マイ・ブロークン・マリコのレビュー・感想・評価
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身近な人が死んだときにもう一度見たい映画
メンヘラに振り回されながらも依存していた主人公が吹っ切れていくストーリー。自殺を止められなかったやりきれなさや、社会人の大変さなどが伝わってきて辛いけど、見終わったあとスッキリした気持ちになれる。
あと、窪田正孝がかっこよくてびびる。
腐れ縁 誰かの死
日夜報道される殺人事件や自殺の報道それは誰かの知り合いであり家族であるのは、当たり前のことである。それは突然シイノトモヨ(永野芽郁)に突然やってきた知らせでありそれは親友のイカガワマリコ(奈緒)の死であった。マリコは幼い頃から毒親の父に虐待を受け身体に沢山の傷を負っていた。
上の学年に行くに連れ彼氏が出来てもダメダメ彼氏で常に傷ついていた。その相談を毎度聞いていたトモヨはめんどくさいと思うことも何度もあったがトモヨには、友達と呼べる存在が居なかったのだ。これこそ女の腐れ縁と言うやつだろう。
男だから女だからと言うのはジェンダーに反する発言のため控えたいが、現代を生きている若者には毎日を生き抜く事が難しいのは確かに分かる。誰にも何かしら事情はあり生きることさえ辛くなってしまうそうさせてしまっているのは、この世の中であり人々との衝突が原因なのはあるのだろう。
人間そう簡単には死ねない。死んでも死に切れないんだろう。私たちは何を楽しみに何を糧に生きているんだろう。あの子は今何をしているんだろう。あいつは今どこでどうして生活しているんだろう。そういった事を改めて考え直せた映画でした。
永野芽郁さんの新しめな役すごく良かったです。母性の映画とはまた違った顔流石だなと感じました。
頭からしっぽまで永野芽郁
監督のこだわりなのかどうか、わざとらしい構図のカットがちょっと気になった。
永野芽郁と奈緒、窪田正孝など俳優陣の演技が素晴らしいので、逆に演出や脚本のアラが目立つのかな。吉田羊が演じたようなおばさんって、いるよね。
それにしてもひったくり犯のくだりが不自然極まりない。
ほとんど人通りのない田舎道で、犯人は獲物をずっと待ってたんだろうか。それとも衝動的に犯行に及んだのだろうか。翌日なぜか少女を追いかけるひったくり犯。さらにその少女はシイノがバスで出会った少女だったというご都合主義。さらに、女性のシイノが軽い骨壺で殴っただけで、ヘルメットを被った犯人が吹っ飛んでしまうという、これまたご都合主義。
…と、まあ、アラを探せばいろいろあるが、無駄な描写を省いてストーリーがテンポよく進むのはよかった。
あと、永野芽郁ちゃんをずっと見てられるのがいちばんよかった。
モーニング 釣り&歯磨き
シナリオは嫌いではないです。
初めに親友の死の知らせを聞き、生前「一緒に行こう」と話したまりがおか岬に行くまでのシーンに、親友とのエピソードを入れ、回想していく構成。
久保田正孝さん、良い役しています。口数少ないですが、彼が永野さんにかける一言がじんわりと染み入ります。
ただ、主人公の行動や、敢えて独り言のように口に出すセリフはなんだか嘘くさく感じてしまって残念。
それでもラストのブラック企業~労基の流れは思わず笑ってしましました。
やさぐれ永野芽郁ちゃん
映画が公開される時期に、色々と、芽郁ちゃんの本作品の役どころシイナのことが話題になってました。
普段はタバコを吸わない彼女が本作のために役作りでタバコのふかし方を研究したり、やさぐれシイナをどのように演じるか、いろいろ考えたそうです。
子どもの頃から芸能界でお仕事をしている永野芽郁ちゃんですが、私は世間の清純派のイメージより、今回のシイナのほうが勝手に自然に近そうなんて感じました。
芸能界にいたらみんなぶっ壊れるやろなーなんて思うからかもしれません(勝手な偏見)
たった一人の友人マリコが、ある日突然自死してしまう。マリコといけなかったまりが丘岬へと旅立つシイナ。
