
今年69本目。
上のセリフいい。
もちろんレビューは自分の書きたい事しか書かないのですが他の方のレビューを見て新たな知見。場面によりますけど頼っていい所は人に頼っていい。一緒に太陽の光を見に行こう日常でも好き。
世界設定が素敵
作品の雰囲気と脚本成田良悟に惹かれて鑑賞。
シリーズ2作品同時公開とのことで、順番迷ったけど、独立してるお話とあったので、遠慮なく外伝のこちらから観ました。
舞台設定や世界観の作り込みが細かく、50分で収まらせてしまうのがも、もったいない!!と純粋に思ってしまった。
キャラクタービジュアルも街のデザインも好みでとてもよかったです。
成田良悟作品のファンだとアラ〜!という展開がかなりあります。
全体のストーリーは、時間の都合もあるからか展開が早く感じ、ちょっと置いてかれそうな瞬間がありましたが、根元はわかりやすいので、頭を使いすぎずに世界観にひたれました。
わがままをいうならカガリちゃんの活躍シーンもっと観たかった‥という気持ちで⭐︎3
成田先生の群像劇を久々にあびれて満足でした。
地図屋が成り立つか?
炭鉱町の箱庭で生まれ育った少女カガリは、刻々と変化していく迷路のような巣穴を地図にする仕事をしていた。そして、同じ様に地図を作っていた少年ユウヤとカガリの2人が陥没跡に落ち・・・さてどうなる、という話。
だいたい、地下を掘削するのに掘削の計画図も作らず、適当に掘る訳ないし、元々地図が有るはずだから、地図作りという商売が成立するわけない。
鉄製のミニタンクみたいなのとか出てくるし、色々と唐突で何やってんだろうと理解が追いつかなかった。
で、結論も???
レトロっぽさを出したかったのかも知れないが、あまり綺麗な絵じゃないし、魅力的なキャラもいなかったのも残念だった。
合わなかった。
世界観が素敵過ぎてパンフレット購入しました💜
大好きな絵本「えんとつ町のプペル」の色調とノスタルジー、大好きなアニメ映画「四畳半タイムマシンブルース」のスピード感と風変わり感、という大好き+大好き=幸福度増大💕を実現してくれた塚原重義監督の長編アニメ作品2作目。(厳密には「クラユカバ」と同時公開。)本当は「クラユカバ」から観たかったけど上映間と上映時間の兼ね合いで「クラメルカガリ」をお先に。でも二つは同じ世界観の中で進行する全くの別物のお話なので、どちらから観ても影響はございません!これならご覧になる方は安心してください!!
なんともヘンテコな世界で地下道が日々変化するという不思議設定の中、その地下道をしっかりと地図に落とし込もうと奮闘しているキュートな地図屋のカガリちゃん。幼馴染で同じ地図屋のユウヤくんた今後の身の振り方を考えていたらな〜んか問題勃発。二人が知ってる地下通路をアッチにコッチに移動しながら悪い奴を懲らしめる程度の話かと思ったらちゃんとした戦闘シーンまで。苦難を共にするカガリちゃんとユウヤくんにラブが生まれるのか、と思ったらそういうわけでもない。クセ強爺さん口朽縄(CV.寺田農さん、R.I.P.)の登場でいろんなことがヒッチャカメッチャカwwwそれを素敵な音楽で上手にまとめ上げられてるのが良き良き😊
いいよ。
ノーマークで見たからかなぁ?
他の方の評価は低いし、時間短いのに鑑賞料金は通常だし、イマイチ気乗りしない作品と踏んで見たからかなぁ?
ストーリー、世界観、上映時間の短さが逆に評価が上がった。
「人の評価はあまり参考にしない」って思った典型的な作品。
個人的にはかなり好み。
分かりやすい話好きには受けず、想像力のある人には世界が広がる
タイトル通りあれこれと説明を求めたり分かりやすい映画を求めるタイプの人とはめっぽう相性悪いが、時間をかけて文脈を想像するタイプの人からすれば不思議と世界が広がって見えてくる。そんな良くも悪くも見る人の感受性・想像力次第な世界観でした。
一見小難しいようですが何故舞台の街が出来たのかといった説明や、狛犬や炭鉱夫といった作中の社会的序列。キャラクターがどんな人物か・どんな関係なのかも変に説明過多にならず作中の紙芝居(?)やそれぞれ台詞から読み取り、想像出来るようなってます
そして朽縄爺を演じた寺田農さんに追悼を
最後の台詞「老兵は死なず また帰ってこん」とはまた粋な締めでして
終盤は爺さん無双
全体的に雰囲気がいいが
独特の世界観や用語が多く
ストーリーを把握しにくい
主役のカガリも顔に傷があったりして
過去になにかありそうだが特に語られなかった
人物像などについても掘り下げが少ない
幼馴染のユウヤも裏切ったやつというイメージで終わった感じがする
シイナと飴家は全体的にとくにいなくても
ストーリー的には問題がないような気がしたがどうなんだろうか?
カガリたちは地下の地図にはいって地図をつくる仕事をしていて
その中で地下にかかわるヤクザの抗争みたいな世界観があるように思うが
正直全体像がわかりにくい
上映時間が短めなのでしかたないのかもしれないが
全体的にとっちらかった感じがある
過去がわかったのは
クチナワ爺さんだけだったかな?
