「プロジェクトX」映画化! 「陽はまた昇る」製作発表
2002年3月12日 12:00
日本初の世界規格であるVHSビデオの誕生に秘められた熱き男たちの闘いと、彼らを支えた女たちのドラマを描く「陽はまた昇る」の製作発表会見が、3月6日、東映東京撮影所にて行われた。会見には、西田敏行、渡辺謙、緒形直人、真野響子、篠原涼子の主要キャストのほか、佐々部清監督らスタッフが出席した。本作は、NHKの人気ドキュメンタリー番組「プロジェクトX 挑戦者たち」のテーマとして取り上げられた“ベータ・VHS戦争”にまつわる実話をベースに、ドラマ的な脚色を加えて映画化したもの。
本社のリストラ命令に真っ向から立ち向かい、VHSの開発を通して部下を守り抜いた実在の人物に扮する西田は、「(いつものシリーズ作とは違って)今回は、堂々と給料をもらえるサラリーマン役ができてうれしい(笑)」と笑わせながらも、「不況続きの今だからこそ、照れないで『ちゃんとやろうよ』と言わなきゃいけない。そういう時代に生きる人たちにとって、栄養満点な作品にしたい」と、同作に掛ける意気込みを語った。この思いは、同作に関わるすべての人に共通の様子。「鉄道員」「ホタル」のチーフ助監督を経て、同作でデビューを果たす佐々部監督も、舞台となる70年代前半と現在の日本の共通点を挙げ、「とにかく“前へ、前へ”と、勇気と力を与える作品にしたい」と力を込めた。
「陽はまた昇る」は、4月にクランクアップ、全国東映系にて6月公開予定。