2人の思い出はけして楽しくてキラキラしたものではなかったのに、思い出す記憶の中のマリコはキラキラしている。
ぶっ壊れた世界で、生きることに疲れてしまったマリコが最後にシイナへ向けて書いた手紙にはどんなことが書かれていたのかな。
❝二度と会えない人に会うためには、
生きつづけるしかない❞
なるほどなぁ。
そうよねー。生きてりゃ夢で会えたり、思い出を思い出したりできるものね。
とても良い台詞ですね。
永野芽衣の新境地
遺骨奪還までのドタバタ劇は見ごたえあり。その後のロードムービーは偶然に頼りすぎな展開が多いし、ちょい微妙。重要なキャラは美男美女なので本当は三枚目な役者のほうがリアリティはでそう。
だが、永野芽衣が大声を張り上げる演技は新境地というべきか、迫力が画面越しにも伝わってくるほど良い。ボサボサの髪、タバコの吸い方、割れたスマホ画面などの環境設定もガサツな女をさりげなく表現できている。飯をかっくらうシーンなんか豪快すぎて思わず笑っちゃう。
救う
マリコのような環境で育ち、ある種洗脳されてしまった人、DVをするような男をひきつけてしまうような人を救うのにはどうしたらいいんだろう。
少し似たような境遇の知人がいたことがあり、ベースとして『自分が悪い』、『自分みたいな人を好きになってくれるんだから』という意識があり、よく心配していた。
その知人は色々あり、今は元気に生活しているけれど、
もし自分の唯一の友人が、マリコだったら。
劇中の言葉にもあった通り、彼女の暗い部分はとても深く、到底支えられないほどだったら、と考えると呆然としてしまう。人を支える、救う、なんて本当に難しい。
それでも、思いがけず誰かを救うことが、自分にとって生きる活力になったり、『会えない人に会うには、自分が生き続けるしかない』という言葉を信じることで、人はなんとか生きていけるのかもしれない。
シィちゃんが、『どんどんあの子の綺麗な部分しか思い出さなくなる、面倒くさいとか思ったこともあったのに』と、真っ直ぐなところにも心を打たれた。面倒くささも含めてマリコのことを愛していたんだな、と思った。
友情でも愛情とも家族愛ともちがう、唯一無二のふたりの関係がリアルに感じられた。
つい、いつまでも一緒にいられると思ってしまう友人のことを、もっと大切に、沢山思い出を作りたいなとも思った。
小さな命、かけがえのない命
たった一つの名もしれない命。
無くなったところで、今日も夜は開け普通の一日が始まる。
だけどかけがえのない命。
失くした者には後悔が残るけど、無くなだた者の為にも、今日も普通に生きなきゃいけない。
原作を知らなかったので、それも少し確認してみた
映画としてのこの作品、少し現実離れした印象を持ってしまいました。確かに漫画をみると、多少ファンタジックな印象。悲しい物語が土台になっているので敢えてそういう雰囲気になっているのかなということは理解できます。でも、人が実際に演じるとなると、物語が物語なだけに結構リアルさを求めてしまうわけで、文字通り絵で描かれたような演出は極力切り捨てて欲しかったと、個人的には思います。例えフィクションであっても、内容は現実世界の写しだと知らしめるべきではと─。でもそれだと悲惨すぎる作品に仕上がってしまうのかも・・・とまぁなかなか難しいテーマを扱っているのだなぁとまじまじと思ってしまいます。そのテーマこそが何気に魅力的だったりするのですが。
色んなわだかまりはあったものの、基本的にはかなり興味をそそられました。それでもなお、永野芽郁の台詞回しとか演出にはどうも違和感を覚えてしまい、それがリアルさを感じない最大の要因であったりしたわけです。永野芽郁と奈緒の絡み合い─確かにそれだけでも見たくなります。だから、決して永野芽郁がミスキャストだとも思わないし、ラストのシーンなんて素晴らしいパフォーマンスで、あの部分だけでも泣けます。この作品の役は彼女にとってはかなりのチャレンジだったのでは─。正直、本当の永野芽郁さんはどんな人なのか分かるわけないのですが、明らかに役柄と彼女の人柄が全く乖離しているように思うわけで、それ故に相当頑張っている永野芽郁さんをそこに見いだしてしまって、作品に馴染んでいるようには見えませんでした。別に原作のキャラに寄せなくても・・・台詞にしてももっと自然でいいのに・・・たばこもあんまり似合わないな・・・なんて、色々と勝手な不満を持ちながら─。
