劇場公開日 2021年10月29日

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モーリタニアン 黒塗りの記録のレビュー・感想・評価

全183件中、21~40件目を表示

3.0「シネマ de 刑事訴訟法」としても優れた一本

2023年4月14日
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〈映画のことば〉
「両親や親戚と七面鳥を食べたいなら、出ていって。疑念を抱いたまま弁護しても勝てない。私の時間を無駄にしないで、出て行って。」

〈映画のことば〉
「無実を信じていないなら、なぜ弁護する。なぜ、わざわざ悪党を助ける。」
「弁護される権利はある。」

刑事訴訟では、公訴官(日本では検察官)と刑事弁護人とは、刑事被告人の有罪を求める側と無罪を求める側ということで、いわば敵対関係として語られることが多いと思いますが、本作のような作品を観ると、公訴側と弁護側とが協力して事件の真相を解き明かそうとするのが、刑事訴訟手続の本当の理念であることが良く分かります(訴訟という場において、起訴状に記載された罪の成立及び求刑が妥当であることを主張するか、無罪…あるいはより軽い罪・量刑を主張するか、その立ち位置の違いだけ。)。
その意味では「シネマ de 刑事訴訟法」という観点からも、優れた一本だったと思います。

(追記)
まったくの余談ですが…。
本作では9.11同時多発テロに絡むアルカイダの一派の訴追をアメリカ軍が担当していることを、最初は奇異に感じました。
しかし、さすがに公判請求(起訴)まではできないものの、日本でも、自衛隊に対する犯罪は自衛隊(警務隊)も捜査ができますから、アメリカの場合は、そういう犯罪については軍隊が起訴までできるのかも知れないと思い直しました。
本作は、いわゆる実話モノということですから、その点にも脚色はないと考えていました。

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talkie

5.0全く碌でもない国…アメリカ

2023年4月9日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

犯罪者と最初から決めつけ、偽りの罪を自供するまで拷問し続ける。
日本の警察が犯してきた冤罪事件と全く同じ構造。
脅迫、暴行、暴言、長時間にわたる尋問と無理な姿勢の強制、強烈な大音響や寒さで眠らせない、食事を摂らせない、遮音と遮光、強かんなどなど。

エンディングに、CIAも国防総省も非を認めず、拷問に関する謝罪もしていないとあった。
製作がアメリカでなく、イギリスというのもそういう事情からか。
こうした一連の罪業により、しばしば世界各国から怨嗟の対象になっていることの自覚がないようだ。

元アメリカ合衆国国防長官・ドナルド・ラムズフェルドはそもそもろくでなしだが、裁判が結審したにも拘らず、その後七年もの間収容所に拘束し続けた元アメリカ合衆国大統領・バラク・オバマも善人面した、どうしようもないクソ野郎だ。

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skeptikal999

4.0間違い無く「アメリカの闇」

2023年4月2日
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拷問と非道な捜査、虚偽自白。日本でもありそうだが、この映画だと10倍酷いな。

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adamsmith

4.0合衆国の真実

2023年2月12日
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鑑賞方法:VOD

我々が知っているアメリカ合衆国と言う国が如何に2重の真実に

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mark108hello

4.0情報公開は民主主義を支える、欠かせない支柱。 公開すべき情報を、形...

2022年12月25日
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鑑賞方法:VOD

情報公開は民主主義を支える、欠かせない支柱。
公開すべき情報を、形だけ公開したポーズをみせる黒塗りは、日本だけでなく、USAにもあるのですね。

個人の順法の精神と、信仰心、倫理観が、システム、組織の都合より、上位の行動の動機にならないと・・・。

ジュディ フォスターがハマり役。
もう「タクシードライバー」から46年?
年齢相応になる訳ですね。

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J417

4.0アメリカって恐ろしい

2022年12月24日
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 タリバンで訓練を受けていたってことは事実なようだが、それだけで拘束し、はっきりした証拠もないのに犯人扱い。アメリカとしてはなにが何でも犯人を挙げないと収集がつかない雰囲気で、誰でもいいから捕まえろって感じが怖い。認めるまでの拷問。ニュースでもそんな事が行われていると見たことはあるが、事実だったんだな。
 確かにあのテロは大勢の犠牲者を出して酷い事件だったが、こんな事が行われていたとなるとどちらもどちらだと思ってしまう。
 久しぶりのジョディー・フォスター、やはり存在感はさすが。とても良い歳の取り方、というのはあまりいい言い方ではないのかもしれないが、若づくりすることなく、シワがあっても美しいし品がある。

