ごみの山の中を歩くだけでなく、食べたり寝たりするなんて、健康への影響が恐ろしい。そんな生活をせざるを得ない子どもたちが、たくさんいることが悲しい。助け合って、図太くなって、生き延びたジャマールとサリーム兄弟。兄サリームは悪いこともけっこう平気、弟ジャマールは優しくて一本気。一人ぼっちの女の子ラティカと出会い、兄弟と三人で肩寄せあって生きていくが…。
ジャマールがクイズ番組に出る理由が切ない。出ても嫌がらせされたり、足を引っ張られたり、苦労の連続。あの司会者ヤバくね? インドで「ミリオネア」が生放送されるのもすごいが、続きはまた明日、ってのもめっちゃ生々しい。クイズの進行と、サリームとラティカの動き、警察の取調べと、緊張感を高めながら、今と過去が交差していく手法はお見事。
サリームは亡き母と同じく、イスラム教徒なんだね。すれっからしでも、芯には罪を懺悔する思いがあった。ラティカかわいい。辛い境遇でも折れない強さがある。彼女のテーマ曲、柔らかいハミングが心地よい。
インド映画といえば、歌って踊るイメージだったが、イギリス映画だった。なので、ダンスはラストのみ。すごい大人数のダンスで、迫力があった。こども時代のジャマールとラティカが2人で踊っているところもほのぼのした。
BS松竹東急の放送を鑑賞。