父は憶えている

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父は憶えている

解説

「あの娘と自転車に乗って」「馬を放つ」などで知られる中央アジアの名匠アクタン・アリム・クバトが、母国キルギスのインターネットニュースで見つけた実話に着想を得て、出稼ぎ先のロシアで記憶と言葉を失い故郷へ帰ってきた父とその家族を描いたヒューマンドラマ。

23年前にロシアへ出稼ぎに行ったまま行方がわからなくなっていたザールクが、キルギスの村に帰ってきた。家族や村人たちは記憶と言葉を失った彼の姿に動揺するが、そこにザールクの妻であるウムスナイの姿はなかった。周囲の心配をよそに、ザールクは村にあふれるゴミを黙々と片付ける。そんなザールクに、村の権力者による圧力や、近代化の波にのまれていく故郷の姿が否応なく迫る。

クバト監督が主人公ザールクを自ら演じた。2022年・第35回東京国際映画祭コンペティション部門出品。

2022年製作/105分/G/キルギス・日本・オランダ・フランス合作
原題:Esimde
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2023年12月1日

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(C)Kyrgyzfilm, Oy Art, Bitters End, Volya Films, Mandra Films

映画レビュー

3.5スクリーン越しにキルギスの大地に触れられる喜び

2023年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

キルギスの小さな村を舞台に、ロシアへ出稼ぎに行ったきり消息不明だった父の帰郷を描いた物語。23年ぶりに再会した父は記憶や言葉をすっかり失っていた。そしてふと気づけば家を抜け出し、ただ黙々とゴミを拾い続ける日々・・・。我々の頭にまず湧き上がるのは、父に一体何があったのかという疑問だが、しかし本作はそんな過去には目もくれず、「今この瞬間」だけを見つめる。すなわち、父の行動に振り回されつつも、なんとか前に進もうとする家族の姿を穏やかに、丹念に、浮き彫りにしていくのだ。背景にはキルギスの雄大な景色と、便利さからは程遠い村の環境設備、厳しさと共にある経済状況がゆったりと広がる。そんな中でも孫の少女はいつも好奇心旺盛な笑みを絶やさず、窓辺には可憐な花が咲いている。スクリーンを介してキルギスの文化や人々の心に触れられるこの喜び。彼ら家族が何を抱きしめ未来を生きようとしているのか、しみじみと伝わってくる。

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牛津厚信

5.0長年行方不明だった父が、郷里のキルギスに突然戻ってきたものの、記憶...

2024年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

長年行方不明だった父が、郷里のキルギスに突然戻ってきたものの、記憶と言葉を失っていて。

人の関係が変わっていたものが、彼の帰還によって揺り動かされたり、
記憶を思い出させようと、周囲が四苦八苦したり、

雄大で寒々しい景色、人々の思いや表情の移ろい、
父が一度だけ見せた、歌声への反応、
静かながらも、凄い見ごたえでした。

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woodstock

5.0劇的な事件は起こらない映画

2024年1月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

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たきがは

3.0初キルギス

2024年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

寝られる

23年前にロシアへ出稼ぎに行ったまま行方がわからなくなっていたザールクが、キルギスの村に帰ってきた。ザールクの妻・ウムスナイは再婚して家を出ていた。記憶を無くしていたザールクは村のゴミを黙々と片付けはじめた。そんな話。

キルギスという国がどこに有るのか鑑賞前に調べておいたが、カザフスタンの南、中国の西という地理的な知識だけで本作を鑑賞した。
イスラム教かぁ、女性は大変だろうなぁ、風景は綺麗だなぁ、ゴミ問題はどこでも有るんだなぁ、などとボーッとスクリーンを眺めていたらおわった。
初キルギスで、それだけで観る価値が有ったと思う。
元ソ連に入ってたから、今でもロシアの影響はあるのかな?なんて思いつつ、ウクライナへ連れて行かれなくて良かったね、など、そんなことも思った。
ちょっと眠くなったけど。
それと、邦題は???だった。

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りあの