沈黙のパレードのレビュー・感想・評価
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つまんない。不自然なはなし。
ガリレオファンにはたまらない作品かもしれませんね。
柴崎さんはほんとにそれっぽいし、教授もインテリ臭満開でスパスパ解決していきます。この人なんの研究してんのかなあ?超伝導?そうすか。とりあえずアミューズさん全開で見たことある俳優さん、タレントさんばかり。まあ、安心のベタベタした展開です。
しかしながら、殺人鬼が黙秘で2回も不起訴?
現実的にはありえません。ないわあ。日本の警察はそんなに都合よく愚かではありえません。また、オリエント急行みたいに飲み屋の友人、知人で殺人計画?
ないわあ。ありえない。しかも、結局彼との妊娠が
事の発端??????えー。リアルにないわ。
産んでからまた、チャレンジしたらいーのに。
で、殺人?で、都合よく殺人鬼登場????
あまりにおかしな展開でガリレオもびっくりして
たかもです。
いまや、コロナもありネット社会も急速にすすみ
人と人との関わりが大変化してます。ますます他人と
他人は希薄に。飲み屋の知り合いが兄弟、親戚の様になんて昭和的妄想でしかありません。残念ながら。
序盤のパレードのあたりからあーなんか不自然だなあ
やらせ感満載だなあと。
残念ながらトンデモ映画でした。
「真夏の方程式」の映像は流しても、吉高は流せないのか?
なんか、最後の謎解きが取ってつけたようで、メチャクチャになっていない?
素直にモンスターのような犯人が、湯川教授の謎解きで自供するような展開が見たかった。
真偽はともかく、歌手デビューをするという立場なのに、妊娠をする行為をしたのが原因というのが、一番腑に落ちない。
疑問点が残る部分が少し多いかも…
私は、原作を読んでおります。
原作を上手くまとめられていたとは感じました。
ただ、ここはなぜこの設定に?ここの説明なくて大丈夫と感じた部分が多々ありました。
①増村氏と15年前の事件の関係性
被害者の母が妹であったことは語られていましたが、なぜ妹との関係を隠したか、蓮沼をどれほど恨んでいたか、並木氏に何を語ったのか(どうして訪れたのか)を見せるべきだったと思う。
②高垣くんとの関係性
最初に示された回想シーンで沙織さんのレッスンを一緒に見ていた描写があったが、あれでは親公認で付き合っていたと感じてしまう。少し違和感を感じた。
③湯川先生の事件の伝え方など
今回の事件に関しては、あらましなどを草薙さんが伝えた方が説得力があったと思う。ガリレオ先生の行動の真意は、親友を過去の事件含めて解放してあげたいというものだったと感じる。彼がどのように行動したかが端折られていたように感じたので残念だった。
④物語の終わらせ方に関して
圧倒的に原作の方がいいなと思った。
「親友に感謝している」と内海が湯川に伝えたが、あの言葉を内海に言わせるくらいならなかった方がよかったかな。逆に湯川先生に言ってほしかった。
まだもう少しあるけど、こんな事は思いました。
原作を読んでいなければ、このような違和感は感じないと思います。
湯川が最後犯人に説明に行く前に、「容疑者Xの献身」のワンシーンを挟み込んでもよかったと思う。
この時の彼の後悔を元に話に行くことを決めたと思うので。
普通に面白いストーリーなので、観て損はしないと思います。
「透明な螺旋」も映画化かドラマ化待ってます!
真相が最後まで全然分からなくて面白かった!
このシリーズ初めて見ましたが、脚本がよく練られていて面白かったです!!
犯人、真犯人、そして真相。。
全然分からなくて、どんな展開になるんだろうと引き込まれました。見て良かったです。
先にみたヘルドッグスに引き続き北村一輝さんが出ていて、連続北村さんdayになりました!
今回も単純に見えて実は複雑にからみあった誤解や事実を、湯川が解明していく展開が見事で見ごたえありました。
映画「沈黙のパレード」作品レビュー
福山雅治演じる、変人だけど天才的頭脳を持つ物理学者・湯川学が、不可解な未解決事件を科学的検証と推理で見事に解決していく、大人気・痛快ミステリーシリーズ。映画第3弾となる今作では、柴咲コウ演じる、湯川のバディ的存在の刑事・内海薫と、北村一輝演じる、湯川の親友で内海の先輩刑事・草薙俊平が9年ぶりに再集結!「ガリレオ」の醍醐味ともいえる、3人の絶妙なやりとりがスクリーンに帰ってきます!
