デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のレビュー・感想・評価
全229件中、1~20件目を表示
この国の生きている感覚をみごとに封じ込めた世界観。
原作未読なため、どこまでが浅野いにおのマンガに忠実で、どこまでが吉田玲子の脚色の妙なのか判別がつかないのだが、如実にわかる藤子不二雄や水木しげるの引用から、震災やコロナ禍の暗喩、この国を覆う閉塞感と展望のないモラトリアム感など、日本で生きてきて「あ、知ってる……」と思う感覚をギュギュッと凝縮させたような世界観であり、ひとつひとつの表象が多層的であることに魅入られて、咀嚼できる許容量をはみ出して知恵熱が出て倒れるかとすら思った。斬新、ではないのだが、自分たちが浴びてきたある種のカルチャーの総決算を目の当たりにしているようで、マジで圧倒された。
あのは実写映画『鯨の骨』での演技も素晴らしかったが、幾田りらともども声優としても空恐ろしいくらい完璧に思える。そして2人のコラボ曲でガツンと終わるポップさが、かろうじて息をつかせてくれた気がする。と、手放しで絶賛しつつ、考えたらお話的にはまだ半分なんで、ストーリー全体をどう評価したものかはまだ保留。5月までに原作を読むか、このまま知識ゼロを保持して後半も映画から観るかでアタマを抱えています。映画を待つのが自分的には正解だと思いつつ、気になってしょうがないんですもん。
本当はこの世界はどのくらいヤバいのか
ポスト震災、ポストトゥルース時代の青春映画として大変完成度の高い傑作だと思う。世の中では何か大変なことが起きているけど、自分の半径数メートルは平和で、今しか味わえない青春が大事。「本当はこの世界はどれくらいやばいのか」と教師の質問する主人公の思いは、みんなが抱えているけど、普段それを口に出すことはない。なんとなくヤバいとみんな思ってるけど、人は信じたいものしか信じることはないし、気づいていても気づいてないフリ、見ないフリをしてしまう。
日常が突然壊れたとしても、非日常が日常に変わって日々は続いていく。それは不気味なことだと同時に、決して悪いことばかりでもない。そうしないと人間は生きていけない。この作品は、危機感を持てないことへのいらだちや諦観だけじゃない、それでも生きていく人の強さはその鈍感さにこそあるかもしれないと言っているようにも思える。アニメーションの完成度も極めて高いし、主演二人の声はキャラクターのお腹から出ているとしか思えないくらいにハマっている。今年を代表するアニメーション映画の一本だ。
日常を覆うSF要素、二人の声が織りなす固い絆に引き込まれた
原作を何も知らないまま本作に飛び込んだが、SF青春劇に思いのほか引き込まれた。主人公の二人は高校生。それこそ自分とは親子ほど歳が離れているものの、私もこの日本で生きる身として、巨大宇宙船飛来とまではいかなくとも、社会が揺れるたび何度となく似たような感覚に陥ってきた気がする。もしかすると前の世代も、これから後の世代も、感じることは同じかもしれない。想像を超えた事態は何の前触れもなく唐突に訪れ、日常を豹変させる。だがその状況下にあっても、高校時代は、青春は続く。彼女らが交わす他愛のない会話、ただ一緒にいるだけで醸し出される安心感が尊い。門出(幾田りら)の落ち着いた基調トーンと、おんたん(あの)がもたらす破天荒な揺さぶり。時に攻守を反転させながら描かれる二人にとっての「絶対」。通常なら青臭く思えるその概念も彼らを見ているとすとんと胸に落ちるのが不思議だ。後編がどう展開するのか非常に楽しみである。
不安、不安定
anoちゃんのキャラと声がばっちりあってて、ikuraさんの落ち着いた感じも良くて、声だけだとあまり現実感を感じませんね笑いや、最高でした。
小学3年生の息子と行って、入る前に
「あ、お父ちゃん、昨日はこのオッペンハイマーって映画観たんだよ。原爆って知ってる?習った?」
「知らない」
「原子爆弾って、町が一個破壊されるぐらいの爆弾だよ」
(普段嘘ばかりついてふざけてるので)「噓でしょ?」
「いや、本当にあるのよ」(真顔で)
(察して)「ふーん…」
という会話をしたのですが、この映画の冒頭に出てくる新型爆弾?につながりました。
映画のレビューとは関係なくてすみません。
(原爆や戦争について勉強するのは小学6年生ごろかららしいですね。)
次作へのつながり方、オチへの持って行き方に一抹の不安があるので1点減点してます。キャラが多くて、謎や伏線も多いので、これ全部まとめられるの?と。
でも今作だけで言えば、テンポもいいし、いにお節のセリフも最高だし、アニメのクオリティも高いです。
ちなみに原作未読です。いにお先生の漫画はずいぶん昔の初期のとおやすみぷんぷんをチラ読みぐらいです。でも好きです。すみません。
デデデデ世界に満足感
原作は途中までで積読。1巻は10年前か。ポスト震災や安保など当時の政治社会的な不安感、空気を色濃く映し出していてかなりハマったことを覚えている。
といいながらストーリーはかなり忘れていて、映画を見てこういうエピソードあったなと思い出すが、おおむね原作通りかと思う。尺が長い中コミックのようなエピの並べ方なので、(前章単体では)若干焦点がぼやける印象。
映像はスーパーリアルな東京の街を原作そのままのキャラがよく動いて嬉しい。
個人的には異星?人と接触してからが本番と思っているので評価は保留したいが、満足感はあるので後章への期待込みで。
奇妙奇天烈奇奇奇奇奇欣喜雀躍喜色満面!
