劇場公開日 2021年11月19日

パワー・オブ・ザ・ドッグのレビュー・感想・評価

全142件中、21~40件目を表示

3.5映像と音楽は素晴らしいが…

2022年5月7日
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鑑賞方法:映画館

1925年、西部モンタナ。マッチョな牧場主の主人公が、弟の結婚相手とその連れ子を毛嫌いするが、自らの秘密を連れ子に知られてから、徐々に連れ子と親密な関係になっていく。
荒涼とした山並みや牧場風景を写し撮った映像は素晴らしく、生楽器を使った音楽は、不穏で緊張感のある作品世界に大きく貢献している。
題材はホモセクシャルだが、主人公が粗暴で無礼な振る舞いをするのも、自らの性向を隠すためだということがわかってきて、中性的な連れ子に徐々に惹かれていくあたりは、物悲しく、憐れみさえ感じてしまう。
結末は衝撃的で、それまでの伏線が回収され、なるほどと思いつつ、描きたかったのはこっちなの?だからどうしたの?とも思ってしまった。後味がすっきりせず、自分にはあまり響かなかったのが正直なところ。
役者陣では、B・カンバーバッチはがんばっていたが、何と言っても、連れ子役が、表面的な線の細さと、内面的な芯の強さ、不気味さを醸し出していて、出色だった。

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山の手ロック

4.0こじらせ男だね。

2022年5月5日
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カンバーバッチだしジェーン・カンピオンだしで見とかなくちゃと観賞。

ピーターってなんとなく「少年は残酷な弓を射る」のケビンを思い出しちゃいました。
若い男の子ってやせっぽちで、目が大きくて可愛くて怖い感じだから似てるように思えたんでしょうね。
顔とか全然違うのにね。

カンバーバッチはさすがの演技でした。あの頃のこじらせ男を見事に表現してくれてました。自分では絶対認めたくない男色傾向を女を嫌う事で心の中に落としこんでる。
ピーターにも自分をしたう男になって欲しかったのよね。

第一章のピーターの語りがちゃんと最後まで効いてたのね。
ああいう手で母の障害物を排除するとは!

カンピオン監督お見事でした。

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ちこどん

4.0吸引力つよっ!

2022年5月5日
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鑑賞方法:映画館

カンバーバッチ演じる
フィルの存在感が半端ない。

フィルとジョン
フィルとローズ
フィルとピーター

このフィルと関わる三人も、またそれぞれが良いのです。

夏休みのピーターの不穏な動きで、
フィルとピーターのラストへの展開は読めたけど、
「そうはならないで!!」と願いながら、
スクリーンに引き込まれ続けました。

淡々としているのだけど飽きない。
やはり、演者の魅力と、演出の妙と、
映像美に、自然の壮大さの総合作用による引力の強さかなぁ…。
何かを学んだわけではないのだけれども、
余韻がすごい…不思議な感覚。

そして、なんにせよピーター、こわっ!!!
マザコンで片付けたら、それまでだけどね…。

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hkr21

4.01920年代という人間の転換期

2022年4月17日
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鑑賞方法:映画館

やっと宿題だった本作を観ることが出来た。まずは再上映してくれたこの“塚口サンサン劇場”に感謝ですね。
今やこの劇場は(娯楽系・アート系含む)私の劇場で観たい作品の8割位は上映してくれるので凄く助かり、個人的にはなくてはならない存在になっている。(実は本作も再映するかもと期待というか予測していたのですが…)

で本作の感想ですが、まずは予想以上に複雑・多層的であり、精緻な人間ドラマという印象ですね。
鑑賞後これがアカデミー作品賞ではなく「コーダ~」の受賞で正解だと思いました。
だってアカデミー賞って他の国際映画祭とは違い、大衆映画の為の賞であり続けていたし、こちらは大衆映画と呼ぶにはちょっと高尚過ぎるし、本作を理解するには相当映画を観極めた人であろうし、“大衆”とは本作レベルの作品を理解出来る対象の呼称ではありませんからね。

