劇場公開日 2021年10月15日

最後の決闘裁判のレビュー・感想・評価

全270件中、21~40件目を表示

4.0マルグリットが求めたのは

2023年4月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

長いし私の苦手分野の作品かなと思いながら観ましたが全然そんな事はなく、多くの方々の高評価通りとても良かったです
マルグリットの告発はあの頃の男尊女卑のひどさに立ち向かうためのものなのか、でもそれを自分の名誉のための戦いとする夫に任せる事に、子供の事を思うとあの戦いを望んではいなかったのでは
戦い後のマルグリットの表情から、どんな結末を望んでいたのかと思いました
でもラストシーンで、やっと望んでいたものを手に入れたように思えて、観終わった後はホッとしたように心が落ち着きました
あまり優しさを感じられないカルージュだけど、領主に媚びない不器用な男で、私は断然カルージュ派でした
その真逆の領主に媚びまくって出世する世渡り上手のル・グリがほんとイヤで、またそれを演じるアダム・ドライバーもあまり好きじゃないし、その上ル・グリはイケメン設定でそこにも違和感があって、ル・グリがとにかく嫌でした
ラストの決闘シーンは観応えあって、リドリー・スコット作品はやっぱり好きです

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小町

4.03者の視点で描かれる歴史心理ミステリー

2023年1月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

14世紀半ばから後半の映画ですが、地味に見えてどうして、
新鮮な切り口で面白い歴史史実を描いた見応えある良作でした。
(それにしても女性には受難の歴史でした)

内容は題名の通りそのまんま。
原作はノンフィクションで、1386年のフランス王国のパリにおける
最後の決闘裁判の顛末を描いたエリック・ジェイガー作の
ノンフィクション「決闘裁判 世界を変えた法廷スキャンダル」を
基にしている。

簡単に言えば、夫の留守に家に押し入った旧友(ル・グリ)に
レイプされた妻。
妻と自分の名誉のために命を懸けた死ぬまで戦う「決闘」が描かれる。

第一章
ジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン)の真実
第二章
ジャック・ル・グリ(アダム・ドライバー)の真実
第三章
マルグリット・ド・カルージュ(ジョディ・カマー)の真実

3人の視点で1370から1377年そして1380年、
決闘の行われた1386年までを同じシーンで、
3者がどう感じていたか?
そして如何にして「決闘」に至ったのか?
それを描いている。
とても良心的作りなのだが、それ程3者の言い分に大きな違いはない。
新事実も限定的。
嘘つきが1人もいないのですから。

だから同じ場面を3回観たりします。
カルージュが妻と初対面のル・グリに、
「親愛の印に口づけを!!」と促すシーンは3回あります。
(その時ル・グリはマルゴットに一目惚れしたらしい)
重要なシーンなのですが、ナレーションが入る訳でもないから、
マルグリットの瞳がチラッと輝いたり、
ル・グリが怪訝そうに自分の心を覗くように視線を落とす・・・
私には「あら、案外いい感じで、2人はお似合い!!」
・・・みたいに見えるだけです。
違う視点から見える新事実も少しはあるし、
ル・グリから見るとカルージュは変わった男で、
客間的に見て、カルージュが今で言うところの“クレーマー的男“で、
領地の取り分のことを、シャルル国王に申し立てて、
主君ピエール(ベン・アフレック)のメンツを潰したり、
まわりがよく見えない考えの浅いお騒がせ男で、
カルージュの欠点が目立って来るのです。

ル・グリは女たらしの自信家のプレーボーイで、
「多分マルゴットは、夫に不満で自分が迫れば喜んで応じる」
そう思ってたんでしょうね。

ところがカルージュ夫妻は予想外に「戦う意志が満々」
ピエールの仕切る裁判では勝ち目が無いと思うと、
シャルル王に訴えて、カルージュは命を懸けた「決闘」を選ぶのです。

中世ヨーロッパの常識が面白いです。
マルグリットはカルージュとの子宝に恵まれず悩んでいたのですが、
夫婦生活で絶頂を感じたその時に子どもを授かる・・・
のだそうで、レイプされたマルグリットはなんと半年後には、
妊娠して大きなお腹で、裁判の事情聴取を受けている。
運命のいたずらなのか?
性染色体の相性が良かったのか?
まったく皮肉な結果です。

冒頭のシーンは決闘の準備をしてるカルージュとル・グリ。
イザ、スタート!!
と身構えたら、
突然場面が過去に切り替わったのですが、
2時間、決闘に至る諸々の事情を語り、
お待ちかねの決闘の場面が始まります。

「死をもって決着をつける」
その凄まじいこと!!
見物人たちは目が爛々と輝かせて、
「殺せ!殺せ!!」の大合唱。
カルージュが負けた場合マルグリットは裸で引き摺り回されて、
生きたまま火で焼かれる・・・決まりだったんです。
それを知って、さすがに動揺するマルグリット。

まぁ当然、私はカルージュを応援してます。
男と男がメンツを懸けて死に物狂いで戦う。
(マット・デイモン、格好よかった!!)

