マザーレス・ブルックリン

劇場公開日:

マザーレス・ブルックリン

解説

エドワード・ノートンが「僕たちのアナ・バナナ」以来となる約19年ぶりの監督業に挑んだ作品で、1950年代のニューヨークを舞台に私立探偵が殺人事件の真相を追うアメリカンノワール。ノートンが監督のほか脚本、製作、主演も務めた。障害を抱えながらも驚異的な記憶力を持つ私立探偵のライオネル・エスログの人生の恩人であり、唯一の友人でもあるボスのフランク・ミナが殺害された。事件の真相を探るべく、エスログがハーレムのジャズクラブ、ブルックリンのスラム街と大都会の闇に迫っていく。わずかな手掛かり、天性の勘、そして行動力を頼りに事件を追うエスログがたどり着いたのは、腐敗した街でもっとも危険と称される黒幕の男だった。共演にはブルース・ウィリス、ググ・バサ=ロー、アレック・ボールドウィン、ウィレム・デフォーらが顔をそろえる。

2019年製作/144分/PG12/アメリカ
原題:Motherless Brooklyn
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2020年1月10日

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映画レビュー

4.0ジャズに浸って楽しむ映画

2024年1月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

友人であり、恩人であり、ボスでもあるフランクの死の真相を追うライオネル。残されたのはわずかな手がかり。事件を追ううちに街を支配する黒幕の影が朧気に浮かび上がってくる。

こんな直球のハードボイルドでありながら、全編に流れるジャズがクラシカルさとモダンさを上品に融合させつつ、リラックスしたムードでの鑑賞に一役買っている。

ライオネルがトゥレット症候群による汚言症と抜群の記憶力を持っているせいもあって、映画は言葉の洪水だ。メモを取らなきゃ理解が追いつかないほどの情報の波に揺られ、ともすれば溺れてしまってもおかしくない。
そこへ常に流れ続ける音楽が軽やかなリラックス効果をもたらし、「まあまあ、肩の力を抜きなよ」「犯人探しはライオネルに任せて、ヤツの頑張りを見守れば良いよ」と囁かれているかのようだ。

主演のエドワード・ノートンを筆頭に、アレック・ボールドウィン、ウィレム・デフォーと渋目の豪華キャストな所も良い。
私個人としては「処刑人」で初めてデフォーを観た時から大好きで、何を演じても説得力のあるキャラクター造形にいつもメロメロだ。
貧乏臭い風貌でも、胡散臭い風体でも、高潔さを感じられるあの雰囲気がたまらない。

もう一人のキーパーソンであるアレック・ボールドウィン演じるモーは、初登場時ずっと後ろ姿なのだが、体格や仕草や歩き方がパワフルで尊大さに満ちていて、生命体としての強さが伝わってくる。
お年を召してからのアレック・ボールドウィンには威厳を感じる。体格のせいもあるのだろうが、貫禄も充分、見応えも充分。
予告編にも使われていたけど、「影武者」のオマージュのような、モーの影が街灯に浮かび上がり、徐々に大きくなっていくショットが、モーの力の強さを表している。

監督・脚本も務めるノートンは「トランプが大統領になった今、映画と現実がリンクする最高のタイミング」と語っていたが、作品の中で描かれる強者と弱者の物語を表現するのにこれ以上のキャスティングは無いだろう。

強者には強者の理屈と理論があり、強者にしか成せない事柄がある。強いからこそ邁進できる仕事があり、強いからこそ痛みを無視できる。
しかし、少し視線をずらしてみれば、弱者にも色々な個性があり、それは必ずしも弱点ではない。もっと言えば、弱者にしかない美しいものを、弱肉強食の世界は永遠に失ってしまう。

弱いからこそ目を向けられるもの。弱いなかにもさりげなく光るもの。弱いものが集まって生み出す美しいもの。
「強くあれ」と強制される世の中には、見落としている価値がある。

作品全体に漂うクラシカルな雰囲気と、いぶし銀の演技、緻密なストーリーをジャズを聴きながら楽しめる。完全に大人の贅沢な映画。
躍起になってストーリーを追ったりせず、リラックスして楽しむべし。

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つとみ

3.5チック症とかっこよさ

2023年11月12日
PCから投稿

チック症の演技が完璧かつ素顔のかっこよさが入り混じった絶妙なバランスの映画
テーマは良かったが、終盤に連れて微妙な感じで結末はうーんという感じ。
ただ、リッチな演出含めみて良かったと思う。

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asa89

3.5ミステリ要素たっぷりの探偵物語

2023年8月8日
PCから投稿

主役である探偵が物語を語る映画。
1950年代のニューヨークの街を舞台に
ハンディのある主人公が謎を追う。

映像加工のためのデジタル撮影か?
その画調はTVドラマに近く質感を損ねる。
主役のエドワード・ノートンは
俳優としては90点で、監督としては60点。
もう少しまとめてくれると嬉しい。

144分とちょっと長いが
我慢してでも終りまで観れば
心にJazzの音色が強く残るはず。
NYはそういう街だと感じるはず。

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星組

4.0ノートン監督

2023年3月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

興奮

チック症の演技が自然で上手
苦労する病気だなぁ、、

キリスト教の孤児院(?)で育った4人で探偵仕事してるっていう設定よかった。あまり重要では無いが。

途中あんまり話が理解できなくなった
ストーリーよりはノートン目当てで見た。

驚くシーンも何点かあったり、俳優が豪華で見応えがあった。
最初は割とおちゃらけた映画なのかなと思ったが、後半徐々に真面目になっていき、途中からはシリアス一色だった。

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ゆい
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