二つの光

劇場公開日:

二つの光

解説

「四月の雪」「八月のクリスマス」など大人の恋愛を繊細に描いた作品で知られる韓国のホ・ジノ監督による短編作品。徐々に視力を失っていくピアノ調律師のインスは、写真同好会を通じて視覚障害を持つアロマセラピストのスヨンと出会う。なにかと悲観的なインスに対して、何事にも前向きなスヨン。2人は次第にひかれあっていき、スヨンは気持ちを率直に伝えるが、インスはそんな彼女に背を向けてしまう。さらに、些細な言葉がすれ違いを生んでしまい……。サムスン電子の視覚障害者支援VRアプリを題材に「愛する人を初めて見る瞬間」をテーマに描いた。映画「ジョゼと虎と魚たち」やドラマ「まぶしくて 私たちの輝く時間」「知ってるワイフ」などで知られるハン・ジミンと、ドラマ「力の強い女 ト・ボンスン」「花郎(ファラン)」などで人気のパク・ヒョンシクが共演。

2017年製作/30分/G/韓国
原題:Two Lights: Relumino
配給:ハルシネマ
劇場公開日:2022年5月13日

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(C)Ho Film Co.,Ltd

映画レビュー

2.5ジノ監督らしく、綺麗で清々しさもある短編だが、物足りなさも。

2024年1月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

幸せ

綺麗であり悪意がなく清々しさもある短編。

ホ・ジノ監督作品は比較的好きで見ております。
上映時間が短編とは知らなかったので、これからさらに展開があるのかなと期待していたところで終わってしまい驚きました。

監督の世界観は出ていると思います。

登場人物2人のファンは満足かもしれないです。

2人の美男美女が出たことでこの映画に清々しさを与えています。ただ、どこか綺麗事で現実感が足りない部分があるのも確か。写真やピアノなどより効果的に使う方法があった気がする。

多少なりとも作家性は出ているので、人間の描写は浅過ぎはしないが、やや軽め。
作品として全く浅いわけではないが、良くも悪くも浮かんだこういう話を作りたいなと思っていたものを短編にした自主制作映画の短編の様な印象を受けた。プロであるならば、もう少し俳優の演技や物語や映像の深みが欲しいところ。

 ホ・ジノ監督の中でもユ・ヨンギルの映像もあいまって、代表作とも言える【八月のクリスマス】の映画としての密度。

それ以降、『春の日は過ぎゆく』の記憶や音や胸に何か残る感覚。

やや間延びした感もあり、大外的に映画化するような話ではなかったが、何度も見ると登場人物の微妙な心情が垣間見える四月の雪。

それぞれ娯楽映画とは一線を課した魅力はあるが、映画としての完成度はやや落ちている気がする。

最初の2作品を見て、これからの監督作に非常に期待を寄せていた立場としては、今後このような作品ばかりでは少々残念。

それでも、人の温かさがあり、不快な映画ではないので今作を見た人が良い映画だったと思えるならば、それはそれで悪い映画ではないと思いました。

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zx800

3.5短い時間でいろいろ感じさせる良作。 視覚障害なのに写真同好会、なぜ...

2023年12月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

短い時間でいろいろ感じさせる良作。
視覚障害なのに写真同好会、なぜ?深い意味があるんでしょうね。
婆さんの押し付けの同情、でも悪気はないんだよね。
ハン・ジミン演じる前向き女性がキュート🩷

・「ちょっと早すぎやしないか?」
・「騙された」

今はいい機械があるんだ、と思ったらこれの宣伝のために作られた作品なのね。納得、素晴らしい。

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はむひろみ

3.5【”見えるわ、全て良く見える・・。”視覚障碍者の若く美しき男女の”愛する人を初めて見る瞬間”と恋に落ちる様を清らかに描いた作品。】

2023年4月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■徐々に視力を失っていくピアノ調律師のインス(パク・ヒョンシク)は、視覚障害を持つアロマセラピストのスヨン(ハン・ジミン)と写真同好会で出会う。
 何ごとにも前向きなスヨンと悲観的なインスだったが、次第に2人は惹かれあっていく。

◆感想

・短編映画は時に、強烈な印象を残すことが有る。例えば、”SKIN 短編”や、”愛してるって言っておくね”等である。

・今作も同様で、インスとスヨンの美しき男女が、お互いの顔が良く見えない中、相手の声や匂いなどで、好意を持って行く姿を優しき視点で描いているのである。

・又、二人が出会った視覚障碍者たちの写真教室の仲間達が、二人を見る姿や掛ける言葉も良い。

・印象的なのは、サムスン電子の視覚障碍者支援VRアプリの見せ方であろう。インスとスヨンが海岸で撮った写真を見る時に、インスがスヨンに優しく付けて上げる姿。

<劇中流れるリリカルなピアノ曲や、エンドロールで流れるパク・ヒョンシクの甘く温かみの声で歌われるメインテーマも今作品に趣を与えているのである。>

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NOBU

4.0映像の美しさと、視覚障害支援技術の発達に驚く一作。

2022年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

約30分の短編映画だけど、終始映像の美しさに魅せられたひとときでした。2時間を超える長尺の作品が増える中で、本作のようにテーマを絞り込んだ短・中編の劇場公開作品ももっと増えても良いのでは、と感じました。

主人公のスヨン(ハン・ジミン)、インス(パク・ヒョンシク)をはじめとして、主要な登場人物の多くが視覚に何らかの障害を持つ人々で、彼らが所属する写真サークルでのやりとりが綴られます。恥ずかしながら、視覚が不自由な方や失明された方がどのように写真を撮影したり、それを鑑賞したりするのか、本作を観る前は想像がつかなかったので、作中彼らが撮影を楽しみ、作品の感想を聞いて嬉しそうにしている様子を見て、自らの見識の狭さを少し恥ずかしく思うほどでした。なるほど、写真という表現芸術は、視覚にだけに依存する創作活動ではなく、自ら動き、感じ、味わう活動なんですね。

また本作では視覚障害の支援機器として特殊なVRゴーグルが登場しますが、このような技術が発達していることも本作で初めて知りました。そもそもホ・ジノ監督が本作を手がけるようになったきっかけも、VR技術を用いて視力を補正した方の体験談に触れたためだそうです。一方で、新技術の称揚一辺倒ではなく、視覚に依らず構築してきた個々人のイメージ、世界観も、「見えること」に劣らず重要である事もさりげなく示唆しているところも絶妙なバランス感覚だと感じました。

映像的な美しさは特筆に価するもので、その美しさは主に逆光の巧みな活用に負う部分が大きいのですが、これがやりすぎちゃうと良くできたCGに見えてしまうと言う不思議。本作はその「やりすぎ」をぎりぎり回避した絵作りであると感じました。

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yui
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