さらに今晩放送の劇場版の4年前の事件を扱ったフジテレビ・土曜プレミアム「ガリレオ 禁断の魔術」の放送も楽しみです。
原作はベストセラー作家・東野圭吾によるガリレオシリーズ第9弾「沈黙のパレード」。多数の登場人物すべてに繊細な人間模様が描かれ、その絡みあう群像劇と二転三転する展開に一気に引き込まれる極上エンターテインメントになっています。『容疑者xの献身』『真夏の方程式』に続き、福田靖が脚本、西谷弘が監督を務めました。競演キャスト陣にも、椎名桔平、檀れい、吉田羊、飯尾和樹、戸田菜穂、田口浩正、酒向芳、村上淳、岡山天音、川床明日香、出口夏希と超豪華なメンバーが集結。
そして、主題歌は9年の時を経て再結成となる福山雅治と柴咲コウによるユニット≪KOH+≫が担当。
福山雅治が書き下ろした主題歌「ヒトツボシ」は、物語に深く寄り添った、切なくも、愛にあふれた楽曲に仕上がり、柴咲の優しく力強い歌声が、心に響きました。
前2作を凌ぐ怒涛の展開と心揺さぶる人間ドラマに、シリーズ最高傑作の呼び声高い本作。きっと満足されることでしょう。
物語は冒頭、東京都菊野市の夏祭りの「のどじまん大会」で素晴らしい歌唱力を発揮した女子高生が登場するところから始まります。その並木佐織(川床明日香)は、音楽家・新倉直紀(椎名桔平)に見出され彼の家でレッスンし、いずれは歌手を目指すはずでしたが行方不明になってしまうのです。
その3年後、静岡県の火事跡から住んでた高齢女性と佐織の白骨が発見され、その家の息子・蓮沼寛一(村上淳)が逮捕されました。蓮沼は、15年前に幼女殺人犯として警視庁の草薙俊平(北村一輝)達が逮捕しましたが黙秘をつらぬき釈放されたという過去があったのです。
蓮沼は、今回も証拠不十分で釈放され、佐織の実家の定食屋「なみきや」に突然顔を出しますが、常連客によって追い出されます。
この事件について警視庁の内海薫(柴咲コウ)から捜査協力依頼を受けてたものの拒絶していた湯川学(福山雅治)は、たまたま客として「なみきや」に出入りしていて、その日も居合わていたため、事件に興味を持ち始めるのでした。
やがて本作の舞台である東京・菊野市では、今年も夏祭りで仮装パレードが開催されることになります。「なみきや」や湯川の新しい勤務先となった研究施設も菊野市にあったのです。
宮沢麻耶(吉田羊)率いるチーム菊野は「宝島と海賊船」を演出し念願の優勝。同日、蓮沼の窒息死の遺体が発見され、蓮沼の元仕事仲間で部屋を貸してた増村栄治(酒向芳)が容疑者に浮上します。
しかし証拠不十分で増村は釈放。湯川は、蓮沼の部屋が外から施錠でき、小窓を作れて気体を注入できることを発見。「液体窒素」による殺人を主張します。草薙らは裏取りを進めた結果、「なみきや」の常連客の中から、戸島修作(田口浩正)の経営する冷凍食品会社から「液体窒素」が持ち出されていたことが判明。湯川の仮説が証明されたかのように勢いづく捜査陣でしたが、戸島自身には夏祭り設営でアリバイがあったのです。
湯川は、この「液体窒素」を仮装パレードの宝箱で輸送したと推理し、宮沢や亡き佐織の恋人だった高垣智也(岡山天音)が容疑者として疑いますが、いずれもアリバイあり。肝心の並木家の2人は、蓮沼が死亡時には客の急な腹痛で病院へ連れそったので、どの容疑者も証拠不十分に。蓮沼を殺したのは一体誰なのか、湯川ですら見えなくなってしまったのでした。
町全体を覆う憎悪の空気…。 殺された佐織を愛していた、家族、仲間、恋人全員に動機があると同時に、全員にアリバイがあったのです。そして、全員が沈黙するというまさに沈黙のパレード。この沈黙には、容疑がかかったもの全員がそれぞれを気遣い、かばい合う想いに溢れていてホロリとしました。もうずっと真相など湯川が暴き立てず、沈黙の中で静かに終わらせて欲しいと願ったくらいです。
それは刑事の草薙ですら、同じでした。草薙は誰かが殺人犯として名乗り出ることを恐れていて、このまま蓮沼の被疑者死亡で事件を幕引きにしたいと、刑事にあるまじき願望を抱いていたのです。草薙は、過去に蓮沼を釈放したことで、その結果佐織が殺害され、菊野市の人達に蓮沼に対する復讐心を芽生えさせたことを後悔していたのでした。
それくらい、この沈黙は本作の登場人物たちの想いの結晶だったのです。
しかしそんな菊野市の人達や草薙の思いの詰まった「沈黙」に隠された「真実」を、湯川は丁寧な検証を積み上げて、裏の裏まで解き明かしていていくのです。
ガリレオ・シリーズは、東野圭吾原作の映画の中ではミステリ度が濃く、ヒューマンドラマの質も高めです。シリーズのファンにとっては、今回湯川の物理学者としての活躍が弱いと不満を漏らす方もいらっしゃることでしょう。それでもミステリにあまり縁がない一般の映画ファンから見たら、今回の「液体窒素」トリックには驚かされました。身体に全く傷をつけず、現場で争った証拠も残さず、殺害してしまうしてしまうアイディアは原作者ならではのものではないでしょうか。
今回も単純に見えて実は複雑にからみあった誤解や事実を、湯川が解明していく展開が見事で見ごたえありました。
実に面白い一本
今作の特徴の一つに「事件の関係者が非常に多い」点がある。それゆえ、それぞれが犯行に加わる動機や背景をどれだけ描写できるか?この人がなぜそこまでするのか?を観ていて納得できるかがポイントだった。結論を書くと、何の違和感もなくまとめられていた。言葉での説明を極力省き、BGMと演出によってきちんと表現されていた。特に冒頭のシーンのインパクトは強烈で、作中すでに故人であるはずの並木佐織の存在感は圧巻であった。
原作よりかなり強調して描かれていた草薙の苦悩は、本作のもう1人の主役といっても決して過言ではない印象だった。北村一輝さんの熟成された演技は他局だがドラマ「天国と地獄」に続き流石。
最後に、個人的には増村栄治役の酒向芳さんの演技が大好きだった。もう一回観ようかな〜!
期待していたガリレオシリーズの3作目!
1作目の「容疑者Xの献身」、2作目「真夏の方程式」は僕の大好きな作品で、今回もとても楽しみにしていて公開当日に見に行きました。(原作未読)
映画版の重い雰囲気のガリレオが好きだった自分からすると、湯川先生が登場したシーンで「あードラマ版の軽い雰囲気なのかー」とちょっとがっかり。
パレードを見てを見て湯川先生が「実におもしろい」と言ったあとの並木妹の「実におもしろーーい!!!」は謎です笑
(ドラマ版も好きだけど)
ストーリーはとても面白かったです!
