劇場公開日 2021年2月26日

  • 予告編を見る

「男の種類」あのこは貴族 ナイトホークスさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0男の種類

2021年3月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

夕暮れや夜、雨の東京の空気を感じられる映画だった。
水原希子の時代時代の表情の違いもとてもよかった。『ココット』のミシェルファイファーみたいだなとも思った。影によって美しくも醜くもなれる。
結婚を焦って華子が出会う男たちの種類が、店や場面にそれぞれとてもよく合っていて、過去の自分の思い出ともマッチして苦笑した。

欲望を抱くのは、品のない行為なのだろうか。
自分で選んだり、選ばれたりしながら東京に居場所を作っていく美紀の部屋に居心地の良さを感じる華子は、欲望を持つことを尊く思わない家柄に育ちながらも、とても素晴らしい感性の持ち主なのだろう。

あと、華子のお姉さん(皮膚科医じゃない方)の居かたや、美紀の弟の「アピタ寄ってく?」もすごくよかった。
エンディングにもう少し余韻がほしかったが、そんな欲を抱くのは品がないのかもしれない。

ナイトホークス