劇場公開日 2021年10月29日

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モーリタニアン 黒塗りの記録のレビュー・感想・評価

全183件中、141~160件目を表示

3.5アメリカの闇

2021年11月1日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

自宅にいたモーリタニア人の青年モバメドゥは事情聴取という名目でアメリカに拘束され、9.11アメリカ同時多発テロに関与した疑いで取調べを受けた。弁護士のナンシーとテリーは、モハメドゥの弁護を引き受け真相究明にとりかかった。モバメドゥは裁判すら受けられないまま、キューバのグアンタナモ米軍基地で拷問と虐待の日々を送っていた。調査を始めたナンシーたちだったが、黒塗り資料の壁に阻まれなかなか調査が進まなかったが、次第に拷問による自白だった事が明らかになってきたという話。
これ、実際に無実の罪で8年間も起訴もせず拘束し、無罪判決が出てからもさらに7年間拘束し続けたとは、酷すぎるアメリカの闇だな、って思う。
拷問自体はホロコーストや北朝鮮を扱った作品で多く観てるのでそれほどとは思わなかったが、最近のアメリカが行っていた事に衝撃を受けた。
ナンシー役のジョディ・フォスター、ステュアート中佐役のベネディクト・カンバーバッチは流石に素晴らしかった。モハメドゥ役のタハール・ラヒムの意志の強さと悲しみの表情が良かった。

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りあの

4.0骨太な実話エンターテインメント

2021年10月31日
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鑑賞方法:映画館

 TRUE STORYと銘打ち、国家元首も政府高官も、とんでもない命令の指示者として、或いは不作為者として実名で登場する、しかしエンターテインメントのツボは外さず説得力を持って見続けさせる映画力(えと、そこじゃないですかね)。BBC製作というだけで増す信頼感。
 どこの国でもあることと開き直れない、他国の人権問題を批難している米国政府が起こしている問題。米国ではない英国の制作ながら、スターを起用してエンターテインメントになせる事は自由主義陣営のまだ信頼できる自浄作用、中国では間違いなく許可されないだろう(それどころか今後は香港映画さえ過去作を含めて検閲強化されるという…これはまた別の話)。
 同世代のスター、ジョディ・フォスター、あんなにスルッとしたお顔だったのに流石に目立つ皺、でも変わらす美しい。ラストに出てくる写真の御本人のイメージ通りの白髪。カンバーバッチは御本人とは大きく異なるルックながら真面目さを全面に押し出して納得感。

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またぞう

4.0この映画が出来る素晴らしさ

2021年10月31日
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ムービー好き

4.0怖い事

2021年10月31日
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怖い

知的

難しい

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ごっとん

4.5自由と許すが同意のイスラム、深い。

2021年10月31日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

グアンタナモ、アメリカ合衆国が9.11の報復、正義を振りかざすために違法なことを行い続けた施設、というイメージを持っていたが、目にしたニュース映像や内容がおぞましく、深掘りしたいと思わなかった。この映画を見たいと思ったのは、何よりジョディ・フォスターだ。そしてカンバーバッチ。この二人が共演するなら見ないわけにはいかない。実際、期待を裏切らない作品だった。
アメリカはやはりおかしな国だ。法律が遵守され、権利が守られる制度はあるが、権力がそこをねじ曲げ、政権が変わるとその悪事が必ずばれる。正義感のようなものを持ってる人が必ず暴く、という印象。だてに聖書に宣誓するわけではないのか。
驚いたことに、イスラム教もキリスト教も正しい信仰を持っている人には愛があり、語る言葉も祈る内容もほぼ同じ、そして人を許す事が出来る。この壮絶な映画の中でこの真理を見る事ができるとは予想しておらず、とても感動的なシーンだった。

宗教は関係ない、悪いのは私利私欲と自分勝手を通そうとして暴走する人々。それをテロリストというのだろう。
この作品の最後にご本人達が出で来る所ホッとさせられた。

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まっちゃまる

4.5誰かに責任を負わせなければならなかった

2021年10月31日
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悲しい

知的

難しい

本作で描かれた事実に絶句した。
ここまで、視覚的に観ているのが辛くなるのは初めてだったし、モバメドゥ本人の苦痛は想像を絶するものだろうと思った。

真意はわからないが、誰かに責任を負わせなければならないほど(当然誰でも良いわけはない)アメリカ人の怒りは収まりきらなかったのかなと思った。
その中で、怒り、偽りの事実に囚われず戦い続けたナンシーやスチュアートがいなかったらと考えると恐ろしい…