私も1回だけの鑑賞だと全容を理解するには難しい作品でしたが、今流行りのテーマである“トランスジェンダー”や“多様性”などを含めつつ新時代の転換期である時代の舞台設定が面白しく感じられました。
アメリカ映画の純粋な西部劇の大半は1860~65年の南北戦争辺りの設定が多いのですが、本作の様な1920年代の西部が舞台の映画って私の記憶では「ジャイアンツ」('56)「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」('07)などがあり、それらは共に前時代と新時代のはざまに起きる価値観の変化に対する葛藤が内在する人間ドラマとなっていて、本作もそうしたテーマが核となっていた様に思いました。

ただ、頭の悪い映画宣伝部のよくあるミスリードを招くような解説文が本作でも見受けられ、レビューの中にもその解説に影響されたような的外れというか「木を見て森を見ず」的感想が多かった様に思えます。
例えば映画comの解説の一文に「無慈悲な牧場主と彼を取り巻く人々との緊迫した関係を描いた人間ドラマ」とありますが、恐らく本作を観る前に一般の人がこの文を読んでしまうと、この“無慈悲”という言葉に完全に引きずられてしまうでしょうね。私は観終わってから読んだので、的外れな単語だと思いましたよ。そんな単純なキャラ設定ではなかったでしょう。

まず本作の主人公って、本当にフィル(ベネディクト・カンバーバッチ)なのか?、私は鑑賞中、主人公無しの群像劇だと思い観ていました。
で、単純にフィルが悪役だとも全然思えませんでした。主な登場人物は全て少し異様な一面が描写されていましたからね…
特にピーター(ひょっとするとこちらの方が主人公)は完全にサイコパスでしたし、フィルはサイコパスではないが、彼の中に自分と同じ性質を見出していたと思われ、母親はピーターからすると(愛情とは別の)守るべきアイコン的存在に過ぎなかった様にも感じられ、母親はアルコール依存症であり、この3人は明らかに社会的マイノリティーであって、ただジョージというのは、どの時代のどの社会にもいる一番の弱者でもあり、一番のマジョリティーでもあり、マス(鈍感・自分勝手)の象徴的存在に思えました。

なので、フィルを主人公としたサスペンス映画としてだけ追って見ると非常に薄っぺらいドラマになる様な気がしますが、この作品の奥深さは、ある時代の社会の転換期を一つの家族の出来事として集約して描かれているという観方や解釈も出来る物語構成でした。
これ以上の事はまだ私も整理が出来ていせんが…、もう一度見直したい作品です。

追記,
しかし、画面にキルステン・ダンストが登場し(かなり年取ったなと思って見ていると)息子に「ピーター」って呼ぶのを聞いて、思わず笑ってしまった。

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シューテツ

5.0異色の西部劇 やっぱり西部を描いている

2022年4月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

モンタナ州は今でも「偉大なる西部」と呼ばれているそうで
きっと壮大な自然が広がる所なんだろう
1920年代が舞台というから時代的には『ギャツビー』の時代と重なる
東部と西部ではこんなに違ったとは言え、既にモンタナの町の中では
女性が自動車を運転していたり、ドレスの裾も短くなってきている
そんな、いわゆる一世代前の西部劇とは違う世界に住むフィル一家の物語

カンバーバッチ演じるフィルと弟の連れ子のピーターとの
距離の縮め方が見ていてハラハラさせられる
特に2人が煙草を吸い合うシーン、ピーターの誘うような目線に釘付けになった
フィルの秘密の場所でのシーンも美しいばかり
次第に深いところで交差するかに思わせた後でのあのラストは
怖いくらいの驚きだった

フィルは東部の大学に在籍していたという設定なのだが、
時代に背を向けているのに、実は西部の男達の世界には
本当には溶け込めていない、どちらにも真実の居場所がみつからない、
そんな人間に見えた
今時の西部劇はこんなに複雑な内容を含んでいると思える面白い作品だった

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Bird

3.5カンバーバッチの繊細な演技が光る!

