ブルックリンでオペラをのレビュー・感想・評価
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ハッピーエンドとアンハッピーエンドが交錯する奇妙な味わい
レベッカ・ミラーは、これまでもロールモデルには絶対になり得ないような「間違ったことをしでかす人間」を描きながら、そこに暗さをあまり感じさせない抜けのよさが持ち味であり、今回も浮気や情事や束縛や妬み嫉みや貧富の格差みたいなヘビーにもなりうるモチーフを軽妙な喜劇に仕立てているのがいい。ミラー自信がインタビューで「ウディ・アレンがさんざん撮ってきたジャンル」と説明していて(その発言自体が昨今のアメリカ映画界では勇気があるといえる)、物語の帰結としてのハッピーエンドと、劇中劇であるオペラのアンハッピーエンドが二重写しになっているのは食えない作家だなあと思うが、それでもやっぱり抜けがよく、ちょっと雑だけどめでたしめでたしな力技も、味わいとして受け入れられてしまう。軽さと重さのバランス感覚の独特さという点でも、ミラーはほかに似た者のいない得難い映画作家。
ちょっと懐かしい雰囲気のオシャレコメディ
こういうテイストのコメディ懐かしい。
オペラの作曲家と精神科医の夫婦、という組み合わせだけですでに設定が特殊。こういう作品はストーリー展開に現実性を求めて見るのではなく、誰もが何かしら若干病的な資質を持つキャラクター達のお話を、ただ愉しめばよいかと。個人的には、現代設定の新作オペラが生みだされ、カジュアルにオペラを楽しむNYのカルチャーに感心。まあ、納得行くことばかりではないが、二人の女優の振り切った演技を楽しめるコメディ作品でした。
この作品自体がオペラなのかも
アン・ハサウェイの出演が本作鑑賞のきっかけです。
ピーター・ディンクレイジ主演作の鑑賞は『シラノ』以来ですね。
主役であるはずのスティーブン(ピーター・ディンクレイジ)の人物深掘りはイマイチな気がしますが、
パトリシア(アン・ハサウェイ)、カトリーナ(マリサ・トメイ)ジュリアン、テレザそれぞれに
ちゃんとスポットが当たっているところに好感が持てました。
また、脚本もスティーブン・パトリシア一家とトレイ・マグダレナ一家をそれぞれ見事につなげていき
素晴らしいラストに持っていっていると感じました。ウェルメイドな作品です。
スティーブンが自分の身の回りに起こっていることをオペラに仕立てるというストーリーは
すごく面白いですね。劇場では笑いが起きるほど面白かったです。
彼氏彼女である、ジュリアンとテレザが二人とも天才という設定も良かったです。ラストに効いていたと思います。
テレザ役のハーロウ・ジェーンは魅力的な女優ですね。今後の活躍に期待したいところです。
ジュリアンを差別的に見るテレザの父親も実際に存在しそうなリアリティがありましたし、
最終的に娘の味方をする母親にも好感が持てました。
アン・ハサウェイ演じるパトリシアもクセのある人物像で、
カウンセリングシーンでの演技は秀逸でした。特に表情の演技が素晴らしかったですね。刹那的に見せる眉間のシワとか最高でした。
ラストはそれぞれのハッピーエンディング的な感じで終わりましたが、ハッピーでありながらもちょっぴり切なさなんかも醸し出す
終わり方はなかなかに秀逸だと思います。
小品ではありますが、実力派の俳優陣で固めた秀逸のラブ・ストーリーだと思います。
キレイな
ひとたちばっかだったなぁ、ちょい下ぶくれの娘さん含め。特にマリサトメイが、がさつからどんどんキレイになっていくのがはっきり判った。アンハサウェイはもう人間とは思えないスタイル、でも表情のコロコロ変わる所がチャーミングでした。
色々病んでる人ばっかりでしたが、南北戦争マニアが最ヤバ。下手に堅い仕事なのが始末が悪い。24時間で取れる牧師資格って・・ドライブスルー式場といい、彼の国は・・
一人よがりですが、自分が邦題付けるなら「彼女はオペラとともに」。
マリサ·トメイ🤩
素敵ですなマリサ·トメイ
最初はこんなにシワ増えちゃって···
と思ったけど、メイクですよね。
ディンクレイジには勿体ない。
なんて言うと問題発言ですねぇ。
曳き船って字幕に江戸時代のある職業のご婦人を連想。
タグボートにしましょうよ。
まぁ、引きずり込んじゃうんだから、当たらずも遠からずかな。
恋愛依存症って言ってたしね。
原題は She came to me
人生持ちつ持たれつでいいじゃない。
ってことですね。
密航開始よ!