蓮沼という救いようのない最悪の人間に対して、被害者たちがどうにか罪を償わせてやろうと、恐怖を味合わせてやろうと計画を練り実行するが、計画がくるい殺してしまう。
誰がなぜ計画をくるわせて殺したのか最後までわからなくてドキドキでした。
東野圭吾はすごいなー
いくつか疑問に思った点はありました。
・そもそもなぜパレードの裏で犯行を行う必要があった?
アリバイ工作のため?
パレードに合わせてやったせいで決定的な証拠とられてるような
・宝箱に隠すのはなんでだっけ?
パレードの動線と液体窒素を運ぶ動線が被ってたから利用したのかと思うけど、普通に運べばいいような気が、、、
裏で普通に運べばパレードに人が集中してるから目撃者も少ないのでは?
僕が説明を聞き逃している可能性もかなりあります。
これまでの2作と比較すると正直なところ劣ると感じたのですが楽しめました!
疑問点は、もう一度映画見るなり、本を読むなり確認しようと思います。
面白かったけど映画の尺では物足りない
原作を読んだ上で本作を鑑賞。なので、原作が映像化されることを楽しみにしつつ、映画オリジナルな部分や相違点にも着目した。原作のボリュームが大きいので映画の尺に収めるにはどこかしらカットしなければならないだろうと予想していたが、案の定、物語を成立させるため全体的に急ぎ足になってた印象。展開が早いから退屈はしなかったが、トリックや真相が伏線もなく次々に明らかになっていくのでミステリーとしてはワクワク感が足りなかった。しかし、映画ガリレオはドラマと違い謎解き以外の物語に見所がある。今作は遺族の無念を晴らせなかった草薙が蓮沼殺害の真相を明らかにするか、遺族たちにとって1番幸せになるストーリーでかたをつけるかで湯川とぶつかり葛藤する場面が1番感動し印象に残った。
残念だったのが以下の2点。
1.高垣智也があっさり沈黙を破ったこと。
原作では心配する母親や職場の人間に迷惑をかけ続けることに耐えられず自白をするのだが、映画では高垣智也という人物が佐織の恋人という設定以外何も描かれていないため、すぐに自白してしまい、ただ口が軽い男として見えてしまった。
2.増村の執念深さが伝わってこないこと。
増村はアリバイがあり殺す動機もないことから容疑者から外されていたが、この男の協力無しでは蓮沼殺害計画が成し得ない重要な人物。そこで本橋優奈ちゃん事件に遡り徐々に増村との接点が明らかになっていくのが原作では1つの醍醐味だったのだが、残念なことに映画ではあっさり優奈ちゃんの母親由美子の兄であることが判明する。増村がどれだけ由美子と優奈ちゃんの幸せを願って生きてきたかという描写が大幅にカットされているから増村の蓮沼に対する恨みや執念深さが伝わってこなかった。ただ最後のゴミ収集のシーンで増村本来の人柄が出ていたのは良かった。
2つとも尺の都合上描かれていないのだろうが、少し物足りなさを感じてしまった。もっと容疑者達が沈黙して警察がアリバイを崩せず謎に満ちた事件というのを演出して欲しかった。でも映画オリジナルの湯川先生と内海の絡みは面白かったし、キャストの演技も申し分なく、パレードも盛大に表現されていたから劇場で観て良かったと思える作品だったことは間違いない。
愛するが故に沈黙する人々
"ガリレオ(劇場版)" シリーズ第3作。
TC EXTRA LARGE SCREENで鑑賞(レイトショー)。
原作は既読。
ガリレオ・ファンとしても、ましゃ(福山雅治)ファンとしても、9年ぶり、待ちに待った待望の新作となった本作。
劇場版ならではの重厚な雰囲気はそのままに、謎解きも人間ドラマもこれまでにない豊穣さがあって感動の嵐でした。
高笑いからの「さっぱり分からない」「実に面白い」といつものセリフを口にした湯川先生に、「あぁ、ガリレオが帰って来たんだなぁ…」ととても感慨深くなって自然と涙が。
「オリエント急行の殺人」テイストを匂わせておいて実は…な複雑なプロットを誇る原作をどう映像化するのかと気になっていただけに、期待を上回る良質さに惚れ惚れしました。
それは、西谷弘監督の堅実な演出と福田靖による見事に原作から換骨奪胎された脚本のおかげだろうな、と…
冒頭において並木佐織がどれだけ愛される存在だったかを端的且つエモーショナルに呈示したことで、祐太郎たちへの感情移入が容易になる構成と演出が巧みでした。
蓮沼が突然なみきやを訪れ、和やかだった雰囲気が緊張感漂うものに一変するシーンでは、登場人物の紹介と同時に、今後の展開の伏線まで視覚的に挿入してしまうと云うとても情報量の多い場面となっていたにも関わらず、繊細な演出と細かいカットを繋ぎ合わせる編集の妙によって、分かり易く構成されており、これぞ映像化の醍醐味だなと思いました。
登場人物が多い分、各々の描写が薄い気がする個所もありましたが、そこは行間を読んで脳内補完しつつ観ました。
これまでの劇場版でも共通して愛がテーマとなっていましたが、本作の愛は様々な形を持っていて重奏的でした。
普段ならば犯罪とは無縁でいられた市井の人たちであったはずなのに、大切なものを理不尽に奪われた時、怒りや悲しみが交錯し、蓮沼への憎悪が膨らんでいくことに。
愛するが故に罪を犯し、沈黙した人々の想いに、愛と云う感情の奥深さと底知れなさを、改めて思い知らされました。
複雑に絡み合った謎を紐解いていく湯川も、推理機械ではない人間味がたっぷりで、これも劇場版ならではだな、と…
草薙刑事を見守り、助けようとする湯川の姿に、友情を大切にする彼の優しさを感じてとても感動させられました。
真犯人に推理を突きつける場面でも、「容疑者Xの献身」での後悔を経た上での行動と想像され、グッと来ました。
ましゃ自身年齢を重ねた分、役柄にもそれが反映されているようで、深みのある演技が素晴らしかったです。
犯した罪は決して許されるものではないが、そこにあった愛だけは確かで、正しく尊いものだったのだと、そう思うことさえ出来たら、救われるものがあるかもしれない。
ふと、そんなことを思いました。
[余談1]
カムバックした内海刑事も両者を繋ぐ役割として大活躍。
新人時代とは全く違う風格にシリーズの年輪を感じました。
[余談2]
絶対的悪である蓮沼を、異様な雰囲気を漂わせながら体現していた村上淳も素晴らしかったですが、並木祐太郎役の飯尾和樹の演技に感服させられました。普段の芸風からは想像出来ないような上手さに、大変驚きました。
[以降の鑑賞記録]
2023/02/05:U-NEXT(レンタル)
2023/08/11:Blu-ray
2024/03/30:土曜プレミアム(地上波初放送)
※修正(2024/03/04)
いやぁー、こういうのじゃないんだよねー
ガリレオ。楽しみにしてました。とても。
うーーーーーーーん。違う。
ストーリーは絶妙だし、すごく面白かった。
でも、ガリレオである必要は無いな、、、
福山雅治と柴咲コウと北村一輝のトリオ復活はめちゃくちゃ良かったが、、、
もう少し、物理学者要素が欲しかった。
教授になった!くらい?
