青春ジャック 止められるか、俺たちを2のレビュー・感想・評価

全50件中、1~20件目を表示

5.0こんなの見ちゃったら作る側になりたくなりますよね。

Mさん
2024年5月8日
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で、ほんとにそう願い続ける人は監督とかになってしまうんですね。

芋生悠さんが大好きになりました。
井浦新さん、東出昌大さんも、最後の歌も大好きになりました。あと、「がんばっていきまっしょい」の悦ネエが、そのまま(うまい具合に)成長したような田中麗奈さんの表情が見れて、とてもうれしかったです。

<最初のレビュー>
止められません!!!!!
映画愛に溢れる映画って、まさにこのことですね。

<3回目を見て>
1回目はとにかく見ました。芋生さんのファンになりました。
2回目は芋生さんの演技に集中しました。
3回目は細かいところが気になりました。
というわけで、気になったところをいくつか。
1.16歳の誕生日ということですが、お姉ちゃんは大学生になってから、のように見えました。
2.ひかり(?)のホームは11号車だったように見えてましたが、実際には3号車自由席でした。
3.同じくひかり(?)で、座席の方向がバラバラで気になりました。
4.屋上で投げた空き缶が、通りに落ちたのではないかと心配しました。
あといくつかあったような気がしましたが、見ているうちに忘れてしまいました。
それから、結局2浪で通ったということ? よく、わかりませんでした。
疑問に思ったところを書きましたが、こんなことは
評価には全く関係ありません。見れば見るほど好きになれる映画でした。

好きだったところ
1.階段からの支配人の表情の変化
2.ママの表情
3.屋上での支配人への告白の場面(支配人の対応)

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M

4.0実際の当時

2024年4月29日
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笑える

知的

の様子と比べると、相当薄味なんだろうと思う。だがこういう味付けならヒットしそうとも。芋生さんやコムアイさん等女性キャストが魅力的、ここも大分アップデートされてはいますけど。
荒井晴彦関係がどっと出ていて、キャスト結集に都合いい時期だったんだろうな。

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トミー

4.0映画をもっと好きになる、映画青春群像劇!

2024年4月29日
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井浦新(若松監督)、東出昌大(木全支配人)、芋生悠(金本)、杉田雷麟(井上)の4人が織りなす群像劇です。

冒頭、校庭で木全がビクターのビデオカメラで撮影をしていて、井上が興味を持つところからの導入が
今後の井上を示唆していて実によかったです。
それからシネマスコーレの支配人を木全に依頼する若松監督、その場所がいかにも昭和な喫茶店で
そのシチュエーションにもグッときました。
4人が出会う場所がシネマスコーレであり、ここで4人としての物語が紡がれていくあたり、
巧みな脚本だと思いますし、しっかりひとりひとりを描いているところにも好感が持てました。

若松監督に憧れている井上が、若松監督に弟子入りを申し出てから
井上の監督志向を軸にした物語展開になっていき、撮影現場での出来事全てが面白く描かれています。

そもそも私は2018年あたりから本格的に劇場で映画を観はじめたにわか映画ファンであり、
本作にノスタルジーを感じることができないのですが、
それでも若松監督はこういう人だったんだろうな〜と思えるほど、井浦新のなりきり感がビシビシ伝わってきて
きっと本人も楽しく演じているのだろうということが、スクリーンからもよくわかりました。
立ったキャラクターで、実に面白い。マジメなんだけど絶えず笑えるところがツボでした。
『光る君へ』の井浦新とは大違いです(笑)

東出昌大の木全支配人はすっごい猫背なんですよね。実際にそうみたいですね。
木全支配人が軸になって主要キャラクターたちを結びつけていくお人柄が、実に素晴らしいなと感じました。
そしてシネマスコーレをどうしていきたいという強い意思を持っているところにも共感を覚えました。

唯一のフィクション人物である芋生悠の金本は、在日であり、女性、映画監督としての才能がないことを
気にしていて、井上のことをじっと見ているんですね。
気になる存在として。ただ、気に入らないからぶつかるんです。そういうやるせない繊細且つ難しい内面を
実にうまく演じていて、すごい女優さんだなと思いました。
『夜明けのすべて』でも素晴らしいと感じファンになりましたが、本作でますます好きな女優さんになりました。

そして杉田雷麟の井上。
実際はそうではないと思うのですが(今の井上監督を見る限り)、ドジっぷりを発揮して若松監督に怒られてばかりなのですが、
そこに若松監督の愛情もあって、徐々に脚本家としての才能を開花させていくあたり、グッときました。