「決闘」の勝利者が「正しい行為者」
変な理屈です。

この決闘が歴史的に最後になった!!
その理由は、何だったのでしょう?
(日本の江戸時代も不義密通罪は、市中引回しで打首・・・)
でしたね。
やはり、あまりにも野蛮・・・
ということでしょうか。

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琥珀糖

3.5事実はひとつ。でも主観により内容は異なる。

2023年1月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

夫の旧友に乱暴されたと妻が訴えるが、目撃者もおらず、旧友は無実を主張。真実の行方は、夫と旧友による生死を懸けた「決闘裁判」に委ねられる。事実を3人の目線から描きながら、最後のクライマックスへと導く手法は秀逸に感じたが、同じシーンを3回見ることになりやや冗長な感も否めない。人は真実を見たいのではなく、真実としてみたいものを事実と思いこむ生き物だと思う。そうした矛盾が描かれた重厚な作品でした。

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ねりまっくま

3.5演技合戦の映画

2022年10月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

153分と長い映画ですが、そこまで長く感じませんでした。
3人の視点によるストーリー展開も面白かった。
アダム・ドライバーとマット・デイモンの激しい演技合戦。
二人の俳優に負けじとジョディ・カマーの演技も良かった。
昔、本当にこんなことが行われていたとは
恐ろしいですなあ。

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tom

4.0子供

2022年9月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

最後のシーンの子供の髪の毛の色見て、黒かったらどうしようと思った。
まぁ、映画になる時点で、ラストの対決の結果は分かってたのですが。
それでも、勝ててって言うのは思った。
処刑されるル・グリの扱いがひどいのが歴史を語ってるってところでしょう。
マルグリッド、ジョディー・カマーの表情の演技がとても素敵でした

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ふらんすぱん

2.5あまり主張のない映画

2022年6月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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すみれ7878

4.5単純じゃない!見方を変えると壮大な復讐劇に

2022年5月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

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abogadyko

3.5人は真実を語らない

2022年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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ターコイズ

3.0評価が高すぎるのではと思ってしまう

2022年5月7日
iPhoneアプリから投稿

マット・デイモンが好きで観たが、評価が高すぎるのではと思ってしまった。史実に基づいているのでその意味の価値はあるのかもしれない。
この時代に女性が男を訴えると言うことがいかに大変なことだったかはわかる。その意味で勇気のある女性でもあるし、持ち物である妻を汚されて決闘に挑む男も愛のためとは言えない。
結果的に女性は幸せになったようなので良かったとは思うが、正直、何を知らせたかったのかよくわからない映画だった。
でも、セットや映画の規模など映画館で見たらかなりの迫力だとは思う。

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ニョロ

4.0迫力ある決闘シーン

2022年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

難しい

カルージュとグリの友情物語かと思いきや、処世術にたけたグリと純粋な騎士気質のカルージュのプライドをかけた戦い。

3人の視点からドラマは描かれているが見る者は色んな思いが交差する。
たぶんこうだろうと思っても絶対か?といわれると言い切れない。
とにかくマルグリットの美貌は群を抜いていて、今ならこんな綺麗な嫁をもらえただけでも幸せと思えるのにこの時代は女性の扱いはひどいものだ。領主ぐらいできそうな才能があったのに・・・

決闘裁判ではひどい結末を迎え、最後にでるマルグリッドの表情はこの結果を望んでいたのかどうかわからず、見る者に委ねられる。

夫を亡くしたあとは子供と二人で生きていくが、その子供は誰の子なのかわからずじまい。誰を思って生きていったのであろう。
決闘はえげつなかったがグリには申し訳ないがカルーシュが勝って正直ホッとした。