2022年4月11日
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ほぼ中身のないレビュー、とまでも言えない自分用メモです。

第94回アカデミー賞 11部門で12ノミネート(助演男優賞に2人ノミネートされているから数が合わない)の最多ノミネート作品。ずっと最有力視されていましたが、最後に「コーダ」に逆転されちゃいましたね。唯一、ジェーン・カンピオンが監督賞を受賞。女性監督の受賞は3人目です。

もう登場シーンからカンバーバッチ演じる主人公のフィルが嫌なヤツ過ぎて嫌悪感マックスに。
それでも1920年代のカウボーイってこんな価値観だったのね、って見ていたら途中から(そうだったのか!)という展開に。
ラストは(えーーー、そういうこと!?!?)って結末なんですけど、全てはっきりと描写はしていないので、よくわからないという声が多いのもごもっとも。
この映画は特に人によって合う合わないあるでしょうね。
結末を知ってからもう一度みればまた違った見方になるのでしょう。

鑑賞後ずっと星3.5か4.0か悩んでおりましたが、この後に鑑賞した作品は4.0相当が続きましたので、相対的に3.5になりました。全然悪くはないのですが、少し肌に合わなかったので。
厳密に言うと3.75位です。

おそらく数年前のアカデミーなら「コーダ」よりこちらが作品賞を獲得していたのでは?
芸術性だけで選ぶなら今作でしょうね。
(個人的な好みはダントツで「コーダ」でした)

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ごーるどとまと

3.5真剣勝負

2022年4月6日
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皆さん素晴らしい演技で。
ピリピリした余韻。

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たつじ

4.0手袋が当たり前の世界に・・・

2022年4月6日
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kossy

4.0スリリングな愛憎劇に目が離せない

2022年4月5日
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鑑賞方法:映画館

 フィルのマチズモは一見すると昭和オヤジの典型のような古臭さを感じるが、しかしよくよく考えてみれば強権によって他者を支配するという行為自体は現代でも身近に目にするものである。例えば、昨今のMeToo問題やパワハラ問題然り。世界に目を向ければ、一部の超大国による搾取や圧力が横行している。そう考えると、本作は普遍的なテーマを描いているという見方もできる。

 本作で面白いと思ったことは2点ある。
 まず、1点目はフィルの造形である。
 フィルのバックボーンには幼い頃に師事したブロンコ・ヘンリーという男が存在している。このブロンコは劇中には登場してこないが、今でも彼愛用の鞍を大切に保管していたり、彼の思い出を度々反芻することから、相当フィルは彼に信奉していることが分かる。きっと現在のフィルのようにさぞかし厳格な西部の男だったのだろう。
 ところが、映画の後半に入ってから、ブロンコには”ある秘密”があったことが分かってくる。それは男らしさとは程遠い、全く意外な秘密である。フィル自身もそのことは理解していて、そこも含めて彼を信奉していたということが分かる。こうなってくると、途端にそれまでのマチズモが滑稽で憐れに見えてくるようになる。フィルの強さの裏側には、他人には言えない弱さがあったのだ。
 この表裏のギャップが自分にとっては意外であったし、フィルという人物の深層を探る上ではとても興味深く観ることが出来た。

 2点目は、ローズの連れ子ピーターのミステリアスさ、そして彼をキーマンに仕立てた脚本の巧みさである。
 本作は全5章から構成されており、フィルとジョージ、ジョージとローズ、フィルとローズ、フィルとピーターの関係に注視しながら端正に紡がれている。個々のキャラの立ち回りは終始揺るぎなく一貫しており、その甲斐あって、彼らの愛憎劇には説得力が感じられた。
 そして、前段でしっかりとフィルの独善的なキャラクターを積み上げた先で、いよいよフィルの適役(?)とも言うべきピーターの登場と相成る。マチズモの権化フィルと花を愛する心優しい青年ピーター。二人はまったく正反対なキャラクターであり、その対峙は非常にスリリングに観れた。この”したたか”な脚本には唸らされてしまう。

 ピーターの造形も大変ミステリアスで面白い。
 初めこそ純真無垢な、か弱き青年として登場してくるのだが、実はフィルと同じように彼にも表と裏の顔があるということが徐々に分かってくる。
 最初にその片鱗を見せるのは中盤のウサギにまつわるシーンだ。ここではピーターに潜む魔性がショッキングに開示されている。その後も彼の言動などから彼の中に眠る”怪物性”は次第に頭角を現す。そして、クライマックスとなる第5章で、いよいよその本性は露わになる。その瞬間、自分は思わず息を呑んでしまった。