終盤はクチナワ爺さんの活躍が多く
いいところを完全にもっていってしまったように感じた
同時上映の「クラユカバ」は見るかどうかはわかりません
本作はクチナワ役の寺田農さんの遺作になるのかな?
ご冥福をお祈りいたします
世界観は好き
前作から続けて鑑賞。ただ、キャラクターなどはほとんど連続性はなかったように思った。
それ故か、前作からの世界観的な謎にはほぼ触れず、お話としては小さくまとまった印象。
キャラクター同士の関わり方も消化不良な気がしてもったいなかった。
僕らの箱庭
オリジナルアニメ映画ってだけでとりあえず食いつく人なんですが、今作は歴史ファンタジーもので監修に「デュラララ!!」や個人的には「ステルス交響曲」の成田良悟先生が携わっているのでこれは見ねばと思い突撃。
特典はポストカードでした。
全体的にもう少し尺があれば…!と思うところはありつつも、オリジナリティ全開で、世界観の独特さにキャラクターのコミカルさとコンパクトにまとまった面白い作品に仕上がっていました。
とある町の地図を描いて生計を立てるカガリという少女が、崩落事故によって多くできた穴について調べまわっていると、町の謎が明らかになってきて…といったストーリーなんですが、世界観はフワッと説明されるだけで、あとは背景で語っていく感じなのでちょっと分かりづらい作品かもしれません。
キャラクターの過去が語られないのもあって、どうしてもキャラクターに感情移入する前に映画が終わってしまったのはむぅ〜って感じで惜しく悔しかったです。
予告では汲み取れなかったんですが、スチームパンクな世界観で虫×ロボットが今作のヴィラン的立ち位置になっていて、しかもそのデザインがかなり好みだったのが思わぬ掘り出し物でした。
キャラデザはとてもシンプルで飲み込みやすく、カガリのデザインも個性は見せつつも造形はTHE・大正浪漫って感じで好みでした。
声優陣はこれまた豪華な面々がキャラクターに命を吹き込んでくれていたので、これは大変なこっちゃと拝みながら観ていました。純朴なキャラクターに佐倉綾音さんの声が活きる活きる〜。
あと20分あればカガリの過去や、爺の戦争時代の話なんかを掘り下げて濃厚な作品になったんじゃないかなと思いました。でもこういう挑戦的な作品は大好きですし、いつかこの制作チームが大きな作品を作ってくれる事を期待して今作も応援していきたいと思います。
願わくばコミカライズで長い事見てみたい…。
鑑賞日 4/16
鑑賞時間 12:10〜13:20
座席 D-12
期待度○鑑賞後の満足度◎ 嵌まると癖になりそうな映像世界である。『クラユカバ』(を先に観たせいかも知れないが)より分かりやすいし、今回はドンパチもある活劇調でも面白い。
①「地図」を観るのが好き。高校時代は“この道はどこに通じているのかな?”と自転車で奈良盆地の道を走り倒した。
という身としては、ヒロインの設定が大いに気に入った。
②『八つ墓村』の後半の鍾乳洞でのスリリングな追いかけっこ、『インディ・ジョーンズ~魔宮の伝説』の地下トロッコを使った追いかけっこ、『人造人間キカイダー』等の自分の意思で動くロボット達云々と、色んな要素を織り込みながら、大正デカダンスというか戦前日本の風俗の肥大版というか、そういうトーンで統一されているのが良い。
③『クラユカバ』もそうだが、どこか活動写真の薫りがするのも宜しい。
カラクリガタリ
『クラユカバ』のスピンオフということだが、各一回の上映でもこちらが先で…
不安はあったが、単体で完結はしている模様。
世界観は面白そうなのだけど、いかんせん設定や用語がイマイチ入ってこない。
キャラクターの関係性なども含めて、常に考え、引っ掛かりながら観ることになってしまった。
悠木碧の演技もあり飴屋は好きなのだが、シイナ共々カガリとの絡みがなく残念。
だったらキャラ数を絞った方が分かり易かったのでは。
独特のキャラデザや色彩、カラクリ含めた動きや演出などは非常に良かった。
ただ、カガリの顔の傷や「親譲り」の台詞すら未回収で、他キャラも背景はほぼ明かされず終い。
ある程度拾われたのは朽縄博士くらいかな。
『クラユカバ』に比べてポップで見やすいのは美点。
活発キャラの多いあやねるのポワポワ演技は新鮮だし、伊勢屋の不敵な感じも上手かった。
キャラは魅力的なのに描ききれておらず、また続編もなさそうなのが勿体ない。
カガリの地図好きも突出したものでなく、終盤の逃走経路に活かされる程度なので主役感薄し。
せめてもう30分あればなぁ、と思わずにいられない。
がちゃがちゃ賑やかで良かったです。
主人公のカガリのキャラクターが超魅力的。顔に傷がある女性キャラは良いですね。その他の登場人物も、過去に色々ありそれがわかったりわからなかっったり。想像するのも自由で、楽しく見れました。60分強の尺なので無駄な説明は省き、テンポよく物語がすすみ、ダレることなく最後まで見れました。
一点。塚原監督はクチナワ博士のように自分の世界を作ることに夢中で、そうでなく、もう少し、木戸銭払ったお客様にサービスすることを覚えればもっと商業的に成功するのではと思います!
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