原作も広告の類も知らないままに鑑賞しましたが、こんなに深くて面白いとは!!
後編が公開される前に観ることができて本当に良かった。
次の展開とラストに向けての、自分の想像力が思いっきり試されますね。
ナニコレ、面白いじゃん!という嬉しいオドロキ
東宝系アニメは得意でないので食わず嫌いになりそうだったところ、GWに子連れで鑑賞したところ、かなりポジティブなオドロキだった。
コロナ期の閉塞感を宇宙船の到来に置き換えたというか、ディストピア背景にイマドキ女子高生の生活を載せた絶妙な設定や、塾合宿に参加する優等小学生の気持ちとか、細かいリサーチみたいなものも実は為されたのかもと思わせるストーリーにも説得力?があって、思わず原作も読みたくなるが、敢えて読まずに後章を楽しみに待つことにしている。
幾田りらとあのちゃんがすごく上手い。
小学5年生には難しい部分もあったなと思いつつ、親子で後章が待ち遠しい。
ドラえもん(イソベアン)は、押し入れの内ではなく、リュックの中に居る"日本独自"のサブカルチャー作品
原作知らずでしたが、予告編が気に入っていたので、観たいと考えていましたが。。。封切終了間際に駆け込む事が出来ました。
あやうく本作を見逃して、大後悔するところでしたした。
主人公たちの容姿が、美少女ではなく、オタク系平凡ガールなのに親近感を感じました。
「第9地区(2010)」の背景に近いが、テンポの良い会話とセンスに
アニメでしか描けない表現と、日本人にしかできない感性を映画中にふんだんに取り入れられた
とても素晴らしい映画作りができていたと思います。
専守防衛の筈の日本国自衛隊と未だに進駐軍気取りなアメリカ軍の強行的な攻撃に疑問が湧きましたが、
両国政府は、事前に何かをを掴んでいたのでしょう。
解明は後編に期待します。
また、主人公達の高校生期と小学生期が、うまく結びつかなく、特にイソベアンの中身との最初の出会いに関する事が高校生期にどう結び付くか、後編が楽しみです。
後半は必ず観ます。
ハマった
原作知りませんでしたが高評価なので見に行きました。めっちゃ面白い。
初めに思ったのはキャラクターが個性的なことですね。恐らく色々な作品からパロったというかオマージュということだと思うんですけども、それぞれのキャラクターが立っていて凄いなと感心しました。またセリフ回しもアニメ感バリバリなところがありますが、それがまた好きでした。
ストーリーは前章ということでまだわからないこともあるし、ちょっと腑に落ちないところもあるのですが、日常とSFとのバランスが良くてとても面白かったです。また次回に続くというのも楽しみな一つです。
今、アニメ映画を観るならこれ! という作品。是非見ることをオススメします。
イヤー面白かった 。びっくり
まったくチェックしていなかった作品。
今週は観たい作品がなくて、皆様のレビューを拝見していたところ、面白そうで点数も良いので観に行こうとしたしだい。
ただ、自分の行く映画館では上映していないので、新たにTOHOシネマズに会員登録をし、本日鑑賞。TOHOシネマズは今年に入り、カードの再発行の期限が切れてしまったので、500円払い新規登録をしました。
2年経過すると、再発できず、新規登録なので2年以上ぶりのTOHOシネマズでの鑑賞だったけど、いつものMOVIXや、イオンに比べると、音響を劣るけど、画質が良い気がした。
気のせいかな?