あの施設である必要は?
さすがにトリックには物理要素はあったけども
それ以外は人間ドラマが強すぎて普通にいい映画だった。
前半はストーリーが単調すぎて退屈なレベル。
原作は読んでないけど、絶対いらないでしょ。と思うシーンが多すぎたと思う。抜き所、力の入れどころをミスっている気がした。
後半になるにつれてどんどん謎が解き明かされていく。
ラストには驚く。なんていいストーリー。
なだけに、、、ガリレオである必要は???
妹さん死んだんじゃなかったの!?分からん。
あの音楽すらないし。盛り上がりにかけた。
川床明日香と出口夏希のコンビは良かった。かわいい。
ドラマ調なカメラワークは見やすくはあったが、もう少し演技をフィーチャーするカットが欲しかった。ラストの2人の掛け合いはすごくいいカットだった。
沈黙のパレードって言う割に全然沈黙してないし、ツッコミどころ満載
原作は未読。
最初の1時間くらいはすごく良かった。なみきやの皆が共有してる苦しみがひしひしと伝わってきて、どんな復讐劇が待ってるのかと胸が熱くなりながらワクワクしてたけど、音楽プロデューサー夫婦の絡みが出てきてからストーリーが一気に薄っぺらくなった。私が期待してたのはなみきやの皆と増村がずっと抱えてきた苦しみをぶつけた悲劇の復讐であって、売れなかったアーティストとプロデューサー夫婦の深い愛情ではない。この二人どうでもいい。
沈黙のパレードって言う割に全然沈黙してない件について。蓮沼と並木家と吉田羊は沈黙を貫いてたけど、それ以外沈黙してたか?結構すぐ供述してたよね?あと事故だったって自白した音楽プロデューサーに対して草薙刑事が「沈黙を続けますか?」って名台詞風に言ってたけど、「真実を話しますか?」ってことなんじゃないの?別に沈黙はしてなかったよね?ニュアンス違くない?あれ私の解釈が間違ってるのかな?なんか無理やり沈黙のパレード感出そうとしてない?と思ってしまった。
佐織のために蓮沼を殺害した訳ではなかったのもがっかりしてしまった。
佐織の彼氏がすぐ簡単に供述し始めたところから、ん?って思ってそこから涙が完全に乾いてしまった。
作中にあるなみきやの皆が水上で踊ってる(?)謎のシーンが解せない。共感性羞恥。あれ、いる?パレード感を出したかったのかな?
それから、祭りのパレードシーン長くないか?てっきりあれがキーになってくるのかと思ってたら何もなかった。クレオパトラ長いし、チーム菊野のシーンも少し長いように思った。
増村が被害者の叔父だと判明したシーンは驚いたしとても良かった。しかし、15年前の幼い被害者と増村の温かいシーンとか蓮沼に近づいた経緯過程とか憎悪にまみれながらも復讐するその時まで一緒の家に住む苦しい心境とかがあったらなお良かったなと思う。号泣してしまう自信しかない。祭りのシーン削ってそこを映してほしかったなという願望。
キャストの演技は素晴らしかった。特にずん飯尾さんの演技は泣けた。本当に泣けた。感情移入せざるを得なかった。親友のおじさんの演技も胸が熱くなった。
壇れいさんの品のある美しい容姿によって気づかなかったけど今考えたら留美って最低な女性だ。勇気出して妊娠報告したのに、あなたは旦那の夢なんだからダメよ!って、とんでもないね。佐織のこと愛してなかったの?と思った。あと倒したらまず救急車呼んでよ。すぐ自殺しようとする責任逃れなところとか出頭しないところとか終わってるし、平然とした顔でよくなみきやで飯食えましたね。
でも佐織も言い過ぎだろと思った。まず、お世話になった人にあんな口きけるかな?美しい歌声の印象しか無かったからちょっとびっくりした。
原作をまだ読んでないから今から読んでみようと思う。一冊の小説を2時間の映画におさめるのは展開の早さとかによって深みがなくなりがちだからすごく難しいのだろうと思う。でも『容疑者Xの献身』や『真夏の方程式』が最高だったためにちょっと残念な気持ちになった。
今回の湯川先生は物理学者ではなく心理学者だったね。刑事より心情を読み取って推理してた。
2回目見る予定だったけどイラついちゃいそうだから諦める。
制作陣の思いが熱すぎる
ドラマ、これまでの映画が好きで満を持して観に行ったけど、今回の映画はちょっと残念だった。
湯川がみんなに温情を掛ける人にキャラ変してる。湯川にしては優しさの安売り。そして胸板がものすごく厚くなっている。
湯川教授はそういう人じゃないんだよなー…
自分の研究や好奇心のために動いて、結果、捜査の助けになってる→でもいやもしかしたら湯川の正義感?優しさ?照れ隠し?→なんだかんだホントは優しいんじゃないん?→萌え〜!っていう人間味がギリギリ見え隠れするところが魅力なのに。
ちなみに成田祐輔氏がすごい自分の中でのガリレオぴったり。◯-□
映画制作陣の思い入れが強すぎて、こちらが引いてしまう感じ。
「実に面白い!ハッハッハ!」が実に面白くないよ…福山さんは悪くないけど。
俳優陣は豪華で、重厚な芝居。北村一輝の寝てない感とか、飯尾夫婦とか、大きなスクリーンでやたらアップが多いのだが、それまでの生き様や苦悩が皆顔に出ていた。
酒向芳さんがもう少しキーパーソンかと思ったらそうでもない。もったいない使い方。
