ロバート・カーライル「フル・モンティ」“25年ぶり”続編は「うまくいくと確信していた」【本日配信】

2023年6月14日 14:00


ディズニープラスのスターで独占配信中
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オリジナルドラマシリーズ「フル・モンティ」が、ディズニープラスのコンテンツブランド「スター」で独占配信中だ。本作は、失業中の男たちがストリップに挑む姿をユーモアたっぷりに描いたイギリス映画「フル・モンティ(1997)」の新たなドラマシリーズ。このたび、映画に続き、25年ぶりに主人公ガズを演じるロバート・カーライル、成長したガズの息子ネイサン役のウィリアム・スネイプ、そして、新キャストとして、ガズの娘デスティニーを演じる新星タリサ・ウィングが取材に応じ、作品への思いを語っていた。

――あなたが出演した「トレインスポッティング」の続編が公開されるのに、20年近い歳月がかかりましたが、「フル・モンティ」はそれを上回る25年ぶりの続編となりました。ドラマシリーズとして、続編が制作されると聞いたときは、どう感じましたか?

ロバート・カーライル:「T2 トレインスポッティング」に出演した経験が、すばらしいものだったから、今回も間違いなくうまくいくと確信していたんだ。もう一度、ガズを演じ、しかも、オリジナルの脚本家であるサイモン・ビューフォイ(「スラムドッグ$ミリオネア」)と仕事ができるチャンスは、絶対に逃すべきじゃないしね。

――ウィリアム、あなたは続編制作を知って、どんな気持ちでしたか?

ウィリアム・スネイプ:撮影が始まるずっと前に、サイモン(・ビューフォイ)から電話がかかってきたんだ。「バンド(映画)を再結成するよ。タンバリンを演奏してみないか?」ってね。僕は「100%やります」と答えたよ。映画に出演したのは、僕が11歳のときで、それ以来、当時の経験は人生のとても大きな部分を占めていたし、舞台になっているシェフィールドの出身だから、映画のこともとても大切。だから、即決だったよ。みんながまた一緒に集まって練習を始めたら、僕もすぐタンバリンを持って、その場にいた(笑)。つまり、僕らは家族なんだ。また、仲間と会って、一緒に遊べるんだから、まさに夢だったよ。

――新キャストとして、「フル・モンティ」の続編に参加した感想を教えてください。

タリサ・ウィング:とてもエキサイティングな出来事だったわ。最初に電話をもらった時は、かなり緊張したし、その電話から2日後には、早速本読みが始まった。そして、撮影初日、みんなに会ったことは一生忘れない。とても優しくて、温かく迎え入れてくれたわ。(脚本の)サイモンの存在も、大きかった。私が演じるデスティニーのことを知り尽くしているから、例えば、彼女の過去について質問しても、すぐに答えてくれた。まるで、デスティニーの人生の辞書を手に入れたような感覚で、本当に助けられたわ。

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――ドラマシリーズという形で、「フル・モンティ」の続編が完成した今現在、感じていることを教えてください。25年の歳月が経ち、さまざまな変化も描かれていますね。

カーライル:確かに、この25年間、登場人物たちはみんな大変な思いをしたよ。この国(イギリス)の保守的な支配や、緊縮財政の25年間に耐えなければならなかったし、そのせいで、人生は少しずつ削り取られてしまった。国のインフラもね。そういった問題は、脚本にも表れている。この国の教育の状況は、まさに見ての通りさ。映画の「フル・モンティ」は、90年代のシェフィールドの鉄鋼業の衰退にスポットを当てていたけど、ドラマシリーズでは、登場人物たちの苦難と現在のイギリスの状況を重ねて、描いているんだ。

スネイプ:改めて、この映画がとても大切なものだと実感したし、ドラマシリーズに参加できたことも、とても誇りに思っているよ。オリジナルにどれだけ忠実でいられるか不安もあったけど、脚本を受け取った瞬間に「これはすばらしい作品になるぞ。みんなに共感してもらえるものになる」と感じた。いろんなことを経験し、取り組むべき問題もたくさんあるイギリス社会で、登場人物たちは、いかに危機を切り抜けるべきなのか。それが作品のテーマになっているからね。

ウィング:私にとっては、俳優として非常にユニークな機会だったわ。すばらしいオリジナル映画の存在のおかげで、支えられているような、どこか安心感を抱くことができた。おなじみのキャラクターたちに再会できるというのも、とてもユニークなことだし、どんな風に受け止めてもらえるか、とても楽しみだわ。

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――ロバートとウィリアムに質問です。映画で演じたキャラクターを、今回は全8話のドラマシリーズで演じたわけですが、映画とドラマで役柄へのアプローチや役作りに違いはありましたか?

カーライル:映画とドラマの大きな違いは、基本的には時間だよね。映画の「フル・モンティ」は90分くらいだったけど、今回は8話分の時間をかけて、登場人物と彼らの人生をさらに掘り下げていく。そこには大きな違いがあるし、それこそが僕をやる気にさせてくれた。パーフェクトにね。さっきも言ったけど、登場人物と現在のイギリスの状況には重なるものがある。国が抱える問題や課題も、深く見せることができるんだ。

スネイプ:映画が撮影された当時、僕は11歳で演技経験はゼロ。だから、すばらしい俳優たちの演技を見て、そこから学ぶことから始めたんだ。ボビー(ロバート・カーライルのこと)は、時間を惜しまず僕に接してくれたから、驚くほど短い時間で、信頼関係を築くことができた。あれから25年が経って、演劇学校に通ったし、僕には僕なりの役作りのプロセスというものがあるから、当時を振り返りながら、例えばボビーの役作りを断片的に、ネイサンに反映させたりしたんだ。11歳の自分を見つめ直し、同じ役を25年経ってから再び演じる機会なんて、めったにないはず。そんな俳優は、きっといないよね。すばらしい脚本のおかげでもあるよ。


<「フル・モンティ」あらすじ>
映画から25年後の設定で、舞台は同じく英シェフィールド。工業は廃れ、医療、教育、雇用も崩壊しつつある崖っぷちの状況下で、主人公のガズ(カーライル)ら仲間たちは相変わらずの珍騒動を巻き起こしていたが、ある悲劇に見舞われ、大切な友だちのため、再び一致団結することを決意する。

<「フル・モンティ」出演者>
息子の親権を取り戻そうと奮闘するガズ役のカーライルをはじめ、ガズの親友デイヴ役のマーク・アディ、ガズの元上司で、無理やりストリップに参加させられるジェラルド役のトム・ウィルキンソン、失業後に自殺未遂を起こすが、ガズに命を救われたロンパー役のスティーブ・ヒューイソン、老人ながらダンスが得意なホース役のポール・バーバー、ダンスは苦手だが別のセックスアピールで仲間入りしたガイ役のヒューゴ・スピアーという“あの6人”が集結。成長したスネイプも、ガズの息子ネイサン役を続投した。


オリジナルドラマシリーズ「フル・モンティ」(全8話)は、ディズニープラスのコンテンツブランド「スター」で独占配信中。映画「フル・モンティ」も配信されている。

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