全編を通して、映画っていいな〜とあらためて思いましたし、ますます映画が好きになりました。
多くの方に観ていただき、映画を好きになっていただけるととてもうれしいです。

※舞台挨拶回で鑑賞しました。井上監督と芋生悠さんが登壇され、映画撮影のエピソードを語ってくださったのですが、
井上監督はいちども芋生悠さんに演出をしていなかったそうで、そこには驚きました。
全部自分自身で考えて役をつくっていらっしゃったそうで、フィクションの人物だけにその造形をしていくことは
とても難しかったことでしょう。
井上監督曰く、タイトルはご自身の青春をはじめ、若松監督の映画タイトルへのオマージュだったり、多くの方の青春をジャックしている
意味を込めているのだそうです。
井上監督はとても饒舌な方でトークも面白かったです。芋生悠さんはとてもキュートな方でした。

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ひでちゃぴん

4.5若松孝二監督

2024年4月26日
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泣ける

楽しい

単純

1980年代の映画
若松孝二監督を描く

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こえん

3.5映画愛はいつでも青春真っ只中

2024年4月14日
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前回同様、最初は井浦新さんの若松監督が
格好良すぎて違和感なんだけど、
進むに連れて、それが薄れていって、
なんか、近くに居た井浦さんやスタッフの皆さんの
若松監督や映画への深い愛を感じて、
監督は、愛すべき自由人だったんだろうなー。
映画って、ステキだなー、と思いました。

また、主役のお二人も、青春!って感じで、とても魅力的でした。

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hkr21

4.0あっちいってろ

2024年4月13日
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笑える

楽しい

興奮

予想を上回った映画🎦

映画好きにはたまらない?かも

映画監督を夢見る若者男女の対比と
破天荒な若松監督
シネマスコーレ支配人
この関係が上手く出来ていて

若松監督はこの映画で、こうゆう方だったのかと知ることが出来た

心を撮るんだ映画は

映画を観る醍醐味は、どれだけ観る人の心を揺さぶれるかだと私は思っている

福田村事件のキャスト勢揃いで
面白かったです♪

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アプソ

全体的になんとなく良かった。

2024年4月11日
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マサヒロ

4.0ミニシアターへのエール

2024年4月9日
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若松孝二が名古屋に作ったミニシアター・シネマスコーレの顛末と、井上淳一監督の若松プロ入社当時の自伝を絡ませて描いている。
時代設定が、映画に目覚めた頃とドンピシャなので、作中に出てくる映画関係の小ネタの数々にニヤニヤしてしまう。若松孝二を初めて意識したのも「水のないプール」だった。
当時の製作現場の男社会振りがよくわかるが、映画に生きる若松孝二の憎めなさや愛嬌といったものも感じられた。
ストーリーの中では、芋生悠演じる金本の存在が秀逸。モデルはいるのだろうか。確かに当時の日本映画では、今では信じられないくらい、女性の監督がいなかった。外国人登録の指紋押捺制度も問題になっていた。
演出面では、ところどころ低予算・自主映画っぽいところもあるが、それも若松プロ作品らしい感じか。
ラスト、若松孝二からの遺言のような形で、ミニシアターへのエールが語られる。あの頃あったミニシアターは随分なくなった。シネマスコーレが今でも続いているのは凄いこと。
これからも観客として足を運び続けようと、北国のミニシアターで改めて決意した。

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山の手ロック

4.0面白く観れました。

2024年4月9日
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この手の映画は物まねっぽくなるのであまり得意じゃないけど、前作も観たので観てみた。結果として、監督さんの若いころの話で、否応なしに若者がガツンとへこまされる話。それしかないはずのプライドがずたずたになり、自分に何かあると思ってたのに何もないことに気づき、というのが良かった。

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khapphom

5.0わざわざ転んでみたけれど

2024年4月5日
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泣ける

笑える

舞台は80年代なのだがテイストは70年代っぽく(画面奥でミニバンが走ってたりするけど)、久しぶりにストレートな昭和感のある青春映画を観た!という気分。

井浦新演じる若松孝二の発言や言動の統一感のなさ、パワハラっぷりがめちゃくちゃ笑えたのだが、本作のメインは、若松組に入ったものの自らの才能のなさに悩む井上淳一監督本人の話。劇中で「誰でも一生に1本は傑作を撮れる、それは自分を描くこと」と言ったという新藤兼人の言葉が引かれるが、監督としてパッとしなかった井上の自虐を思わせ、ちょっと泣けた。