漫画原作の作品が実写の映画になるまでには、想像以上の難しさがあるのでしょうねぇ
主演二人の代表作でしょうね
永野芽郁、奈緒二人とも代表作ではないだろうか。
シーちゃん(永野)の生い立ちやプライベートへの描写、言及が省かれているのが、変な説明や技巧を見せつけていなくて良い。
時間も短いが、急ぐことのない語り口だし、ラストは見事です。マリコからの最後の手紙を読み、泣き笑うシーちゃん。きっと手紙は、マリコからのいつもの内容だったから。自殺だったのではなく、事故死だったのだろう。それがシーちゃんには(私にも)「救い」だった。
私がほぼ毎年のように訪ねている八戸を撮影地に選んでくれたことに感謝します。
飛び降りる
シイちゃん2回飛びましたね。2回とも飛び降りるシイちゃんがスローモーションでとても美しかった。シイちゃんは心も身体も(骨折で済んだのが)強い人だなあ、と。そして優しい。親からの筆舌に尽くしがたい虐待とDV彼氏のせいでぶっ壊れてしまったマリコに寄り添うには強くならなければいけなかったんだよね。シイちゃん自身もそれで自分を保っていけたのかもしれない。マリコの言った「シイちゃんから生まれたかった」がわかる気がします。マリコ、自分で終わらせた人生にシイちゃんがいてよかった。多くの人にシイちゃんはいないから。最後にようやくシイちゃんの笑顔が見られました。
人が一人死んだことは、多くの人には日常。日常を生きる私たちの宿命でしょうけど。
ズッ友とは
ズッ友ってこういうことなのかと。最初はシイノの行動にここまでする?と少し引いた自分。でもマリコの家庭環境からすると…。それにしてもマリコは幸せ者。どこかで大切に想ってくれる人がいる。窮屈に考えるほど世界は狭くない。シイノの不思議な旅からそんな感情がふと。
警察や家族と逃走劇を長々と繰り広げたり、裁判が特に起こるわけではない。基本的には緩い。でもその余白がとてつもなく重くて、心にのし掛かる。シイノが何を考えているのか分からなくて咀嚼が難しい場面も。それが人間の良さでもあり、闇でもあり。1回ではそのギミックに…。
永野芽郁よかった。キャスト全部良かった。
まさかマリコの親を、尾身さんと羊さんが出るとはびっくりしました。
窪田君も奈緒さんも影がある感じがまたハマってて。
漫画はパラっと見たレベルですが、既に映画化するためにあるように思った覚えがあります。
キャストだけでなく、構成もすごく良かった。
終わり方が気になりすぎて印象的で。
深く考えずにみても雰囲気が魅力的な映画でした。
原作が好きだからこそ、
情景がより深くまで見え、だからこそ余計に良く見えたのかもしれないが。
奈緒さんがひたすらに良かった。
原作を読んでイメージしていたマリコそのものだったように思う。
原作は一巻以内に収まるほどの短編で。やはり実写化するならこれくらいの短くも中身の濃ゆいストーリーを、原作に沿って忠実に再現するのが最も良いように思う。
自分の中ではすごく丁寧に描いてくれていたと感じ、嫌悪感は一度も抱かなかった。
そしてやはりストーリーが素敵だなと再認識。
自分の大切な人を重ねると、涙が止まらず終始号泣していた。
最後の手紙のシーンも素敵だった。
永野さんはどうしても人柄の良さが出ていたけれど、それがあんなに面倒くさいマリコを大事に思っていたシイちゃんの人間味に繋がっていて良かった。
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