それにしても女性を犯すシーンが何度も出てくるのにディズニー配給とはびっくりだ。

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Elton Shin

4.5色んな目線が入っている映画

2022年3月29日
iPhoneアプリから投稿

妻も泣き寝入りは望んでいなかったが、負けたらどうなるか隠して己が名誉のため決闘裁判に挑む夫。

決闘後の妻の表情は、もう付き合ってられんわ...と語っているように見えた。

夫と決闘することになる友人もなかなかどぎついコミュニティーに所属してらっしゃる。

ただ、女性が男性を値踏・支配したがる傲慢な感じも出ており、色んな目線が入っている。

女性目線で物申しますと

夫と友人は、女性も同じ筋力持ってると思ってんのか?逃げられへんし、強く拒んでるのに、相対的に弱い拒絶と捉えられてしまう恐怖。胸糞。

家で見ていたので、ドア閉めるところは巻き戻し検証してしまった。一生懸命締めてるのに非力だから招き入れてると解釈されてるのほんと恐い。

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Ori

4.0ボタンの掛け違い

2022年3月28日
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Mashi

5.0タイトルなし

2022年3月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

私たちが通史として享受してきた男性視点の歴史を女性の視点から見直すと、男性的ストーリーの滑稽さがあらわれてくる。それぞれの立場でなにを省いて、なにを見せるかに、その人にとってはとるにたりないこと、無意識にふるまっていること、誇りとしていることが、他の立場の人を傷つけたりしいたげたりしていることが見えてくる。男性の視点では家のためにつくす影の薄く頭が悪そうな存在、または男性をたぶらかす小悪魔的存在として見られていた女性が、女性の立場から見ると自立的で知的でユーモアがあり一番生活感があり、一番まっとうな人にみえた。

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むぎゅ

4.03つのストーリー

2022年3月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

3つのストーリーのいずれかが真実なのか?
いずれも真実であろう。
マルグリッドの決闘に買っても喜ばない表情が全てであると思う。

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上みちる

3.0

2022年3月6日
iPhoneアプリから投稿

アダムドライバーは男前だと思った事がないのでそういうセリフが出ると本当にー?となってしまう。話としては「藪の中」なのだけれど、この映画だとどうみてもルグリがアウトです。夫も夫ですが、ルグリはもう全然駄目です。最後まで罪を認めないのは男のアホな考えに他なりません。現在でも対して変わらないかもしれないこういう事件の数々。声を上げらない女性の悲しみ。裁判でも辱めを受ける。
妻がキリングイヴのヴィラネルになって襲い掛かって行きそうでしたが。

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GAB I

3.5選べぬ時代…

2022年3月3日
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KEI

4.5突きつけられる、人間の本質

2022年2月20日
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傑作でした。
巧妙に姿を変えながら、現代にも脈々と受け継がれる剥き出しの野蛮と残忍性。この残酷が、なぜ現代にないと言い切れる。いつの世も人間の本質は変わらないと感じます。

ダークで陰鬱とした中世ヨーロッパの描写も素晴らしく、決闘場面は呼吸も忘れるほど…終始釘付けで鑑賞しました。

史実に基づくこの作品。重複する三者三様の事実をそれぞれの視点で描き分け、そのズレにこそ潜む真実を突きつけてくる、リドリー・スコット監督の力量がすごいです。無限とも思える引き出しの数!サーの称号にも納得です。

馬上で翻るマルグリットの黒いマントは、暗黒時代を生きた彼女の人生の象徴のよう…ラストシーン、深い憂いを湛えたマルグリットの笑顔が胸に刺さりました。
あれほどに胸を打つ表情のできるジョディ・カマー、そのために観てもいいくらいの美しさ。

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めめんと⭐︎もり

4.0自分の権威を守り通そうとする男たちとそれに振り回される女

2022年2月14日
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鑑賞方法:映画館

ある出来事に対して三者三様の思惑が交差する様子を丁寧に描写した佳作。
また、1300年代後半の出来事を扱っていながら古臭さを感じさせないのは、女性の尊厳という現代社会に通じる問題を提示しているからであろう。

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御納戸色

3.5さすがに600年以上前になると

2022年2月13日
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ヨーロッパの国々も凄まじい男尊女卑、階級・格差社会だったことを再認識させられる映画。さらにそこに宗教という要素が入ってくると、もう理解不能なこともとても多い。だとすると、これから600年後には、現代にある理不尽や不条理はほとんど解消されているのかな。

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にこにこどり

3.5リドリー・スコットの「じわじわラストへもっていく」技が全開だ!

2022年1月26日
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jollyjoker