劇場公開日 2021年2月26日

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「~「みんなの憧れで作られていく・・・幻の東京だよ。」~」あのこは貴族 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5~「みんなの憧れで作られていく・・・幻の東京だよ。」~

2021年4月6日
PCから投稿

単純

幸せ

寝られる

【賛否両論チェック】
賛:正反対な生い立ちにあって、「本当の幸せとは?」という同じ問いに悩む2人のヒロインが、無機質な東京の街で出逢い、心温まる人間ドラマが生まれていくのがステキ。
否:時間軸が結構分かりにくく、ストーリーも非常に淡々と進んでいく感がある。上流階級のシーンは共感しづらい部分も(笑)。

 門脇麦さん演じる生粋のお嬢様・華子が葛藤することになる、「『結婚=幸せ』なのか?」という、普遍的な問い。一方で、水原希子さん演じる苦労人・美紀もまた、「女性の幸せとは?」という自問自答にぶつかります。そんな2人の運命が、東京という異質な街で交錯した時、思いもよらない温かな物語が生まれていくのが印象的です。
 とはいうものの、物語の時間軸は結構分かりにくいほか、上流階級の生活のシーンは、我々庶民ではなかなか共感しにくい部分もあったり(笑)するのが、たまにきずでもあります。
 それでも淡々と進む物語には、気になるようなラブシーンもありませんので、人生について改めて見つめ直すのにはうってつけの、そんな作品といえそうです。

門倉カド(映画コーディネーター)