劇場公開日 2022年8月11日

TANG タング : インタビュー

2022年8月10日更新

【インタビュー】二宮和也×満島ひかり、初共演の巡り合わせ「こんなにポップな作品での共演だとは」「やっと一緒にできる」

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記憶をなくしたロボットとポンコツな主人公の冒険を描く感動のファンタジー映画「TANG タング」が、8月11日から公開される。主人公・健役で主演を務める二宮和也と、健の妻・絵美を演じた満島ひかりは、意外にも今回が初共演。「属性が似ている」「いずれ共演すると思っていた」と話す2人に、話を聞いた。

本作は、日本でもベストセラーとなったイギリスの小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を映画化。「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」「思い、思われ、ふり、ふられ」の三木孝浩が監督、ドラマ「恋はつづくよどこまでも」の金子ありさが脚本を手がけた。

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ある理由から、自分の夢も妻・絵美(満島)との未来も諦めてしまった春日井健(二宮)。そんな彼の家の庭に、記憶を失ったロボットのタングが迷い込んでくる。時代遅れな旧式のタングを捨てようとする健だったが、タングが失った記憶には、世界を変えるほどの秘密が隠されていた。

この俳優たちが対峙したら、どんな芝居が見られるのだろう――。一人の映画好きとしてそんな想像をすることがよくあるが、その一つが二宮と満島だった。共演シーンの撮影は短かったそうだが、インタビュー前には和やかに雑談するなど、意気投合している様子の2人。劇中でも、変化していく健と絵美の関係性を自然に体現した2人の姿は、俳優としての相性の良さを感じさせる。

――本作で初共演した感想を教えてください。

二宮:属性や出ている作品もずっと近いところにいたので、いずれどこかで共演するんだろう、巡り合うんだろうなという感じはしていました。それがこんなにポップな作品だとは思っていませんでしたが、やっと一緒にできるんだなと思いました。

満島:二宮さんも私も役で何かを背負いがちなので(笑)、そういった骨太作品で共演するのかなと想像していました。三木監督の演出する細かい身振り手振りとか、ちょっとした声のトーンの指示に応えていく私たちは、まるで振り付けを覚えて歌い踊るようで、これはいい共演なのかも!と。

「おはよう」から「お疲れ様」までずっと柔らかく現場にいてくれる二宮さんに、スタッフもキャストも癒された現場でもありましたよ。

――三木監督の演出が丁寧だったとのことですが、具体的にはどんな演出だったのでしょうか。

二宮:僕が今まで経験してきた現場は、自分で考えてくることが多かったです。今回は身一つで現場に行ったら監督が細かく演出をつけてくれました。監督のなかにすでにイメージがあって、それに従っていくというのが基本のベースでした。

満島:三木監督からは「アメリカのコメディドラマみたいに、お客さんの笑い声が聞こえる感じにしたいです」と。特に、健とのシーンでは、リアリティーのある感じで怒ってしまうとすごく怖くなってしまうので、「セリフの語尾を上げてください」と。現場では実感が持てない不安もあったのですが、出来上がった映画にバランスの良さを感じて。三木さんはこういうことを考えていたんだなと驚きました。

あと、「とにかく満島さん、かわいく撮りますんで」と言ってくださっていて(笑)。ある日の撮影終わりに「三木さん、今日大丈夫でしたか?」って聞いたら、「かわいく撮れました」って返してくれて(笑)。確かに、健と絵美の夫婦にキラキラしたアイドルのようなかわいさを感じて、嬉しくなりました。

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――お2人の共演シーンで特に印象に残っていることは?

二宮:最後の方のシーンは2人共泣きながら展開していきます。3日目にそのシーンを撮りましたが、涙が尽きてしまった。4日目にもそのシーンの撮影が食い込んだのですが、そういう現場で良かったなと思います。なにがなんでも、泣けなくてもいいから3日目に全部撮りますってなってしまうと、今の世の中の動きとは逆走している働き方なので。次の日にちゃんとリセットして撮影ができて、いい現場だなと。

――実際の撮影現場でのタングは撮影用の簡易なものだったそうですが、完成作品でのタングを見られていかがでしたか?

二宮:演じているときは一人で目線の動きもやっているので、僕が思っている通りに動いていて良かったなと思いました。結構細かく話し合って動いているので、現場ではタングのことを「大変な奴だな」と思っていました(笑)。

満島:タングの絶妙な見た目と動きと話し方が本当にかわいかったです。「やだやだやだ」っていう動きとかもう、かわいくて……

二宮:腕のしなりがすごかったよね(笑)。

満島:ブルンブルンしてたね(笑)。どんどんタングが愛おしくなりますよね。

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――劇中では、健と絵美の出会いのシーンに登場するシャンパンのコルクが「きっと、大丈夫」と思えるお守りのような存在として描かれています。このコルクのように、お2人にとって支えとなっている存在はありますか?

満島:私は友達です。一昨日も、徒歩5分の場所に住んでいる親友と電話をしていて、気が付いたら2時間も話していました(笑)。友達と話すと心がほぐれます。

二宮:僕は気がまいるとか心が折れちゃうということがあまり無いので、何かに頼ることはしないのですが、働けている時間は働きながら色々なことをリセット出来ている時間のような気がしています。

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