劇場公開日 2023年2月17日

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「神の声を聞き、神の姿を見るベネデッタ」ベネデッタ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5神の声を聞き、神の姿を見るベネデッタ

2023年10月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

真実か?虚言か?病か?
修道女ベネデッタ。
その揺るぎのない強さに、信仰の危うさを感じる自分がいました。
ベネデッタの行いは自分本位で《我こそ神なり》
神がかり(憑依?)的な聖女(魔女?)
全ての行動が裏表です。
神を信じていれば肉欲に溺れることも、なんの疑いも感じない。
神の声を聞き、ベネデッタの内から神が男の声で啓示を語るのですから・・・
(宗教全般に疎く信仰も持たない私です)
この映画、ポール・バーホーベンの世界は
《宗教は何でも有り》
裏切りも密告も嫉妬も策略も聖職者の政治力に利用される。

ベネデッタが神の声を聞き、聖痕が身体に現れたことにより、
修道長にまで昇り詰めて行く。
元修道長(シャーロット・ランプリング)は面白くない。
ローマ教皇大使(ランベール・ウィルソン)にベネデッタの同性愛行為を
糾弾に赴く。
そしてベネデッタの《火刑》のスッタモンダ!!

エネルギーに溢れた映画です。
ポール・バーホーベンの本領発揮・・・
過剰な性描写!
アレレと思う宗教観!
絢爛豪華な中世の映像美。
美しいBGMの宗教音楽と女声のミサ曲。
最後まで楽しませて貰いましたが、
こんなドロドロでギドギドの油ぎった宗教映画に疑問も?
薄っぺらい感じもします。

エンタメでサービス満点。
さすがのバーホーベン監督作でした。

琥珀糖
マサシさんのコメント
2024年1月21日

ドロドロした人間らしい表現が良いと僕は思います。やっぱり、綺麗綺麗で終わらない所がこの演出家の良い所ではないでしょうか?
所詮、神は人間が作った物ですから。僕はそう考えています。

共感、コメント、大変にありがとうございます。

マサシ
りかさんのコメント
2023年12月31日

こんばんは♪
本作レビューしていませんが、わけわからず2,3回観ましたが、‥
‥‥修道院であんなことしているんだ⁉️という感想。ロクなところではありませんね。

今年お世話になりました。💐
来年もどうぞよろしく
お願い申し上げます🤲

りか
いぱねまさんのコメント
2023年10月14日

失礼します

余りにも実のない普遍的な、表面をなぞったようなコメントに、貴殿に対して大変失礼な事をしてしまったと、ずっと反省しておりました

その後、監督のインタビュー関連を調べていて、気になった事をご報告致します

「僕は“いいアート”とは、時に心をかき乱すようなものだと思うし、そういうものであるべきだ。それは観る者を動揺させ、怒らせなくてはいけない。確かにアートは“美”だが、“美”だけであるべきではない。矛盾があり、人々を動揺させ、彼らに違う考えをさせるものであるべきだ。彼らを不安にすべきだ。僕はいいアートは挑発的で、大胆で、ちょっと平手打ちのようなものであるべきだと思う」
シネマトゥデイ2017年8月24日

要は"確信犯"なのである politically incorrectなんてクソ喰らえってものなのだ
なので、監督作品に対して低評価を付ける人は、二種類しか存在しない 即ち『正義漢』と、『過食願望』 両方とも人間の欲望 益々監督のほくそ笑む顔が目に浮かぶ

正しい観方は『冷静に落ち着いて観る』 多分、監督もそれを望んでいるのだと思うのだが・・・

失礼しました

いぱねま
いぱねまさんのコメント
2023年10月14日

失礼します

コメント&共感ポイントありがとうございます

主人公の幼少からの信仰心の強さを丁寧に描くからこそのあの狂気なのかもしれませんね と同時に思春期の性衝動を徹底的に抑制された修道所という、特殊な状況に置かれた人間の可能性の一つを描く作品は、題材としてはそれ程難しいテーマ性ではありませんが、それでも御大バーホーベンがメガホンを取るとこれだけの熱狂を加える事ができるのですね

もっと実のあるコメントをお伝えしたかったのですが、このていたらく、誠に申し訳ございません。

いぱねま