ラストは違和感あると思ったら二段オチ。うーん、まぁ、そっか…という。
原作ならもっと面白いのだろうなと。読んだことがないけど。
終盤の展開は楽しめるが、推理ドラマと人間ドラマの整合性が悪い
冒頭からの流れとタイトルから、復讐に関わった人たちが黙秘を貫いて「オリエント急行殺人事件」のような展開になるのではないかと予想したが、結果的には、そんな「完全黙秘返し」みたいな話にはならなかった。
終盤、真相が二転三転するストーリーは、それなりに楽しめるものの、特に物理学の知識が謎解きに必要となる訳ではないし、真犯人を巡る仮説の根拠も不明確で、推理ドラマとしては、今一つ説得力が不足しているように思う。何よりも、最初に犯人と思われた人物が、やっぱり真犯人だったというオチには、どこか釈然としないものが残る。
人間ドラマとしては、子供を亡くした親やその親友、恋人を殺された男性、あるいは、妻をかばおうとする夫のそれぞれに「情」を感じることができるものの、最も印象に残ったのは、犯人を有罪にできずに新たな犠牲者を出してしまった刑事の悔恨の情であった。ただし、それは、事件の解決に直結するものではないため、推理ドラマと人間ドラマの整合性の悪さを感じてしまった。
仮に、司法制度の欠陥を糾弾するような内容ならば、もっとすんなりと観られたのだろうが、そもそも、完全黙秘さえすれば罪に問われないという設定そのものに現実味がないため、いずれにしても、違和感は避けられなかったのだろう。
【”実に面白い”と天才物理学者、湯川教授は言った。”複雑なパズルは過去に戻らないと、最後のピースは嵌らない・・。親友、草薙刑事が過去の事件で負った心の傷を想う、湯川の心意気が心に沁みる作品である。】
ー ”バレット”今作では、重要な言葉(ピース)が多数出る。その代表のピースである。
ちなみに今作は、彼の口癖である”サッパリワカラナイ”作品ではない・・。-
■数年目前に、行方不明になった歌手を目指していた女子学生、佐織(川床明日香)が遺体で発見された。彼女は料理屋を営む、両親(飯尾和樹&戸田菜穂)を始め、歌の指導をする新倉夫婦(椎名桔平&檀れい)や恋人(岡山天音)を始め、多くの人から愛されていた。
だが、容疑者蓮沼(村上淳)は、完全黙秘を貫く。彼は、以前の幼女殺人事件でも完全黙秘を貫き、無罪になっていた・・。
◆感想
・劇中でもこの言葉が出るが、蓮沼は”警察が産み出した”モンスターである。彼の父親が、刑事で犯人を落とす名手であったからである。蓮沼は父から、物的証拠が無ければ、沈黙を守れば罪に問われる可能性は少ない事を学んだのであろう。
その蓮沼に対し、幼女殺人事件の時に、口を割らせることが出来ず、無罪にしてしまった草薙(北村一輝)は心に深い傷を負っていた。
ー 湯川学教授(に昇進)が、捜査に協力したのは、ラストシーンでも暗喩されるが、親友を想っての行為だと思う。湯川は、血と涙も十二分にある男なのである。ー
・蓮沼が町の祭りの中、殺害される。誰もが、容疑者になる訳だが、誰もがアリバイがあり、捜査過程は難航する。
だが、そこに救世主のように現れた、且つての幼女殺人事件で無罪判決を言い渡され、自殺した母親の”兄”(酒向芳)が登場する。
彼は、蓮沼に巧妙に近づき、時間を掛けて蓮沼の信頼を得る。
ー 正に、執念であろう。-
・蓮沼の殺害方法を解明するシーンは、湯川教授の独壇場である。”チッソかあ・・。実に面白い・・。”
・物語の展開も練られており、新倉夫人が”歌手を辞めたい・・”と言った時に、佐織を突き飛ばしてしまい、彼女を殺してしまったと思い込むシーンから、その事実を知った新倉が自ら、自首する姿。
ー 夫婦愛だなあ・・。(遠い目・・)-
■そして、観ている側は最後に
”この作品に登場する人物の中で、悪者は蓮沼のみであり、他の人は皆、人間の心を持った善性溢れる人たち”
であることを知るのである。沁みるなあ・・。
<シリーズは全作読んでおり、映画も3作観ているが、”実に面白い”シリーズである。気になるのは、エンディングで流れた過去作のセピア色のシーンの数々である。
ええっ、これが映画のラスト作品なの?未だ、6作分あるんだけどなあ・・。
更なる続編、希望である。>
沈黙が開かれた時…
フジテレビの人気TVドラマ『ガリレオ』の劇場版第3弾。
『真夏の方程式』から9年ぶり、『容疑者Xの献身』に至っては14年前とは、実に久し振り。
いつもの事ながら原作未読、TVドラマ未見だが、劇場版前2作が非常に良かったので、実はこの秋、楽しみにしていた一本。
東野圭吾ミステリーは見る側の予想を超えてくる展開や真相、心揺さぶられずにはいられない悲しみのドラマが醍醐味。
今回見始めは、やたらシンプルだと感じた。
ある殺人事件が起こり、容疑者は一人…じゃない。事件には幾人も関わる。
皆、事件に遺恨がある。動機も充分。全員が密かに協力し合って、暗黙の了解で復讐を…と、某名作洋ミステリーのような犯人たちや犯行動機、結末を彷彿した。
が、現代屈指のミステリーの作者。模倣犯みたいな事はしない。
現在の事件と過去の事件。…いや、事件以上に、関わる人物たちの思惑や心情が複雑に交錯。
その果てに紐解かれた真実を、あなたは見届けるか。それとも、沈黙を貫き通すか…?