河合塾がビリギャルみたいなプロモ映画を作っていたことに驚いたが、赤塚不二夫や休刊まで愛読したウワシンの岡留編集長らと交流もあったというのがおもしろい。芋生悠の在日設定は、社会派なネタ入れときました以上のものがなかったように思うけど、そーいや在日外国人の指紋押捺問題ってあったなーと当時を回顧。

やっぱ人間が人間をぶっ殺すような映画が観たいんだよね。

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ジョンスペ

4.5若松孝二

2024年4月3日
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前作も観ていたので今作も観るでしょ!と新宿へGO💨

若松孝二は「実録 連合赤軍 浅間山荘への道程」が大好きな作品(映画自体はひたすら凄惨なシーンの連続)

それから寺島しのぶ熱演「キャタピラー」や井浦新の三島由紀夫映画など意欲的に映画を撮り続けてきただけに、突然の事故死は悔やまれる

金本役の芋生悠サン、いつもは上品な役が多いが、今回の役も個人的にはスキ💓

東出クン、あれから映画でよく見るけど、ヤッパリ存在感あるし、制作側からしたら使いたくなる役者ナンダヨネ~ オワリ!

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うんこたれぞう

3.0井浦新舞台挨拶とサイン会レポ

2024年4月2日
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年度末忙しい〜
年度始めに仕事抜けていいのか?と悩むこと5分。仕事と井浦新だったらどちらか答えは明白です。もし行けないとしても、1300円だったということもあり、チケットを買いました。

まずは映画の感想をまとめていうと、
岩松監督を知ってる人が見れば面白いけど、全く知らない人がみるとどうかなといった映画でした。年度末の忙しさのなか前調べもなく、見に行きましたが、正直、調べた方が良かったなと思いました。

でも、舞台挨拶も含めて考えると行くか迷っているなら行くべきです!!行こう映画館に!

私は仕事をしれっと抜け、電車に揺られ、時間ギリギリ映画館に着きました。すると、狭い館内は井浦新効果で女性が多く、若い子から主婦までいて、私ひとりじゃない。みんな同じだと思いました笑
さっそく物販に並びパンフレットを買いました。物販に並びながら前の人とどの作品で井浦新さん好きになりましたか?という話題で盛り上がり楽しかったです。

映画自体は、岩松監督も知らないので、他人のホームビデオをみてる気分でした。
カメラも手ブレが酷くスタビライザー使って欲しかったり、ピントがオートになっていて通行人でズレるなどお粗末でした。

井浦新の演技は、声を変え、しかめっつらのままサングラスをしていて、井浦新らしさはなくなっていました。井浦新をみたくて見に行くと若干違います。でも、その癖ある演技で後半は笑いを誘ってました。

東出は離婚騒動でイメージは悪かったですが、この映画では東出がいてよかったなと思いました。演技は丸々コンフィデンスマンのまんまでしたが、それでも映ってる間はまだ見れました。
こんな物腰の優しい感じだったら、杏ちゃんも騙されるなと思ってみてました。あと、終始東出は猫背で、よくよくみると家の中のドアとかでも屈んでて、この世界は東出にとって窮屈すぎないかって思いました笑

東出の家にあった調味料入れや砂糖入れが実家にあったのと同じであーあれなつかしい!ってなりました笑

全体的に、この映画は自伝みたいなものなので特にストーリーはなく、うちわで楽しむものなのかなと思いました。映研の延長線のような映画です。

そして、映画も終わり、歌と舞台挨拶が始まりました。
生歌は歌うまくてこの歌聴けただけでも1300円払ってよかったんじゃないかって思いました。

舞台挨拶は岩松監督の誕生日ということもあり、前作に出演した方が出てました。(1をみてくればよかった)

そして、ついに、井浦新登場です。
まさか、通路から来ると思ってなかったので、びっくりしましたが、近く通っただけでオーラやばいしかっこいい。なんならかっこよすぎて絶対近づけない笑笑
しかも、髪上げてる。泉ポヨみたいな髪型もいいけど、上げて髪型決めてるときめちゃくちゃかっこいい😎

舞台挨拶は編集のお話や、1の出演者が多いかったので1のお話や、最後に井浦新さんの映画館に脚を運んでみることがいかに大切かといった熱いお話でした。あっという間に終わってしまいました。

その後、サイン会はあると知らずパンフレットを買っていたのですが、パンフレットを買うとステージに並んでいた方々からサインをいただけました。

もちろんその中には井浦新もいるわけで、、
ふつーにいるんですよ。そこに。

画面越しでもかっこいいのに
本物もっとかっこいいのかい!!

