法廷遊戯のレビュー・感想・評価
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終わらせ方に疑問は残るが意外と良作
序盤は無辜ゲームのシーンなど演出が陳腐で、観る作品を間違えたかと思いましたが、それ以降はこちらの意表を突く展開でかなり楽しめました。ツッコミどころもありますが、観て良かったです。
ただ、ラストの「実は北村匠海は死ぬ予定ではなく杉咲花が殺しました」というヒネリが必要だったかについては疑問が残りました。あの後、杉咲花と永瀬廉がどうなったのか?、法の冤罪に対してメスが入ったのか?までは描かれていませんでしたが、あれでは善人の二人が死んでしまい、悪人の二人は助かってしまい、その四人の誰にも救いがない終わり方にモヤモヤが残りました。あのオチにするならばその後をもう少し描いて欲しかったです。まあ、ああいう終わらせ方もアリだとも思いますが…
あと、良い意味で杉咲花はこちらの気分が悪くなるくらいの怪演でした。
追記>
他の作品のネタバレになってしまい恐縮ですが、本作よりも「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」の方がラストのオチが断然気持ちいいです。まだ観ていない方は是非、と言いたいところですが、ネタバレしたような形になってしまいすみません。ついでに「39」刑法第三十九条も法廷劇の良作です。思えば法廷劇には他にも良作が沢山ありますが、これくらいにしておきます。
タイトルと作品内容のギャップに戸惑い……
予告編って凄い。全然思ったような話ではなかったからか、辛口評価。前半から中半はややまったりした展開。そしてラスト40分は確かにある意味どんでん返しの連続にはなるのたが…。
劇中においてやたら演者がカメラ目線で話してくる。こういう演出が好きなんだろうな。
オープニングとかの展開は意味わからんし、中半まではおとなしめのシーンが続きまったりしているし。なんかストーリーとタイトルが合ってない気がする。そして大変失礼ですが、○○さんの演技がなぁ………。
そんな観客の95%が女性の映画でした。
若手3人の化学反応が最高
原作未読で1度目は物語の展開に夢中になってあっという間に終わった。白夜行をちょっと思い出す。ストーリーテラーで感情移入担当かと思っていたセイギのことが1番わからなくなる。美鈴と馨は行動の意味が理解しやすい。
2度目の鑑賞。これまで2人だけの世界で生きてきたセイギと美鈴。そんな中セイギにとって馨は人生で初めての友達だったのでは。馨にとっても過去のことがありつつも人として接すると気の合う存在で、だからこそ信じて日記を残したのかと。セイギが世界の全てな美鈴にとっては割り込んで来た馨のことをよく思ってない。
ある意味セイギを巡る三角関係が展開されていたのではと思ったり。
若手3人の存在感と華(もちろん演技も)が素晴らしく割と静かな物語だが惹きつけられてしまった。おすすめです。
【”無辜ゲーム。そして同害報復。”司法の瑕疵による冤罪と、不寛容な社会に対し恨みを持ったロー・スクールの三人の男女の”罪と罰””報復と赦し”と、惹き起こされた事件に引き込まれた見応えある法廷作品。】
ー 実に複雑だが、面白い作品である。
司法試験合格を目指す、セイギ(永瀬廉)とミスズ(杉咲花)と既に司法試験に合格したカオル(北村匠)は、ロウスクールの仲間だが、何故に彼らは法曹界で働くことを求めたのか。
カオルは司法試験に合格しながら、弁護士にも検事にもならず、刑事訴訟法制度の研究をしている。ー
◆感想
・冒頭描かれる駅のプラットフォームで転倒する男性の姿。
ー 今作では、このシーンが物語の中で違うアングルで何度も描かれるのである。そして徐々にセイギとミスズとカオルの関係性が明らかになるのである。-
・セイギとミスズは施設で育った仲間だという事も徐々に分かって来る。そして、セイギが施設の表面上や優し気な施設長から暴力を受けていた事で、且つて施設長を刺していた事。