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いたかわ

4.0大国の隠された真実

2021年10月31日
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鑑賞方法:映画館

映画紹介には、法廷サスペンス・ドラマと紹介されていたが、これは、立派な社会派ドキュメンタリー・ドラマである。冒頭、「This is a true story」とあり、監督がドキュメンタリーでは定評のあるケビン・マクドナルドだけに、9.11爆破テロの容疑者として無実の罪で拘束された、モハメドゥの16年もの長きに渡る闘いを、見事に描いている。

9.11は世界に衝撃と恐怖に陥れた。当然、アメリカ側からしたら、躍起となってこの事件に関わった者達を取り締まり、犠牲者への報復を優先したのも理解できる。実際、ビン・ラディンが次第に追い詰められていく様子は、世界中が固唾を飲んで見守ったのも事実。

しかし、その裏では、こうした罪なき者への拘束や拷問を通して、裁判も受けさせないで、犯罪者へと祀り上げる魔女狩りのような事も行われていたことを、改めて知らしめる作品となった。また、それと同時に、国家ぐるみの恐るべき真実の隠蔽や陰謀が、実際に渦巻いていることに驚愕を覚える。拘束されたモハメドゥに対する、精神を狂わすほどの、拷問の数々。それに耐えて耐えて、耐えきれなくて、真実を曲げてまで強制自白させられた言葉…。あまりにもやるせない切なさと痛みが伝わってきた。

今回、モハメドゥ役のタハール・ラヒムは、多分、初めてスクリーンでお目にかかった。フランスを代表する俳優ということで、英語も流暢に話せるし、これからハリウットへの進出も楽しみな俳優だ。そして、何といっても、弁護士役のジョディー・フォスター。役柄、かなり顔の皺を強調し、年老いたビジュアルだったが、強く、諦めない、鉄の女としての健在ぶりは、『タクシー・ドライバー』から知る者として嬉しい限り。また、ベネディクト・カンヴァーバッチは、ジョディーと敵対する軍の検察側ながら、正義を貫くあたり、アメリカもまだまだ捨てたものではないことを訴えてくるようでもあった。

エンドロールで、国に戻り、自由を謳歌しているモハメドゥが映され、そのBGMにボブ・ディランの曲を流すのも何とも皮肉。しかし、彼が、「アラビア語では、自由と赦すは、同じ言葉」と言っていた言葉を象徴するようなシーンでもあった。

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bunmei21

4.5騙された。

2021年10月31日
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かなり衝撃的な作品なのに、良くも悪くもあまり評されていないのは何故なんだろう。

役者陣も豪華だし、もちろん演技も素晴らしい。
正直、ジョディ・フォスターがいつの間にかこんな老けちゃって…と思っていたら、実在の弁護士に寄せた仕様だったと知ってひと安心。
そしてモハメドゥ役の彼がホントに良かった。理知的で洒落た彼が、どんどん追い詰められ、それでも神を信じ、崩壊することなく踏みとどまっている痛々しさが伝わってくる。

これまで911テロに関する映画は、アルカイダ側の活動を(当然批判的に)描いたものが多かったが、そういった数ある作品を遥かに凌駕するレベルで、もっと根深いアメリカ合衆国の闇を暴いている。

最初の15分を使って、拘留された若者モハメドゥの扱いについて人権派弁護士のナンシーと、911テロで友人を失った政府側のスチュワート大佐が対決する映画なんだ、不当な拘留や非人道的な扱いについて正しさを示す映画なんだ…と、かなり手際よく説明して見せて、実はそんな簡単な話ではなかった。
この手際の良さがまた、観客を騙すのに一役買っている。
で、途中で観客は思っていたのとは違う方向にエスカレートしていく流れに戸惑っている内に、後半「え?」「マジ?」というシーンが次々と繰り広げられてさらに翻弄される。
まさにナンシーの気分。

