劇場公開日 2020年1月17日

  • 予告編を見る

「松本サリン事件を想起させる展開…」リチャード・ジュエル AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0松本サリン事件を想起させる展開…

2020年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

興奮

…と思って鑑賞したのだが、後日、あの事件で冤罪被害にあった河野義行さんを試写会か初日のトークゲストに招いたとニュースで知り感心した(企画した人にも、引き受けた河野さんにも)。多分日本で一番リチャードに心から共感できる方でしょう。イーストウッドの語り口も実際、基本的にリチャード視点で進むので、観客の多くは自分がこんな状況に追い込まれたらと想像して恐ろしくなるはず。

サム・ロックウェルが演じる弁護士が合流して反撃を始めてからは痛快な展開あり、母役キャシー・ベイツの感動的な涙の訴えありでさすがのイーストウッド節だが、日本にも確かにある警察・メディア・世間が冤罪を生む構造を直視させられる居心地悪さも。フェイクニュースが問題になっている現代にこの題材を映画化するあたり、イーストウッドの時代感覚にも感嘆させられる。

高森 郁哉
評論家レイさんのコメント
2020年2月9日

それは、違う オウム、確信犯だから

評論家レイ