更には、直接的には描かれないが、ミスズが性暴力を受けていたように見えるシーンのさり気無い映し方が巧い。
・一方、カオルも警官だった”自慢の父”を亡くしていた。父は社内で痴漢行為を敢えてさせ、お金を巻き上げていたミスズを捕らえるが、サポート役のセイギに階段から突き落とされる。
ー カオルの”自慢の父”は、有罪となり世間の冷たい視線の中、縊死するのである。カオルはセイギの行為も観ていたし、父が縊死している姿も呆然と観ている。
カオルが刑事訴訟法制度の研究に没頭していた事と、同害報復の根本思想を持つに至った理由が良く分かる。-
■セイギとミスズが司法試験に合格した後、カオルから”無辜ゲームをしないか”と30分、間を空けた時間指定で連絡が入る。
カオルはセイギに対し、父の無念を晴らすべく冤罪裁判を起こすために、わざと刺されるが、カオルの思惑を察したミスズは致命傷となる箇所に刃を突き立てる。
その光景を全て映していたカオルが設置したカメラ。
そして、やって来たセイギにミスズはカメラのデータを、血だらけの手で入れるのである。
ー カオルは父の冤罪を図ろうとしたが、ミスズはそれを見抜き、カオルを殺す。映画でも言われているが、冤罪裁判は本人か血縁者でないと起こせないのである。-
・カオルがセイギに生前、言っていた事。
”俺がもし死んだら竜胆を墓に活けてくれよ・・。”
ー 竜胆の花言葉は、”勝利””正義感”である。ー
<法廷ではセイギがミスズの弁護士として立つが、黙秘を貫くミスズの姿勢もあり、最初は劣勢である。
だが、検事側がカオルの父が亡くなった件にミスズが絡んでいた事に表面的に気付く事から、カオルの父が冤罪だったことが明らかになり、内閣に関係する当時の検事は苦しい立場になる。
更に、セイギにミスズが渡したカメラの映像が法廷内に映し出され、カオルが復讐のためにミスズを陥れようとしたことが明らかになり、裁判長の口から出た判決。
”無罪。”
そして、ミスズは狂ったかのように笑いだすのである。
(この時と、セイギが自ら弁護士を辞めると告げた時の杉咲花さんの演技が凄い。)
今作は、司法の瑕疵による冤罪と、不寛容な社会に対し、様々な恨みを持ったロー・スクールの三人の男女の関係性の変遷と、惹き起こされた事件及びそれに内在するテーマ”罪と罰””報復と赦し”に引き込まれた、見応えある法廷作品である。>
晴らしたい…。
ロースクールに通い弁護士を目指す清義と、同スクールで法律を学ぶ美鈴、そのロースクールで行われてるムコゲーム(模擬裁判)を司る馨、過去に起こった事件で関わってた3人の話。
弁護士になった清義、ある日、馨から連絡がありムコゲームの誘い、その場所へ行くも馨は刺され、返り血を浴びた美鈴が立っていた…
冒頭から始まるムコゲーム、シアタールームも暗くて映像も暗い感じ!眠くなっちゃうから!(笑)
途中ウトウトしちゃったけど裁判始まって出てきた暗証番号いれないと見れないUSBメモリー?SDカード?どっちだっけ?!その辺りから引き込まれた!
そのメモリーの内容を早い段階から公開してしまい、関係者に内容知られてしまうと過去の事を握り潰される可能性があるからという理由で裁判当日に…なるほど!って感じでした。
こういった晴らし方って実際現実出来る事なの!?
納得できないことばかりでモヤモヤだけが残る
何よりも、北村匠海(演じる馨)が仕組んだ事件と裁判のカラクリが納得できない。
本来なら、杉咲花(演じる美鈴)が、殺人事件での自らの無実を証明するためには、過去の痴漢事件が冤罪であったことを告白せざるを得ないといった展開にしなければならないはずなのに、全然そうなっていない。
杉咲の方に罪があることが明らかになれば、北村を殺す動機がなくなるということなのかもしれないが、父を死に追いやったことを「逆恨み」して、樣々な嫌がらせをしてきた北村を亡き者にしようとしたということだけで、十分な動機になるのではないだろうか?
あるいは、決定的な証拠となるSDカードのパスワードと、痴漢事件の真相は、どこかでリンクしていたのだろうか?
