ANNA アナ

劇場公開日:

ANNA アナ

解説

「ニキータ」「レオン」「LUCY ルーシー」など、戦うヒロインを主人公にした作品を数多く手がけてきたリュック・ベッソン監督がロシア出身のスーパーモデル、サッシャ・ルスを主演に迎えてメガホンを取ったアクション。1990年、ソ連の諜報機関KGBによって造り上げられた最強の殺し屋アナ。ファッションモデルやコールガールなどさまざまな顔を持つ彼女の最大の使命は、国家にとって危険な人物を消し去ることだった。アナは明晰な頭脳と身体能力を駆使し、国家間の争いをも左右する一流の暗殺者へと成長していく。そんな中、アメリカCIAの巧妙なワナにはめられ危機に陥ったアナは、さらに覚醒。KGBとCIAがともに脅威する究極の存在へと変貌していく。アナ役のルスのほか、オスカー女優のヘレン・ミレン、「ワイルド・スピード」シリーズのルーク・エバンス、「ダークナイト」のキリアン・マーフィらが脇を固める。

2019年製作/119分/PG12/フランス・アメリカ合作
原題:Anna
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2020年6月5日

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映画レビュー

3.5ベッソンはこっちのお手軽サイズの方が魅力的

2020年6月28日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

ベッソンの描く世界は大風呂敷広げるより、むしろ最小限で精密に動いていくお手頃サイズの方が断然魅力を放つ。その点、本作の構造はストイックなチェスそのもの。かつて『リボルバー』の脚本でチェスを絡めた趣向も思い出されるが、本作はまさに盤の上で展開する頭脳戦として、みるみる生気を帯びていく。演出や構成に多少ムラがあるものの、レストランで数十人を相手に展開する大立ち回りは、アクション量といい、バイオレンスの突き抜け加減といい、ベッソンらしくて非常に見応えあり。ヒロインにもこのあたりから人間的な魅力が香るようになる。行きつ戻りつの展開についていけるかどうかは観る人の度量次第と言えそうだが、確かなのは3人の名優を前に主演女優が全く見劣りしていない点。いや、これもまた彼らやベッソンの戦略で、彼女に気持ち良く振り回されるているように見えて、それはまるっと全て名優たちのリアクションの妙なのかもしれないのだが。

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牛津厚信

4.0ぶれないベッソンに喝采。ただし既視感も否めず

2020年6月9日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

興奮

「ニキータ」「ジャンヌ・ダルク」「LUCY ルーシー」と闘うヒロインを撮り続けてきたベッソンが、またも女殺し屋の活劇を世に放った。ルックス抜群のファッションモデルを抜擢するのはミラ・ジョヴォヴィッチの例があるが、本作のサッシャ・ルスは過去のベッソン映画の主演女優と比べても美貌・若さ・身体能力の総合点でトップクラスだ。

脚本の特徴として、アナがある決定的な行動に出るのを先に見せ、次に時間を遡ってその行動に至る出来事を種明かしするというパターンが繰り返される。ソダーバーグ監督が多用する手法だが、主人公に欺かれる敵や組織の驚きを、観客も一緒に味わえる。サプライズは増す反面、流れが断ち切られる難点も。

ベッソンが確立したジャンルではあるが、フォロワーと呼べそうな「アトミック・ブロンド」「悪女 AKUJO」などの佳作も増えつつある昨今、大筋を構成する諸要素に既視感を覚えてしまうのも否めない。

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高森 郁哉

4.0批評家の評価は高くないかもしれないですが、それには理由があり、実は名作!

2020年6月3日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

本作は新型コロナの影響で1ヶ月ほど公開がズレましたが、ようやく今週末に公開されるようです。
リュック・ベッソン監督・脚本作ですが、私は正直、彼の作品は合わないことが多い印象です。
そんな中でも、本作は、リュック・ベッソン作品としてはとても良かったスカーレット・ヨハンソン主演の「LUCY ルーシー」並の良質なアクション映画でした。
ただ、気になるのは先行して公開されたアメリカなどでかなりコケてしまった点です。
これは、主に2つの点が関係していると思われます。
1つ目はリュック・ベッソン監督に対する「#Me Too」運動。2つ目は、本作の「独特な作り方」。
前者はさておき、後者は、これから見る上でも大事なので細かく説明します。

まず、本作は本格的な「アクション映画」ですが、割と「実験的な作り方」をしているのです。
具体的には、「時間軸がさかのぼるシーンが多い」というものです。
最初は1985年のモスクワから話が始まります。そこでアメリカのCIAの諜報員がソビエト連邦のKGBによって暗殺されてしまいます。
そして、次の場面では1990年のモスクワに舞台が移ります。
ここで主人公のアナがようやく登場し、マトリョーシカ人形を売っていたところをフランスのモデルエージェンシーにスカウトされ、パリで華やかなファッションモデルとしてデビューを果たします。
そのあとに、「3年前」と時間がさかのぼります。
さらに、次のシーンでは「3年後」となります。
そして、次のシーンでは「半年前」といった感じで、時間軸が行き来するのです。
そのため、おそらく普通の人は、頭の整理がつかない状態になってしまうリスクが出てきます。
(ほとんどの批評家は1回しか見ないので、この段階で評価をしてしまっています)
ただ、これは、「スパイ映画」特有の「実は、この前の時点でこんなやり取りがあり」という仕掛けを見せるためのもので、必要な構成でもあるのです。
とは言え、ちょっとその回想シーンが多すぎる(やり過ぎている)のは否定できないですが…(笑)。

最大のポイントは、あくまで本作は1990年が「メインの舞台」となっています。
ここだけ押さえた上で見てみれば、それほど混乱はしないはずです!
しかも、見終わってからは、もう一度見たいと思える作品になっていると思います。

見どころは、本作で主役という本格的なスクリーンデビューを果たしたサッシャ・ルスの七変化でしょうか。ある時はスーパーモデル、ある時は工作員、など、くるくると役柄が変わっていきます。
その役に応じて「顔」さえも変わっていき、不思議な魅力をもち、今後が楽しみな女優でもあります。
もちろん、「ジョン・ウィック」のような凄まじい体当たりのアクションシーンも見どころです。
基本は「アメリカのCIA」vs「ソビエト連邦のKGB」の作品と考えておけば良いと思います。
アメリカのCIA側は、クリストファー・ノーラン監督作品でよく見るキリアン・マーフィーが務め、ソビエト連邦のKGB側は、アカデミー賞主演女優賞を獲得しているヘレン・ミレンが務めています。特にヘレン・ミレンは、「普段のオーラ」を感じさせない珍しい役柄で登場しているのも注目点でしょう。

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共感した! 34件)
細野真宏

3.5再鑑賞はないが、きちんと楽しめる

2024年3月8日
スマートフォンから投稿

興奮

ベッソン作品って、こーだよねって映画だけど、きちんと楽しめる。再鑑賞はないけれど…

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みきねこ
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