100席程の小さなスクリーン。
1日1回上映になっているため、4割程埋まっていた。
客層、バラバラ。若い方が比較的少なかった。
絵柄がまったく好みではないけれど
内容はツボにはまった。
後編早く観たいし、原作も読みたい。
途中ブサ犬が出てくるけど、
オヨヨにそっくり。
懐かしい
あと、スカート短すぎ
TARAKOさん、ご冥福をお祈りします…
世界の在り方が、如何に危機的な状況であるのかをアニメで此処まで強く抉り出されるとは。
正直興味本位で見た作品ながら、これほどの佳作を観たことがなかった。後編が待ち遠しい。
主役二人の本業の声優を超える画へのハマり方がまず凄い。キャラクターの絵面は私のストライクゾーンからはズレているのだが、背景とメカを含めトータルの画面表現は全く違和感なく見入ってしまった。
人物描写が丁寧で、何気ないがかなり本質を衝いてくる登場人物たちの言葉には、反応せざるを得ない事頻り。
今の日本の、そして世界の、在り方が、如何に危機的な状況であるのかを、こんな形で、アニメという手法で、此処まで強く抉り出されるとは思いもしなかった。安易にエンタメ作品として消化することなどできないくらいに感じている。
何か正しいことを為したいと純粋に思う事自体のポジティブさと、実際に為されたときに生まれる想定外事態のネガティブさの対比は、後編にどのように進捗するのだろうか。
高齢者のおじさんにも寝落ちせずに観ることが出来た…
原作未読だったが、まあまあ、高齢者のおじさんにも寝落ちせずに観ることが出来た。
私たち昭和世代はいわゆる少年サンデー・マガジンなど、週刊マンガ雑誌で育ってきた。さすがに50歳を越えてからはほとんどマンガを読まなくなったが、マンガやコミック文化を支えてきた世代といえる。なので、近頃の映画界におけるアニメの凄さに平服してしまうのだが、本作も、よくわからないことだらけとはいえ、後編を見に行かなくちゃとは思った。前編なので、回収されていないことだらけで、少々、見終えて疲れたのは正直な気持ちではある。最終の評価は後編をみないと採点できないが、あえてするなら★3.8かな。後編の出来次第で、3.5になるかも、4.0になるかもしれない。
あのちゃん、幾田りらの主役二人の声優ぶりは評価出来ると思う。二人とも才能が豊かだなあと感心した。
鑑賞動機:原作7割、予告2割、主題歌1割。
観るかスルーか当落線上だったが、原作を少し読んで(キホちゃんの件の手前くらいまで)観ることにした。
主題歌の作曲が凛として時雨の人と知って、なるほどと思う。そのまま自分らで演っても違和感ないような。
デベ子…。
非日常があっという間に日常になっていく。現実からフィードバックされているところもあるが、予告含めパッと連想させるのは『第9地区』。最近観たせいかちょいと『私ときどきレッサーパンダ』の香りもする。
前章だけなので判断保留の部分もあるが、後章は観に行くだろう。いやなんか、とてつもない仕込みがされていそうな気がするが。どうなる?!
原作も知らない初見で…
こんなに引き込まれるとは、もちろん予習もなく観たわけですが、すごいアニメに出逢った感じです。
映像美も凄まじいし、ストーリーもぶっ飛んでるし。
あのちゃん、幾田りら、お二人の演技力にも圧巻だし、2人のキャラクターそのまんまで、ピッタリ。
ストーリーについて云々言わずとも楽しめる映画でした。
後半も楽しみ!
浅間山荘事件を彷彿させた。
原作は読んでいません。
「日常の中の非日常」という設定はよくあるが、本作品のような「非日常の中の日常」といった設定は、なかなか面白かった。
門出の小学生時代のシーンで、自分がイメージする正義のために、なり振り構わない猪突猛進をするあたりが、往年の過激派「連合赤軍」が起こした「浅間山荘事件」を思い起こさせた。
やはり、思慮の浅い正義漢に大きな権力を与えれば、ロクな事にはならないということか。
侵略者(?)にしても、地球人にしても、「正義って何!?」という究極の疑問符を投げかける奥深い作品です。
現実か幻想か⁇SFサスペンスミステリー
劇場39作目
いくらちゃんの声が天才的に可愛かったです
前半の1時間くらい中々話が動かなかったのですか途中不気味なシーンも入り凄く鳥肌が立ちました。
コレは後編も見ないと謎が解決しないので見に行きたいと思います。
全229件中、1~20件目を表示