曲作りに悩むオペラ作曲家が、朝のバーで出会った恋愛依存症の船乗りと出会い、妻や子どもたちを巻き込んだ騒動になる物語。
コメディ作品とのことだが、あまり狙っているようなシーンはなく、思いの外シリアスな展開が多めかも。
序盤は人見知りなスティーブンが愛おしいですね。一生懸命バーテンと会話するも…こうなる気持ちはわかります(笑)そしてカトリーヌと出逢うが…
…スティーブ達の物語というより息子達の恋愛劇がメイン⁉
そんなこんなで、実子じゃなかったりする中でもそれぞれ子を思う気持ちがよく表れているし、まだ16の娘だものねぇ。。
やり方は絶対良くないが、テレザに対する気持ちは理解できなくもないかな。まぁワタクシ自身こんな恋愛してきた質ではないからかもしれませんが(涙)
また印象深かったのが、迷える二人に対するスティーブンの案。実の親じゃなく、少し違う立場だからこそ、ジュリアンの幸せの為にこの思い切った考えができたのかなぁ、なんて思ったり。
お気に入りキャラは船員の太っちょおばさんかな。出番は多くないが、こんな風に思ってくれる人がいるなんてカトリーヌは幸せですね。
船で歌うシーンは最高でした。
話の主軸が分かりづらかったり、結局コレで解決なの?と思ったし、マグダレナの急な掌返しにも戸惑ったが、陽のあたる場所で生きていこうと、私も勇気を貰えた作品だった。
…因みに、オペラのクライマックスが逆なのは何故なのだろう。
映画の内容ではありませんが、聞いてください。
本日、見ました。
サイズについて、言わせてください。
シネマズサイズだったり、TVサイズ(4:3)になったり、
頻繁に切り替わりました。
シネマズサイズで、スクリーンを調整したのでしょうね。
TVサイズになったら、字幕が半分切れて見れなかったです。
途中、館内の人が「一旦止めて、調整します」と言って、TVサイズの字幕が見れるようになったけど、シネマズサイズが一回り小さい。
途中で切り替わるサイズについて、制作側の意図が伝わりません。
また、字幕を付けて、映画館側に注意しなかったのかな?
サイズが切り替わり、映画の内容に集中できず、残念です。
所詮は人間、されど人間
所詮は人間、されど人間
自らの思いのまま、私利私欲で動くしかなく、他者とはぶつかり合うしかない、なんともしがない人間模様。それでも互いの幸せを願い、やがては溶け合っていく人々の姿。邦題のオペラはそれほど内容に深い関わりはなかったような。原題「She come to me」→「彼女は私のところにやってくる」? ポスターにある「愛が突然降ってきた」が、もっとも映画の意図するところの意訳でしょうか。
映画が進むにつれ、なんだか上手い具合に問題が雪だるまになっていくのが、もう心配を通り越して笑えてしまう。そして先も読めてくる。ていうか、浮気って結局バレるもんですね。私にはそんな経験ないけれど。いやホントに。浮気以前に本気の経験もないから。
そのビリヤードのように見事にぶつかり合うドタバタ劇が、これまた見事にパズルのピースが重なってみんな幸せになっていく。その例外は法廷速記の父親か。法にしたがってる彼が世間で一番正しい筈なんですが、そこに愛がなくてはダメなんでしょうか。問題だらけの登場人物にまみれて、若い二人のカップルがひときわ輝いてました。末永くお幸せに。
劇中のオペラについてですが、ふと気になったのはヒントを得た現実とは異なる結末にしているのは何故か。これらは私個人の想像ですが、最初の恋愛依存症の彼女、オペラでは首を落として食ってしまうという演出は、それはそのままの意味で恋に落ちたという暗示でしょうか。そして若い二人の結婚をモデルとしたラストのオペラ。そこでは父親に連れ戻されるという筋書きにされていましたが、それは何故だろう。私は想うに、そうすることで現実の二人のアイデンティティーというか、優位性を上げるためだったのでしょうか。現実はもっと幸せな結末だったんだよ、ということか。それが私の解釈なんですが、如何でしょうか。