さらに、刑事事件を起しさえすればよかったはずの北村が、なにも死ぬ必要はなかったのではないかという疑問も生まれたのだが、これについてはラスト近くで「種明かし」がある。
ただ、この真相についても、だったら、何でその時に、北村が、目撃したことを証言しなかったのかが分からないし、そもそも、警察官の父親が、そんなに簡単に冤罪の被害者になるとも思えない。
結局、父親を階段から落として傷害を負わせた永瀬廉(演じる清義)にも、人を殺した杉咲にも、何のお咎めもないというバッドエンドには、釈然としないものが残った。
それから、過去に永瀬が児童養護施設で起こした殺人未遂事件のエピソードは、物語にほとんど影響がなく、不要だったとしか思えない。
大声でわめき散らす戸塚純貴や、大森南朋や、杉咲花の過剰な演技も、不快にしか思えなかった。
原作のクオリティが高すぎる。
とにかく面白い五十嵐先生の同名小説を
「白夜行」の深川監督が映画化。
この手の作品はね、予告・フライヤー詐欺にあう事が多いのでね。。
そしてあそこの「彼」も出ているのでね。。
唯一の見所は花ちゃんのみと決めて、期待し過ぎずで臨みました。
うん。思ったよりは悪くはなかった。
ただ。。
法律家を目指す学生達の模擬裁判
「無辜ゲーム」から起こった悲劇。
1人は弁護士になり、
1人は被告人になり、
1人は命を失った。。
⚪︎清義(きよよし)通称セイギー永瀬君
⚪︎美鈴ー花ちゃん
⚪︎馨ー北村君
3人を巡る「法廷劇」を通して、法律は何を守り、何を守れなかったかを描いた作品です。
3人が「想い」「正義」「誓い」に突き動かされ下した、究極の決断が見所。
二転三転する真実は上手く見せた方だと思うが、原作ファンからすると、脚本と演出に無理が多かったと厳しくなってしまう。
まず、ストーリーとしての成立度に不満。
せっかくの「無辜ゲーム」という題材の扱いが雑過ぎる。
天才馨が仕切る様もカリスマ性も描かれていない。
あれだけで、馨、皆に一目置かれる存在に見えましたか?
又、予告で死をちらつかせてしまったのも残念。
原作では割と大事な役割の沼田
(大森さん)も、何だかよくわからない立ち位置で変なおじさん止まり。
演出も、、イヤだったぁ〜笑
冒頭から藤方(戸塚君)がやたらとうるさいし、陪審員のおばさんのあれもいる?
学生達の机バンバン、地面ドンドン。
フレディでも出てくるんか〜い!
そして、花ちゃんは演技派の役者さんで、上手いのは分かっているから、まぁ「怪演」なんだけど。。
彼女レベルではあれ位通常運転だし、あのシーンでの狂気的で不気味な笑いも使い古された演出であり、違うアプローチはなかったもんか。
せっかくの花ちゃんをもっと上手く演出しなさいよぉ〜と悲しくなった。
(花ちゃんのせいではない)
と、何だか批判ばかりになってしまって驚きなんだが、、
あの素晴らしい原作をぎゅゅゅっ!とまとめてこの尺にしたのはすごい事です。
大きな軸になる
⚪︎許すために償わせる理論
⚪︎日本の司法は冤罪を見抜けなかった。
待つのは有罪でも無罪でもない法のグレーゾーン
ここはしっかり伝わってきました。
原作は少し難しいですが、本作は簡潔にまとめられており、筋もわかりやすく出来ていました。
そこは評価出来ます。
原作未読の方の方が楽しめるかもしれませんね♪
でもでも、やっぱりエンディングで萎えました(°▽°)
弁護士が描く法廷ものではないミステリー
背景が少なく、また背景の作り込みも荒さが目立つ。
あえてそうしているのか。
映し出される壁もゴツゴツした印象でどこか無彩色だ。
法律家を目指し、弁護士や検事になる人々のロースクール。
劇中でも司法試験の難易度の高さが語られわずか合格者は1500人、と言う。
しかしね、その難関試験を突破して多くの知識を詰め込んだ人々がこのような犯罪者になるか?
ただ単に法律をくぐり抜けてうまく生きていく術を知っただけなのか?
頭が良いんならもっと人の心に寄り添い優しくできなかったのか?