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アンディぴっと

4.0実話の持つ説得力と迫力がすごい

2022年11月26日
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9.11の犯人の1人として投獄され、裁判もないまま拷問による自白を強要されて服役していた男の話。
そのとんでもない拷問は実話であるが故にものすごい重みを持つのだ。
世界中に衝撃が走ったあのテロ事件で、アメリカ人は誰かに罪を償わせたかった。そんな風潮もあったのだろう。
なんとしても起訴しろと言われた男と、人道主義に人生を捧げている弁護士の2人は、最初はそれぞれの立場で自分の役割を全うしようとしていた。
事実が明らかになるにつれて、2人の道は近づき信念に従って動き始める。
ベネディクトカンバーバッチも素晴らしかったが、なんと言ってもジョディフォスターが最高だ。素敵に年を重ねていて、相変わらず美しく強く、そして信念に満ちた目をしていた。

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ニョロ

4.0海の音は同じ

2022年11月25日
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色々と話題になった9.11同時多発テロ関係者が収容されたグアンタモナ。テロにおける組織のリクルーターとされ捕らえられたモーリタニア人のモバメドゥを弁護する人権は弁護士、立件して死刑に持ち込みたい海兵隊検事、二つの側からこの収容所で行われた非人道的聴取が明かされていく。
何も関係ない人々が犠牲になったテロ、誰かに責任を持っていかないと気が済まない。その中で非国民と罵られながら現実を探る。今では明るみになった事であるがその映像をみるとなんともおぞましい。
アメリカがアルカイダを支援していた実体もある中、都合よく話を作っていく様はなんだも無様。我が国でも黒塗り文書があったりして何とふざけた事と思ったが、賢いと思われる人がこんな事やってちゃ世も末だ

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GAB I

4.0イギリスでしか制作出来なかった

2022年11月20日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

アメリカの制作の映画かと思いきや、
イギリスでしか制作出来なかった事が、
全てをものがったっていると思う。
裁判後も釈放に多くの時間を要したことに、
法治国家であるアメリカの影では汚いことも沢山しているであろう闇の深さを感じた。

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上みちる

3.5人の道に非ず…

2022年11月4日
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KEI

4.0人権のない場所

2022年10月22日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

拘束者の人権がないがしろにされるグアンタナモに不法に収監された拘束者と女性弁護士の戦いを記した手記に基づく実話。
彼は本当に無実なのか。揺れる弁護士事務所。じっくりとしたいい映画でした。

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arlecchino

4.0めちゃ社会派。それも最近の実話って。

2022年10月14日
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犯人を逮捕する話ではなく、「拘束の不当性を証明する」。
なるほどね、と。

人権活動家の弁護士を、ジョディ・フォスター。
友人を9.11でなくした軍の代理人を、カンバー・バッチ。
どちらも渋い役。

容疑者への自白強要シーンは、ちょっとPG15っぽいところもあったし。
弁護士が情報開示を求めた資料が、黒塗りばかり。
「誰かが罰せられねばらなない、でも誰でもではない」。
これ、世界の司法関係者に訴えたい言葉。

実話でしかもこの6年ほど前の話。えええ!。
映画のストーリーは途中で終わっていても、その後どうなったかの本人登場。
もっと驚きました。

⭐️今日のマーカーワード⭐️
「(アラビア語では)自由と許しは、同じ言葉」

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ゆき@おうちの中の人

4.5政府が、国民が、ヒステリックになった時の恐怖

2022年10月6日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

9.11の首謀者の一人として捕らえられたグアンタナモの捕虜収容施設に入れられた若者を救うべく奮闘する女性弁護士の物語。

実話に基づいたお話です。
女性弁護士を演じたジョディ・フォスターが主演ですが、国側の検察官として使命された海兵隊検事を演じたベネディクト・カンバーバッチ、捕虜となった若者を演じたタハール・ラヒム。それぞれが素晴らしい演技と存在感を魅せてくれました。

9.11という、ショッキングな事件。冷静さを欠いた政府と世論を向うにまわし、法を守るべく必死になる主人公が素敵です。
友人を失った恨みを捨て、上席からのプレッシャーに怯むことなく法律家としての矜持を守った検事が素敵です。
そして、数年に渡る拷問の中でも、英語を学び、希望を捨てなかった若者も素敵です。