事件の概要(主なストーリー)は…
都内のとある町。町の人々が集う定食屋“なみきや”の長女・佐織は歌の才能を見出だされ、当初父親の反対もあったものの、歌手の道へ歩もうとしていた町の人気者だった。
が、突如行方不明に。それから数年後、遺体となって発見される。
発見された場所は、地元から離れた別の県。火事による焼死と思われたが、その前に鈍器で殴られ、殺されたような跡が…。
容疑者として浮上した男・蓮沼。以前なみきやで一悶着起こし、佐織に付きまとっていた。
さらに蓮沼は、15年前に起きた別の少女殺害事件の容疑者とされながらも、完全黙秘を続け、証拠不十分で無罪となった男だった。
今回も黙秘を貫き、釈放。再びこの町に舞い戻り、なみきやにも顔を出す。
嫌がらせか挑発か、それとも…?
激しい憎悪をたぎらせる被害者遺族とその友人知人たち。
かつて蓮沼の罪を立証出来ず苦汁を舐めさせられ、また再び蓮沼が関与する事件と直面した刑事・草薙。
そんな時、町恒例の夏祭りのパレード中、蓮沼が死体となって発見される。何者かに殺された疑いが…。
真っ先に嫌疑が掛けられたのは、なみきやと友人知人の蓮沼を憎む面々。動機は充分。が、アリバイがある。
草薙の後輩・内海は偶々この町に赴任していたある人物に協力を乞う。言うまでもなくその人物・湯川教授は、奇しくもなみきやの常連客で…。
なみきやと友人知人が事件に何か関わっているのは明白だ。
彷彿した名作洋ミステリーとは、『オリエント急行殺人事件』。犯人や動機も今更繰り返す必要もないほど。
当初はさすがの湯川も“さっぱり分からない”が、その推理力と物理学検証で核心に迫っていく。
遂に一人が口を滑らせ、犯行が明るみに…だったら、あまりにも東野圭吾ミステリーとしては物足りなく、お粗末だ。
しかし、その心配無用。一見『オリエント~』風に展開と思いきや、思わぬ真犯人が浮上。かと思ったら、本当の真相へ…。
二転三転する展開と、驚きと悲しみの真相に、実に引き込まれた。
容疑者は以下の面々。
なみきやの店主・祐太郎と、その妻・真知子。
祐太郎の友人で、食品加工業の経営者・戸島。
書店の跡取り娘・宮沢。
佐織の恋人・高垣。
音楽プロデューサーの新倉と、その妻・留美。
全員が佐織と関わり、動機もあり。
両親の祐太郎と真知子は言うまでもなく。二人の悲しみは今も癒えない。
戸島にとって佐織は姪っ子のようなもの。可愛がってきた。
恋人を失った高垣も悲しい傷を抱えたまま。あれ以来、新しい恋人を作っていない。
宮沢は歌手を目指す佐織を応援していた。警察への協力を拒む。
佐織の歌の訓練をし、夢を託していた新倉と留美も。佐織を見出だしたのど自慢大会で佐織の事を思い出す…。
佐織を愛し、大切に思っていた家族、恋人、知人…。
罪に問えなかった警察や司法に代わり、憎きあの男に何かよからぬ仕打ちを課してやりたくなるのは、分からんでもない。
蓮沼という男は、そういう人物。
癇に障る言動。
黙秘を続ければ証拠不十分で釈放。自身の生い立ちからの“反面教師”。
警察や司法を嘲笑い、被害者遺族を挑発する。
疑わしいのに、この強気の姿勢は何処から来るのか…?
自分は罪に問えないと絶対の自信があるのか…? それとも、何かを知っているのか…?
その挙げ句殺されてしまったが、一切擁護したくないほど憎々しい。
が、そんな“モンスター”を生み出してしまったのは皮肉にも…
警察も辛い立場にいる。それを体現するは、草薙だ。
かつて司法の限界で、蓮沼を罪に問えなかった。
放免となった蓮沼がまた事件に関与。
あの時罪を立証出来れば、また新たな悲しみに暮れる人々を出す事は無かった。
悔恨の極み。草薙は今回の事件にまた蓮沼が関わっていると知った時、嘔吐してしまったほど。
蓮沼は警察や司法の限界や手詰まりが生み出してしまったモンスター。
それほど重くのし掛かる。
が、蓮沼は殺され、その事件を捜査。何と言う皮肉。
蓮沼を逮捕したかったのに、その蓮沼を殺した犯人を探さなければならないのだから。
草薙の苦悩と憔悴し切った姿と表情は、見てて痛々しいほど。
そんな彼に、さらに追い打ちが。草薙も苦しんでいるが、ある人物が言う。
(我々の悲しみ苦しみは)あんたらと次元が違う。レベルが違う。
そんな彼らを、草薙は“容疑者たち”として捜査しなければならないのだ。
被害者遺族とその友人たちの蓮沼を憎む気持ち。
役に立たなかった警察と司法への落胆。
誰かに何かに当たりたくなってしまう。
それを浴びせられ、それでも捜査しなければならない草薙。
事件の真相が明らかになって、彼らは救済されるのか…?