それにつけても、かのアン・ハサウェイ演ずる奥様のなんと不憫なことか。世の中の汚れに耐えきれずシスターへと身を転ずるお気持ち、判ります。兎に角、相変わらずお美しいですね、アン・ハサウェイ様。昔からずっとスマホのお気に入りの壁紙です。比類なき美しさに加え、写真ごとに別人かと思う、とても不思議なお方です。そんな彼女の最後のオチ。自らプロデューサーしているとはいえ、なんと大胆なことかw
そんなこんなで、コンパクトな作品ながら、私にとってはとても感慨深い映画でした。
単なるラブコメではございません
キャラの濃い大人3人のラブコメ。予告編を観てそんな予測をして劇場へ。いい意味で裏切られ、とても満足でした。
冒頭からほぼ予測通りの展開で進みますが、3人だけでなく、他の登場人物たちも絡み始めます。
単なる恋愛だけではなく、家族愛や様々な問題に直面し、葛藤していくところは、途中で飽きたりしません。ラストは清々しささえあります。
何も言うことはないクオリティ。手放しでお勧めできる作品です。
幸せな気持ちに
ストーリーの中に浸ることができ、とても気持ちのいい映画だった。
オペラのシーンの音楽、歌、演技、舞台が素敵で、現代のオペラはこんなにも素晴らしいんだと古典しか知らない無知な私は感激した。
見終わった後、色々と考えさせられた。
自分にとっての幸せとは何か、愛とは何か…
夫と娘を比べたら貴方が大事と母が伝えるシーンが印象的。養父なりに娘のことを大事にしたかったのではと想像したが…。
それぞれが大事なものを守ったのだなと納得のラスト。
結局、人生には刺激が無いと
これすっごい映画だな笑笑
オシャレなパッケージによらず、かなり奇天烈😁
邦題の「ブルックリンでオペラを」はビックリするほど的外れ。タイトルからのギャップで楽しめたところもあるけど、「それでもやってくる」とか「愛に来て」とか原題を活かしたタイトルの方が良かったんじゃないのかな?
まあそれはいいとして、主要キャストであるアン・ハサウェイ、ピーター・ディンクレイジ、マリサ・トメイのそれぞれの良さがすっごく詰まっていて、一癖も二癖もあるストーリーながらに、3人の見事な演技にひたすら魅せられる作品だった。
自分のことばかりのエゴイストな主人公たちが、どうしてか憎めない。恐らくその理由は、誰もが抱えている身勝手な心を、彼らはきっぱりと表に出しているからなのだと思う。いくら家族と言えど、他人の人生を踏み荒らしてまで自分を押し通すのは最低だし、そんなのは人間のやることじゃないけど、猪突猛進の心で生き、守るのではなく背中を押してくれる人のそばにいるのはめちゃくちゃ大事なことなのかも。三者三様、自分のやりたい!を突き進んでいく生き方が、とんでもないことしてるなと半ば呆れつつ、どこか羨ましくも思えた。
肩の力がぬけるストーリー
主人公たちのラストが、
あれ?っと思うほどあっけない結論になっているが
ふたつの無関係そうだったストーリーが
最後にしっかり交差して
それぞれが、今の時点で
納得できる結論に至っていて
爽快感もあり、とても良いストーリー展開だった。
気軽に楽しめつつ
人生の教訓にもなるような話。
日本語タイトルに騙されました
日本語タイトルから連想したイメージと全く違っていた。でもそれは良い意味で裏切られた感じだ。特に最後の結末は想像していなかっただけに、どんでん返しとは違う意味でサプライズ感があった。まさか主人公があんな選択する結末になるとは。でも、個人的にはこういう展開の映画好きです。あの女船長、ちょい役かなと思っていたら、主人公の次ぐらいに重要な役柄だったのですね。