監督や出演者さんたちひとりひとりにサインをもらい、そして、ついに井浦新さんの前に。
目めちゃくちゃ大きいじゃん。
やばやばやば
さっさっとサイン書いて、ありがとうございました。ニコっ(笑顔やばい)というだけでしたが、
キラキラしすぎてて本物かっこよすぎない???
間に画面がないとこんなかっこいいの??
とにかくかっこよかったです。

はるばる2時間満員電車に揺られきたかいありました😂😂

これパンフレット代だけでいいんですか?

もし、井浦新ファンで行ける舞台挨拶があったらいった方がいいです。間違いないです。

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patrick

4.5愛に溢れた作品 映画の愛もそうだけど、 人も愛おしいし、魅力的だし...

2024年3月30日
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愛に溢れた作品

映画の愛もそうだけど、

人も愛おしいし、魅力的だし、

みているこちらも優しい気持ちになれる

二人の監督の作品を、これから意識して見ようと思う

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jung

4.5ミニシアターにもっと足を運ぼう!

2024年3月30日
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個人評価:4.5
映画愛に溢れる作品。
80年代に舞台は移っても、パート1からのテンションそのままに井浦新の若松節も健在で心地いい演技。
映画を作りたい若者の衝動。その燃えたぎる青いままの原石を、井上監督が自ら描くのは面白い。
怒りを作品に込める。若松監督らしい映画論が反映され、パート2も素晴らしい作品だった。
ミニシアターにもっと足を運ぼう!

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カメ

4.0エンドロールで納得

2024年3月29日
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泣ける

笑える

萌える

これってどこまでがホントなのかなぁ?なんて思いながら観てました。若松孝二監督はもちろん知っていたので実話をベースにしたんだろうけれど…。最後に亡くなる直前と思われる若松孝二監督の回想。そこでも監督は井上君へのダメ出し。この映画が実話に基づいたものならば井上君はどうなったのか。気になるし、心配にもなる。
エンドロールで実際に赤塚不二夫の出ている小さな映像が流れる(眼を凝らして確認)。それは映画の中の河合塾のCM映像とまったく同じ内容(もちろん出演者は異なる)。そして最後に「監督・脚本井上淳一」のクレジットが。そうか、そういうことか。
(映画観る前に監督の名前くらいチェックしておけよって?…見たんだけど覚えてなかったんです)

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ゆみあり

3.5コンプレックスが無いなら自ら転ぶのだ

2024年3月29日
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笑える

楽しい

幸せ

6年前に白石和彌が撮った若松孝二プロダクション物語「止められるか、俺たちを」の続編である。前作のメイキングを見ると現場で白石監督が手にしている脚本の表紙には「青春ジャック(若松監督の「性賊 セックスジャック」へのオマージュか?)」と記されており、もともと一作目もこのタイトルであったことが分かる。前作の設定が1969年で若松プロが最も躍動していた時期の「映画作りの映画」であったのに対し今作は「反体制」の社会的熱病が冷めきり映画が斜陽へとまっしぐらの辛い時代(1982年)に若松孝二が名古屋に作ったミニシアター「シネマスコーレ」を取り巻く名古屋版ニュー・シネマ・パラダイス。とにもかくにも映画に人生をジャックされてしまった人々のお話で、冒頭は文芸地下で番組編成していて結婚を機に故郷の名古屋に戻った東出昌大扮する支配人の木全(きまた)さんが主人公かと思わせておいて途中からそろりフレームインしてくる井上青年(18歳の井上淳一監督自身!)が物語をジャックしてしまうという一粒で二度おいしい構造になっている。なんせ80年代初頭は名画座目当てに東京(実は埼玉)に出てきた私が最も邦画を観ていた時期と重なり「爆裂都市はがっかりだったけど水のないプールが良かった」とか「ピンクでも滝田洋二郎のような面白い映画がある」とか台詞の随所に映画愛があふれていて楽しい。シネコンでやっていないので久しぶりに柏のキネマ旬報シアターに出かけたのも良かった。通路を挟んで隣の同年代と思われるおやじが井浦新扮する若松孝二が「大林の三本立てなんかやるから(客が)入らないんだよ」と怒鳴るシーンで大笑いしており、それを見ている現状が映画のテーマとシンクロしていて学生時代に良く行った銀座の「並木座」を想起した(客席の真ん中に大きな柱がありスクリーンに没入できないのだ)。全体に奇をてらった盛り上げや葛藤が無く好感が持てるのだが何といっても木全支配人の奥さん(コムアイ)が凄く良くて幸せ!カレーに肉が入らなくても全く問題ないのだ。