なんて疑問が残る。
すべては自己都合。
悲しいそれぞれの過去が明かされても、だからかスッキリしない。
リンドウの花言葉は「正義感」。
セイギ(清義)が正義に目覚めるラストだけ少し色を感じた。
そして、杉咲花の愛と憎しみを込めた演技が素晴らしい。
最初から最後まで。
「市子」を観た後だったのでよけいにその作品との違いを感じた。女優だわ。
正義について考えさせられる作品
先行上映で観てきました。
息つく暇もなく目が離せなかったです。
怖いシーンは苦手なのですがほとんどなく、明らかな悪人もいないので胸糞が悪くなることもない、正義について世に問う良き作品でした!
細かいシーンでいうと、美玲の迫真の演技に身震いしたし、絶望した美玲が今後立ち直れるかが親心としては心配になりました。
主演の演技もわざとらしくなく、現実に起こったとしたら人間は意外とこういうリアクションなんじゃないかと思わせられる自然で繊細な苦しみを上手く表現されていました。
最後の薫とセイギが仲良く階段を駆け上がるシーンが印象的で、薫はすべて分かっていたけ
れど人を憎まず許そう、許したいと思っていたのかと思うと切なくなりました。
セイギは最後上を向いて笑顔だったので、自己を改めて彼の決めた未来に進んでいく悲しみの中でも勇気が湧く終わり方がよかったです。
よき映画に出会えて大変嬉しいです!
考えさせられる映画 ※2回目追記あり。複数回鑑賞オススメです。
11/5 先行上映会にて原作未読で鑑賞
ストーリーはテンポよく進み、小難しいワードもあまり出てこず、飽きずに最後まで楽しめました。ミステリーというよりも、「無罪・冤罪とは」/「大切な人を守るとは」といったテーマで考えさせられる映画で、観終わった後に映画の後半に出てくる大学生時代の映像を思い出すとすごく切なくなりました。
また、主題歌は映画にぴったりで、流れるタイミングもドンピシャで、すごくグッときました。
ただ、予告等で大どんでん返しと謳われていたわりには伏線が分かりやすいので、展開は比較的読みやすかったです。また、個人的には清義があのような過去を抱えていてなぜ弁護士になったのか、最初のきっかけとなるエピソードは描かれていましたが、その後あのような事をしていて、そこから弁護士になる流れがちょっとよく分からずでした。原作には描かれてるかもしれないので、読んでみようと思います。
演技については、主演の永瀬廉さんはイケメンですが、役となるとイケメンオーラが良い意味で消えますね。役の雰囲気に合わせられるんだなぁと思いました。普段との雰囲気のギャップはもちろん、劇中でも中学生時代と大学生・大人になってからの雰囲気が少し変わります。髪型によるものもあるとは思いますが、その時々の感情や雰囲気にあわせた目の演技が良いなぁと思いました。あと間のとり方が個人的には好きでした。特に最後の美鈴との会話での間のとり方良いなと。
杉咲花さんは、さすがの演技力でした。過去を抱えていて感情を押し殺している時と感情を爆発させる時の差が凄く圧倒されましたし、最後のシーンもなかなか怖かったです。
北村匠海さんは、出演シーンは少なめですが、天才結城馨オーラが出ていて、馨ってこういう人なんだというのが伝わってきました。
その他印象に残ったのは、大森南朋さん・戸塚純貴さん。クセのある役を演じるのがおふたりともすごく上手で、さすがだなと思いました。
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原作読まずに2回目鑑賞
レビューのコメントで複数回観るのをオススメされているのを見かけ、気になったので原作はまだ読んでいませんが2回目鑑賞しました。
ストーリー展開が分かっている分、清義・美鈴・馨の気持ちがリアルに伝わってきて切なさが増し、後半は涙が出てきました。そして馨のクレバーさがより際立ちます。
原作未読の方は複数回鑑賞するのオススメです。
無罪と同害報復
このストーリーには見て見ぬふりをされている、または誰も気に留めることがない犯罪行為を含め、様々な罪が散りばめられている。
そして殺人事案も含め、その中に馨が人生をかけて提唱していた「同害報復」で裁かれた罪はあっただろうか。
罪には罰を、そして、奪われた愛には?
最後の審判は映画を観た観客に委ねられている。
エンディング曲『愛し生きること』までがセット。ぜひ最後まで見てほしい。
原作、脚本、監督、若手役者陣の質の高さにただただ感服。
目が離せない映画でした!