アンは実は脇役、でもやっぱり華がある
原題"She Came to Me" 、何も想像できない。英語ポスター、地味なデザインで大きめの3人の写真。これもつまらない。それに比べて日本版は素晴らしい。ポスターは全体がPOPな黄色に上部に鍵盤、イラストの街並みと主要3人と犬。アン・ハサウェイのイメージに合う街と重要なアクセントになるオペラを盛り込み、ラブコメをイメージする。しかし自分がイメージするラブコメではない、さらに上をいく映画であった。
①スランプの作曲家スティーブンとタグボート船長カトリーナの話と、②子供の恋愛と娘の父との闘い、③その2つが融合する。そこにオペラテイストが加わる。
ネタバレあります
①船長との出会いを元にこっそりオペラを作るが、バレて恋愛依存症の船長はストーカーまがいに?でもタグボート船長って変わった設定。しかしそれがのちに生きる。
②18歳の男性と16歳の女性の本気の恋愛。しかし娘の父は南北戦争再現ごっこをする堅物が許すはずがない。本気の恋愛でも法的には犯罪。母もショックではあったが、父にバラしてしまった負い目もあり娘を理解してくれる。
もっとネタバレ
③ここはアメリカ。州によって法律が違う。結婚していれば問題ない州も。タグボートで脱出。宣教師資格も24時間で取れる。ここでもオペラできました。
それぞれの立場で将来を考え、最適解を探す(父以外)。観客側も若い恋愛や他人対する気持ちや依存症などいろいろ考えてもいい。オペラも短いながらしっかりと舞台演出の見応えがあった。
…………
アン・ハサウェイはメインキャストではあるが、なんか出番が地味? でもこれでも良いんです。アンは脚本が気に入ったが、今のアメリカでは小規模作品の制作が難しいらしい。その為製作に加わって実現できたわけ。(パンフインタビューより)
でもアンはいるだけで華があるよな。作品の格がグッと上がる。
………………
エンドクレジットで流れる曲は、Bruce Springsteen の書き下ろし"Addicted to Romance"(歌は夫妻)。この曲も素晴らしい。やっぱりブルース。74歳現役です。
タイトルが良くない
自分は邦題から、おしゃれで、ハートウォーミングな、日曜日の昼間にちょうどいい映画な雰囲気を勝手に想像してしまったので、期待とは違くて笑 ブルックリン感はあんまりない。(ブルックリン感とは?笑)
「迷うって素敵」
今年57本目。
アン・ハサウェイが旦那さんに犬の散歩で外に出掛けて欲しい時に「迷わなきゃダメ」。見た事ない道通るって凄い大事。また旦那さんがオペラの練習の時に歌い手に、演じる彼女は現実を見てないそこを表現して欲しい。セリフの端々に哲学を感じて好き。人生で一番凄いオペラでした。
作品がアメリカの南北戦争の文化紹介や、話がある事をきっかけにこう言う終着点なんだと自分の感情の喜びが何層にも重なって"映画"見たと思いました。
良かったです。
今の現代人を反映した映画だと思いました。主な登場人物全員が何かしら悩みを抱えている。現実は映画のような思いきったことはできないかもしれないが、人はいろんな事を抱えながら、生きていくんだなぁと想いました。見て良かったです。
近代オペラらしい
アンハサウェイいくつになっても美しい。潔癖症の精神科医の難しい役柄を最後まで見事に演じる。オペラの作曲家スティーブンはいろいろ謎のモテる男。船長のカトリーヌ役のマリサ・トメイもとても魅力的で素晴らしい。娘のお母さんの移民的な状況と高卒で法廷速記社でバリバリのネオコン野郎の義父、いろいろアメリカの側面を映しだしてます。最後は大円団でメデタシですが、現代オペラってあんなミュージカル的な感じなんですか?
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