真実は時に新たな悲しみを作る。また悲しみと苦しみが蓄積されてしまうのか…?
福山雅治、柴咲コウ、北村一輝のトリオの“再会”は、TVドラマから見ているファンにとっては歓喜もの。
自分は劇場版しか見てないが、それでもこの3人の揃い踏み、やり取りはしっくり来る。
確かに歳を取った。それは単に老けたという理由ではなく、円熟を増したという事。
特に、北村。本作での苦悩と憔悴の演技は、歳を重ね円熟を増したから成せる味。
湯川以上に印象に残り、レギュラーメンバーの中では今回の主役格と言っていい。
ゲストキャストも各々印象残す。
笑いを一切封印し、シリアス演技に徹したずん飯尾…いや、役者・飯尾和樹。名コメディアンは名優である事を、彼も実証してくれた。
村上淳の憎々しさ満点の怪演。見る者を翻弄する。
いつものクドさを抑えた椎名桔平の演技。
檀れい、戸田菜穂、吉田羊、美熟女たちが華を添える。この中に、事件の真相に深く関わる重要人物が…。
酒向芳の役柄がブレイク作『検察側の罪人』を彷彿させるクセ者キャラと思いきや、今回の事件と過去の事件双方に関わる意外な役所。(『検察側の罪人』での怪演で気になる役者となり、端役からの遅咲き売れっ子ぶりは何だか嬉しい)
個性的な面々のアンサンブルは本シリーズの醍醐味の一つ。
忘れちゃいけないのは、湯川の名推理と科学で暴くトリック。
タイトルにもなっているパレードを利用したアリバイ。
蓮沼を殺害した密室トリックを、科学で検証。実証。
その際に掛かるお馴染みのテーマ曲。
一応湯川の見せ場も設けられてはいるが、正直TVドラマのファンで、この部分が好きな方には今回、物足りないかもしれない。
あくまで事件の傍観者。真相を暴く役割。
劇場版の主人公は、事件によって悲しみ苦しみを今も引き摺る被害者側。
もっとテンポ良く、コミカルでポップなテイストだというTVドラマ版とは一線を画す。
賛否はあるだろうが、私は劇場版シリーズのじっくり見せるドラマ仕立ては嫌いじゃない。寧ろ、好きな作風だ。
言わば金田一耕助的な湯川も、その役割や立ち位置をしっかりこなしている。
二転三転する真相。
その過程で障壁となり、各々が誰かの為に秘めるのが、“沈黙”だ。
沈黙は時に、武器や最大の防御となる。
蓮沼がそれだ。沈黙する事で罪を免れ、沈黙する事である人物に重圧を掛ける。
また、時に沈黙は、守り庇う。
大切な亡き人物の無念の為に、協力を拒む。“沈黙罪”として問えるものなら問え。皆、その覚悟。
あらゆる出来事、偶然、罪…それらが複雑に交錯し合って。
守る為に、口を閉ざす。
だがそれは、尊い行為でもあり、罪から目を背ける行為でもあり、新たな悲しみ苦しみを作り出してしまう行為でもある。
真実が明かされた時、ただ悲しみ苦しみを増やすだけなのか…? 救済される者は居るのか…?
もし、誰かが悲しみ苦しみから救済されるのなら、沈黙を破る。真実を開く事によって。
今回も見応えあり、余韻にも浸れ、個人的には満足。
が、人気シリーズ故、避けては通れないのが…
シリーズでどれが面白かった?
おそらく、ほとんどの人が『容疑者Xの献身』と答えるだろう。代表作であり、大ヒットもした。
私は、そう問うのはあまり好きじゃない。
例えば、AとB、どっちが面白い?と問われ、Aと答えたら、じゃあBはつまらないと思われる。
そうじゃない。どっちもいいんだ!
