オスカー5部門ノミネート タランティーノ、E・モリコーネからのローマ映画祭功労賞授与に感激

2013年1月12日 11:00


ヨーロッパ各地で熱烈な歓迎を受けたジャンゴ一行
ヨーロッパ各地で熱烈な歓迎を受けたジャンゴ一行

[映画.com ニュース]伊ローマで1月4日(現地時間)、「ジャンゴ 繋がれざる者」のヨーロッパプレミアが開催され、クエンティン・タランティーノ監督は「荒野の用心棒」をはじめとしたマカロニ・ウエスタン作品や、「ニュー・シネマ・パラダイス」の作曲でも知られる映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネから、ローマ映画祭功労賞を授与された。「イタリアの映画をもとにしているような映画を作ると、ここに来てこんな興奮を味わえるのは夢のようだ」とマカロニ・ウエスタンをこよなく愛するタランティーノ監督は感激の面持ちだった。

ヨーロッパプレミアでは、タランティーノ監督を筆頭に、主演のジェイミー・フォックスクリストフ・ワルツケリー・ワシントンサミュエル・L・ジャクソンらが登場。そしてタランティーノが本作への出演を熱望し実現した“元祖ジャンゴ”フランコ・ネロもレッドカーペットに登場した。

フォックスは、「タランティーノはこれまで仕事をしてきた中で最も素晴らしい監督だ。今回は奴隷を背景にした西部劇がテーマで、馬に乗ったりして、すべての経験がアメイジングだった。アメリカでは映画も大ヒットしていて素晴らしいよ!」と撮影を振り返り、ワシントンは「クエンティンは映画を作ることに恋をしているの。彼がもっとも過ごしたい場所はセットなのよ。24時間ずっとね。だから彼と一緒に仕事をすると、そのパッションは伝染するし、刺激的だわ!」と語った。

翌日7日(現地時間)に、一行はパリプレミアに出席。「イングロリアス・バスターズ」の仏女優メラニー・ロランが駆けつけた。また、8日(現地時間)はベルリンプレミアに登場し、ジャンゴの相棒でドイツ人のドクター・シュルツを演じたワルツを筆頭に監督、キャスト達はファンの歓声に迎えられ、トム・ティクワ監督や「イングロリアス・バスターズ」の出演者、ミュージシャンらドイツのエンターティナー達がレッドカーペットに華を添えた。

なお、10日(現地時間)に第85回アカデミー賞のノミネート作品が発表され、「ジャンゴ 繫がれざる者」は作品賞、助演男優賞、脚本賞、撮影賞、音響編集賞の5部門にノミネートされた。

タランティーノ監督は「アカデミー賞はすばらしいよ。ただ、賞のために映画をつくっているわけではないけど。アカデミー賞から評価されるからといって映画が今以上によくなるわけではないし、逆に評価されないからと言って映画が悪くなるわけでもない。むしろタイミングの問題だよね。でもアカデミー賞は楽しくて名誉なことだし、パーティーやイベントに招待されるのはナイスなことだよ! 1年の終わりに映画の成功を祝福するのは楽しい時間だね」と世界的に注目される映画賞への思いを語った。

ジャンゴ 繋がれざる者」は、3月1日全国で公開。

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