 ジェーン・カンピオン監督の演出も今回はギリギリまで攻めていると感じた。特に、フィルの隠された”秘密”に迫る描写はかなり際どい所まで描ていて驚かされた。カンピオンというとここ最近の作品は未見で今一つパッとしない印象を持っていたのだが、それは全くの見当違いだったと反省するしかない。「ピアノ・レッスン」の頃を彷彿とさせる不穏さと緊張感に溢れたタッチに最後まで目を離すことができなかった。非常に熱度が高い。

 キャストではフィルを演じたベネディクト・カンバーバッチの好演が印象に残った。最初は彼が西部の男を演じるということに今一つピンとこなかったのだが、実際に観てみると上手くハマっていて驚かされた。厳格さの裏側に見せる一抹の孤独と哀愁。そこに人間臭さが垣間見えて、どこか不憫さを覚えた。
 また、ピーターを演じたコディ・スミット=マクフィーは、ビジュアルからして強烈な印象を残し圧倒的な存在感を見せつけている。これまでも彼の出演作は何本か観ているはずなのだが、正直全く記憶に残っておらず、今作でようやくその存在を知った次第である。まさか「X-MEN」シリーズのナイトクローラーだったとは…特殊メイクをしているので分るはずもない。

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ありの

4.0格の違い?🤔

2022年4月3日
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本作品、やっと観賞できました。スクリーンで、配信には加入してないので。やはり配信作品ということで、映画人にちょっと敬遠されたか?作品賞受賞した「コーダあいのうた」よりも作品の格というか質というか?はこっちが上のような気がする!(私の押しは「ベルファスト」ですが。😭)まぁ、なによりジェーン·カンピオン監督が監督賞受賞したのは良かったけどね。😆

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えびさん

3.0賞は強そう

2022年4月2日
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劇場で鑑賞。映画として立派なのは分かるが、男性性とかよりも姑の嫁いびり映画として観てしまった。この感じがゲイネスという認識で良いのかな。40超えて弟の嫁・甥っ子いじりって幼稚過ぎませんか、その時点で男性性というのは大袈裟に見えてしまう。ブロークバック・マウンテンと比較してしまうと。。小道具の上手さは分かるけれどそこもなんだか賞レース映画っぽく見えて嫌らしく感じてしまった。

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タカシ

4.0有害な男らしさ

2022年4月2日
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ジャックアンドベティは時々Netflix映画を拾ってくれるのでありがたい。
これは、『有害な男らしさ』に囚われたホモセクシュアルの話。時代や場所を考えると気の毒としか言いようがないが、この作品はなかなか容赦がない…
せっかくなんらかの絆が出来てきたと思った義理の甥に、結局はいつまでも恨まれていたというね… まぁ自業自得と言えばそれまでなんだけど。
しかし炭疽菌ってあんな風に身近にあるものなんですね…

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ぱんちょ

2.0作品賞ノミネート作品

2022年4月2日
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盛り上がりにかけました。
ラストよく分からなかったです。

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かん

3.5後味はよくない

2022年4月1日
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奇妙な人間関係はけっこう楽しめた

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シネマ小僧

2.0思っていたのと違った。

2022年3月31日
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こういう解釈でいいのかなと、自問自答しながら観ました。死んだ牛の皮を剥がしたのも、皮を先住民に売ったのも、じぶんの皮をわたしたのも、そもそも義兄に接近したのも、すべて計画されていた?でいいんですか?

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旅行者

4.0もしやブロークバックマウンテン系?と思いきや!!

2022年3月30日
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カンバーバッチの視線、その態度がスクリーンに緊張感を生む。 時に生ぬるく、冷たく乾いた風をこちらも感じるかのように、ずっとなんだか緊張しながらスクリーンを見つめることになった。 特別意地が悪く、執拗に嫌がらせするわけではない。ただ、心理的に「あの人苦手・・・怖い」と思ってしまったらどうすることもできなくなる人はいるだろう。 知性的だけど野性味が強く、男らしさを誇る、本当は悪気はない人なのかもしれなくても、 ハラスメントにしか感じないその佇まい。 ところが、後半その雰囲気が徐々に変わり、自分が以前可愛がってもらった伝説のカウボーイのように、弟の妻の息子に目を掛けるようになり、話の流れが徐々に変わっていく。
 いつも自己主張強めの女性を演じるキルスティン・ダンストが逆に今回受け身で翻弄される女性、共感しにくい女性を敢えて演じている感じ。 だからこそのずっと流れる緊張感と不安定な感覚にリアリティが出たように思う。 最後にピーターが読んでいた詩篇22章20節がちらっと映り、なんとここからパワー・オブ・ザ・ドッグなのか、と理解した。 突然全ての流れを理解し、へえ~っと感心してしまった。 インテリジェンスがあり、単なる粗野なカウボーイではないフィルと、繊細で好奇心が強いピーターの化学反応を予感していたところでのどんでん返し。 そう、ピーターは無くなった父に言われた通り、彼はやはり強い、芯が強い人だったということか。 ジェーン・カンピオンの描く美しく強い野性味あふれるカウボーイ作品、そのテイストはとてもオリジナリティがあった。