『容疑者Xの献身』には『容疑者Xの献身』の良さがあり、『真夏の方程式』には『真夏の方程式』の良さがあり、『沈黙のパレード』には『沈黙のパレード』の良さがある。
別に本シリーズに限った事じゃない。あらゆるものもそうだ。
無論、本当に好き嫌い、自分の好みに合う合わないはあるが…
今後レビューが増えていくと、必ず比較の声が上がっていくだろう。あまり比較すべきではない。
だって、どれも実に面白い、のだから。
(ネタバレはないと思いますが、映画の趣旨的に予防的にネタバレあり扱いにしてます)
今年270本目(合計545本目/今月(2022年9月度)13本目)。
続けて鑑賞した映画がこちらの映画です。同じく日本映画です。今週は洋画に恵まれていませんね…(グッバイ・クルエラワールドって洋画?)。
前作やテレビ作品なども存在はしますが、それらを前提にした作りになっていないのは好印象です。中には「テレビ作品など原作を知らない人はおいてけぼり」という作品もあるからです。
映画としては結構高度で、序盤は(映画の趣旨的に)物理や化学の話をするかと思えば、後半はうってかわって刑法や刑事訴訟法の話をしたりと分野違いがすごく、全部理解するのは結構難しい気がします(ただ、どちらも一般的な理解で足りるように工夫はされてはいますが、一部の法律ワードを気にすると、刑事訴訟法は司法試験以外で学習しない以上、ハマリが発生します)。
一応ネタバレありにはしましたが、誤ってクリックする方もいますし、映画の趣旨的に誰が犯人だの何だの書き始めると一発でアウトなのでそれらは全てカットします。
個人的には下記が「子供の教育の観点から」気になったところです。
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(減点0.2) この映画はそうそうに「被害者の死因はこうであろう」ということは語られてしまいます(よくある、最初にタネを出しておいて、「誰が、どうやって」を問うタイプの映画かな、と思います)。
ただ、「この方法」はリアルでは一般人がそうそう扱うことはないものの、科学実験などではよくあるもので、科学館(子供向け、一般向け)などの、いわゆる「サイエンスショー」などの類では「定番の中の定番」として確立しているものです(あまりに定番化しているので事故にならないほどにマニュアル化されているし、学芸員のどなたが病欠などしても代打でできるほど確立しています)。
つまり、子どもにとっては結構身近な存在(これを一切扱わない科学館のほうがある意味珍しいくらい。もちろん、地学特化などと断ってあるものは除く)であるにもかかわらず、まさか子供が「この方法」が悪用できるということは(ピュアな子は)想定できず(なお、映画内では明示されていませんが、そのままやると失敗するようになっています。悪用しないために、あえて「欠陥」を入れているのです)、この観点でいうと、一般指定のこの映画は家族そろっていくことが想定できる前提では「やや」配慮不足(もう少し、子どもがあまり触れないような話題にしてほしかった)という点はいえます。
とはいえ、実際に「この方法」でいう「この方法で使う道具など」を勝手に科学館から持ち出すことはできませんし、一方でどこかで売っているわけでもない以上、実際に危害が及ぶことは想定がしづらい(下手に真似をすると危険)以上は、指摘はしても減点幅はこの程度で、七捨八入で満点にしてあります。
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文句なく面白い
東野圭吾原作の映画ははずれがない、という確信をますます深めた。文句なく面白い!
ガリレオシリーズは小説もTVドラマも大好きだったので、復活したのは非常にうれしい。
「沈黙のパレード」の原作は読んでないけど、映画がこの出来ならさぞかし面白いのだろうと思う。久しぶりに読もうかな…。
わりと複雑な話だと思うのだが、全く分かりにくさを感じさせない、見事な脚本。
1つ1つの演技や表情なども非の打ちどころがなく、とても丁寧に作られた映画だと感じる。
今回は草薙の刑事としての苦悩と、湯川と草薙の友情が中心の話。草薙を演じる北村一輝の迫真の演技がすごい。
ただ、個人的には「容疑者Xの献身」を超えるものではなかった。
物語の展開が二転三転するところはたしかに面白いのだけど、真犯人の意外性はやや弱い。殺害方法トリックの解明は序盤で終わってしまうので、謎でひっぱる展開にならなかったのも原因か。
それにしても福山雅治というのは役者としてすごいだけじゃなく、歌手としてもすばらしいし、作曲作詞できるし、ラジオもユーモアたっぷりで面白いし、もちろんイケメンだし、こんな完璧な人間この世にいるんだ、っていつも思ってしまう。
エンドロールでテレビシリーズからの若き頃の湯川、草薙、内海のシーンが流れていくのは、うるっときてしまう。
#視点を変える
今作の湯川先生は「視点を変えて考えてみること」を強く推奨していた。
別の面から物事をみたとき、結果が違って見え、新しい発見がある可能性がある。
しかし今作は、別の視点からのアプローチを試みた結果、やはり導き出された答えは同じであったという話。
ミステリーとしても新しい論理展開ではないかと思い楽しむことができた。
一方、湯川先生の感情の動きをもっとみたかったなあという個人的な感想。
それが1作目2作目よりも少なかったのかなという印象。
重要な登場人物が多いだけに、誰に感情移入してみるかによって、だいぶ違う感想が生まれる映画になるような気がする。(湯川学目線で見た自分としては涙は全くなかった。)
数回見て、映画の全体像をつかみたいなと思わされた。
東野圭吾はいつからか、小説の主人公として福山さんを思い浮かべながら書くようになったと、どこかのメディアで言っていた。
福山雅治主役の原作も読んでみたくなった。
そして、これが最後のガリレオではないと勝手に信じている。
No. 1175
大きな視野で考えたら、とても良かった
原作は未読の状態で観ました。
映画自体は、細かいところを気にしなければ良かったと思う。
物理学やらなんやらのトリックの要素はとても薄くて、登場人物それぞれのドラマに重点が置かれているから、期待していたのとは違ったけど。
とりあえず、粗探しのように気になった点をまとめると......。
◯並木佐織◯
父親の反対を押し切るように歌手としてデビューする道を選んだにも関わらず、彼氏としっかりヨロシクやっていて、最終的には恩人である新倉夫妻の気持ちは一切考えていないかのような決断をする。
デビューまで新倉夫妻が歌唱レッスンだけでなく、金も掛けて売り込みやらなんやらもしていたんじゃないかと思うと、あそこまでの暴言(?)を吐くのもいかがなものかと思う。
◯高垣智也◯
純情な好青年に思えるけど、佐織さんの歌手としての将来を応援しながらも、そんな大切な時期だろうにしっかり“生”でやっている。
元を辿れば、ヨロシクやっていた事が原因で佐織さんがあの決断をして事件までいったのだろうから、避妊はちゃんとしろよ。
◯新倉留美◯
いろいろと事情もあったとはいえ、事件後はどんな気持ちで【なみきや】へ行っていたんだろうかと思う。
◯その他、事件に関係した人達◯
結果的に蓮沼寛一の犯行だったのだろうけど、彼が冤罪だったらどうしたんだろうか?
犯人だと確定して有罪にもなったけど、あまりにも罪が軽かったり、心神喪失で無罪になっているのならまだしも、決定的(?)な証拠もでっち上げの可能性もあるんだし、裁判も行われていない以上、犯人だと断定しすぎではないの?
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