「信仰」ということについても象徴的に描かれている。
敬虔であるが故に苦しみ、敬虔であるが故に救われもする。

一部の有力者にとって不都合な真実が黒塗りで隠蔽されることは、もちろんこの日本ではよく見る光景だし「世界の警察」たるアメリカさえ起こる。
つい先日の「ケネディ大統領暗殺の情報開示延期」ってニュースもそういうことなんだろうな。

衆院選投票日の朝、この作品を観ることになったのも何かの思し召し。
誰かに丸投げすることなく、国民がちゃんと権力を監視し評価する側にいなければね、と痛感した。

(ここからネタバレ)
本当ならただただ重くて暗い映画になりがちなところが、主人公モハメドゥという人が、本当にユーモアがあって頭が良い人物であることが、最後の本人登場であらためてよく解ったし、観ている我々もそれで少しだけ救われた気分になれた。
最後まで観客は作り手に気持ちよく振り回され、それでもちゃんとメッセージが伝わる。

この夏から秋にかけて劇場公開される作品、どれもえげつないぞ。

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キレンジャー

5.0最後まで

2021年10月31日
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釘付け。

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Namnam

4.5良い映画!

2021年10月31日
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必要なシーンが積み重ねられて隙がない!
裁判の冒頭ですべてまとめあげられている

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シゲゾ〜

4.0深い闇に見合う光

2021年10月31日
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なんでもスケールが桁違いに大きいアメリカ。
闇の部分もどれだけ深いのか、と告発的な映画を見るたびに思います。これもそうです。

グアンタナモ基地の収容所…日本で言えば、国後島とか択捉島あたりに政府直轄の収容所があるようなものでしょうか。

カンバーバッチは、ついこないだ『クーリエ』でキューバ危機の話に出ていたと思ったら、今度はそのキューバにあるグアンタナモ基地にある収容所の話。
ややこしやー、と叫びたくなります。
1898年のアメリカスペイン戦争(米西戦争)で、勝ったアメリカがキューバとグァムとフィリピンを獲得した名残で、いま残る基地の場所はキューバから永久租借されているとのことです。

底知れない闇ではあるけれど、ルールに則ってやるべきことをやれば、最終的に情報公開はされるので、光だってあるということだと思います。

・良心に従ってやるべきことをやれる人材が、どちらかと言えば体制側に属す人の中にもいること
・そのような人たちが闘うことのできるルール(司法制度)があること
・官邸(アメリカなので、ホワイトハウス?)に忖度しない報道機関があること
・事案に関わる権力者が存命のうちに、実名で映画が作られ、公開もできること

そんなことを考えると、アメリカは日本よりもはるかに健全な気がします。

闇の深さに見合う光も、決して簡単には見えないけれど、ちゃんとある。
光を見出すことのできる社会的な制度が整っていなければ、そもそも闘う気力も起きないわけで、ここ10年ほどの政治状況はジワジワと国民をスポイルすることに成功しているようで、怖くなります。
国民の気力が衰えたことを確信できているから、だから大した反発も起きないはずだと確信できているから、平気な顔で、「国民の皆さん、まずは『自助』からですよ」なんて言えるのじゃないでしょうか。

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グレシャムの法則

4.0真実は分からないが沈黙が答えか

2021年10月31日
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長年に渡って不当に拘束されていたモーリタニア人の手記を基に作られたアメリカを告発した映画です。軍は彼をかなり確信を持ってテロリストだと判断しており、答えありきで禁じられた拷問をしていきます。
その内容は機密文書で、開示されても直接のコピーができなかったり、検閲されたりするので正確さに欠けるのですが、機密だから答えられないという以上反論しないということでもあり、それは肯定と受け取られる覚悟を持ってのことでしょうから、じゃあアルカイダとやってること変わんないじゃないのと思われても仕方ないかなと思いました。
しかし拷問の中に一つだけ「これやれって命じられた兵士にも拷問じゃないの」と思ったのがあって、それは衝撃でした。

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ガゾーサ

3.0アメリカがヤバい国だと改めて思う‼️❓

2021年10月31日
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9.11の犯人がアメリカ政府である、自作自演であることは明白です。
具体的には、ブツシュが石油欲しさに仕組んだのです。
こうゆう冤罪事件とかアメリカ政府の暗部が明らかになるのは良いことです。
世界を知るために、是非。