ただ、wikkiを観ると、グアンタナモ釈放後に、テロ活動に戻った人も一定数いる・・・とのこと。必死になって助けた人がテロを行い大勢の人が殺される未来を想像すると、空恐ろしくなります。

私的評価は4.5。社会性が高く、極めて私好みの作品でした。

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よし

5.0アメリカに人生を翻弄された男の戦い

2022年10月2日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

911の事件に関わったとして、アメリカ政府から容疑を掛けられ
無実の為に15年間も拘束された人の話。

昔でなくて、つい最近までこれが事実としてある現実。
悪の枢軸としてでっち上げられたら、堪らない。
アマリカも何でも有りだと思ってしまった。

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April

4.0目が離せなかった

2022年9月28日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

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fool

3.5テロの犯人は処罰されなければならない。 しかし、誰でも処罰すればい...

2022年9月26日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

テロの犯人は処罰されなければならない。
しかし、誰でも処罰すればいいというわけではない。
21世紀の米国で拷問による取り調べが行われていたという衝撃の事実は糾弾されるべきだと思う。
そして、裁判で無実が確定した後もなお7年間も勾留されていたという理不尽さ。
結果的に釈放されたからハッピーエンドということではなく、主人公が奪われた自由、被った精神的苦痛について、相応の補償をすべきだろう。

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省二

4.0グアンタナモ

2022年9月26日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

9.11のあと、米軍に拉致され、グアンタナモ基地に収容されたモーリタニアの青年の実話。
証拠がないため起訴されることもなく、長期間拘禁されていたが、アメリカの弁護士(ジョディ・フォスター)が動き始める。
米軍も専任将校(ベネディクト・カンバーバッチ)をあて、早期立件、そして死刑を目指した。
組織は独自の意思を持つので、動き出すと止めるのは難しい。

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いやよセブン

4.0ジョディフォスターの貫禄

2022年7月7日
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また悪いクセがでて💤この映画、映画館で三度観るという、ディシイズアイットとタイ記録およぶ快挙を自己ナカで達成してしまった➰
ジョディフォスターはマイケル並みなのである😊

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雨の夜はヤバイゼ

3.5モーリタニアン人は無実か?テロ予備軍か?

2022年6月21日
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鑑賞方法:DVD/BD

2021年(イギリス)監督:ケビン・マクドナルド。

2015年。一冊の本が出版されました。
「グァンタナモ収容所 地獄からの手記」
著者は9・11の協力者を疑われたモーリタニア人のモハメドゥ・ウルド・スラヒ。
黒塗りだらけなのは、彼を救うために奔走した弁護士ナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)が
請求したモハメドゥの調書が、黒く消されてほぼ読めなかった事を、皮肉ったのです。

9・11以後、キューバのアメリカ軍基地に併設されたグァンタナモ収容所。
人間の尊厳を否定する拷問が行われたことで有名ですが、幾ら政治犯でもテロ予備軍でも、
人間としての最低限の人権は守られるべきなのでは?

ましてモハメドゥは無実の可能性がとても高かったのです。
不屈の弁護士ナンシーの心血を注いだ努力。
起訴する側のスチュアート中尉(ベネディクト・カンバーバッチ)ですら、
黒塗りの調書にアメリカ政府の違法性を感じるのでした。

まあ本当に想像を絶する長さの拘束・拘禁。
水責め、3日間も寝せない、同じ無理な姿勢を6時間も続けさせる、酷い拷問でした。

その拷問を積極的に認めたラムズフェルド。
そして正義の人のような顔をしたオバマ前大統領も、同じ穴のムジナ。

この告発の映画はBBC制作のイギリス映画なのも皮肉ですね。
原作に惚れ込んだベネディクト・カンバーバッチが一番に映画化を望みました。

ただし、収容されていてその後に自由の身となった収監者の13%が、
テロ活動に戻ると言った、ショッキングなデータがあるのも事実です。

過去鑑賞

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琥珀糖

1.52022年 78本目

2022年5月2日
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鑑賞方法:DVD/BD

難しい

寝られる

こういう政治的な話は評価すること自体難しいです。約15年に渡って冤罪で不当な扱いを受けてた人の話でいいのかな笑
しかし久しぶり(エリジウム以来?)のジョディフォスター。。口元も首回りもシワシワのおばあちゃん😅
まだ58?だけど年以上に老けた印象。

話し的には響かなかったけど、ジョディにはもっともっと出演してほしい。カンバーバッチは影薄かったなぁ

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しゅん13