イノセンツ

劇場公開日:

イノセンツ

解説

退屈な夏休みに不思議な力に目覚めた子どもたちの遊びが、次第に狂気へと変わっていく姿を、美しくも不気味に描いたノルウェー製のサイキックスリラー。

ノルウェー郊外の住宅団地。夏休みに友人同士になった4人の子どもたちが、親たちの目の届かないところで隠れた力に目覚める。子どもたちは近所の庭や遊び場で新しい力を試すが、やがてその無邪気な遊びが影を落とし、奇妙なことが起こりはじめる。

監督は、「わたしは最悪。」でアカデミー脚本賞にノミネートされたエスキル・フォクト。ヨアキム・トリアー監督の右腕として、同監督の「母の残像」「テルマ」「わたしは最悪。」で共同脚本を務めてきたフォクトにとって、自身の監督作はこれが2作目となる。撮影を「アナザーラウンド」「ハートストーン」など北欧映画の話題作を多数手がけるシュトゥルラ・ブラント・グロブレンが担当。

2021年製作/117分/PG12/ノルウェー・デンマーク・フィンランド・スウェーデン合作
原題:De uskyldige
配給:ロングライド
劇場公開日:2023年7月28日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

映画レビュー

4.0子供たちが陥る落とし穴は「狂気」ではない。

2023年8月31日
PCから投稿

説明文には「次第に狂気へと変わっていく」と書いてあるのだが(公式サイトでも「とりかえしのつかない狂気」とある)、果たしてあの子供が陥ったのは狂気だろうか。幼い日には誰もが抱いたもどかしい感情が、おそらく超能力によって増幅され、そして歯止めがきかなくなるリミットを超えてしまう。超えた時点で狂気なのかもだけれど、この映画の子供たちは全員、ごく当たり前の感情に振り回されているに過ぎず、気持ちと気持ちの掛け違いを極端なカタチで表現したらこうなったのではないか。それくらい本作で描かれているエモーションは普遍的だし、決して特殊な子供たちの物語ではないのだと思っています。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
村山章

4.0子供たちの静かなる内面模様に心掴まれる

2023年7月29日
PCから投稿

北欧から届く映画には、日常を別の角度から、あるいは内側から提示するものが多い。この『イノセンツ』も子供たちのサイキックスリラーといえばそれまでだが、描写の端々に一筋縄ではいかない感覚が溢れ、序盤の「つねる」という子供ながらの小さな悪意を起点として、まだ右も左も分からない主人公たちの感情がいかに振り切れていくのか、期待させるし、不安にもさせる。「童夢」にインスピレーションを受けているだけあって、団地が舞台となのは当然であるし、やがて目覚める彼らの力は不可能を可能とし、希望にも、また暴走の火種にもなりうる。だがここで注目すべきは内面の描写であり、最初の「つねる」という行為がいかに変容していくのかという姉妹の関係性の成熟には心奪われるものがあった。興味深いのは、超能力をメタファーとして捉えると、子供をめぐる社会のあり方を描いた映画のようにも思えること。これまた北欧らしいなと感じ入った次第である。

コメントする (0件)
共感した! 16件)
牛津厚信

4.0サイコキネシス

2024年3月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

8月10日(木)
吉祥寺に行ったのでUPLINK吉祥寺で「イノセンツ」を。シニア料金が1,300円になっていた。

以前から言っているが、北欧の映画は油断ならない物が結構多い。本作も仲々だ。

夏休みに団地に引越して来た姉妹、姉が自閉症で言葉を失っているので母親は姉に手を掛け、構ってもらえない妹は面白くない。夏休みで学校にも行かないから友達もいない。ヴァケイションで出かけている家族も多く団地も閑散としている。そんな中で姉妹は二人の子供と仲良くなるのだが…。

この二人と彼らの母親との関係の描写が足りない。この後に起こる事件の伏線になるだけにもう少し描いて欲しかった。
ハリウッドならラストのサイコキネシス対決は派手になる所を抑えた形で終わったのが北欧風か。
映画は面白いのだが、猫が…。妹は蛇が嫌い。猫好きと蛇嫌いには、しんどいシーンがある。要注意。私もビックリした。猫と蛇は一緒に出ないよ!
言い忘れたけど、自閉症の姉役の娘は演技が上手い。元ネタは大友克洋。監督が大友克洋好きらしい。

コメントする (0件)
共感した! 16件)
Mr.C.B.2

4.5天才たちの競演

2024年3月3日
Androidアプリから投稿

ベンやばい、邪悪すぎる。アイーシャは最初から最後までかわいい、これは無垢な天使。イーダは最初憎たらしさ故にブサイクにしか見えなかったのが中盤から可愛い女の子にしか見えなくなる。そしてアナ、ディカプリオ以来の天才現るって感じ。見終わってからあの人生最悪の映画の一つテルマの脚本家だとしり、しかもこの映画も脚本を書いてると知り驚きアンド見る前に知らなくて良かった。知ってたら絶対見なかっただろうから。邪悪ベンは今までもいじめられてたろうし、それまでその力を使わなかったのはヘンだなと思うけどアナと出会ってみんな覚醒されたと見るとつじつま合うから良し。ベン役の子、英語が話せるならアレックス・ウルフくんの後釜狙えるな。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
三毛猫泣太郎
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る

他のユーザーは「イノセンツ」以外にこんな作品をCheck-inしています。