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アサシン5

3.5「黒塗り」で日本人を煽ってみる

2021年10月31日
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bloodtrail

4.5【氷山の一角】

2021年10月31日
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僕たち日本人からしたら、スラヒの、こんなケースが本当にあったのかと驚かされるが、恐らく、これは、米軍が戦地などで行った捕虜やテロ容疑者に対する虐待や、その結果、生じた冤罪の氷山の一角なのだと思う。

この事件はあまりにも有名で、アメリカのメディアも詳しく報じていたし、日本にも記事の要旨が伝わっていた。

僕は、この要旨を読んでいた。

スラヒやナンシーの忍耐力には頭が下がるが、同時にテロや戦争は、人に善悪の線引きを曖昧にさせる怖さもあるのだと思う。

ブッシュ政権は、あの大規模テロを未然に防ぐことが出来なかった事を、こうした人間を逮捕して、吊し上げて、拷問し、でっち上げた事実をベースに裁判して、罪を着せ、国民の目を自分たちの失政からそらせようとしたとしか考えられない。

だから、イラン戦争も、ありもしない事実をでっち上げて、始めたのだ。

そして、オバマ政権は、支持率をいたずらに下げないために、スラヒの解放を拒んだのだ。

確かに、米軍の行為は、中東やアフリカの一部の国々、東南アジアではカンボジアなどで行われているような監禁や拷問、処刑などと比べて、割合としては圧倒的に少ないのかもしれないが、民主主義国家であるからこそ許されないことはあるのだ。

日本でものり弁の資料は、記憶に新しい。

もし、刑事犯罪で、日本でも類似したようなことがあれば、それは許されない。
それに、日本の政治家には隠蔽が当たり前のような輩も多いのだから、国民の監視がいかに大切かと考えさせられる。

民主主義の基本は選挙だ。
選挙に行きましょう。

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ワンコ

4.5人間を見つめる

2021年10月31日
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アツコ

4.5グアンタナモにいた人の話

2021年10月30日
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なぜこの人が自分の国で逮捕され、アメリカ軍基地内の刑務所で尋問され拷問され長期に渡り勾留されなければならなかったのか?

ただ、この事をこれだけの素晴らしいキャスト、撮影で映画にして告発、問題提起できる事は素晴らしい。

翻って日本のグアンタナモは、入管の収容施設と私は思うが、誰か映画を作る人はいないかな?

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Momoko

4.0なぜグアンタナモに収容所が出来たのか? そこで何が起きていたのか?

2021年10月30日
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拷問の歴史は中世から始まる。

しかし、国家が主体となって、やり始めたのは近代ではKGBの前身のチョーカー

そしてそれを高めたのはナチスのゲシュタポだった。

騒音よる不眠 電気放流 水責め 果ては針金等の悪魔の所業は第二次世界大戦の後 根絶されたと認識されていた。

『This is true story』で始まる、この映画を見て、それはまだ続いていた史実を知る。

しかし この映画が問うのは 人々が憎悪の余り、法や正義を省みることなくなって行くトランス状態

皇室の女性の人生の選択を魔女裁判のように扱うのと、重みは違うが 本質は同じだと思うのだ。

その残酷な冤罪の映画に希望を与えているのは、人道派弁護士による法と正義の告発に依って、冤罪が晴れた事実だ。

しかし、、それには14年もの時間がかかった。

その実在の法律家をジョデイ・フォスターが演じていて圧巻の演技である。

大量破壊兵器など無いのにブッシュ政権は何故戦争を始めたのか それを何故 日本は追従したのか? そして米国の国外なら訴追されないからとラムズフェルド国防長官がどんな指示をしたのか?

その事を忘れない事こそ次の戦争を生まない と、この映画は語りかけて来る。

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イコン

5.0政府には一泡吹かせることができるが国民からは総反発をくらう

2021年10月30日
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大吉

5.0実話です。疑わしい人物ではあるが14年も拘束されてしまうのは悲しい...

2021年10月30日
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泣ける

悲しい

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パナソニック