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たあちゃん

4.5映画を愛した人々の映画

2024年3月29日
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若松監督は、politically correct(ポリコレ)やハラスメント等の概念がなかった時代の「映画監督」のイメージそのもの。そのカリスマ性で周囲を自分の思う通りに引っ張っていく。自分の映画を上映するミニシアターという夢を押し通し、実際の経営は支配人に押しつけ、ピンク映画をやって金を稼げという。撮影現場ではスタッフを罵倒しまくりつつ圧倒的な監督ぶりを発揮。
いっぽう、弟子入りを直訴する若者に対するごくまっとうな対応からは、優しい心をもった常識人であることがわかるし、東北訛りの抜けない喋り方や「ザ・映画監督」を演じているかのような自己演出には何ともいえないおかしみ、人間的魅力がある。
ここまで魅力的に演じられたのは、『実録・連合赤軍』以降の若松監督の作品すべてに出演した井浦新ならではだろう。若松監督という人の本質を十分に体現し、井浦本人もこの役を目いっぱい楽しんだのではないか。

この映画の白眉は東出昌大演ずる木全支配人。この人の映画愛と、人としての強さは尋常ではない。王様の思いつきで始まったミニシアター、普通ならすぐに潰れただろう(というより開館しないだろう)が、なんと40年も経営し続けた(シアターは今も継続中)。自分の映画以外は客の入るピンク映画をやっておけという若松監督に対し、木全支配人は良い映画をかけたい一心で、驚異的粘り強さで交渉をすすめる。にこやかで腰の低い、見た目は地味なごく普通のオジサンだが、「これからこれから!」と常に前を向き、ぶれず焦らず、少しずつ、インディペンデント映画の上映を実現させてゆく。これだけ強い人はそういないだろう。
東出昌大は、「背が高い」という印象がまったく残らないほどに格好良さやカリスマ性を消し、目立たない(がとんでもない力を秘めた)オジサンになりきった。すごい役者。

芋生悠演ずる映画監督志望の大学生、金本法子はフィクションらしいが、1980年代の日本社会とそこでの女性の立場を知る人間にとっては胸が痛くなるキャラクター。この時代に自分のやりたい何かをやろうとした女性の直面した辛さ、自信のなさ、孤独感、苛立ち、嫉妬、無力感、そしていくらかの甘え、等を、男性脚本家がこれだけ的確に描きだしたこと(そして芋生が清新な演技で見せたこと)に本当に驚かされた。その脚本家とは、本作監督でもあり、本作にダメダメな「才能がない」青年時代の姿(杉田雷麟)が登場する、井上淳一である。才能はあったのだ。

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Tama walker

4.0面白かった!!

2024年3月28日
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若松監督のことは何も知らなくて観たけど、彼の映画に対する熱意や優しさが気持ち良かった。
登場人物それぞれが色んな悩みや葛藤を抱えながら生きているけれど、赤塚不二夫が出てくると「これでいいのだ」と今の自分を許して前に進ませてくれる気がした。

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はなてん

5.0上映中、ずっと涙が流れていました。

2024年3月27日
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泣ける

楽しい

幸せ

観客は半分くらいの入りで、50代の私が若手です。
昭和40年代生まれにはたまらない、懐かしい風物や人との距離感に、上映中ずっと泣いていました。

この頃の大人は、我が子や身内、教え子やからとか関係なく、地域で子どもや若者を育てていました。
私も、親だけでなく、祖父母やおじおば、地域のおっちゃんやおばちゃん、先生、先輩や上司からの愛を感じて育ちました。

井上くんも、若松監督に怒鳴られまくっていたけれど、それは井上くんへの愛と期待があるからです。
井上くんの成長と、エンドロールの監督 井上くんを観れただけで、心満たされました。

作中、若松監督が、井上くんに、「お前の撮りたいものはなんだ」と訊くシーンがあります。
井上くんの答えに、「そんなんじゃねえんだよ、お前が怒っているもんを撮るんだよ!」とすごむとこ、すごくガンと来ました。
私の中にも、怒りはあって、でも変えることはできないよねと諦めて、蓋をしていたことに気づきました。
今年、そこに向き合っていきます。

ホンマに、色々気持ちが動いて、実り多い映画でした。
この作品を知ったきっかけは、前日にFM802で、同年代のDJが熱くこの映画を語っていたから。
不思議なご縁に心から感謝です。

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のりたまちび

4.0面白かったー

2024年3月27日
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久し振りにミニシアター(単館)系映画を楽しめた。
映画の中で才能が無いとか言ってましたが、そんな事は無く、これからもっともっと見せて欲しい。と思いつつ、劇場にいらしていた監督を横目で見つつ退場。

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Oyster Boy