物語のテンポがよく冒頭からひきつけられ最後まで集中してみれました。馴染みのないロースクール、奇妙なムコゲームと気味悪さを感じつつ主人公清義と美鈴の関係が2人の素晴らしい演技によってひきつけられ思考しながらみていました。思いもしない結末はショックで悲しかったです。キャスト全員演技が素晴らしかったです。ただ過去の事件と法律をめざした主人公の心情がもう少しわかりやすいともっとよかったと感じました。
3人の正義とは
先行上映会で観ました。ミステリーというジャンルになると勘ぐって勘繰って先読みしようと全身に力が入ってこの人がどうなんだろもしかして誰かと兄弟だったのかなとか誰かは自ら命を絶つのかなとかずっとハラハラしてしまいましたけど最後の清義の表情が語りかけるこれからと、主題歌の愛し生きることの歌詞がそれぞれの未来の話だったのかなと思うと救われるというか、悲しいけど罪を背負ってそれぞれの場所で生きているというのを思うと胸が痛くなるし、もっと違う未来は無かったのかな幼い頃から罪に追われてきた運命はどうして残酷かそんな気持ちにもなりました。この時にはこうするしか無かったそうしざる得なかった環境を作った大人達人間達のあらゆる欲や嫉妬や葛藤や過去が渦巻いているなかで、静かに自分と戦う清義の変わっていく目が印象的でした。本当に時分にとっての正義とは誰の正義に共感できるのか寄り添えるのか考えさせられました。何回も見て深めて行きたいと思います。主演の御三方を含め全ての出演者の俳優の方々の細かい役どころのディテールが素晴らしくてより物語にのめり込めました。素晴らしかったです。
先が読めず、重い話だがなんとも言えない希望がある
公開前に、舞台挨拶ライブビューイングつきのチケットで見ました。
法律というテーマなだけに、とっつきにくいかなと心配でしたが、ストーリー自体はシンプルで、先の読めない展開に最後まで見入ってしまいました。
各々の正義があり、大事にしすぎて盲目になる中で、救いはないかもしれないけれど、後ろ向きではないラストが心に残りました。
主題歌がこの映画のための曲のようですが、背景真っ黒のエンドロールでこの曲を聞き終わるまでが作品なのかなと。
登場人物たちの心情はストーリーではあまり語られなかったですがこの曲によって少し補われた気がします。
良い映画でした。
杉咲花の怪演
先行上映で永瀬廉舞台挨拶の回を観賞。
ロースクールに通う久我清義と、幼なじみで同じロースクールの織本美鈴、ロースクールの同級生で学生たちが行う無辜(むこ)ゲームと呼ばれる模擬裁判を主宰し、すでに司法試験に合格していた天才・結城馨たちは、勉強漬けの日々を過ごしていた。2年後、無事に司法試験に合格し、司法修習を終え弁護士となった清義のもとに、馨から無辜ゲームをやろうという誘いがきた。呼び出された場所へ行くと、ナイフが胸に刺さり息絶えた馨と、服に血のついた美鈴の姿があった。この事件を弁護する事になった清義、殺人容疑者の美鈴、死んだ馨、の3人の過去と真実が明らかになっていく、という話。
先行上映を知りチケット予約したが、永瀬廉の舞台挨拶付きとは知らず、観賞後トークと主題歌のライブ映像まで有り、得した気分だった。永瀬廉は司会者の方ばかり見てトークしてたので、正面のカメラに向けて話せば良いのにと思ってたら、途中で気付き、謝って直してたのが良かったかな。新潟のライブ前に撮ったという主題歌の映像も良かった。キンプリ、今は高橋海人と2人だけなんだ、とあらためて寂しさを感じた。
前置きが長くなったが、作品は二転三転する真実がどれも相手を庇うためにやった事で、切なかった。
美鈴は清義を守るため、清義は美鈴を守るため、だったのだけど・・・これから清義はどうしていくのだろう? 自首するのかな?
そして清義が弁護士を辞める決心をした時の杉咲花の狂ったような演技、その後の法廷での笑い、彼女すごい。まさに怪演。
天才・馨役の北村匠海もクールで良かった。
その他、柄本明、生瀬勝久、大森南朋なども素晴らしかった。これまでジャニタレ出演作には必ずエンドロールに有った藤島ジュリー景子の名前が無かったのは、このご時世、気を使って消したのだろう。
自分が清義だったらどうする・・・と、入り込み、考えさせられた。
作品としてはとても面白く、深みも有り良かった。
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