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まっちゃまる

3.0ベネディクト・カンバーバッチがいるだけで、画面に緊張感と不穏な空気が漂う

2022年3月30日
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この作品は、役者の演技を楽しむ映画だと思う。
特に主演のベネディクト・カンバーバッチ。
画面にいるだけで、緊張感と不穏な空気が漂う。っていうか、画面にいなくとも、屋敷中に常に漂う。
こーゆーの前も見たな…と思い返すと、
「フォックスキャッチャー」のスティーブ・カレル。不気味な大富豪を演じていた。

で本作。
ストーリーに展開があるワケでもないので、下手すると退屈しがちだが、役者の演技のスゴさで常に緊張感があり、観客としても、退屈するヒマがない。

でも、「好きな映画か?」と問われると、「違う」と答えるかな。
そーゆーとこが作品賞を獲れなかった原因かもしれない。

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みっく

3.5いぬのきもち

2022年3月29日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

難しい

アカデミー賞にて監督賞を受賞した本作。私はNetflixに加入しているので家で見ても良かったのだが、せっかくなりということで映画館で鑑賞。結果、映画館で見てよかった。思っていた内容と180度違ったけど笑

私は見ているあなたが全貌やら伝えたいことを考えてくださいねみたいな、観客に思考を任せるような映画が苦手。本作はまさにそれ。だけども、すごく良かった。人物背景の分かりにくさと掴みの弱さはあるけれども、「これどういう意味をもたらしているんだろう...」と細やかな所にまで何故だかすごく興味が湧いた。全体の雰囲気が好みだったおかげだろうか。

ネタバレ解説を見た上で理解することが多くあったため、映画自体の感想としては少し不満は残る。でも、ネタバレ解説を見たくなるということは、やはりそれほど映画を楽しめたということだと思う。難しい話では無いものの非常に奥が深い作品であり、見た後は噛み締めるように余韻に浸り考えたくなる。

テーマは読み取りにくいが、これはLGBT映画ということでいいのだろうか。あまり突っ込んで話してないからこう捉えるのが正しいのかは分からないけれども、どちらにせよ個人的には作品賞を受賞した「コーダ あいのうた」よりも好みの作品であった。これぞ映画って感じ。監督賞を受賞したのも納得の作品でした。

話の内容についてもっと深く話せば長くなるのだけれども、ネタバレ無しレビューなのでこの辺で。鑑賞がかなり遅くなったけれども、評判通りいい作品でした。★4.0に限りなく近い★3.5。惜しいところはあるけど、人にはおすすめしにくいけど、満足度は高めでした。

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サプライズ

4.0想像力を掻き立てる演出と世界観

2022年3月28日
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この作品は登場人物の関係性や、設定などが具体的に分からないまま物語が進んでいきます。そして、ある人物の発言や、行動を通してその繋がりを、見ているこちら側が解釈していく必要があります。見る人によって感じ方が様々で、色んな想像力を掻き立てる映画なのではないかと思います。
この作品のテーマも奥深く、とても考えさせられるものでした。独特な雰囲気と音楽が異世界を覗くような感覚になりました。一回見るだけで完全に楽しむことはできなくても、見る度に新たな発見ができるような映画であると感じました。

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Sugi

3.5冒頭のピートの独白⇒ウサギの解剖⇒三島由紀夫の『午後の曳航』、の連想でやはり予想通りの結末でしたね(さすがに解剖はしなかったけど)。

2022年3月28日
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もーさん